みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
126.《ネタバレ》 舞台は南部アトランタ。50年代から70年代にかけて、ユダヤ人の老婦人と、黒人の運転手との交流を描いた作品です。ミス・デイジー役のジェシカ・タンディと、ホーク役のモーガン・フリーマンの素晴らしい演技で、忘れられない佳作となっています。それを評価した上で、私は敢えてシナリオに苦言を呈したい。頑固なデイジーが、徐々にホークを受け入れていき、かけがえのない親友となる、というのが物語の肝です。ラスト間際では、「キング牧師の夕食会」→「館でアルツハイマーにかかったデイジー」→「老人ホーム」とシークエンスが続きます。夕食会では、お互いの理解がすれ違っていました。一方老人ホームでは、人種という枠を越えて「老い」を共有した二人が、気持ちを通じ合わせます。この流れにおいて、館のシーンが特に重要なのは明らかです。ところが、錯乱状態にあるデイジーにかけるホークの言葉は、「金持ちで幸せ」「精神病院に入れられる」という月並みなもの。ここは、20年以上彼女と一緒にいた、ホークならではの言葉が欲しいところ。デイジーの身をおもんばかり、彼女が幸せであることを冷静に諭してこそ、「お前は一番の友達よ」という言葉が生きるのではないでしょうか。デイジーがその後に発する上のセリフは、錯乱状態がまだ継続しているようにも解釈されるので(興奮している老人は、感情表現がおおげさになりがちですから)、効果が薄れてしまっています。残念です。 【円盤人】さん 5点(2004-02-13 20:57:26)(良:1票) 125.《ネタバレ》 今日はじめて観た。いろいろと思い出してしまってまとまらないので得点のみ。(以下2004/2/7追記)攻撃材料を与えることになるので奥さんには絶対に見せないほうがいい。なにしろこのストーリー、使用人を雇えるくらい裕福な男の妻になっていれば、自分は姑の面倒を全くみなくてもうまいこと回っていくという、この国のほとんどの嫁が憧れを抱く、まさに夢のような物語なのだから。 【南浦和で笑う三波】さん 10点(2004-02-05 22:30:53)(笑:1票) 124.人生短いんだから、色々な事をしたいと思う。色々な人と知り合いたいし、たくさん旅行に行きたいと思う。でもこの映画を見ると、一時の感傷かもしれないけど、大切な人と、自分の住む場所を愛し、日々がごくありきたりである事に感謝する生活の美しさに憧れてしまう。モーガン・フリーマン演じるホークの生き方に、とても感銘を受けた。あまり上品ではないし、時にはチクリと言い返し、案外狡猾だったりするのに、その人格は愛に満ちている。また柔らかな光が、落ち着いた色調の建物や車、庭の草花に美しく反射する映像の美しさも格別でした。「友情」と平行し、「老い」「差別」といった重いテーマを扱っていながらも、カメラとコミカルな台詞まわしで常に明るく描いた作風にも好感が持てた。地味な作品だけれど、大人の観賞に耐える名作だと思う。 【ともとも】さん 9点(2003-12-18 12:23:17)(良:1票) 123.《ネタバレ》 いろんなところで笑ってしまった後で、いつしかそれが涙に変わっていくという卑怯な映画。派手な映像や凝った設定がなくても、人の心の動きや変化が的確に表現できて、それが見ている側に伝わったら、感動は生まれるのです。文盲の問題や黒人差別の問題など、ベタな演出をしたらいくらでもできたと思いますが、この話の中心的主題はそんなところではないし、あえてそれをせずにこのレベルに達したのは素晴らしい。人物については、デイジーおばあちゃんは救いがたいほど頑固なのに妙に憎めないし、ホークの方も、単に有能なだけではなく、言動は結構俗っぽいところが面白い。最後、ボケたデイジーがホークの手を握るところでいつもぐっときます(2人の身体が接するのは、この場面だけなんですよね)。 【Olias】さん [映画館(字幕)] 8点(2003-03-12 00:32:36)(良:1票) 122.‘89年アカデミー賞受賞式を前に、映画評論家たちが集まり予想会を行っていた。凡そは本作を挙げる中で、水野晴郎氏だけが「7月4日に生まれて」を候補にしていた。理由は“体制がそうなっているから”だそうだ。あまり頭の良い評論家では無いが、珍しくこの時だけは水野氏に賛同した。自分も「7月4日~」が取るはずは無いと思っていた(?)。賛同すると言うのは、「ドライビング~」が他の作品、「フィールド・オブ・ドリームズ」「いまを生きる」「マイ・レフトフット」「7月4日に生まれて」そしてノミネートされなかった「ドュ・ザ・ライト・シング」と比較して、そんなに優れた作品とは思えなかったからだ。老い(痴呆症)と人種問題をテーマにしているが、障害と言う点なら「マイ・レフトフット」には敵わないし、人種問題なら「ドュ・ザ・ライト~」には遠く及ばない。この作品が好きだと言う女性を良く聞くが、個人的には上映時間も100分を切り、ノミネートされた5作品の中では一番相応しくないと思っていたが・・・アカデミー賞としては、主演したジャシカ・タンディが史上最高齢の受賞(80歳)で話題になったが、同時に黒澤明監督が特別賞を受賞し、“老人デー”であったことも事実。もう一つ話題になったのは、ブルース・ベレスフォードが、監督賞にノミネートすらされずに作品賞を獲得したこと。この不名誉な記録と共に本作は名を残すこととなった。例年になくレベルの高い“オスカー取り”をしていただけに残念である。 【☆】さん 8点(2001-02-08 00:35:53)(良:1票) 121.《ネタバレ》 “Driving Miss Daisy”『人使いの荒いデイジーさん』。アカデミー作品賞受賞作。 当時映画に興味を持ったばかりの私は、アカデミー作品賞とは『その年の数ある(アメリカ)映画の中で優勝を勝ち取った映画』が受賞するモンだってイメージを持っていました。優勝って、つまり一番すごい作品が勝ち取るモンだと。すごい問題作。すごい壮大な作品。すごい話題作… なのに、俳優もテーマも地味なこの作品が、大きな大事件が起きるわけでもないこの映画が、しかも前年のレインマンとちょっぴりイメージが被るロードムービーが、何で優勝したんだ??何だろ?アカデミー作品賞って?って、謎が膨らむきっかけとなった作品です。 この映画、歳を重ねる度に好きになっていきます。たった99分の作品なのに、デイジーとホークの半生が、ゆったりとした心地よい時間とともに流れていきます。のちのち笑い話になったであろうサケの缶詰事件。デイジーのツンデレっぷりが可愛らしいクリスマスの贈り物。恐怖、アラバマの路上で一人ぼっち。安らかな日常生活のまま穏やかに迎えたアデイラの死。老後のドラマとしてこのくらいのハプニング、事件が丁度いい、これくらいが良い。 デイジーは食卓で食事をし、ホークはキッチンで食事をする。それが主従関係。アラバマの道中もデイジーは車内、ホークは外。それが彼らの立場。人種の壁が生んだ立場。明らかな差別を受ける黒人と、目に見えぬ差別を受けるユダヤ人。二人の間に徐々に生まれる友情。ホークがデイジーと同じテーブルに座り、パイを食べさせるのに要した時間は30年。 このゆっくり、ゆったりした映画、人種間の見えない壁。生まれた時から知らずに出来ていた壁。それが壊れていくのに必要な時間を解りやすく観せてくれる。30年だって。 SDGs?2030年までに実現可能?ハァ?だよね。 あ、私にとってアカデミー作品賞の基準って、今でも謎です。多くの受賞作品を観るたび、むしろ謎が深まってます。 【K&K】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2023-03-28 22:17:29) 120.人種差別とか老老介護といった重いテーマを扱ってはいるが、役者のうまさもあってか 落ち着いて観ることができた。 ホークの家庭を全く描かないところは、仕事に私情を持ち込まないというのを描いているのかな? 【くろゆり】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-05-29 16:34:55) 119.《ネタバレ》 アメリカの黒人ラッパーには、この映画が大嫌いだと公言するのが多いそうです。まあ彼らの言い分も判らなくもないです。たぶん、出てくる黒人キャラはみな従順でいかにも50年代に南部人が理想とする黒人像でしかない、と文句を付けているんだろうと思います。たしかにキング牧師は話の中に出てくるけれども、従順ではなかった黒人たちが戦った公民権運動については全く触れられてはいません。というか、30年に及ぶストーリー展開でも政治に関する描写はほとんどなく、それは脚本家があえて選んだストーリーテリングじゃないかと思います。その代わりにミス・デイジーと彼女を取り巻く限られた人たちだけの小宇宙にストーリーを限定した脚本、そしてホークが運転する車の変遷を巧みに織り込んで南部黒人社会の歩みを観客に理解させる巧みさは脱帽です。知的ではあるがユダヤ人としてのアイデンティティに頑なに固執する母親、宗教には無関心でキリスト教徒と結婚して一緒にクリスマスを祝うリベラルな息子、とジェシカ・タンディとダン・エイクロイドの親子関係も緻密に計算されています。聞くところによると南部のユダヤ系白人は伝統的に黒人差別意識が強かったそうでミス・デイジーはその類型からはちょっと外れているようにも見えますけど、黒人使用人に接する態度は日本人にはとても尊大に感じます。たとえが悪いかもしれませんが、それはまるでペットや家畜をしつけるような感じで、そんなデイジーが最後にはホークを大切な友人として慕うまでになる、これはミス・デイジーの成長物語でもあるわけです。 映画の出来は別にして、アメリカ南部を舞台にした映画には不愉快な気分にさせられることが多いのですが、本作では「人間っていいなあ」としみじみ感じることができました。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-10-03 23:14:23) 118.《ネタバレ》 ほのぼのと暖かいツンデレストーリーでした。 モーガンフリーマンの演技が光ってました。 【とむ】さん [DVD(字幕)] 6点(2017-05-28 13:17:19) 117.淡々と進む超ヒューマン系。 いい映画だとは思うけど退屈過ぎた。 デイジーの頑固さの中にも人を想う優しがあり逆に美々しい。元教師も麻雀やるんだ。あの形式は中国式? フリーマン、あんたは何の映画でも画になる最高の助演。 息子さんはママのワガママに振り回されるが口喧嘩することもなくママに愛を持って接している。本当によく出来た息子さんだわ。 【mighty guard】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-03-12 09:58:41) 116.ある一定のテーマを持って作られているようだが、何をテーマにしているのかは分かりにくい。 老い、人種差別、裕福、とかいろいろとあるが、古き良き時代(良いとは言えないかもしれないが)を表現したものとして淡々と続いていく。だからこそ、この作品に接する時の自分の状況によって観方が変わる、そういったちょっと不思議だが良い映画。 【simple】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-12-30 22:28:48) 115.《ネタバレ》 静かで穏やかな物語。 口うるさい偏屈なお婆さんがとてもリアルに描かれている。 気のいい黒人運転手を徐々に受け入れていく様子が微笑ましく温かな気持ちになるが、ストーリー的に起伏がなく盛り上がりには欠ける。 【飛鳥】さん [ビデオ(吹替)] 5点(2014-04-11 20:24:07) 114.徐々に距離が縮まっていく2人の関係を、様々な重い問題を堅苦しくなく織り交ぜながら、素敵に描いた良い作品です。シンプルな話なのに飽きることもなく、意外な展開もないのに目が離せませんでした。見終わったあとは、心が成長したような気分でした。 【ramo】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-10-28 20:52:42) 113.人種差別やユダヤ人に対する偏見、老後問題などを扱いながらも、大上段に振りかざさず、静かに淡々と進む流れがとても良い。その効果を高めているのがハンス・ジマーの音楽だ。時にはなつかしく、時にはさびしさを交え、実に印象的。そして何と言っても主役の二人、ジェシカ・タンディとモーガン・フリーマンの演技のうまさが光る。もはや演技というより、デイジー老婦人と運転手ホークそのもので、実にぴったりとした役作りだ。映画全体もすばらしく、何気ない小さなシーンの連続だが、見終わった後の感動がしみじみわいてくる映画だ。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-12-15 08:03:07) 112.人生ってシンプルでいいんだ。運転手を必要とする者と、仕事を必要とする運転手がいれば雇用成立。最初のBと最後のRが分かれば、バウアー解読。感謝祭にはサンクスギビングパイを食べる。それでいい。それが人生。 【ちゃか】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-05-23 17:46:48) 111.淡々とした優しさ、さりげなさにあふれたしみじみ良い映画。年老いてから良い友人に恵まれたミス・デイジーが羨ましい。ラストシーンにはしびれました。 【tottoko】さん [地上波(吹替)] 7点(2012-03-24 01:51:06) 110.決してドラマチックな展開があるわけではなく、淡々とした流れなのに面白い。 頑固おばあちゃんと穏やかな性格の雇われ運転手との交流シーンは、よもすればコミカル、 かつほっくりとさせてくれて、最後まで飽きることなく鑑賞できた。主役二人の俳優さん、 ジェシカ・タンディとモーガン・フリーマンはまさに適役。一応人間ドラマなんだろうけど、 堅苦しさやアクがないのでとても観易い。さりげなく描かれた不思議な友情が、 静かな感動を与えてくれる逸品。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-11-21 04:30:10) 109.悪い人が一人も出てこない映画がだった。 こういう友情もきっとあるんだな。 読み書きを教えながら仲良くなっていくのかと思ったらそうでもないし、 どこかがすごく盛り上がるわけでもないけど、 アラバマに入ったあたりの雰囲気はとてもよかった。 もっと年をとってからまた観てみたい。 【Skycrawler】さん [地上波(字幕)] 8点(2011-06-04 01:42:16) 108.佳作。きわめてオーソドックスなストーリーで意外性がまるでないのに飽きさせないのは凄いことだとは思う。その意味で良い映画ではあるんだけど「これで作品賞?」と思わなくもない。個人的には、モーガン・フリーマンはしゃきっとしたイメージがあるので、よぼよぼした感じが似合わないと思う。 【mohno】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2011-05-02 20:40:22) 107.とても仲良くなりそうに無い2人が友情を築いていく様子を無理なく描けていて、心が温まりました。デイジーは痴呆症になるけど、最後のホークとのいつものやりとりでほのぼのさせて良い気分で終わらせてくれました。静かな感動がある素晴らしい作品です。 【さわき】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-01-12 00:54:47)
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