みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
3.《ネタバレ》 確か高校生の頃に初めて見たときは、退屈な映画だなあ、と思った記憶があるのですが、40代になって改めて見直してみると、しみじみする映画だなあ、と印象が全く異なることに驚きました。同じ系統の「家族」と比べるとドラマチックな事件も何もなくて悪く言えば平坦なストーリーですが、無駄なシーンがありません。特に途中ではさまれるセピア色の回想シーンが秀逸で、石舟がまだ隆盛だった頃の家族の楽しそうな様子が切ないです。 【かけ】さん [DVD(邦画)] 9点(2006-08-27 11:04:11)(良:1票) 2.うん!確かに「家族」とよく似ている。しかし、似てるからと言って、この作品を二番煎じだ!新鮮味が無いとは言えないし、むしろ、そういう見方では山田洋次監督の作品を観ること、楽しむことは出来まい。山田洋次監督らしく、落ち着いた感じで日本の風景、日本人の家族というもの、人が生きていく上で大切なもの、働くこと。食べること。この映画から感じるものは人、それぞれだと思うけど、だだ一つだけ言えることは、山田洋次監督の描く人間ドラマの中には日本人ならではの生活感というものが実に味わい深く描かれているという事!笠智衆さんと渥美清さん、そして、倍賞千恵子をはじめとする山田洋次作品の常連さん達が画面の中にいる。それだけで嬉しくなる。 【青観】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2006-04-07 23:21:27)(良:2票) 1.住み慣れた故郷を離れなくてはならないという話は同じようなキャストで作られた「家族」とよく似ている。 仕事を失って故郷を離れるという話や、登場人物の役名まで一緒だったりする。 この70年代はじめというのは日本が大きく変化していった時代なのだが、この一家をとおして、高度成長期という時代の中でいかにして人々の暮らしが変わっていったかが分かる。 石船は海の埋め立てで石を運んでいるがそれも大型船にとって替わられつつある。こうして田舎で立ち行かなくなった人たちは、人手をいくらでも必要とした都会の工業地帯に吸収される。そして働き手が都会に出た後の田舎には老人たちが残される。 一家が島を去る前老人は孫を連れて高台に上り、「ここがお前の故郷だ」と目に焼き付けるように見せるのが切ない。 人々はこうして至るところで住み慣れた故郷を離れていったというだけではなく、同時にその美しい自然まで失っていった。 こうした時代の変化を知る世代としてはここに描かれた全てに深い感慨を覚えずにはいられない。監督の意図したものも単なる郷愁だけではなく、生活の向上と引き換えるように大切な自然や家族の絆といった大切なものを失ってしまった日本への嘆きだっただろう。 【キリコ】さん 9点(2004-08-09 16:18:06)(良:3票)
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