みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
3.《ネタバレ》 タイムパラドックスものはいかに矛盾点を少なく整合性を保てるか、というのが一つのポイントになると思うが、この作品ではそれをクリアできているとは言い難い。 タイムパラドックスに加え、男女の人格が入れ替わるという要素もあり、ますますハードルは高くなる。 全くの別人となった場合、学校に行ったり友達と話せたりあまつさえバイトで仕事することなどできるだろうか。 情報の詰まったスマホをキーアイテムとしながら、3年ものタムラグに気付かないことがあるだろうか。 夢での出来事と思ってる段階ではそれもスルーできたとせよ、お互いの存在を確信してからはやはり無理がある。 また他の人も書いてるが、隕石が落ちて消滅した町があったとすれば、そのような町の名はしばらくは必ず誰の記憶にも残ってるはず。 その地方のことを調べていけば真っ先に思い当たるのが自然。 3年という時間は口噛み酒が発酵するための時間であったのか。自分の半分であるという酒を飲むことによって再会することができたという設定だが、そのあたりからますますストーリーは幻想的になり収集がついてない感じ。そこで「彼は誰時」の伏線も回収していたが、個人的にはこの一連のシークエンスは不要だったような気がする。口噛み酒も少年が酒を飲むことにも良い感じは無い。 とは言いつつ、映画全体の雰囲気や映像はとても良く好感は持てる。 中盤までのストーリーは読めたが、どのように結末を持っていくかというのは予想が付かず楽しめた。 目が覚めた時、今見てた夢は絶対覚えておこうと思いながら5分後にはもう跡形もなく忘れてしまっている、誰もが体験するその感覚をうまく映画にしたなという印象。 しかし日本の映画界は神木隆之介離れした方がいいんじゃないか?他にも人材いるでしょう。 【banz】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2016-09-02 01:37:23)(良:1票) 2.《ネタバレ》 その時間差などに関する整合性や疑問点を指摘し、あげつらうのは容易い。その弱点は作り手が一番自覚しているだろう。 それでも尚、現在ー過去の時間差にこだわるのは新海的な郷愁の風景を立ち昇らせるうえで重要なモチーフだからだ。 「仕掛け」をばらすに至るまで、時代差を意識させることなく二人の交流をテンポよく畳みかけることが出来たのは編集と省略の巧さでもあるし、 何よりも現実的な異界を舞台と出来るアニメーションの強みだろう。 その仕掛けによって島根の風景や事物や風俗が「過去の光景」であることが明らかにされたとき、その繊細に描き込まれた情景の数々は さらにかけがえなく美しくノスタルジックなものとして輝き、匂い立つ。 朝陽の中に光の粉として舞う羽毛、紅葉の山道を歩く三人の顔を流れる木漏れ日の斑模様の光。 すり鉢状の山頂でのマジックアワーでは、ショットごとに背景の空の色が繊細に描き分けられ、短く長い時間の推移が表現される。 キャラクターの影も4色使われているというこだわりようだ。 情景のみならず、映画のアクションもこれまでで最も充実している。 歩行する足、駆ける足、自転車を漕ぐ足、その足の表情が想いを語っている。 ローアングルからレイアウトされた、閉まる引き戸のショットが反復され、フェードアウトと共に断絶的なアクセントになっている。 【ユーカラ】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-08-30 21:58:36) 1.《ネタバレ》 前半は文句なしに100点なんですよ。中半の衝撃的展開もいい感じ。ただ後半が微妙。私は最初「切ない青春ラブストーリー」と「SF」というものを分けて「前者を見たい人にはは100点」「後者を見たい人は50点」ってコメントをしようとも思った。でもそれは間違いだと思った■ちなみにSF50点なのは、SF設定で状況に臨場感を与える上で大切な「法則」が欠けていて、「主人公が与えられた条件の中でいかに困難を乗り切るのか」で部分の「与えられた条件(記憶がどうすればもどるのか)」がかなり曖昧である事。簡単に言えば「物語(脚本)の矛盾点を消すために記憶が消えているな(あと町長の判断基準がクレーターの外輪の感動場面を作るためだけに矛盾しまくってる)」ってのがダダ分かり。「いかに困難を乗り切るか」は頑張ってたんだけど、その頑張りの方向性を決める法則がこれじゃあ、空回りしちゃう。そしてラスト(あれは正直尺が長い)の奇跡が奇跡足りえない気がする。奇跡を起こすにはアイテムがあってこそでしょう。それで高校生のうちにカタをつけておくべきだった。監督は社会人にも夢や奇跡を感じて欲しかったのかもしれないが、社会人になった2人がそこに着地点を見つけるにはあまりにも曖昧な奇跡だ。■この映画の最大の失敗は「SFの矛盾点」をある程度妥協して、徹底して真面目に「夢の中のような切ないラブストーリー」を作ろうとした点。でも、その妥協のせいで「切ないラブストーリー」が「夢」になってしまった。5年後「夢」がある日現実になる奇跡というラストにモヤモヤが残ってしまった。監督はこの物語が夢なのか現実なのかはっきりするべきだった。映画って本当に怖いよね。素晴らしいSF青春ラブストーリー映画なのに。 【はち-ご=】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-08-28 00:36:53)(良:3票)
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