みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
8.《ネタバレ》 前評判で「火星版DASH村」という声を多数聞いていたが、実際見てみてなるほどそういう気はすると思った。状況設定は「アポロ13」を上回るような危機的な状況で、地球上の人々が全力支援して地球に帰還するという話の構造も「アポロ13」と同じなのだが、とりあえず主人公のノリが軽い、軽すぎる。いかにも楽しんでる風にビデオに語り掛け、「船長の音楽の趣味は最悪ですね」のようなしょうもないことを話すシーン多数。シリアスな危機として描く方法はいくらでもあっただろうに、そういう雰囲気はみじんも感じられず、ゆえに「どうせ助かるんでしょ」感も満載になっている。 ■ではつまらないのかというとそういうわけではなくて、暇つぶし的には非常に楽しめる。特に退屈することなく2時間半見れる映画ではある。深みがあるかと言われると微妙ではあるが。 ■ちなみに、言われているよりは科学考証はしっかりしていると思う。火星で突風が吹く可能性は近年の研究で指摘されてきている(まだ未解決)ことだし、ランニングマシンのあるエリアだけはちゃんと回転機構になっているので遠心力で疑似重力が作り出されるようになっている。通信の時間差も(もちろんラグ自体は映画中ではわざわざ描いていないが)、映像通信が地球付近のみになっているあたりちゃんと考慮されている。もっとも最後の噴射はあんな感じになるとは考えにくい気がするし、元ビニールハウスの建物の入り口をビニールで覆うだけで空気漏れが大丈夫なのかはかなり疑問ではあるが。 【θ】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-02-14 05:23:25) 7.《ネタバレ》 この類の作品ならば普通なら主人公の追悼セレモニーのシーンなどで悲嘆にくれる家族の姿が登場するものなのだが、それが一切無いので、おや?と思う。 これはラストまで徹底していて、マット・デイモンの家族は台詞の中では語られても、それとわかる形では登場しない。 この省略は英断だろう。彼はあくまで一個のプロフェッショナルとして存在している。 火星への転進を決定した宇宙船のクルーが、家族と交信する中で帰還の延期を伝えると、彼の妻は画面の向こうで即座に理解を示し、 スクリーン上で互いに手を合わせる。 往年のトニー・スコットを思わせる、スクリーンを通してのさりげなくもエモーショナルな交感シーンに打たれる。 陽性の挿入曲に彩られながら、録画画面の中のマット・デイモンは軽妙に語り、 その一方で、終盤に控えめに登場する彼の痣だらけで痩せた裸身の後ろ姿のビジュアルは彼の艱難辛苦を雄弁に語る。 「危機感がない」からの冗談や軽口なのではない。絶望的状況だからこその精一杯のジョークなのだ。 こういった語りのバランスに唸る。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2016-02-12 21:46:57) 6.《ネタバレ》 ホメ言葉として『60年代の特撮映画』のテイスト、というか60年代のSFテイストを感じる作品でした。 というのは、この作品に良心的な意味での「科学万能主義」がしっかりと息づいていること。 火星探査、その事故からの生還の為に、全てのイデオロギーを超えて人々が力を合わせる姿が描かれていたからでしょう。 中国の協力が描かれていることを指してるんじゃないですよ。 NASAが情報公開を必須として活動していること、NASAに関わる人びとの人種、宗教の雑多さが描かれていること。 さらに理性を失わない科学者たちの姿を描いていることで、バラ色の未来を無邪気に夢見られていた頃のSF映画っぽさがしたのだと思います。 人種問題も宗教問題も解決し、国境がなくなり、戦争もなくなっている。そんな未来を夢見ていられた頃は幸せでした。 どうしてそんな未来をイメージできなくなってしまったんでしょうね。 火星に取り残された主人公のように、希望を失ってはいけないんでしょうね。 【こんさん99】さん [映画館(字幕)] 8点(2016-02-11 19:12:07) 5.《ネタバレ》 アポロ13、ゼロ・グラビティ、冒険野郎マクガイバー(1stシーズン)をミックスしたような作品。素直に面白いと感じた。リドリー・スコット監督というとエイリアンやブレードランナーに代表されるような、画面が暗く重い雰囲気の作品が多いなか、主人公のポジティブさも相まって軽快な印象を受ける。船長の趣味という位置付けの往年のディスコソングも軽快な印象づけに大いに寄与している。いいチョイスだ。また、NASA全面協力ということもあって、将来有人火星探査が始まるとすればこうなるだろうなという要素が多分にある(ただ、NASAは劇中のようなカッコイイ船外活動服はデザインできないだろうけど)。そこにはSF映画っぽい非現実的な未来感はなく、現実感すらある。 あと、邦題の「オデッセイ」ははたしてどうかなと思う。内容とマッチしているしダメではないのだが、原題のMartianをもっと尊重してほしかった気もする。Martianは火星人という意味でそのままだとB級映画臭しかしないが、原作小説の邦題である「火星の人」を採用するという手もあったと思う。 【MASS】さん [映画館(字幕)] 8点(2016-02-07 20:20:17) 4.《ネタバレ》 これで火星に置き去りにされても大丈夫!・・・な訳ではないが 虚実入り混じった火星での事故とその対応を最新のVFXで描いている仮想ドキュメント風フィクション。 R.スコットの映像センスが本作を宇宙時代の開拓精神を描いたハイクオリティなSF(サイエンスフィクション)たらしめている。何より「プロメテウス」以上に臨場感あふれる画面が感動をも呼び起こす。 他のレビューでも指摘の通り、劇中に流れる"最低な選曲"(笑)のヒットナンバーは画面の端にタテ書き字幕で訳詩の表示を期待したが、最後までそれは成されなかった。英語力が無ければ(ある意味)監督の創作を十分に受け取れたとは言えない。 配給側がこの作品を如何に解っていないかが露呈しているようで残念極まりない。(権利関係で泣く泣く歌詞の字幕を割愛せざるを得なかったのなら失礼。) とは言え、この評価をつける以上は鑑賞をお勧めする訳です。出来れば米国の火星探査の歴史や火星の写真など事前に知っておくと10倍楽しめます。 【墨石亜乱】さん [映画館(字幕)] 8点(2016-02-07 15:20:07) 3.《ネタバレ》 宇宙ものは大好き。個人的には「ゼログラビティ」を超えないが面白かった。70年代のディスコ&ソウルのBGMはちょっとミスマッチな所がいい味を出しているよう気がした。その中で期せずしてボウイの「スターマン」に涙。。。最近のハリウッドが中国市場を意識しすぎなのが気になるが、仕方がないのですかね? 【kaaaz】さん [映画館(字幕)] 8点(2016-02-06 20:14:52) 2.リドリー・スコットらしい宇宙の映画だったと思います。彼の映画の中では少し地味なほうですが、「プロメテウス」の悲劇を考えたら今回の方向性で正解だったと思います。宇宙遊泳シーンも「グラビティ」より良かったように思います。ただ、明らかに不必要であろう中国事情を無理やりねじ込んである点と、そして「インター・ステラー」のようなドラマチックな展開が少なかった点など、若干エンターテイメント性に乏しいのが惜しい気もしました。(ドキュメンタリー風の良さもありますが) この映画は火星でのサバイバルがリアルに展開されますが、明るいキャラ設定のおかげであまり重苦しくなく進みます。このライトな雰囲気をどう考えるかで評価が変わりそうですが、実際問題として、究極の状況に陥った時には楽天家でないと乗り切れないと感じますので、これはこれで正解だったと思います。 特典映像で「適性検査」などが紹介されていて、宇宙飛行士各自の人間性や性格が紹介されています。できれば前述の中国のくだりをカットして宇宙飛行士としての資質などがわかり易く導入されていたら、楽天的である必要性などがより深く理解できて良かったように思います。 最後に、他の方と同様に日本名「オデッセイ」はまったく合わないと思います。どう考えても火星の人「The Martian」原題そのままのほうがシックリきます。 【アラジン2014】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-02-02 00:59:52)(良:3票) 1.《ネタバレ》 いくつものミラクルに助けられているけれど、事故で図らずも火星に置き去りになった人が如何に地球に戻ってくるかを基本的に現実の科学技術を基にして描いている。 好感が持てるし、楽しめる。 よくできた作品だ。 宇宙遊泳シーンもなかなか良くできている。 少し前の作品「Gravity」のようなでたらめさはない。 しかし一点、極めていかがわしい部分がある。 中国のブースターロケットの助けを借りる部分だ。 NASAよりも中国のほうがロケット技術が進んでいるって言うのも、助けを借りるって言うのもプロパガンダだ。 恐らく巨大な中国資本が入っているのだろう。 内容にとってまったく不必要な中国がらみのシーンを金の力で無理やり入れたのか、ハリウッド側が媚を売ったのか知らないが、まったく無意味無駄な部分だと思う。 せっかく良い映画なのに、残念だ。 それにしても邦題、なんで? The Martian「火星人」という題名は映画の内容を明確に表している。 それを変える意味がわからん。 【称えよ鉄兜】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2015-11-25 07:52:06)(良:2票)
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