みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
15.重かった。良く撮れている映画とは思いましたが、結局何が言いたいのかわからなかった。もっとわかりやすく反戦のメッセージを伝える映画であって欲しかった。見なければ良かったと思いました。 【よしふみ】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-03-14 17:37:26) 14.《ネタバレ》 日本人は、今起きている戦争と対面するためには、テレビのニュースやユーテューブでしかない。そもそも対面しようとする日本人が少ないと思う。そんな我々が今の戦争を論じるなんてちゃんちゃらおかしい。まして集団的自衛権だとか。 しかしこの映画を観ると、今起きている戦争の現場の様子が大音量で大画面で描かれるものだから、テレビやユーテューブで知ったつもりになっている自分が、井の中の蛙であることを暴かれた。シャレにならない殺戮と葛藤と緊張が、現場では毎日繰り広げられていると思うと、いてもたってもいられなくなった。けれども、特に何もしない。 【no_the_war】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-03-04 00:55:25) 13.所詮映像の世界と思っていたけど、自由と安穏に浸っている頭にも戦場の狂気は伝わってくる。 【マンデーサイレンス】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-03-03 17:21:55) 12.《ネタバレ》 ホーチミンの戦争証跡博物館で、ベトコンと誤認されて米兵に撃たれ道に倒れた少年を撮った写真のキャプションに、「そして上官は"Finish him"と言い捨てた」とあった。弟をいじめたガキ大将に馬乗りになってボコボコにするのもfinish、アルカイダを壊滅させるのもfinish。「悪を駆逐し自分と家族を守るためには容赦するな」という教えを、父親からも国家からも叩き込まれ続けた主人公。ベトナム戦争末期に生まれ、父親から銃の手ほどきを受けたクリスが、イラク戦争のさなかに生まれた息子にやがて銃を持たせる。結局、人間は戦争から何も学んでいないことを象徴するストーリーだと思います。凄惨ながらも淡々と進むタイムライン描写の中で主人公の心が蝕まれていく過程はわかりやすいのですが、仲間の「仇討ち」や、最後の葬儀パレードに象徴される主人公の「神格化」といったアメリカ人好みの要素は、それを決して鵜呑みにするなと、イーストウッドが無音のエンドロールでその意を観客に問うているように思うのです。映画化決定後に原作者が殺され、それから2年も経たないうちに完成、裁判の行われている最中に公開しちゃうのもすごいけれど、時を同じくしてISISの暴走がエスカレートし、人びとの憎しみが「戦争」でなく「敵」に向いてしまうことを危惧します。 【km】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-03-02 21:40:30)(良:1票) 11.《ネタバレ》 相変わらずこの監督の作品は重い。日常と戦場の比較。そして徐々に音を立てずに崩れていく精神。劇中でも語られるように日常の生活をしているにとって所詮戦争は絵空事。エンドクレジットが流れれば日常に戻り何日後かにはそんな体験も薄くなって行く。そんな人たちに皮肉さをぶつけたかのような無音は心に重くのしかかる。 【とま】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-03-02 19:28:31)(良:1票) 10.《ネタバレ》 先に言ってしまうと、本作のエンドクレジットは無音である。多分、鑑賞した人は皆同じ感慨に浸るのではないでしょうか?それは深く、重くのしかかってくるもの…。本作が、イーストウッド監督が伝えたかったもの、正解の無い、不確かな現実で生きた兵士の、戦争が生んだ後遺症の傷痕が残したもの。たかが(と言ってしまうのは大変失礼だが)映画のエンドクレジットでこれ程までの『重さ』を伝えてくるとは!それはオープニングからの演出が一気に観客を引き込んでしまったからだ。あの息も詰まる様な狙撃に至るまでの演出。クリス・カイル本人は原作に「人には分かってもらえない。」と書かなかったそうですが、イーストウッドはありのままを本作に映し込んだ。敵となるイラク兵達を「savages」と呼んだ事などもそう。まさに部外者が後から口出しするのは簡単だし、そんなのは偽善だと思う。まして「議論」が巻き起こるのは当然の事で、それは話題の裏返しに過ぎない。僕はいち観客としてこの映画を非常に興奮して観れました。映画らしい一流の狙撃手同士の戦い。昨今のそれに比べると派手さなど控えめかもしれませんが、その分狙撃シーンの迫真さが際立つ。ブラッドリー・クーパーは肉体改造もさることながら、相手の命を奪う事に対する正当性やその支えになる正義(本当にそうだったのかは僕には分かりませんが)を見出す苦悩と、帰国してからのクリスという二面をこなし、非常に繊細な演技で派手さが無いので普通に見過ごしてしまう様な、印象の薄い演技でしたが、見返す度にその『繊細さ・普通さ』がどれ程のものか、分かる時が来るでしょうか。またあのエンドクレジットの余韻に浸りたい。 【miki】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-03-02 16:15:51)(良:1票) 9.《ネタバレ》 オープニングの緊張感溢れるシークエンスから惹き込まれます。眼光鋭く友軍の通行場所を見張る主人公。対戦車グレネードを懐から取り出したイラクの少年を照準に定め殺すか殺さないか、という所で場面が急転換し初めての鹿狩りのシーンへ。その後にオープニングのシーンに戻り主人公は少年を射殺する。ここは主人公が狩りとして人を殺してしまったということなのでしょう。そこから彼は戦場という死が蔓延している世界に蝕まれていく。家に帰っても心休まる場所は無く、あらゆる場面でヒステリックな反応をしてしまう。戦争(に限りませんが)という異常な状況が人間性を破壊してしまい、その結果生じる孤独を抱えて苦悩する一人の男を丁寧に描いた良作だったと思いました。それでも終盤には退役兵としてPTSDにかかった兵士のリハビリに係ったり、家族との関係性も上手くいったと思った所で、主人公が殺害されてしまったのは本当に悲しかったです。 【民朗】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-03-01 21:59:49)(良:1票) 8. 見方の分かれる作品だと思います。 撃つ側から描くか、撃たれる側から描くかで内容は全然違います。 イーストウッドはかつて同じ戦争を「父親たちの星条旗」と「 硫黄島からの手紙」の2本の作品で表現しました。今回は一つの作品でこの戦争の意味を両面から考えてくれと言っているような気もします。 【海牛大夫】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-02-25 21:07:30) 7.《ネタバレ》 父親から「番犬であれ」と教育されてきた主人公カイル・クーパーは愛国心を持ち仲間を守り家族を愛する、強い信念を持った優しい男。それが残酷な戦場での極限の任務と幸せな家庭環境の狭間で精神を蝕まれ徐々に精神が崩壊し、守ってきた仲間に撃たれるという衝撃的な最後を迎えるのは下手なフィクションよりはるかに皮肉が効きすぎていた。 一方的に押し付けてくるモノでもなく戦意高揚映画やヒーローを描いたわけでもない。様々な角度から淡々と事実を提示し進んでいくイーストウッドらしい抑えた演出が功を奏していた気がします。無音のエンドロール中は「この世には狼、羊、番犬の三種類の人間がいる」というカイルの父親のセリフが改めて頭に浮かんだ。たった一人の男の苦悩はアメリカの闇でもあるんだよな。この問い掛けを超大国アメリカの国民はどう受け止めたんだろうか。 【ロカホリ】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-02-23 20:20:17) 6.《ネタバレ》 イーストウッドの映画はいつも過剰な演出が無い。この映画もクリス・カイルという一人のアメリカ兵に起こったことを描いているだけ。ただこの人にずば抜けた狙撃の才能があって戦果を挙げたため表面的にはかなりドラマティックなものになっている。 最初に狙撃したのが少年そしてその母親というところにこの人に忍び寄るものを暗示しているように感じる。敵から恐れられ莫大な懸賞金まで懸けられ、ムスタファと呼ばれる元五輪選手の凄腕に狙われるというまるでフィクションのような物語。だがそんな彼にも戦争の闇が忍び寄る。四度の出征の中で確実に彼の心は蝕まれていく。妻は止めるが彼は聞かない。それは「羊たちを狼から守る番犬になれ」という父親の教えを守っているからだろうか。それともムスタファを殺せるのは自分だけだという自負があったのか。ムスタファを長距離スナイプでしとめ彼は帰還する。その後の子供と戯れていた犬に殴りかかるシーンは象徴的だ。子供を守るために殴りかかろうとした相手は「狼」ではない。 この映画はアメリカでは3億ドルを越えるというどこかのアメコミ映画のようなメガヒットを叩き出している。こういう題材では信じられないくらいの大成功。その反応には賛否もあるみたいだが英雄視する人、反戦映画だという人、アメリカ万歳映画だという人、いろいろな思いを持った人たちが映画館に押し寄せた結果なのだろう。 個人的には英雄を讃える作品というよりは戦争で傷ついた一人の兵士を描いた作品という印象を強く持った。PTSDの元兵士に射殺されるという最後も皮肉すぎる皮肉だ。 それにしても84歳が撮ったとは思えない作品。過剰な演出も無いが娯楽的に観られるようにもしてあって、イーストウッド作品に大きなはずれが無い(あくまで個人的な印象だが)のはそのバランス感覚によるところが大きいと感じた。 【⑨】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-02-22 16:54:16)(良:1票) 5.本作がここ数年の間に起こった事実だとは信じられませんでした。悲しく、愚かしいですね。でもこれが現実なんですよね。平和ボケって戦争ボケよりずっといい言葉だと思わされました。イーストウッド天晴れです。 【Kの紅茶】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-02-22 11:29:44) 4.2015.02/21 鑑賞。何と封切初日に映画鑑賞とは大学生の頃以来。クリント・イーストウッド84歳にして衰えず。役者も私にとって無名で固定イメージなく観れた。これが本当のテロ集団との戦争だと身体で感じたが、中東の戦場、母国の家庭・家族を交互に描き過剰過激な場面と普通の家庭の場面とで上手く緊張を緩和させている。最後のエンドタイトルで終わりまで長く無音にはびっくり、直の退場者に荷物も脚を蹴られえらい迷惑。 【ご自由さん】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-02-21 22:43:06) 3.《ネタバレ》 イラク戦争は、イラクが大量破壊兵器を保有しているというアメリカの言いがかりに端を発したものだというのが大前提の物語である。 父の教え、(自分では読んでいないだろう)聖書の教えを忠実に守った青年が、戦争の中で壊れてゆく。4回に及ぶ戦場への出征。しかも、行く度に戦地の状況は悪化し、作戦は雑なものに…。 祖国と戦友を守ろうとしたヒーローは、女子供を戦闘に使う近代戦の中で心を蝕まれる。主人公は自分と同じく、戦争に傷ついた者たちを救うことで自分も救おうとした。 戦争の非人間性だけでなく、ヒーローという存在の内面の重さにも触れた見事な作品だと感じた。 【こんさん99】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-02-21 22:27:51)(良:1票) 2.クリス・カイルという人物の実人生の最終的な“事実”を知らぬまま、今作を観たので、映画のラスト、敢えて感情的な表現を排除して描かれた「顛末」に対して、虚をつかれた。 そして流れる「無音」のエンドクレジットを目の当たりにして、しばし呆然としてしまった。 このあまりに印象的なエンドクレジットにクリント・イーストウッドが込めた思いとは何だったのだろうか。 戦場の内外で命を落としたすべての人たちに対する鎮魂か、それとも戦争という愚かさの中で生き続ける全人類に対しての無言の怒りか。 いずれにしても、その「無音」の中に何を感じるかということを、この映画は観客に対して問うているように思えた。 この映画は、本国アメリカにおいて政治的な両極端の立場の人たちから、それぞれの思想において賞賛され、また批判されている。 それは両極の者たちが、あまりに利己的に自分の考えをこの映画に重ね合わせ、都合よく解釈している結果だろう。 ちゃんとこの映画を観た人ならば極めて容易に理解できることであると思うが、監督がこの映画に込めたものは、戦争の正当化や戦意の高揚でもなければ、安直な戦争批判でもない。 これは、現在のこの世界に生きる一人の男の「運命」の物語だ。 一人の男が、アメリカという国に生まれ、父親に育てられ、成長し、愛国という名の正義に盲進し、妻となる女性を愛し、戦場に立ち、子を授かり、また戦場に行き、人生に苦悩する話だ。 その一人の男の虚無的な瞳の中に如実にあらわれた戦争というものの真の様。 それは、正義も悪もなく、“それ”を起こした「世界」に対する罪と罰だと感じた。 「敵国」とされる側のスナイパーにも、主人公同様に家族がいるのだ。 この映画で描かれた「事件」が発生してから僅か2年、製作期間としては実質1年余り。 そのあまりに短い期間で、これほどのクオリティーの戦争映画を撮り上げてしまうクリント・イーストウッドという映画人は、その信念の強さもさることながら、やはり「映画」そのものに愛されていると思わずにはいられない。 そして、この映画の「現実」が今なお続くこの世界の“日常”だからこそ、完成を急いだ製作陣に賞賛を送りたい。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-02-21 21:43:18)(良:2票) 1.《ネタバレ》 理不尽な戦場で傷つきながら成果を上げる主人公と、戦地から帰ってくるたび変化していく夫に対する妻の反応とを淡々と描く。このような作り方にしたのは、戦争の是非を問う社会的な作品ではなく、あくまで“クリス・カイルの物語”として終始し、主人公が傷ついていく様を見るものが体験することを狙ったためだろう。国レベルで膨張して描かれる戦争ではなくて、個人レベルで描かれた戦争映画にこそ意味がある。 【kagrik】さん [試写会(字幕)] 8点(2015-02-20 12:46:51)
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