みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
14.ヴィスコンティの映画はどれ見てもおもうんですけど、これもちょっと映像展開の流れがギクシャクしていてスムーズじゃない気がします。(演出より編集が今風じゃないのかな?)舞台内装、衣装、性的、にといろんな意味で「濃い」のもあってその分、ちょっと疲れるし、すぐにピピンと来ないところがありました。邦題の「勇者ども」の部分がよく意味が分からないです。それとヘルムート・バーガーって人は、私はなんか行儀がいいというか育ちがよさそうであまり退廃的に見えないです。ラストの制服は似合ってました。 しかし、上流階級のリアリティは圧倒的です。 【シン】さん 7点(2004-03-06 05:19:51) 13.ドストエフスキーの「悪霊」をモチーフにしたであろうヴィスコンティの傑作。特にマーチンの人物造詣と親衛隊による突撃隊殺戮劇「血の粛清」シーンは白眉だろう。分厚い制服を着た男達が、乱痴気騒ぎのパーティーで酔い潰れた裸同然の同類達を一斉に射殺する。迫りくる映像に僕らは完全に宙吊りにされるしかなかった。同類による同類の粛清という震撼すべき絶対的空疎。それは退廃した様式とイデオロギーという悪霊に一直線に繋がっている。悪霊とは何か?ここでマーチンよって語られる「スタブローギンの告白」は、ナチスという悪霊に憑かれることの危うくも美しい幸福感を見事に描いている。神の黄昏として表現される巨大な空疎⇒退廃。それは地獄の入口でもあるのだ。ナチスやソ連が滅んだ今でも、そのモチーフ、現代的意味は全く死んでいない。この映画を観たのは15年も前であるが、その内容を思い出すに付け、それは麗らかな春の昼間に朧見る悪夢に似ている。ぞっとして跳び起きた瞬間、まるで其処こそが地獄の入口であるかのように感じるのだ。 【onomichi】さん 8点(2004-02-22 15:02:43) 12.大阪の戦争記念館で、これを発見して観た。退廃美あふれる映画、という意味ではスゴイんだけど、いまいち入り込めない世界。特権階級な人々にどんな理屈があろうと、こういった人々のもとで働く底辺の労働者たちがナチズムに走るのは無理もないような気がした。観ていて、途中で飽きた。エグいし、グロい。 【ルクレツィアの娘】さん 4点(2003-10-22 20:13:19) 11.ヴィスコンティの退廃美は良く出ていると思うし、話の筋はしっかりしていると思う。ただねえ…あの兵士たちの狂乱会みたいのが延々と続くのがたまらん。あれが地獄じゃないのか? 【ちょっこ】さん 7点(2003-10-13 15:26:06) 10.重厚。退廃にも本物とフェイクがある氣がするが、ヴィスコンティの描く退廃美はフェイクでは無い。唯一、ナチスをファッションとして美学として描くことが許される監督だと思う。役者の使い方も上手い。けれどあまりにその完璧な造形美の中に埋もれさせられてしまうため、役者としては育たないのがザンネン・・・ヘルムート・バーガーのあだ花美が一番堪能できる一作。 【あにさきすR】さん 9点(2003-10-02 00:55:30) 9.退廃的な映像には惹かれるのですが、映画自体にはそれほど惹かれませんでした。「ベニスに死す」も最初見たときは2点、次が5点、次が9点くらい印象が変わっているので、もう一度見れば変わるかもしれないけど、数十年前に最初に見たときの印象は「ベニスに死す」より良かったです。 【omut】さん 6点(2003-08-26 03:56:46) 8.最高レベルの美意識があってこその退廃。かなりグロく、いやらしく、残酷なのに、全てが美しい。この映画のハルムート・バーガーはダントツにいいです。彼は監督亡き後性格俳優をやっているようですが、魅力激減です。あの美しさは、単に彼の容姿ではなく、監督の作品ですね。でもあまりにも重すぎて、疲れます。これは娯楽じゃないです。こちらから何かを奪っていくような力のある作品です。負けます。 【ともとも】さん 9点(2003-05-10 22:07:57) 7.私はやっぱりヘルムート・バーガー。登場人物の中で一番純真で、その分悪魔的、というか。単にイッちゃってるだけかも。体力は必要ですね。コンディションのいいときに見てください。 【みいしゃ】さん 8点(2003-03-18 23:07:07) 6.かつてこれほどまでに、人間の憎悪を描いた作品があっただろうか。エッセンベック家の相続をめぐる骨肉の争いは憎しみに満ちている。始まりの誕生会、そして最後の結婚式に至るまで、人間の醜い部分をひたすら描かれており、人間不信に陥りそうなほど。母親に愛されなかったマルティン、そのことが彼を憎しみに満ちた男に変えてしまう。そう、憎しみは憎しみしか生まない、最後の自殺に追いやるシーンは憎しみと悲しみが同居したなんとも冷たい場面。最後敬礼するあたり、ナチスによる退廃時代を予感させる。 【ゆたKING】さん 9点(2003-03-18 19:56:26) 5.ヴィスコンティ監督の貴族デカダンス物の中では1番好きな作品。それらの作品の多くは静かな悲劇であり、激しく音を立てて崩れていくような悲劇であるこの作品は、ある意味特殊なのかも知れない。常識的な人達は皆いなくなってしまい、悪魔的な人達のみが生き残るのだが、彼らの末路もまた容易に想像が付く。 【クロマス】さん 8点(2003-02-22 18:25:03) 4.ヴィスコンティの野心作、あのダークの雰囲気から繰り出すオーラ、その人間の孤独に秘めた野心で、画面にひきこまれるほどの魔力を放つ作品。ヴィスコンティ映画ならではの遅いカメラワーク、そして完璧なまでのカメラピントで、人間のダークさが見える。ヴィスコンティのすごい所は、外面の冷酷さだけをうつすが、映像力というべきなのか?画面から人の内面が見えるのだ。 外からのダークな力からの緊張感、画面からただよう、人の内面による冷静さ、このダブルの魔力からは、すごいオーラが画面いっぱいに放っている。一度見るより2度見よう。この映画のすごさが改めてわかるから! 【完璧主義】さん 9点(2002-11-01 14:58:46) 3.ビスコンティ映画では、この作品が一番好きです。中でも“長いナイフの夜”と呼ばれるナチ親衛隊による突撃隊の惨殺事件のシーンは、圧巻です。個人的には、同じヘルムートでも、ドラマの狂言回し・アッシェンバッハ役のヘルムート・グリームが光っていたと思います。 【リリー】さん 9点(2002-10-26 01:41:39) 2.ナチス批判は分かっている。だが、美学としてのファシズムの魅力に圧倒されてしまう。この映画の退廃性を越える映画は二度と現れないだろう。三島の「憂国」が2流のポルノ小説に見えてしまうほどのすごさ。 【Kaze】さん 10点(2002-09-01 16:45:31) 1.ドロドロなんだけどなんか爽快さがある。ラストの敬礼は名場面。 【yozi】さん 7点(2002-07-02 15:54:19)
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