みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
70.「父に素直になれない子」の心情が痛い。家族の情愛は美しく語られることが多いけど、本当は複雑怪奇なものですよね。同じ監督、主演の作品は「ボクサー」のほうがオススメですが、かつて見たとき、自分がとても疲れていた頃だった記憶があります。借りてたビデオをもう一度見ようとは思わなかったのですが、いつかもう一度改めて見てみたい作品の1つです。 【おばちゃん】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2008-11-09 12:16:51) 69.《ネタバレ》 実話ってのは難しい。無くてもいいようなエピソードも実話なんだから入れなきゃならん。そうこうしてるうちに話が長くなる。かといって削らなきゃ商品として成り立たない。そのせいなのかどうか知らないがIRAと英国の泥沼の関係は誰もが当然知っているものとして話は進む。英国におけるアイルランド人に対する根の深い差別がこの事件の根底にあることもあまり言及されていない。だから民族対立を鑑みない、単なる警察の怠慢が原因の冤罪のようにも見えてしまいかねない。もちろんこの映画が描くのは民族対立の歴史ではなく、あくまで父の息子への強い想いとその想いを息子がどう受け止めてゆくのかというお話ではあるのだろう。でもそれにしちゃ、息子が捕まるまでのエピソードとか長くないか?けっきょく冤罪事件のスキャンダラス性に父と息子のお話は負けてないか?やっぱり実話ってのは難しい。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 4点(2008-10-03 17:53:48)(良:1票) 68.無実の罪というありふれた題材だが、時代の背景がそれを後押しして不条理さがとにかく辛い。そして、父と子の関係の描き方もかなり良いです。僕自身が、そんな時代があったという事に実感できればもっとのめりこめたかも。良い映画です。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-06-10 18:17:24) 67.ひどい警察ですな エンディングがよかった 【ホットチョコレート】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2008-03-11 18:45:05) 66.《ネタバレ》 非常にまっとうな映画。キャストは一級ぞろいで映像も重厚、抑え気味の演出、脚本も良くできている。デイ・ルイスとポスルスウェイトの父子のやり取りは、並みの俳優じゃ真似できないリアリティだ。迫真の演技とはまさにこのこと。また、エマ・トンプソンは大好きな俳優だが、更に好きになった。法廷での弁護の場面は、見せ場を攫っていく鮮やかな演技だった。良くも悪くも「癖がない」映画であると言えよう。 だが、映画に求める娯楽性、心を強く揺さぶられる「ケレン味」が全く感じられないのは少し物足りない。同種のIRA関連映画「ブラディ・サンデー」のもつ緊張感、爆発的なエネルギーは感じられなかった。いわゆる「実話に基づく」映画はこのバランスが難しい。真実に対する真摯な姿勢と派手な脚色に対する誘惑。両者の鬩ぎ合いが卓越した映画を生むと僕は信じているが、この映画からは、あまり後者が感じられない。それはそれで素晴らしいことなのかもしれないが、それなら徹底的なドキュメンタリーでも良かったのでは?と考えてしまう。ジェリーのテープや監獄内での微妙な人間関係など、映画を「面白くする」素材はいっぱい転がっているのに、あえてそれを行わない。男らしいが、少し無骨で地味な印象を受ける。8点に限りなく近い7点。 追記:詭弁かもしれないが、こういう話を観ていていつも思うのは、真実に対する畏敬ということ。確かに、監獄で命を落としたジュゼッペや貴重な青春時代を失った「ギルフォード・フォー」は本当に気の毒だ。本当にひどい話である。だが、私はあの証拠が15年後まで残っていて、それが弁護士という司法側からすれば一番の敵に易々と渡されるような場所で管理されていたという事実に深い感銘を覚えずにいられない。検察ぐるみだったのなら、あんな証拠、いつでも破棄できていたはずだ。それをしなかったということ。単なるミスだとは私は思わない。司法の人々の心の中に「そこまでやるか?」という意識があったから、あるいは、イギリスが「法治国家」として成立しているから、あの証拠はひっそりと残されていたのだろう。過去の新聞写真から人が消えたりする国家ではないということだ。逆説的に法で管理される国家の素晴らしさを教えられた作品だった。 【枕流】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-02-07 00:16:57)(良:1票) 65.すっごく重いテーマなんだけど、、なんだこの雰囲気は。ジム・シェリダンの映画らしくIRAを取り扱った映画なんだけど、IRAより警察の陰謀を醜く描いてて無罪ながらもなぜか自由奔放に生きているジェリーにいまいち感情移入が出来ず。父親のジュゼッペのスゴイ熱演に圧倒されたんですが、な~んか心がパッとしないんだよね。。。冤罪の全ては警察の資料隠しってところがあまりに普通すぎたかも。 【M・R・サイケデリコン】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-03-23 00:28:05) 64.《ネタバレ》 IRAの爆破テロに絡んだ冤罪物で、無罪になるまでの過程を父と息子の絆を軸に、後半のクライマックスまで一気に吸い込まれるように見ました。 息子は罪を着せられて、その関係者ということで父も叔母とその家族も有罪判決を受けてしまう。 例えばこの話に似たような筋書きは「ミッドナイト・エクスプレス」でもあったし(あの話も確か実話を基にしていた)、「日本の黒い夏」(松本サリンが題材です)でもあったけれど、今回の話は民族間の対立・国の威信をかけたテロの犯人探しが背景にあり、スケールも大きく、気持ちも入って見ることができました。 特に後半、それまで自堕落で生きる目的も待たなかった主人公が、父の獄中での死を機会に冤罪を晴らすべく弁護士とともに立ち向かっていく、無罪判決が出たときにそれまでの苦しかった思いを逞しく宣言する場面まで息もつかせぬペースで盛り上がりを見せ、やはりこのような映画に代表される冤罪・法廷物はなかなか見応えがあります。 また、父が獄中で肺気腫を悪化させ他界した後、夜中に獄中の仲間が紙を燃やして窓から外へ投げ捨てる、その弔い火の舞い落ちるシーンが美しく印象的であり、映像的にも好感の持てるカットもあり、ストーリーは直球・正当派だけれど、それだけではない深みのある映画でした。 (父親役の俳優さんは「ブラス」という映画でも肺を痛めていた役柄であったことを鑑賞中に思い出しました。なかなか味のある役者さんですよね。) 【たくみ】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-01-14 13:11:41)(良:1票) 63.《ネタバレ》 観ていく内に感情が昂ってくる映画でした。無実の罪で刑務所に入れられた決して良い関係では無かった父と子が少しずつ解りあっていく様は非常に心打たれました。そして、はじめは自暴自棄になりながらも、最後には無罪を勝ち取るジェリーの成長も上手く描かれていて良かったです。 「ショーシャンクの空に」が好きな方にはぜひお勧めしたい作品ですね。 【TM】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-11-23 13:19:23) 62.俳優達の演技が抜群に素晴らしい。特にダニエル・デイ=ルイス。時を経るごとに変わっていく主人公の心境を、台詞ではなく、目線や落ち着き加減で表現していた。エマ・トンプソンもすごい。出番は少ないものの、静かなる炎を燃やす弁護士を印象的に演じていた。この弁護士の語り口で映画を作っても面白かったんではないでしょうか。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-07-23 18:28:13) 61.《ネタバレ》 出所したあとに、罪を犯した刑事とその家族を暗殺してやればよかったのに。 【承太郎】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-04-03 01:28:21) 60.《ネタバレ》 これは面白かった・・。授業で観たんだけど、ここまで面白く観られる作品だったとは。音楽の挿入の仕方も上手かったし、チョイスも良い。お父さんが亡くなった時、囚人達が弔いの火を落とすシーンは美しさのあまり鳥肌がたった。てかお父さん役の人、どこかで見たことあると思ったら「ロスト・ワールド」のローランドだ・・。お、お父さん・・!! 【ネフェルタリ】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-03-12 00:57:00) 59.残酷な話なので、何だかやるせなくなってしまうが、ラストシーン(判決シーン~)には思わず涙しそうなぐらい震撼させられる。音楽もよい。IN THE NAME OF THE FATHER! 【Andrej】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-12-30 02:04:30) 58.エマ・トンプソンって重い映画には出演しないのかと思ってた。ジョゼッペっで懲りたからってジェリーって名前つけるのもなあ。親子で同じ監獄入るのも、いいのか悪いのか。あの男の人がケネディの娘さんと結婚したって聞いて、なんか更に得したって感じだったのに、別れちゃったの? 【さら】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-09-12 15:06:42) 57.ジェラードはコソ泥であり父親に対しても反抗するちょっとしたワルである。しかしそこに純粋な悪意があったか、というとそうではない。真なる悪、犯罪者ジョー・マックアンドリューに出会ったことにより無実を主張する為の嘆願を父と共に行う、大きな転機である。ひたすらひたむきに己の正義を疑わず、そして家族を思い続ける父ジュゼッペ。彼の影響も大きい。父の変わらぬ愛が息子を深く包み彼もまたそれに応えたのだ。ジェラードが父親に嘆願運動の協力を申し出るシーンの曲、とても好きです。 【HIGEニズム】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-06-25 12:08:52) 56.《ネタバレ》 この映画は、事実の重みも、下手な脚色をすると、だいなしになりかねない、という典型ではないか。、、、、冷厳な事実であっても、娯楽的要素を入れて、稼げる映画にしなくちゃね、という映画製作者の精神に対して、僕は怒りに似た感情を禁じ得なかった。、、、本当にベルファストの屋根の上で棒きれでギター代わりにして狙撃されたのか、本当に拷問しているそばでバースデーケーキ食べていたのか、本当に主人公は父親と同じ監房にいたのか、本当に真犯人と共鳴して監獄で暴動を起こしたのか、本当に判決が出ると何の手続きもなくそのまま法廷から出たのか、本当にジュゼッペの死に接して囚人達はほぼ全員、窓から紙に火をつけ落としたのか、本当にジュゼッペは息子を助けに行って逮捕されたのか、、、、、。この中に事実でないものが含まれているなら、本当の事件を扱ったこの映画で、どれが事実で、どれが事実でないのかがわからなくなってしまう。、、、事実は藪のなかじゃん、事実はあくまで素材じゃん、という考え方も確かにあるのだろう。、、しかし、事実を訴えた主人公、それを信じた父というこの映画の中心的な姿は、事実の重みに拘らない安易な商業精神に晒されれば、霞んで見えなくなるのではないだろうか。この映画を見て、一番悲しい思いをしているのは、父自身ではないか、とさえ僕は思う。 【王の七つの森】さん 4点(2005-03-04 09:22:17) 55.悲惨な話を見つけたんで、それを映画にしてみましたってだけの映画。アイルランドという国のなんたるかを描かず、さらっと表面だけなぞってある 【永遠】さん 3点(2004-12-29 07:31:11) 54.若さというエネルギーは時にどこまでも人を愚かにしてしまう。老いは不器用さばかりを際立たせてしまう。親がどれだけの想いをこめても子は賢明な生き方を歩むとは限らず、ただ深い慈愛と忍耐をもって受け入れるしかない哀しい責務が親にはある。親と子の対峙には、相手の中に自分の限界を自覚せずにはいられない何かを否応なくつきつけられることがあり、血の濃さ・血の繋がりは窮屈で息苦しく逃げ場がない。でも最後に辿り着くところはやはりそこである。実話・冤罪ものは胸がつぶれるほど辛い思いにさせられるが、ポスルスウェイトの真実と正義を見据えたまなざしが救い。守るべきものがあればどんな辛酸をもなめることができる、失って初めて気付く、というテーマは語り尽くされているが、肉体は失っても父の執念・魂は確実に息子の血の中に生きている。気付くことが遅すぎてもいい、そうやって子は受け継いでいけばいいと思う。 【宝月】さん 9点(2004-09-15 13:28:46)(良:3票) 53.《ネタバレ》 ハッピーエンドなどありえない・・・。 先日公開された『華氏911』に、アメリカ軍に連行される青年と「息子は何もしていない」と泣き叫ぶ家族の映像があった。この映画に重なる部分が多い。その規模を問わず、暴行、虐待による自白強要での冤罪事件は数えきれないほど起きているのだろう。容疑者は弱者で、権力は密室で、保証されている権利を確かめるには壁が厚すぎる。日本でだって冤罪事件は起きているのだから。 印象に残るのは、二つの法廷での聴衆の反応。1回目で人々は野次り、物を投げつけていた。しかし15年後にはイギリス中でデモを起こし、法廷では被告を大喝采で迎えている。これに感じる強いおそれ。イギリス中でテロが発生し、人々は恐怖に震える。そんな中、警察が容疑者を逮捕する。大衆にとっての窓は新聞の文字、テレビのブラウン管、メディアだけ。いわば真実は情報の中。そんな中で、彼らの無実を信じることなど不可能に近かっただろう。きっと自分だって、並んだ容疑者たちを殺したいくらい憎んだだろう。大衆への恐怖と、自分が大衆であるということへの恐怖。真実を知ることは難しいだろうが、常に知ろうとすることだけは忘れてはならない、と強く感じた。 警察も憎いが、人を殺すことによって解決しようとするテロは最低だ。冤罪、父子の絆、そして新教徒と旧教徒という、宗教が国を分断し憎しみ合うアイルランドの悲劇を映画は見せつけてくる。 これほど主人公に感情移入し、怒り、泣き、喜んだ映画は稀だ。ラストシーンに爽快感はあるが、たった一度しかない貴重な人生を奪われたことを考えると怒りは決して晴れない。この映画にハッピーエンドなどはありえない。 【紅蓮天国】さん 8点(2004-09-15 04:29:58)(良:1票) 52.まず実話だという事に恐ろしさを感じた。それに何もしていない人間が突然、犯罪者にされてしまう。これは現代の世界中、何処にいても起こりうる災難だと僕は思う。まさに恐怖だ。権力と嘘によって、15年間という長い時間を苦痛と怒りだけの世界へ連れこまれた主人公達。あまりの怒りと憎しみによって観ている僕が奴等を殺してやりたくなった。そして、ラストはとにかく嬉しかった。僕でさえこれだけの喜びを感じたのだから、彼等は一体どれだけの喜びを手にしたのだろう?僕には計り知れない。 【ボビー】さん 8点(2004-09-09 18:47:19)(良:2票) 51.自分が冤罪でつかまって、警察に暴行・脅迫されても自白しないだろうか?有罪になって刑務所に入れられても諦めずに無実を主張し続けるだろうか?これほど極端な話でなくとも、日常生活の中で何らかの圧力に屈して諦めてしまったり、不本意な環境にも慣らされてしまっている自分に気づかされる。で、10年、15年と時間が経過していくんだよねえ。 【東京50km圏道路地図】さん 7点(2004-08-29 05:46:11)
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