みんなのシネマレビュー |
|
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
10.《ネタバレ》 うるさいくらいにほぼ絶え間なく流れる音楽に-1点。それでもそれがあまりにドンピシャなことに結局+1点。原作読後は、それぞれの告白があまりにも一方通行であることに、人間は所詮解りあえない、という虚無感に襲われたけれど、映画では森口先生の最後の「なんてね」の時のなんとも表現しようのない表情で少し救いができたように感じた。このラストの印象の違いは原作者と監督の人生観の違いなのかな(どちらがいいというわけではなく)。最初の数分間は、告白の絡み合いとズレをどんな風に表現するのだろうと原作と比較ばかりしていたので、勿体ない事をしてしまった。映画として純粋に見ていたら、もう少し評価は違っていたかもしれない。真っ白な部屋を塵ひとつなく磨き上げて、瀟洒なティーカップに紅茶をなみなみと注ぎ、「あ」と思いついたように果物ナイフ(これは監督の意見なのですね。母親としてものすごく納得)を手にして階段を上る木村佳乃から立ち上るオーラに身震いがした。 【showrio】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-07-24 13:51:56) 9.《ネタバレ》 下妻→松子→パコの中島ワールドに酔いしれ、この新作に抱いた私の甘い期待を、監督様は笑いながら一蹴された。「望まれた通りの映画なんか作らねぇよ!」と。 ギャグも原色使いも封印し、「甘さ」を一切排除した鬱屈とした映像美。計算し尽くされた俳優陣の演技。観る者に「これでもかと」やるせなさを募らせる意固地の悪さに、中島監督の”遊び心”を感じずにはいられない。 トム・ヨークの哀しい歌声に胸を掻きむしっている中、松たか子に「な~んてネ」と云われた日にゃ、『これは一本取られました。」と脱帽せざる得ない極上のエンターテイメント作品なのでした。 されど、凛とした余韻の残る映画が私は好きなのである・・・氏の次回作に更に胸が膨らむ。また、どんな風に裏切ってくれるかと・・・ 【つむじ風】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-07-20 02:39:27) 8.まず本作レビューの前に原作である 湊かなえ著「告白」について少し書きたいと思います。 というのもこの原作本はどことなく不完全で、 悪く言ってしまうとどこか素人臭い文章のような気がしてならなかったからです。 そしてその不完全さこそが原作本の大きな魅力だと思います。 つまりは本作に書かれてあること全てを読み込んで信じるだけでは不完全のまま モノローグ形式で書かれる本作の「真実」と「嘘」を自分で解読しながら読んでいくというのが 原作「告白」の楽しみ方だと個人的には考えます。 本作の監督である中島哲也も 脚本執筆に辺りまず始めに手がけた事も原作の虚実の選別だったそうです。 映画は小説と違い人の表情が垣間見えるモノなのでこの選別はある意味必然の作業だったともいえます。 次にこの原作本を出演者の生徒全員に読ませ、一人一人と面談 リアルな13歳の感想を聞き、作中に反映させたそうです。 そこで分かった事は本作を読んだ13歳の生徒の多くは 本作の内容を一点の曇りも無く「真実」と判断。 それは原作で描かれた13歳とは余りにもかけはなれた純粋な13歳でした。 マスコミは煽ります「少年犯罪の凶悪化」 はたしてそうでしょうか? 管賀 江留郎著「戦前の少年犯罪」を読めば明らかなのですが 過去の少年犯罪の方が遥かに残酷 現代の子供達はむしろどんどん安全になっている。 最近の子どもを怪物扱いする事の浅はかさに気付かされます。 正に私の思う湊かなえ著「告白」の最大の問題点はここで 現代の少年少女達をさも怪物のように見立てまるで現代の社会問題のようにしているところにあると思います。 例えば本作の一文に 『親殺しは近年ニュースで取り上げても「ああ、またか」と思う程度』 という文がありますが国の統計では少年による凶悪犯罪は1958~1966年までがピークでその後は急激に減少しているのです。 なので私は本作を楽しむ際、 現代を生きる13歳をキチ○イのように描く事こそ「嘘」つまり「ファンタジー」 だと解釈して楽しむ必要があると考えます。 だからこそ本作の映画化に日本が誇るファンタジー系映画監督 中島哲也が手を挙げた事は、大変幸運な事だったといえるでしょう。 【吉祥寺駅54号】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-07-12 21:02:15) 7.うーん。うまい。よく作りこまれている作品。 ストーリーは救いがないわ、問題提起もないわ、私の好みの真逆にある作品にも関わらず、見終わったあと、完敗!!!参りました!!っていう気分になります。 中学生たちもKY先生もみんなうまいんだけど、やっぱり松たか子です。 淡々とした生活の中に悲しみと怒りが滲み出ていて、ただ話すだけのシーンにも関わらず、引き付けて、圧倒されてしまう。ストーリーもさすが湊かなえ作品。練られていてそう来るのか・・とやられてしまう。 二回は絶対見たくないが、映画作品としては一流です。脱帽。 一人で見るのはやめましょう。終わったあとにやりきれない気分になるかも。 【うらわっこ】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-07-04 21:17:30) 6.《ネタバレ》 評判どおり面白い。不愉快になることも確実です。人間の醜さが満載です。ミステリーとしては一級品だと思います。原作も読んでみたくなりました。 【shoukan】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-07-03 00:12:22) 5.《ネタバレ》 自分の娘を殺害した教え子への復讐という重苦しいテーマを皮肉っぽい笑いと歌でシニカルに表現した中島哲也ワールド全開の異作。様々な人物によるそれぞれの視点からの事件に関する“告白”。グロいシーンが多く観終わってスカッとはしない重たい余韻が残りました。 【獅子-平常心】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-07-02 23:40:13) 4.《ネタバレ》 いやあ、面白かった、もう一度見たい、とか言うと人間性疑われそうな内容ですけど、でも正直、映画館にわざわざ見に行って良かったと思いました(たぶん地上波テレビでは放送されないでしょうから)。この映画の予想外のヒット(日経MJによれば、邦画ヒットの3大要素:①テレビ局とのコラボ、②ハッピーエンド、③イケメン男子が全くないのにヒットするのは驚きだそうです)は、現在の日本の世相を反映しているのではないでしょうか。高度経済成長時代なら、単なる悪趣味な映画で終わっていたかも。上辺だけの優しさや偽善、馬鹿丁寧さ(客を様付けで呼ぶ、お世話していないのに“いつもお世話になっております”等)、本音を隠して表面的には取り繕った明るさなどが氾濫する昨今の世の中で、主人公たちがかくも自己中心的、自己正当化的行動を繰り返すのをあからさまに、あっけらかんと見せつけられると、なんかむしろ爽快感すら感じてしまいます。こんなに自分本位に行動して人を殺しても後悔すらしなかったら人生さぞかし楽でいいだろうなあ、なーんてね。あの終わり方に異論はあると思いますが、それは森口先生に善性を期待するからではないでしょうか。そして私たちをその期待にミスリードするものは、松たか子が優秀な女優であるばかりではなく、個人的にも明るく聡明で育ちの良いことに起因しているのではないでしょうか。中島監督はこの役をできるのは彼女しかいないと切望したそうですが、役者さんは演技力ばかりではなく、その人の持つ個人的なイメージも大事なことだと感じました。このお話の中の森口先生は決して優秀な先生ではなく(クラスは崩壊状態)、子供たちに愛情を感じ熱心に指導しようという教育者としての資質を全く保持していない人物であり、そもそもこの映画は教育や命の大切さをテーマにした映画ではないと思います。 追記:NHKBSで放映されたのを改めてみて、劇中で語られる女子中学生が家族4人を毒殺したというルナシー事件。当時はまあフィクションの世界のお話と思って特に記憶に残っていませんでしたが、何年か前に佐世保や名古屋で起きた女子高生、女子大生による異様な殺人事件。その加害者が同級生などに毒物を飲ませた過去があるという話を聞いて、もしやこの映画に触発されたことはないのだろうかなどと思ってしまいました。大人でもかなりインパクトのある内容の映画なので、子供が見たらどう感じたのでしょうか。劇場公開時はPG13の規制がかかっていましたが、見ようと思えば誰でも見れたのでしょう。 【キムリン】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-07-01 18:44:10)(良:1票) 3.《ネタバレ》 すごい意欲作。映像,ストーリー,音楽,登場人物など,どれも斬新。ただ,あんな生徒はいないだろうなというところや,復讐方法がかなり回りくどくて確実性もないところなど,現実味が感じられない。意外と見終わって何も残らなかった。 【Yu】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-06-22 15:31:33) 2.《ネタバレ》 スプラッタームービーですか?というくらいの血しぶきの演出。飛び過ぎてかえってリアリティを感じないのか、それが狙いなのか、途中から感覚が麻痺してきました。もう少しこういった場面を控えてくれれば「見応えあるエンターティメント作品」として人に勧められるのに・・・。多少の不快感は覚悟の上で、かつ過剰な期待を抱かなければ満足できる映画だと思います。内容には全く肯定できないけど、作品としては楽しめるという変な感じ。それにしても今の子どもってあんなに残酷なんでしょうかね?イジメを誇張しているけど、完全にフィクションとも言い切れずという・・・精神が未熟な分もあって子どもが生きにくい世の中になりました。子どもは大人の映し鏡というように、子ども達が異常なら大人の社会が異常だということなんでしょうね(余談ですが)。教師森口が少年Aを追い詰めるためにAの母親の爆死を誘導した旨はやはり狂言かと。でないと複数の他人を巻添えにするだろう(都合良く母親が死ぬとは限らないし)ことは、結局Aがやろうとしていたことと何ら変わりなく、それも想像出来なくなるほど正気を失っていない限り整合性が保てなくなると思います。ところでHIV注射の件を生徒が皆黙っていたり、いくら無実とはいえAを壇上で演説させ生徒達が大喝采の豹変ぶりとか、ネットで流した爆破予告が全く騒がれなかったことなど、話の流れ的にリアリティに欠ける部分が散見されたのが惜しい。 【LORETTO】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-06-20 00:34:40)(良:1票) 1.しばらく日が経ってから思い返すと、意外に大して心に残ってないことに気づいた。 観た直後は、いやースゴいものを観てしまったと興奮しきりだったにも関わらず。 そしてもう一回観てみたいとも別に思わない。 なぜかと考えると、「あのシーン、あの画がよかった」と言えるところがないからではないか、と。 ストーリーの面白さ、撮影、編集の見事さにまんまと熱中させられたが、ある意味勢いで観させられたというか、画がお話を語るためのものでしかないからでは、とも思う。 美しいものにしろ怖いものにしろ、心に残る映画がいい映画だと思う自分にとって、この映画はそれほどいい映画とも思えなかった、ということだ。 【とと】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-06-18 19:20:21)(良:1票)
【点数情報】
【その他点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2025 JTNEWS