みんなのシネマレビュー

リチャード・ジュエル

Richard Jewell
2019年【米】 上映時間:131分
ドラマサスペンススポーツもの犯罪もの実話もの伝記もの
[リチャードジュエル]
新規登録(2019-12-24)【にゃお♪】さん
タイトル情報更新(2024-01-27)【イニシャルK】さん
公開開始日(2020-01-17)
公開終了日(2020-05-20)


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監督クリント・イーストウッド
キャストポール・ウォルター・ハウザー(男優)リチャード・ジュエル
サム・ロックウェル(男優)ワトソン・ブライアント
キャシー・ベイツ(女優)ボビ・ジュエル
ジョン・ハム(男優)トム・ショー
オリヴィア・ワイルド〔女優・1984年生〕(女優)キャシー・スクラッグス
かぬか光明リチャード・ジュエル(日本語吹き替え版)
家中宏ワトソン・ブライアント(日本語吹き替え版)
小宮和枝ボビ・ジュエル(日本語吹き替え版)
山野井仁トム・ショー(日本語吹き替え版)
脚本ビリー・レイ
撮影イヴ・ベランジェ
製作クリント・イーストウッド
レオナルド・ディカプリオ
ジョナ・ヒル
配給ワーナー・ブラザース
美術ケヴィン・イシオカ
衣装デボラ・ホッパー
編集ジョエル・コックス〔編集〕
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【クチコミ・感想】

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8.《ネタバレ》  これは、難しいなと思ったんですが、結局のところリチャードジュエルが本当にシロかどうかはグレーなまま、しかし、彼が無実であることを信じることにしよう、そして彼の英雄的行動を称えよう! という主旨の映画かと思ったんですけど、彼が生前に映画化されてたなら良かったんですけど、実際にはもう当人が亡くなってしまってて、そうすると、彼が亡くなってもう再犯の危険が全くなくなったのでやっと映画化できたのでは? というあざとさが気になってしまった感じです。

 メインの問題として、プロファイリングに当時の偏見が混ざって問題のある判定ではなかったかという疑念がしつこく提示され、かつ当時の価値観で偏見を抱かれやすい主人公の属性が強調される(自制心なく食べてしまうので太ってるとか、黙れと言われても黙ってられないとか、勝手に人の引き出しの中を見てるとか、今でいうとGeekっぽい異様なほどの銃器や警察関係の知識の深さや執着や)んですけど、そこを否定すると、後出しで出てくる共犯が居たのでは? という疑念を否定する根拠がなくなる。

 で、「疑わしきは罰せず」で無罪判定になったとしても、実際の犯人が捕まらないと本当の意味で安心できないなと思って、後で犯人が捕まって自白したという情報が出てくるんですけど、映画中のFBIの悪どいやりくちを散々見せられた後だと、その自白も本当に信用できるものなのだろうか? と、操作方法に疑念があると、犯人が捕まったと言われてもまだ安心できず、結局リチャードジュエルが亡くなって、少なくともからが実は犯人だったとしても、その再犯はなくなってやっと安心できるみたいな。

 母親の終盤のスピーチとか、リチャードジュエルのFBIへ断固とした主張をする場面とか、弁護士との友情とかは、すごい良い場面だったと思います。

 が、リチャードジュエルの主張で言われるところの「自分を犯人に仕立て上げるために手練手管を凝らすよりも、本当の犯人を捕まえ、再犯防止すべき」という話が、この映画製作自体にも刺さってきてるように感じて「主人公を善人に仕立て上げるために手練手管を凝らすよりも、本当の犯人を捕まえ、再犯防止すべき」では? と思ってしまいました。本質的に、この映画の製作で行われてることと、作中のFBIの行ってることって同じじゃんって。

 あと、リチャードジュエルが弁護士に黙っているように言われてるにも関わらずしゃべってしまう場面は、作中で主人公に精神的疾患があるのでは? 的話が後でちょろっと出てきますけど、そういう、軽度なので精神病というほどでもないけど、日常生活ができないほど悪化すると病気判定されるような特質かなあ、と思って見てました(ときどき、そういう人が現実に駅とかにいたりして。じっとしなさい、と言われてじっとすることができない子供、とかの話とか)。

 そんなところです。 simさん [映画館(字幕)] 6点(2020-02-10 00:19:04)

7.《ネタバレ》 サム・ロックウェルの弁護士ぶりが見たかったんです、期待は外れてなかったです。
やっぱりイーストウッド監督の映画は無駄がないんですよね、スルスルと話は進み場面も変わる。
爆発シーンの唐突さがリアルで、今か今かみたいな演出がない分ショッキングです。

この映画、共感する人物とイライラする人物がきれいにきっちり分かれていて、
下瞼のくっきりアイラインが不潔さと不誠実さを倍増させる女記者はもちろんなんですが、
リチャード・ジュエルは完全にイライラ側です。
善人なんですよ、でもちょっと鬱陶しい人。正義感はあるんだけどそのために学んだ知識を得意げに
喋るわ、喋るわ。「もう喋るなっつーの!!」と何度思ったか。

爆弾テロ犯にされそうになってるのに危機感をあんまり感じなくて、
FBIの捜査手順やその理屈に理解を示すような態度だし。
私なんかお母さんのタッパーに油性ペンで番号書いたまま返してきたことにすら
腹が立ってしょうがなかったですけど。

無実であるのに有罪であるかのごとく扱われるリチャードに対して同情、共感されにくいような描き方に技を感じます。しかし、リチャードのその知識、知性がFBIを言い負かすシーンもあって手落ち無しなんですね。

ストレートで手堅いという映画なんですけど、人物キャラはなかなか一筋縄ではいかないといった印象です。
前からなんとなく感じてたんですけど、サム・ロックウェルとゲイリー・オールドマンてなんか似てる。 envyさん [映画館(字幕)] 7点(2020-02-06 20:23:30)

6.《ネタバレ》  アタシはこの映画、ストレス溜まって楽しめなかったのよね。何故ならリチャード・ジュエルって人がおバカさんだから。

 弁護士からFBIに対して何もしゃべるなって釘を刺されてるのにもうペラペラ喋っちゃう。自分に有利不利であることよりもちっぽけな名誉、と言うより意地に拘っちゃったりするの。
 その上、ハンティングマニアで銃器大量に所持してたり、権力を微妙に乱用してたり、そんなんじゃ疑われたって仕方ないでしょうよ、ってちょっと投げやりな気分になっちゃうのね。
 そして、多分この映画の狙いどころは、そこ。イメージ、先入観で人を決めつけてしまうことの恐ろしさ。イーストウッドは観客に「この人がもしかしたら有罪なんじゃないかって思ってたりする部分がありはしない?」って意地悪く(最近のイーストウッドはちょっと意地悪ね)問いかけてくるのね。そしてアタシは人間が出来てないのでこの映画を見てイラつく、と。人が人を裁くっていうのは大きな責任が伴うこと。それをあまりに軽視してない?って、簡単に人を誹謗中傷しちゃう現代のネット社会にも通じるテーマね。

 ただ、新聞記者のあの単純な造形(いかにもな悪なんだけどお母さんの会見1つでコロリと改心しちゃう)とか、FBIの単細胞っぷりとか、全体的にペラペラとした印象があって、イーストウッドにしてはなんだか物足りなさが残ったのも事実ね。

 何はともあれ、人は権力に対して強く賢くあれ、って事ね。 あにやん‍🌈さん [映画館(字幕)] 6点(2020-02-03 21:33:09)

5.《ネタバレ》 監督としてももはや御大のイーストウッドの、手堅くもこなれた演出が安定感抜群です。各人物のキャラの引き出し方も上手いし、爆発物発見から惨事に至るまでの緊張に満ちた臨場感、その後に押し寄せるメディアリンチの恐ろしさを途切れず一気に見せます。流れるようなイーストウッドのタクトに合わせて、役者陣も良い仕事をしています。キャシー・ベイツの母親ぶりはこちらの同情を一身に集めます。サム・ロックウェル扮する弁護士はキレ所が観客と同期しているので、こちらの感情を預け易い。リチャードが権威に対してあまりにお人好しなところを見せるたび、ワトソンと一緒に一喝したくなりますもんね。FBIは気の毒なほどにクソな役回り。ボビのタッパーに油性ペンで印書きやがって。腹立つ。
強烈なのがアトランタ地方紙の記者役のオリヴィア・ワイルド。こう言ってはナンですが、彼女のやや軽薄っぽいキツイ顔立ちがキャスティングにずっぱりハマってまして、その自己中な仕事ぶりで観客の憎悪を一身に浴びる損な立場なのですが、めげないオリヴィア満点のヒール役でした。ただ、後半不思議なことに彼女の強気が突如ブレ出すのには、説明が足りない気がします。この女性記者は実在した人物(それも故人)なので、脚色の仕方が不適切だと一部で非難の声が上がったとか。ために、監督の手綱も少し緩んだのかなあと想像しました。少しは人間味のある所をこの女記者にも用意しておこうと。
ハマっていたのはもちろん主人公のP・W・ハウザーも。変わり者だけど性根の善良なリチャード・ジュエルを丸々した雰囲気(と容姿)で好演しています。FBIに自分の尊厳をもって一撃を浴びせた場面は静かなれど感動を覚えるクライマックスでした。 tottokoさん [映画館(字幕)] 7点(2020-01-31 17:08:19)

4.《ネタバレ》 本作もイーストウッド御大らしく、そう遠くない過去のアメリカで起こった史実を
淡々と、お涙頂戴にもならず、しかし手堅くきっちりと仕上げられた良作でした。
それでいてドラマ、サスペンスとしてぐいぐい見る者を作品の世界に引き込んでいく力強さがある。
多くの市民を爆弾テロから救った英雄が、あっという間にテロの犯人の如く仕立て上げられていく。
強引な捜査手法やメディアの在り方について考えさせられますが、
それだけに、この騒動のきっかけを作った女性記者が終盤になってフェードアウトしていったことは残念。
この記者が実際に騒動の最終盤に目立った動きを見せていなかったなら仕方がないところですが。
鑑賞中は腹立たしい展開続きの作品でしたが、
「僕が犯人だという証拠は何も無いのだね?では、もう帰らせてもらおう。」
何も言い返せず黙って見送るしかないFBIの捜査官と、席を立つジュエルと弁護士ブライアント。
終盤、最後にFBIの捜査官と対峙するこのシーンと2人が再会するラストが見る者の溜飲を下げてくれる。
本作もまた、イーストウッドらしい作品であると思います。
キャシー・ベイツは本作でアカデミー賞にノミネートされているようですが、
それも納得の素晴らしい演技を見せてもらいました。 とらやさん [映画館(字幕)] 8点(2020-01-21 16:42:56)

3.《ネタバレ》 例によっての実話もので、佳作だと思います。役者さん、特にサム・ロックウェルとキャシー・ベイツが素晴らしかった分、「15時17分・・・」よりは上と思いました。ふむふむ、ということは7点より下ではないな、とはいえ、8点という感じでもなく。

実際にあったことだから、演出がとにかく控えめになるのはこのところの御大の一貫した姿勢ではあるんだけど、個人的には、創作の話であったとしても、許されざる者に強く心を動かされたし、チェンジリングだって、あのラストシーンの「希望」が最も強く印象に残っています。
もうそんな映画は撮ってくれないのですかねえ。 Northwoodさん [映画館(字幕)] 7点(2020-01-21 00:43:48)

2.《ネタバレ》 イーストウッドの映画は無条件で観ることにしていますが、これもまた・・・。
話はシンプルで、仕掛け爆弾の第一発見者が疑われてしまう、そして容疑は晴らされるというだけなのですが、これもまたドラマチックに、それでいて淡々と描かれています。
しかしメディアの汚さとか、権力側の思い込みというのは洋の東西を問わずあるのですな。それだけに法の番人を尊敬する主人公が痛々くて。ただ、権力を叩いて終わりというラストではないのでどうにか救いがあります。 大治郎さん [映画館(字幕)] 7点(2020-01-20 15:51:08)

1.実話ものを観るのに悩ましいのは事前に情報を仕入れるか否か。
私はこの事件について全く知らなかったので、そのまま知らずに鑑賞。
とは言っても、この映画では下手に勿体付けずに真実のみを次々に映し出して行くので、別にネタバレとか関係のない作りになっている。

いつものイーストウッド監督らしい無駄のない語り口でどんどん引き込まれて行った。

また、主人公のキャラクターが絶妙だった。凄い正義感に溢れるいい奴なのに、その裏の顔として色々と怪しい部分もあったりして…。

とにかく言えるのは、この手のジャンルの映画にありがちなマスコミの報道の在り方と、警察の不当な捜査。この2点について考えさせるのがテーマなのかなと感じた。 ヴレアさん [映画館(字幕)] 7点(2020-01-19 19:23:13)

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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 28人
平均点数 7.21点
000.00% line
100.00% line
200.00% line
300.00% line
400.00% line
513.57% line
6414.29% line
71242.86% line
81035.71% line
913.57% line
1000.00% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.50点 Review2人
2 ストーリー評価 7.00点 Review3人
3 鑑賞後の後味 6.66点 Review3人
4 音楽評価 6.00点 Review2人
5 感泣評価 5.66点 Review3人

【アカデミー賞 情報】

2019年 92回
助演女優賞キャシー・ベイツ候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2019年 77回
助演女優賞キャシー・ベイツ候補(ノミネート) 

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