みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
165.《ネタバレ》 オープニングで流れる音楽にいきなり痺れます。 作品は初見とは言えサントラは手元にあったので結構聴いていたのですが、やはり空っぽで荒涼とした大地の画に重なるとライ・クーダーの音数を極限まで削ぎ落としたリゾネーターギターは一層冴え渡り素晴らしさを再認識させられます。 しかし、本作の内向きな人間模様やテキサスの荒野にはしっくり来ますが、ヒューストンやロスのような直線を用いて水平と垂直からなる人工物で満たされた街には若干の違和感を覚えてしまいます。 このライ・クーダーの音楽を始めとしてジョン・ルーリーがちょこっと出ていたり、サム・シェパードが脚本を書いていたり、ロビー・ミューラーが撮っていたりしますし、出てくる俳優さんも数は少ないのですが皆作品に馴染んでいて気持ち良く見る事が出来ました。 特に主演のハリー・ディーン・スタントンが全編を通しての気弱で後ろ向きな雰囲気を交えながら病的にも見える喋らない前半と息子と元妻に会ってからの不安と喜びが混在する後半を悲壮感を漂わせながらも抑え気味で見せる演技には好感が持て適役だったと思います。 4人それぞれの想いで見ている8mmのシーンは当然とはいえかなり切なくなってしまいます(幸せに溢れている内容のようですが5年前ということはトラヴィス夫妻の関係はほぼ破綻していたとも言えるのですが…)。 そんな切なくなるシーンを受けているので対比としてメイドさんと父親作りをしている姿には笑ってしまいます。 『リッチな父親』が出来上がり車道を挟んでトラヴィス親子が家に帰るシーンは微笑ましくて本当に良かったのですが、トラヴィスがハンターの方に近づいて行くカットはストーリー的にも映像的にも重要だったと思うので、他のカット同様もう少し印象的なカメラアングルにして貰いたかったです。 とは言え、この連続する3つのシークエンスの流れや親子の距離感の詰め方等の演出は見ていて非常に心地良かったです。 マジックミラー越しに再開したジェーンに思わずまた嫉妬してしまうトラヴィスの姿は悲しすぎます。 過去と何ら変わっていない自分が彼女とハンターと3人で幸せに暮らしている未来が想像できないトラヴィスは2人の元を自ら去って行ってしまいます。 2人の元から逃げたとも取れますし自分自身とも対峙せずに自分の人生から逃げたとも取れます。 解決法としては自分自身を変えて物事を前向きに考えられるようにすれば良いのですが、それが出来ないトラヴィスのラストを十分理解出来てしまう私には彼の行為が私にとってのリアリティー以外の何物でもないように感じてしまいました。 ハッピーエンドではないですが納得出来てしまう本作は私自身の弱い部分を抉られるような辛辣ささえ感じますが、決して気分を害したり二度と見たくないようなものではなくその対極に有る作品となっています。 この世界が完全ではないのは人間が不完全だからだという事を情景として静かに見せてくれる映画だと思います。 【しってるねこのち】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2015-09-16 02:12:09) 164.美しい。といっても息を呑む圧倒的な美ではなく、日常にある美が印象的に映し出されている。外国の風景ではあるが、自分の人生の一場面と何度も重なってきた。音楽とともに哀愁をまとって、心に染みてくるTHE名画。本当に素晴らしい。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-09-06 20:00:30) 163.ヴィム・ヴェンダースはドイツ時代に「さすらい」や「都会のアリス」といった傑作を幾つか撮っているが、アメリカでもこのような素晴らしい作品を残してくれた。 砂漠を放浪していた謎の男トラヴィス。 ファーストシーンがいきなり砂漠。そこを男がフラフラ彷徨っている。こういうオープニング大好きだ。今から何が始まるのか無性にワクワクしてしまう。 バックミラーと車道の対比も面白い。こういう一画面で二つの場面を交差させる構成、たまらない。この映画はバックミラーのシーンみたいに色んな対比が出てくる。 彼は何故砂漠を放浪していたのか?そして何者なのか?それを少しずつ紐解いていく。トラヴィスは探しものを見つけるために旅を続けているという。 彼は唯一残っていた名刺に誘われ家族の元へ戻っていく。 妻を持った弟、その“息子”とのささやかな団欒。“息子”とは最初距離があったが、トラヴィスと過ごす日々は彼を得体の知れない男から大切な家族へと変えていく。 そして“息子”とトラヴィスの空白を埋める8mmフィルム。 無粋な言葉はいらない、ただ心で触れ合った思い出さえ取り戻せれば良いのだから・。会いたいという気持ち、会うべきなのかと葛藤するトラヴィス。 だが彼も男だ。“息子”のためにもトラヴィスは探しものを見つけに行く。そんなトラヴィスも、とうとう探しものを見つけ出す。 窓越しの再会、8mmフィルムに収められた想い出、100万の言葉にも勝る包容・・・トラヴィスは、またあてのない荒野へと戻っていく。 でも、こに寂しさは感じられない。何故なら彼の心はもう“一人”ではないのだから・・・良い映画です。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2015-04-26 06:45:42)(良:1票) 162.やっぱりヴェンダースが好き。見入ってしまう。 【aimihcimuim】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-08-12 21:51:19) 161.なるほど、パリに行くんかと思ったら行かんパターンね。 急にしゃべりだすきっかけがようわからんとか、 育ての母がかわいそうすぎるとかいろいろあるけど、 静でしみるようなギターと合わせてこれは名作だと思った。 【Skycrawler】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-11-04 02:03:05) 160.当時の私の"大人のロードムービー"デビュー映画。ライ・クーダーのサントラも買っちゃった。そしてナスターシャ・キンスキー、綺麗。本当に綺麗な人。 【movie海馬】さん [映画館(字幕)] 8点(2013-09-19 15:15:39) 159.「ほんでどうなるの?」のていうラストがな~‥。もっとスッキリしたいのです。 【アキラ】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2013-01-30 03:09:04) 158.文句無しのヴィム・ヴェンダースの最高傑作だと思います。彼がこれまで撮ってきたロードムービーは、この作品のための助走に過ぎませんでした(大げさ!?)。徹頭徹尾美しい、繰り返し繰り返し観たい作品です。過去のロードムービーと比較すると非常にポップというか、世俗的というか、分かりやすいというか、ヴィム・ヴェンダースの割には少しアメリカ映画的になっていて、これが絶妙のバランスを生み出しています。 【hayakawadotcom】さん [DVD(字幕)] 9点(2013-01-29 03:23:42) 157.なんや、喋れたんか。で、めっちゃ、よう喋るやん。 【ケンジ】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2013-01-28 17:34:37)(笑:1票) 156.《ネタバレ》 独特の雰囲気はいいですね。ゆったりとした「間」は、美しい絵の構成と共に心のどこかに訴えかけているかのよう。でもね、やっぱり無責任な奴だと思ってしまうのも事実な訳で、、、子どものことを考えればあんな行動をとるだろうか? 深く静かな想いは理解できたかなと思ってオリマス 【Kaname】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-11-08 21:19:13) 155.こういう映画を心打つ感動の映画だというのだろうと思う。しかし昔映画館で見たときは、とてもすばらしく思えてもトラヴィスの心境を理解することができなくて、私自身この映画を封印してしまっていた。以来二十数年、DVDを手に入れてからもなお、わだかまりがあってもう一度見ようとしなかった映画、非常に良かったという印象はあっても、フランスのパリではなくテキサスのパリだということくらいしか思い出せなくなってしまっていた映画、意を決してようやくDVDを見た。すると見ているうちにどんどん記憶が蘇ってきた。そして最大の難所のラストシーンもありのままに受け入れることができた。これも当時ハンターよりまだ小さかった我が子が一人前になって独立するだけの年月が経っていたからかもしれない。 年月が経てば映画に対する思いも変わっていくものだとつくづく感じる。今では素直に10点満点。 【ESPERANZA】さん [映画館(字幕)] 10点(2012-07-30 15:08:30) 154.《ネタバレ》 小津安二郎を嫌でも思わせる俯瞰的なカット、驚異的なロングテイク、主人公の心情描写を極力排しその演出がラストのピープショウでの会話において意味を成すシーンなどは実に良い。既に言い尽くされている通り各シーンの撮影の上手さ、シネマスコープには目を奪われます。物語としても私も主人公と同じく結構嫉妬深い性格なのでかなり感情移入もしてしまいました。ただ一言だけ言わせてもらうと、とにかく"眠かった"という感想になってしまいます。各シーンに役者のアクションが余りないので仕方が無いとはいえ、取りあえずエンターテイメント性を映画に求める人間としてはやや観ていて辛い映画でした。ライ・クーダのギターも激シブなのですがそれ以上に眠気を誘う音楽にしか聴こえない。 【民朗】さん [DVD(字幕)] 5点(2012-07-21 23:44:27)(良:1票) 153.《ネタバレ》 何だかわからないけど、いい映画。 あのまったりした流れで2時間半飽きなかったから、なかなかのものでしょ。 うまく言い表せないけど、人生というものを感じさせられた。 あと、画がきれいでした。 【θ】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-03-10 00:28:56) 152.《ネタバレ》 ビデオ、DVDで繰り返し見た大好きな映画。いざ劇場でみると久々な所為か忘れ抜けてるシーンが多くて驚いた。単純に絵として美しい事に驚く。何故主人公が立ち去るのか納得できない。ゆっくり考えたい。10年後20年後と長い距離で観て自分を見比べていきたい。そんな鑑賞に耐えうる素晴らしい作品。 【reitengo】さん [映画館(字幕)] 9点(2011-12-13 16:46:57) 151.4年間失踪していた男が、再び家族と向き合う姿を描いたドラマ。 先の展開に期待感を抱かせる設定と構成で、鑑賞する側の気持を引っ張るという点では、 中々いい作りではないかと。中盤の家族の思い出を表現したシーンも印象に残っているが、 終盤でのちょっと変わったアイデアが面白かった。登場人物たちの心の内がじっくりと、 まったりと伝わってきます。息子役の子役がすごくかわいいんだけど、 妻役のナスターシャ・キンスキーも魅力的。「序盤の設定や伏線をちゃんと回収できてるの?」 「ラストはこれでいいの?」という部分もなきにしもあらずだが、映像、演出面など、 作品全体から漂う雰囲気が自分の嗜好に合った。よくよく考えると主人公のオヤジ、 変は変なんだけどね。そういった意味では、やや男性向けの作品なのかな。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-10-07 15:58:47) 150.《ネタバレ》 崩壊した家族のかつての幸せの欠片を探すトラヴィス。やり直しのできない不器用な男を巡るこの話が独特の美しさを獲得しているのはハンターとN・キンスキーとライ・クーダーの音楽があればこそ。ハンターが好きだ。子供らしい駄々こねを見せたかと思うと、父親の精神年齢を超える明晰さをさらりと表したり。無駄にドレスアップしたトラヴィスを前に「ラッキーだったのさ」と友だちに何気なく言うシーン。「左だよ、パパ」と明確に促すシーン。泣けて泣けて。そしてナスターシャ・キンスキー。ぐらり、とバランスが崩れると異形の造形にもなりそうな危うい彼女の美貌が、薄暗く妖しい風俗店のミラーの中でとてつもない迫力。息を呑んだ。彼女とハンターが抱擁する場面、二人の金髪がさらさらと溶け合って、こんなにきれいなものは初めて見た、と思った。きっとこの先は大丈夫なんだ。いざとなったら、ハンターにはお父さんもお母さんも二人づついるんだし。 【tottoko】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2011-08-21 01:17:48) 149.うん、わからない。この映画の良さがわからない。この内容で2時間以上にする必要があったのかな。ハンター君は7歳なのに精神年齢が異様に高いですね。ぼくは7歳の頃怪獣大百科にはまっていました。えらい違いです。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 3点(2011-07-05 17:24:28) 148.子供は親を選べない。また自分が親になってから見てみよう。 【akila】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-03-08 05:16:35) 147.《ネタバレ》 自分勝手な男の物語なんだけど、何か引き込まれる部分もある。 2時間半の映画なのに不思議と長くは感じませんでした。 何より、ナスターシャ・キンスキーの美しさが際立っていましたね。 どうでもいいことですが・・・ あのマジックミラーの風俗店は、どういうシステムの風俗なんですかね・・・? ちょっと気になりました。 【ぐうたらパパ】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-02-21 15:09:51) 146.もうこれはいかにも「アメリカ」な雰囲気と、ナスターシャ・キンスキーの美しさを楽しむためだけにある映画。といっても過言ではない。 でもこれはドイツ映画。よくヴェンダースはここまで撮ったもんだなー。と感心。 そして何故あの怪物キンスキーの娘がこんな美人なのか不思議。 【せかいのこども】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-12-12 15:02:05)
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