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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です!
【クチコミ・感想】
3.《ネタバレ》 周囲に構えて生きているヒロイン、母一人子一人で頑張らなくちゃならない、といつも自分に言い聞かせているようなところがあり、変な人なのよ、という陰口も彼女をさらに固める。彼女を支えているのは、何かに“当てつける”情動。そもそも死んだ夫の田舎に越してきたのだって、自分の家族への当てつけのようでもあり、また浮気をしていた夫への当てつけもあるかも知れない。外部に対してそのようにピリピリに張りつめている彼女の息子がさらわれる。誘拐犯の電話の声を聞かせない演出が、かえって臨場感を高めた。これがドラマの芯かと思っていたら事件はあっさり閉じられ、そこから本当のドラマが始まった。彼女は葬儀でも泣かない、死亡届も出し、しかしそこで心が崩折れるように、教会を訪れ号泣する、彼女が初めて鎧を脱いだように。教会の仲間とのどことなく浮わついた陽気さの描写がうまい。おそらく多くの信者は、こういう会合での仲間意識のなかで安らぎを得ていくのだろうが、彼女は仲間とは偽の陽気さで交際するだけで、神と真面目に向かい合ってしまう。だから、自分より先に犯人を許していた神に、裏切られたというショックを受ける。神を信じなくなるのではなく、神に当てつけようとする。神への復讐が始まる。かつて号泣した教会で今度は机をバンバン叩く。嫌がらせの数々、そして天に当てつけるように、手首を切る。これは死ぬのが目的なのではなく、当てつけるのが目的だったので、「助けてください」と初めて外の人に援助を求めることになるわけだ。だからこのシーンは二重に痛々しい。神への憎しみという最後の突っかい棒も失ってしまうのだから。市井の一女性を追いながら、この映画は魂の広大なオデュッセイを描いた。周囲に警戒し過ぎる彼女はただの変わり者だろうか、何かに当てつけたいという情動は甘えだろうか。私はそうは思わなかった。現代に生きる者は、多かれ少なかれ彼女と無縁ではいられないように思った。すごく厳しい張りつめた映画で、唯一ソン・ガンホの出るシーンがホッとさせ、牢獄の誘拐犯の“聖なるものに囚われた悪”と対比された“俗なるものに馴染んだ善”の優位を感じさせた。 【なんのかんの】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-03-10 12:17:42)(良:2票)
2.これだから、韓国映画は侮れない。 【Yoshi】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-12-30 23:38:10)
1.《ネタバレ》 悲惨さが漂う物語をドキュメント・タッチで描いた本作はドグマ映画のようです。そのため生々しさは演出されていますが、題名にあるような太陽などの光は印象的ではありません。しかし、それはあえてボカしているようにも見えます。と言いますのもここでの光は神の存在を匂わすものであり、はっきりと後光の様に差してはまずかったのかもしれません。シネは存在を確認するように「見てる」と天を見上げるのです。でもシネをしっかり見つめているのはストーカーのようにピッタリ張り付いたソン・ガンホだったりします。常々シネの後方にちらちら映るガンホの姿は素朴で、まるで周囲に溶け込んでいるようでありながら、その実はっきり浮いて見えガンホの持つ存在感が良く活かされています。そしてそのガンホがシネから目を離した時に悲劇は訪れるのです。最初は誘拐事件が起きた時でシネはガンホの店へ走りますが彼は一人カラオケに夢中で気付きません。二度目はリストカットする前、デートをすっぽかしたシネからガンホは意識的に顔を反らしています。シネの眼中にないガンホはまさに密なる光という感じがします。シネがどんな状況になろうとラストで彼は何気なくやって来て不必要に鏡を抱え再び見つめるのです。 【ミスター・グレイ】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-06-13 18:07:43)
マーク説明 |
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【点数情報】
Review人数 |
23人 |
平均点数 |
7.17点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 0 | 0.00% |
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5 | 4 | 17.39% |
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6 | 5 | 21.74% |
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7 | 5 | 21.74% |
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8 | 3 | 13.04% |
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9 | 4 | 17.39% |
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10 | 2 | 8.70% |
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【その他点数情報】
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