みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
49.“辛辣”という言葉だけでは覆うことができない“混沌”と“闇”にまみれた世界が映し出される。 これは映画である。が、事実でなかろうと、実際にこんなことが起きいても、いなくても、人間が想像し得る以上、これは現実に起こり得る“ケース”であると思う。だからこそ、映画においても答えは出ない。 主人公の男がそうであるように、現代の多くの人間が、眩い光を直視できないのかもしれない。 では僕は、直視できないこの殺人事件に対し、その背けた目線を何処に向ければいいのだろうか。 【鉄腕麗人】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-06-16 12:58:26) 48.《ネタバレ》 巻頭、仰向けとなっている状態のモデルを俯瞰で撮影する眞野裕子演じる英里子は、ファインダー越しに自分自身の未来を覗き見ているかのような構図にもなるわけだが、このことは後にするとして、まずこの行為から、彼女が覗き見る/まなざしを向けるというところにこの映画の焦点があるのだということから始めたい。 これは彼女がまなざしを向けたことによって起きる事件なのだ。 名門私立中学の不正入試を暴くまなざし、自らの子供時代を思い返すように子供に向けるまなざし、不倫相手の妻に向ける敵視したあのまなざしがある。 ただすべてが彼女だけのまなざしで成り立ってはいない。 「そんな目で見るな」という役所広司の台詞にもある通り、これはすべてのまなざし/視線を意識しなければならないのだ。死体を湖に投げ捨てるとき、大人が皆森の中で立ち尽くすとき、車がそこを通り過ぎる。この実体のない見られているかもしれないという視線をもこの映画は適切に紡ぎだす。 もうこれは見るということへの執着だ。犯人が誰であるといったことが最重要視される映画ではないのは一目瞭然。つまり犯人をこの目で確かめることが重要ではない、そんなことよりここに出てくる人々を見なさい、行為を見なさいと言っている。 そして湖の奥深い底で仰向けとなることを余儀なくされた英里子は、レンズ越しに(これは映画を撮影したキャメラという隠喩も含まれるだろう)過去の自分自身と視線が交差しまうという見事な構図となる。すべてが巻頭に回帰する瞬間だ。そして結果としてライターは彼女の瞳に突き刺さりすべてを塞いでしまい物語の幕を下ろすのだ。 実はこの彼女のまなざしこそが、受験によって変化を遂げていく人々の唯一の救いの手であったのだろう。それがあの青空の中、深々とした緑に彩られた森を背に、湖畔の上をそよぐ彼女のまなざしへとここでも結実して暴かれる。 救いの手をもこの世から消し去ろうとするこの湖畔での殺人の場合、または受験というものの場合の恐ろしさが、あるいはひとというものの醜さが、狂ったかのようにひとを一変させてしまうのだが、それをすべて見たのは他でもない我々観客なのだという事実は誰にも回避できない。 【すぺるま】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-03-29 01:36:43) 47.《ネタバレ》 最近は「お受験」という言葉があまり聞かれなくなった。すでに一般化したということか…。この映画はサスペンスとしては突っ込みどころがいくつかあったけど「お受験」が抱える問題点に迫っていると思う。 生徒と親と講師が合格という目標に向かって邁進する合宿であるが、全員が心をひとつにしているかというと、そうではない。そのことが死体の隠滅工作をめぐる遣り取りから露見し、疑念が子供たちに向いた段階で、彼らの心の内も闇の中に霞む。 この映画は殺人の動機という踏み絵によって、お受験に関わる人たちの混濁した思惑のすれ違いを見せてくれる。問題は、目標が同じでも方法論や執着度合に格差があることだろう。その結果として殺人が起こる。 関係者が同じ気持ちを持って臨まない限り、お受験とはやはり不健全なトライアルという気がしてならない。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-03-27 16:13:58) 46. 俳優陣は精いっぱい演技をしていると感じましたが、脚本が良くなかったのかあまり楽しめなかった。 【ファンオブ吹石】さん [地上波(字幕)] 5点(2008-12-28 17:31:10) 45.みんなうまいからそれなりに見れるんだけど、わざわざ映画にせず役者の実力試しで舞台でやるといいんじゃないか。鶴見辰吾・杉田かおる夫婦のサービスにちょっぴりおまけ。 【オニール大佐】さん [地上波(邦画)] 5点(2008-10-23 19:30:03) 44.《ネタバレ》 犯人が子供だというオチは読めなかったですね~。サスペンスものの話としてはなかなかの独創性があっていいと思いますよ。死体を湖まで運んでそこで身元をわからなくするシーンなんか、見ていてちょっとドキドキしちゃいました。ただ、その後のライターを落とすシーン、それから煙草が消えているシーンなど、伏線になるのかなと思いきや結局ストーリー自体にはからんでこなかったし、ラストのスプラッターホラーみたいな終わり方は全体の作風に合ってないでしょう。そのまま湖の中にフェードアウトして、子供達の心の中は結局闇の中~みたいな感じで終わればいいのにね。 【あろえりーな】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-08-26 00:38:28) 43.導入部分で「お、これは・・・」と期待を膨らませたのだが・・・役所広司が死体を見つけてからは失笑の嵐。脚本がめちゃくちゃだわな。いい役者がそろっていただけにもったいないですね。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(邦画)] 2点(2008-01-17 11:50:58) 42.冷静に考えて、ありえない。閉じた世界だけで理屈づける(理屈づけたつもりになっている)映画。社会問題の提起なら、現実味を持たせないとだめ。 【こんた】さん [DVD(邦画)] 5点(2007-12-31 17:56:55) 41.《ネタバレ》 途中までつくりは面白い。引き込む展開はうまいと思うが2時間映画を1時間で ぶちきられ感は否めない。悪い意味で期待を裏切られた。 【とま】さん [地上波(邦画)] 6点(2007-10-07 17:08:05) 40.《ネタバレ》 好きですね、この映画。サスペンスとしてもミステリーとしてもよくできているし、一番いいところは、最後のほうで「一応」真相があかされるところ。「真相」とは言っても犯人が自白するわけではないし、決定的な証拠が出てくるわけでもない。要はひとつの「推測」、ひとつの「可能性」が示唆されたにすぎないんですよね。この「釈然としない感じ」がとてもよい。いわゆる「オープンエンディング」ともまったく違う。だって別の「真相」は一切示唆されないわけだし。犯人が推測通り「彼ら」だったとしても、彼らと被害者の間にほんとうは何があったのか、それが全く謎のまま終わってしまう。この「無気味な感じ」がすごくいい。 ただ、一番最後のCGはいらないでしょう。何あれ? 【コウモリ】さん [地上波(邦画)] 8点(2007-08-09 16:53:08)(良:1票) 39. 最後までどうなるのか期待させる雰囲気はありました。けれど、最後まで見てみると納得いかない部分も多いのも事実です。ちょっと残念。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2007-04-03 20:11:23) 38.伏線が放置されているなど、若干の違和感を覚えたものの、全体的にはなかなか楽しめた。ラストのどんでん返しまでの盛り上げ方は、充分及第点といって宜しい。ただ、登場人物に感情移入できる人間がいないのが難点かもしれない。 【ドラりん】さん [地上波(邦画)] 7点(2007-03-15 23:41:38) 37.これは後で明かされるんだろうなーと思ってた伏線が全然回収されていない。おかげでただなんとなくミステリーぽくしてみましたって感じになってる!!結局、一番まともなのは豊川さんでした。 【Michael.K】さん [地上波(邦画)] 4点(2007-01-26 04:22:32) 36.これだけの役者を使ってこの出来か。かなり残念 【ぎぶそん】さん [DVD(邦画)] 4点(2007-01-24 14:19:39) 35.《ネタバレ》 <原作未読・映画版のみの評価> 犯人探しやトリック重視のミステリーだと思って見ると駄作。 事件を通して何をテーマとするかで、その作品の価値やテイストは変わってくると思うけど、あくまで今作は犯人探しがメインではなく、殺人事件を通して、行き過ぎた個人主義や学歴社会を批判している社会派サスペンスであり、そこから敷衍して「人間性の本質」を考えさせるという、かなりストレートなテーマの作品。 ただ、殺人を犯してしまい、さあどうしようと悩んだり、仲間と拗れたりする事で、そこに「人間性の清濁」を投影したりするのは、別にこの作品だけじゃなく、たいていのサスペンスやミステリーにも見られる常道のようなもので、今作が特別に優れている部分は見出せなかった。東野圭吾氏の原作にしては全体的に凡庸な感は否めない。 また謎解きがメインではないとは言え、それっぽい幾つもの伏線(未来予知とか、日の光に弱いとか、ライターとか、煙草の吸殻など)のほとんどを無視して終わるというのはアンフェア以前に、作品と観客に対して失礼だと思う。 【FSS】さん [DVD(邦画)] 4点(2006-11-03 18:27:02)(良:1票) 34.何か手っ取り早く撮った感じのする映画でした。これだったら「火サス」ですむのでは。「火サス」に失礼とあらばバラエティーの再現フィルムという感じ。舞台劇のような、場にそぐわない突然の激情や、カメラを意識させる撮影が気になりました。湖畔の宿に殺人事件、そして子供も絡む。状況設定は大好きなので原作を読んで臨んだのですが、これだけの俳優陣を使ってこの演出は残念無念。ちょっと感じた収穫は、薬師丸ひろ子が良い感じの脱皮をしているなということ。ミセス役も良いです。 【チューン】さん [映画館(字幕)] 5点(2006-10-26 20:06:16)(良:1票) 33.《ネタバレ》 俳優陣の演技が秀逸で、後半の森での親たちの会話のシーンがいいとこなさげなこの作品を引き締めていい感じ。最後のシーンは、なんか納得してるけどあんたら人を殺しているんですよ。っていう事と受け取りました。結局犯人探ししてくれないのはいいんですが、タバコは彼らの仕業なのか?ってのが気になりまくり。後、とにかくアリバイ工作のシーンは退屈です 【マキーナ】さん [DVD(邦画)] 6点(2006-09-08 23:44:33) 32.最後のCGがすごく気に食わない 【アンダルシア】さん [地上波(字幕)] 3点(2006-08-26 05:46:32) 31.全てが消化不良で何も解決しないまま終わってしまった感じ。 【ピボーテ】さん [DVD(字幕)] 4点(2006-08-24 18:44:33) 30.青山真治らしい定点的カメラと、メジャー映画らしいクレーンの多用。らしくない比較的多めの台詞と、らしい不気味なアイコンとしての子供達。何を思って彼を起用したのか判りませんが、監督自身もまとめるのに苦慮した様子が伺え、演出的には中途半端な印象。それでも、出来る限り「一般向け」に仕上げようとした努力は買います。この内容でいつも通りの演出だったら、総スカン間違いなしだったでしょう。話的にはミステリーと言うより社会派作品としての意味合いが強い。それも、単に「お受験」を批判したものではなく、「親の本音」が語られてるのが興味深い。本作の親達は「どんなに努力しても子供を理解できない」と嘆く。「理解できない生き物を育てなければならない」ことこそ、本当の意味でのホラーです、6点献上。 【sayzin】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2006-08-21 00:09:37)
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