みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
38.《ネタバレ》 ウォルトと家族、モン族の隣人とギャングとのトラブルなどは、アメリカ映画ではおなじみの設定ですし、「チンピラ」として描かれるギャングたちも、(顔が「アジア人」になっただけで)ギャング映画の定番といえます。彼らが登場するシーンに必ずヒップホップが流れているのには思わず苦笑してしまいました。しかし、最近のイーストウッド映画にはない「ユーモア」が、なによりもこの映画を特別なものにしている。どんなに差別的な表現を伴っていても、ウォルトの言葉にはすばらしいユーモアがあります。関係ない話かもしれませんが、僕の周りにも「毒舌家」がいて、僕はその人からかなり酷いことを言われたこともあり、正直その人をどうしても好きにはなれませんでした。でも、なぜか、その人の周りには、数は多くはないけれども心を許せる友人が集まっていて、そういう関係を自分はどこか「不公平」に感じていました。そんな僕には、ラストの葬儀のシーンのウォルトの息子がタオを見る表情が痛く突き刺さりました。そういう人間関係の微妙な襞を見事に描いたからこそ、ありきたりの設定ながらも暖かいユーモアと重厚な深みに包まれた傑作になったのでしょう。 【ころりさん】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-11-14 14:42:18)(良:1票) 37.《ネタバレ》 普通はいい映画の場合は、どこどこの部分が好きとか、印象的だとかあるんだけど、もうとにかくいいという作品だということを最初に書いておきたいです。あんなクソ野郎共に簡単に殺されに行くほど安い命でもないだろうにとは客観的には感じますが、それだけタオやその周辺の人間との交流が、口には出せなかった今までの人生で足りなかった部分を埋め合わせてくれたんだろうなと思いました。「遠くの親戚より近くの他人」って言葉も思い出しました。戦争体験を持ち出したり、実子との関係がうまくとれなかったり、或いは自分の道を突き進むあの姿勢は、ありがちといえばありがちな頑固親父の設定ですが、そこにイーストウッドが演じるからこその深みが描けているし、さらっと演出してるんだけど余韻が凄く残ります。アジア人が悪者になっている部分を快く思わない方もいるでしょうけど、余命いくばくもないウォルトの眼に血の通った生き様は最高にカッコいいと思いました。死に様より生き様が魅力的で、黒澤監督の「生きる」とちょっとだけ被りますね。個人的にはイーストウッド監督作のなかで1番好きです。この作品がもしイーストウッドが自身出演する最後の作品になるとしたら最良のチョイスだと思います。何でも楽に気持ちよくなろうとする現代の若者への警鐘のメッセージにも感じました。誤射されてしまうくだりは、同じイーストウッド監督の「パーフェクトワールド」を思い出しました。 【まさかずきゅーぶりっく】さん [DVD(吹替)] 8点(2009-11-08 22:10:08) 36.よくありがちな、ガンコおやじの物語..実の息子とは、ぎくしゃくとした関係でうまく付き合えない..ひょんなことから隣人の姉弟(スーとタオ)とかかわり、徐々に心を開いて行く..(遠い身内より、近くの他人..ってね、それを絵に描いたような展開..) しかし、後半になると雲行きが怪しくなり、ついに事件が..ラストのオチは、捻ってましたね~ 共感は出来ないけど、それも“あり”かな..って思ったりもします..良作です! が、8点... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-10-13 12:52:51) 35.《ネタバレ》 出てくる場面も一つの街の中。出演者も限られている。状況設定としてのスケールは小さく狭いのだけれど、話はぐっと深みがあります。イーストウッドは息子2名との距離が測れなかったというけれど、朝鮮戦争で悲惨な経験をしてしまった人間としては当然なことではないでしょうか。それでもそのことをずっと心にしまいながら、そんな罪深い自分だから、そして余命少ない自分だからこそ戦争で犯した贖罪を最後にあのような形で果たしたのではないかなあと思います。そのシーンを観た時はショックでしたが、あとから考えてみてやはりあのような形になるのは映画として必然かと感じました。見ていて字幕が秀逸。イーストウッドの口汚さと頑固さが少ない字幕スーパーの中でうまくで表現できていました。それと最後のグラントリノの唄は本人が歌っているのでしょうか。聴く者の心を掴みます。それにしても「アメリカ」は歴史は浅いのだけれどいろいろなことを経験していて、それらの経験を素材に人間の根源的なテーマを絡めながら世界のみんなが素直に感動し得る映画をさりげなく、また時にはダイナミックに作る人がいて奥が深い国だなあと思います。 【たくみ】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-10-11 21:36:37)(良:2票) 34.《ネタバレ》 高評価に誘われてこの映画観ましたが、確かに素晴らしい映画です。 あらすじには主人公は誰も近づけないような人と書いてあったけど、実際は情の深い意外な優しさももつおじいさんだった。そんな一面を観てて感情移入できたし、彼の生き方、不思議な友情は素晴らしくてあこがれや感動を抱いた。 ラストは予想外だったけど、いい意味で裏切られた。ハッピーエンドとは言いがたいが、それでも心に響く何かがあった。 余談だけど、不良ってどこまでも酷いですね。その存在で一般人の幸せを不幸にしてしまうんだから・・・(しかも殺人しない限り捕まらないからやりたい放題だし) 【ラスウェル】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-09-26 23:46:45) 33.前半「アウトロー」や、「ダーティ・ハリー」、「ハートブレイク・リッジ」といった彼の代表作を髣髴とさせるシーンがいくつもあった。いかにも彼らしいユーモアにも笑い転げた。 引退を表明したイーストウッドが、自ら演じてきた、血にまみれたヒーロー達に作ってやった花道、あるいは鎮魂歌のような映画。 大先輩のジョン・ウェインも最後の作品では似たようなことをやっていたっけ。 この作品に関してはもういい悪いの問題じゃないね。 でも、彼の姿がスクリーンから消えるのは寂しい。 【Twitter: U1_Japan】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2009-09-19 01:56:29)(良:2票) 32.《ネタバレ》 チャーミングなモン族の女性(スーちゃん)をあんなにした連中をあの程度の罰で終わらせて、ちょっと不満が残る。イーストウッド演じる爺さんがちぎっちゃ投げ、ちぎっちゃ投げしてくれるだろうと思っていたのだから、ちょっと残念。まぁ、そんな映画は他にあるから、また彼の監督作の「ダーティハリー4」にそういう話は出てくるから、イーストウッド自身も別の終わらせ方を自分の中で温めていたのかもしれない。スーちゃんのメンタル面がこれからが心配だ。それを考えると、まだまだこの映画、男の都合が優先しているような気がする。生き残って見守る人も必要だよ。物語冒頭に出てくる白人の男友達では頼りないよなあ。最後のタオ君の表情にも疑問が残る。おまえはまだ半人前だって!分不相応の車に乗って、これからがちょっと心配だ。 【トント】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-09-17 01:37:51)(良:2票) 31.へ?と思われるかもしれなけど「アンパンマン」とだぶった。「真のヒーローは自分が傷つかないわけがない。自分の顔を食べさせて、人を救うのがヒーローだ」と原作者のやなせたかしさんは語っている。やなせさんもイーストウッドも同世代。若い時に戦火を体験し、その後の時代の急激な変化をじっと見てきた人だ。彼らの言葉は重い。 【グレース】さん [DVD(吹替)] 8点(2009-09-17 00:50:15) 30.《ネタバレ》 イーストウッドが「男の生きざま」や「男の美学」を教えてくれる映画でしたね。本当に、こんな風に年をとっていきたいなと思わせるような名演技でした。 そして、どんどんおかしくなっているように思える現在のアメリカ社会の姿も映し出されていて非常に興味深かったです。 【TM】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-08-13 16:09:52) 29.《ネタバレ》 マフィアでもない、ただの営業マンだった老人が、隣人のためにここまでするだろうか(兵隊だったとはいえ)・・・。普通に考えればこういった感想になるのかもしれない。だが日本人はこういった「任侠道」に憧れを持つ。ヤクザやマフィアが現実でしていることを考えると、こういった憧れを持つ一般人は被害者側であり、被害者側が加害者側の生き様に憧れるというのはバカバカしい話であり、矛盾している。話が逸れたが、この映画の主人公は「カタギ(一般人)」でありながら、任侠道を示した。だからこそ私はクリント・イーストウッドに感情移入できたし、憧れもしたのだろう。 【あるまーぬ】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-07-22 17:51:51) 28.この映画の主人公の生き様は、昔「不良」と呼ばれたことがある人じゃないと理解できないかもしれません。 全然合理的では無い、自分の信じる「スジ」を通すことに異常なくらいの拘りをもって 他の人の価値観や倫理観を押し付けられることを頑なに拒む。そのくせ面倒見がよく、情に対しては義をもって応え 見返りなどは期待せず 粋で意固地で頑固な「漢」(おとこ)。 ひょっとするとこの映画は最後の「任侠」映画なのかもしれませんね。 「クローズ」や「ドロップ」も良いけど ファッションじゃない「不良」の映画として 若い人にも是非観てもらいたいと思いました。 今の日本人の俳優さんで この役を演じられるのって 誰がいるだろう・・。 【0707usagi】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-07-20 09:37:45)(良:1票) 27.《ネタバレ》 見終わった後のこの気持ちは一体なんだろう。充実した脱力感。切なくも穏やかなこの感覚。まだ若者であるはずのこの僕が、高い崖に立って人生という名の峡谷を達観する老人のような気持ちになっていた。 【あろえりーな】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-06-11 22:32:23)(良:1票) 26.《ネタバレ》 この映画の素晴らしさは皆様が語って下さっているので、ウォルトを殺したチンピラについて私なりに思うところを。私はウォルトが彼等に「罪を犯せば罰がある」事をきっちり示したのではないか、と感じました。彼等も差別の犠牲者なのでしょう。白人が拳銃をもてば、こっちはマシンガンをもてばいい。社会に虐げられてきたから社会に復讐していいんだ、と言わんばかり。ですがそれは幼稚なへ理屈。現に彼等は自分達を虐げた者ではなく、自分達より弱い者に牙を向けました。ラストでウォルトが彼等に言った台詞「同族の女を暴行し~」には「お前達は強者に沈黙し弱者をいびる臆病な卑怯者だ」という意味があったように思うのです。「人を殺した最悪さ」を知った彼等がどう変わっていくかは彼等次第なのでしょう。弱者を守るのは社会の仕事。でも、病んだ社会は常に強者に味方する。「大人には子供を守る義務がある」と大人になって気づきました。大人だって死にたくないけどタイタニックに乗船していたら、子供を押し退けて救命ボートに乗る訳にはいかない。残念な事に子供を押し退ける大人が多いのが現実;頑固で偏屈な大人に守られたタオとスーはきっと子供を守れる大人になれる。その未来に希望を感じるのです。御葬式や遺言の場で息子さんがタオを見ていましたが「お父さんの心を取られたみたいで少しくやしいかな?」と思いました。私の観た映画館ではエンド~の途中で席を立った人は一人でした。 【果月】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-06-08 13:10:10)(良:3票) 25.《ネタバレ》 いつもながらイーストウッドの作品の重厚感は凄い。 【osamurai】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-06-08 00:48:41) 24. イーストウッドの映画はたくさん見てきましたが、これは秀作ですね。後半になってくるとある程度ストーリーが読めてきますが、ラストは私が予想していたものとは違っていて「そうくるかー」とうならされました。お薦めです。 【海牛大夫】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-06-07 00:04:32) 23.《ネタバレ》 いやー素晴らしい映画でした。イーストウッド渋すぎます。切なくもあり、心温まるラストの余韻が良かったです。 【ギニュー】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-05-31 19:59:14) 22.普通、映画館で映画を観ると、最後のエンディングテーマやクレジットが流れ出したら、お客さんはソロソロと帰り始めるものだけど、この映画、流されるエンドクレジットの大部分が終わっても、満杯のお客さんは誰一人として席を立っていなかった。何十年も映画を観てるがこんなん初めて。もともとイーストウッドの映画は、本当の意味での「先進性」などとは関係のない映画なんだけども、でも観客をその気にさせるのがすごくウマイ! 【メロメロ】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-05-28 23:40:43)(良:1票) 21.《ネタバレ》 コワルスキーの大団円のシーンでは、ダブついたジャケットを羽織っていることから、 まさか、まさかと一瞬「荒野の用心棒」を想起しましたが、さすがにそれはありませんでしたね。 わかりやすくて、感情移入しやすい、いい映画だったと思います。 ハリー時代からの大ファンですが、アメリカ万歳の王道をいくかのようだった彼が ここにきて「戦場からの手紙」やこの映画のモン族との関係等、アジアに眼を向けるようになるとは想像もつきませんでした。 それにしても米国人は玄関ポーチが本当に好きなんでしょうね。 社会と対峙し、自分の位置を確認する上での重要な場所ということでしょうか。 【風神】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-05-26 23:17:52)(良:1票) 20.《ネタバレ》 こんなにもスラッとしてて、堂々と立つ老人が他にいるだろうか。 クリントさん演じるウォルト氏は偏屈で頑固なクソジジイながらも、はんぱない哀愁が漂う。しかし、やはり優しい人々には強く出れず、彼のウーッという唸り声に愛嬌を感じ、男同士の会話に粋を感じ、このジイさんかわいいナイスガイじゃないかと、和みムードにニヤニヤ。 しかし、コメディタッチから一変、終盤は現代劇とは思えない西部劇臭が漂う。 怒れ!無敵のガンマン!悪党どもに鉄槌を! と、やはりどこかで予定調和で爽快な西部劇的クライマックスを求めていた僕は、最後にこの映画が現代劇だということを思い知らされてしまったのでした。 若者には未来があり、未来は若者ものだ。俺の時代は終わったと言い残したかのようにして、イーストウッドは永遠になったのでした。合掌。 これで次回作、自分主演の西部劇撮ったりしたら笑うけど。 【すべから】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-05-26 13:35:51)(良:2票) 19.堅物で偏屈なウォルトが隣家のスーやタオと出会い触れ合ううちに、生きる場所を再び取り戻し、死に場所を見つける。そんな一人の男の生き様・死に様を見た気がして、胸を揺さぶられたし、涙が出た。いや、佳かったです。話の流れや展開に無駄がなく、すぐに映画に入り込めたし、シリアスになりすぎず、時にユーモアを交え、とても佳い映画を観たという感じ。あと、様々な人種が反目し生活する描写に、ウォルトの玄関先の星条旗よろしく“アメリカ”な作品でもありました。しかし、ウォルト=クリント・イーストウッドはカッコ良すぎだなあ(苦笑)。監督も役者も音楽も素敵だなんて、多才すぎでしょ。 【泳ぐたい焼き】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-05-16 14:48:14)
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