みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
8.《ネタバレ》 過去の作品で、アングラ、サブカルといった裏社会のカリスマを登場させてきたフィンチャーが今回描いたのはサイコパス。ロザムンド・パイク演じる"完璧な"エイミーが我々に与えた衝撃はあまりにも強烈で、これはしばらく脳裏に焼き付いて離れそうもない。サスペンスのお手本のようなストーリーテリングはもはや至高の域。エイミーの失踪、ニックの裏の顔、デジーの偏愛、止まることを知らない人間の狂気、そして背筋も凍るラストに身震いする。たとえ夫婦だろうが、お互いの心のうちまで覗くことはできない。人間、信じるべきはやはり血の繋がりなのか。 【タケノコ】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-12-15 20:57:15) 7.《ネタバレ》 まだ公開中の今の段階ではあまり内容は語れないのですが、ストーリー展開、キャスティングともに素晴らしかったです。 本作は単なる失踪事件から始まるのですが、そのネタ晴らしまででも一つの作品として成立すると思います(ただし、ありふれた一作品として)。 ただ、ここからさらに2段階に変化するストーリーに、最後まで気を抜くことができませんでした。 いわゆる”大どんでん返し”の作品ではなく、心をじわじわといたぶってくるような感覚です。たぶん男だからそう感じるんでしょう。 女は怖い、男はバカだ・・・これを表現するにロザムンド・パイクとベン・アフレックはまさにはまり役。 特にロザムンド・パイクの狂気を感じさせる目つきが怖かった・・・ 若い人が鑑賞して、さらに未婚率が上がらないか心配(^^;) 【午の若丸】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-12-14 21:17:55) 6.《ネタバレ》 フィンチャーらしく、少々ダラけたところがある感じで、もう少しタイトにできたんじゃないかと思います。 エピローグ部分なんて「まだ続くの?」って感じがして。その続いてゆく中に何か新たな展開があるのかと思いましたが、エピローグはあくまでエピローグの役割を果たすばかりで。1~2シーンでスパッと切ってしまった方がもっと色々な余韻を残せたんじゃないかなぁ。あの効果的なラストカットはあれこれと事後の説明をせずにさっと出した方がより効果的だった気がします(それだとただでさえツッコミが必要な細部のアラに加えて更にツッコミ箇所を増やす事になりますが)。 さて、エイミーは結局、母の描いた『完璧なエイミー』を嫌悪しつつ、一方ではそうあらねばならないという強迫観念に囚われていたのだろうな、と思います。常に理想像があって、その理想像に自分をピッタリとハメ込なければならない、そのためには手段をいとわない。理想像からかけ離れる事の恐怖に比べれば、他は大した問題ではないと。そんなエイミーを作り出したのは本と現実という二面性を創造した母親。 そしてもう1つ、大衆が求める理想像。理想的な夫婦の形、理想的な人間の生活。そこからはみ出すものを徹底的に叩く事で自尊心(と思い込んでいるもの)を維持している人々、それを煽るマスコミ。テレビやネットに触れている人々もまた、常識的、良識的な理想像に縛られて強迫観念から攻撃性を持つという点ではエイミーと同じな訳ですね。口では良識を説きつつ現実はその口とは必ずしも一致していない、でしょ? つまりこれは、ごくごく当たり前な今の人間、理想的な人間を必死に演じている人々に対するシニカルなお話し。 エイミーみたいな存在が身近にいる可能性の話ではなくて、誰の心の中にも少なからず存在するエイミーの話。 他人の問題じゃなくて自分の問題なんですよ?って、まー、そこに思い至らないといつまで経ったって円満な夫婦関係なんて築けやしないんじゃないんスか? 一生独身であろう私が言うのもナンなんですが。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-12-14 15:07:25)(良:5票) 5.《ネタバレ》 原作未読。フィンチャーらしく演出に切れがあり編集が上手いのでどんどん引き込まれた。特に消えた妻エイミーの綿密な計画の回想シーンは、細かいカット割りの巧さもあり完全犯罪成立で勝者になりえるくらいの勢いだった。気の緩みから小馬鹿にしていた低所得者に目を付けられ大金を奪われるカウンターを食らうという自爆や向ける矛先がなく枕に発狂したりする辺りは可愛げもあったが、立て直す唯一の手立てだった元カレの元に転がり込むも軟禁状態にされ、どうすっかなと思考中に旦那の媚びた会見を見て気が変わり、元カレを虐殺して練ったシナリオを強引に修正するあたりは恐ろしさを感じた。まあ、隙もあるけど子供という人質も取られてしまい、この女には生涯勝てそうもないなと思いましたね。 エイミー役のロザムンド・パイクが圧倒的な存在感で素晴らしかったけど、旦那役のベン・アフレックもお人よし風で愛想良くするだけで一見人畜無害のぼんやりした男を好演したかな。人によってはホラー、人によってはブラックなコメディの要素もあって面白かったですね。結婚間近のカップルや倦怠期の夫婦の方が観たら色々と面白そうな気がします。彼や彼女は理想の男や女を演じているだけなのかもしれません。あなたは隣にいる人の事をどこまで知っていますか?結局は相手を信じるしかないんだよねえ。 【ロカホリ】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-12-14 01:00:31)(笑:1票) 4.《ネタバレ》 なんでも全米興行収入では、過去のD.フィンチャー作品でNo.1の成績とのこと。この陰惨な映画が売れてしまうというのも道徳的にはどうかと思ってしまうが、観客に与える「不快さ」もまた映画の価値となりうるのも真であり、その意味では確かにこの映画は自分にとってセブンを超えている。エンドロールでかかる音楽も、私が今までに聴いた中で最も不安な気分にさせられる曲であった。率直に言って、映画が終わった時に「観るんじゃなかった」と思えた自分に少し安心した。 【Northwood】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-12-13 21:45:39) 3.《ネタバレ》 エンドロールが流れている時、思わず吐きそうになりました。なんだこの残酷な物語は……。最高じゃないですか。デヴィッド・フィンチャーやりますねぇ。残酷非道なエイミーにはちゃんと動機があって、逃走先でしっかりひどい目に合うという点が良い!単純なサイコパス大暴れ映画に留まっていないのがたまりません。俳優の演技も細かなギャグも文句なし。 【カニばさみ】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-12-12 19:21:03) 2.《ネタバレ》 カメラに正対した第一ショットのロザムンド・パイクの妖しい瞳の表情から 一気に引き込まれるのだが、ラストで反復されるその黒い瞳の力は145分の ドラマを経て一層の凄味を増して迫る。 映画を牽引していく彼女のキャラクターが圧巻だ。 携帯カメラで撮られた表情によって印象操作される、 テレビショー出演の反響と印象度を即座にネットでチェックするなどといった、 メディア批評も随所で光る。 スクリーン内スクリーンの中で夫を演じるベン・アフレックの表情に交差する 虚と実が何ともスリリングだ。 そして本作でも、ズリ上げを始めとする音使いの妙が映画のテンポを上げている。 有り金を奪われたロザムンド・パイクが公衆電話で話す声をかき消す トラックの騒音、ドアのロック音・ノック音など、さりげない音を サスペンスにしてしまう演出に唸る。 妻の帰宅シーンにあえて安堵感に満ちたBGMを被せるシニカルな選曲なども堪らない。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2014-12-11 23:43:37) 1.特別前夜上映会にて視聴。 これから本作を楽しもうと思うなら、絶対ネタバレ無しのレビューだけ見ることを強くお勧めします。 ・ここまで見事な「起承転結」演出は本当に久しぶり、しかも単純な4区切りじゃなくて「承」以降はその展開一つ一つも目まぐるしく転がるので本当数分先すら予想できなかった。 ・そして、「起」の部分だけ見せて、視聴者に良い意味で間違った本作のイメージを持つようにミスリードを狙った予告にし、見事視聴者の度肝を抜いた(少なくても自分は)広報の手腕にも賞賛。予告も作品の評価を上げる材料になることを十二分に実感できた。 ・「結」にいたっては、最悪の「こんなこともあろうかと・・・・」に思わず絶句。 総評 最後だけ見れば、一人を除き全員が何かしらの「利益」を得ているので、バッドエンドではなく、最後のワンカットで見事に「背筋も凍るハッピーエンド」を魅せられた。 【ムラン】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-12-11 21:31:44)(良:1票) (笑:1票)
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