みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
69.《ネタバレ》 監督はリチャード・フライシャー/舛田利夫/深作欣二となっていますが、実際は製作者のエルモ・ウィリアムスの作品です。作品全体を構成するのはE・ウィリアムスであり、黒澤は彼に雇われた脚本家兼演出家にすぎない、という意図で製作が開始されたことが『黒澤明vs.ハリウッド』を読むとわかります。一方、黒澤は最後までこの作品の作家は自分であると信じつづけます。しかし、ボタンの掛け違いは埋まることはなく、日本側スタッフの不協和音も起こり、黒澤明の降板という不幸な事態を招いてしまいます。 では黒澤明が最後まで撮り続けたらどういう作品になっていたのでしょうか。作品の構成自体は大きく変わらなかっただろうと類推します。E・ウィリアムスは黒澤の脚本力を最大に評価しており、黒澤の脚本をほぼそのまま採用したと思います。これは『黒澤明 天才の苦悩と創造』に収められている黒澤の最終稿と映画を見比べるとよくわかります。細部においてはどうでしょうか。例えば黒澤は連合艦隊を不気味な存在として演出しようとしていたのではと思います。黒澤最終稿にあって本編にはないエトロフからの出撃シーンは、艦隊の全体像を映さずに、画面を覆いつくす艦体の一部や音だけで描こうとした意図が感じられます。しかし、黒澤の細部のイメージがどれだけ作品の深みとなったかは、私のような凡才には想像することすらできません。 この映画を語るときは黒澤の存在を意識せざるをえないのですが、それを度外視しても、戦争映画の傑作であることは間違いありません。開戦までの日米の立場と動きを公平に描きながら、アメリカ側の危機管理の甘さ、日本側の戦争目的の履き違い(外交の延長上にあるとする山本五十六の構想と、敵空母部隊殲滅にこだわる攻撃部隊のギャップ)という歴史の悲劇を見事に描いています。特に、攻撃隊の払暁の出撃シーンは後世に語り継がれる名シーンです。 【爆裂ダンゴ虫】さん [映画館(字幕)] 9点(2010-01-10 15:03:35) 68.《ネタバレ》 真珠湾攻撃に至るまでの日米間の駆け引きやそれぞれの思惑や諸事情がしっかりと描かれていて見応えのある作品でした。日本が騙し討ちのように奇襲をかけた加害者で、アメリカが何も知らない加害者であるといったような単純化がされていないことも評価したいと思います。まあ、日本外交の詰めの甘さの酷さと第二次世界大戦に参戦するための大義名分が欲しいアメリカの思惑が重なってしまったということですね・・・・・・。 戦闘シーンもCGなど無くてもド迫力でしたね。また、真珠湾攻撃成功後の山本五十六の深刻な表情も非常に印象的でした。 しかし、この映画の後でなぜ「パール・ハーバー」のようなしょうもない作品が作られるのか、不思議でなりませんね。 【TM】さん [地上波(字幕)] 8点(2009-12-29 23:55:29) 67.1970年の映画ですか。ゼロ戦による空中戦、真珠湾の空襲シーンなど、現在の戦争映画よりも見応えがありました。ちょっと文書のやり取りに関するシーンが多かった印象です。実際の開戦間際はあんな感じなんだろうけど。 【noji】さん [地上波(邦画)] 6点(2009-11-13 18:35:30) 66.《ネタバレ》 夜中に目覚めてから眠れなくて、その時テレビ放送されていたものを観賞しました。 誰が主人公なんだ? っていうか、これは真珠湾攻撃を含む、そこまでの過程を描いた映画なんですね。 日本では高評価だったのに対して、アメリカでは不振だったのは、互いに、この映画の本質を理解していたのか疑問に感じます。 アメリカ人は本当に、敵を倒して「偉大なるアメリカ」を固辞するのが好きなんですね。肉ばかり食べてる野性的な表れでしょう。 どうしても私はアメリカ人とは友達になれません。 エンディングの山本五十六のセリフと燃え盛るパールハーバーの描写は、この時点で、どちらに未来と栄光を感じさせるのか理解すべきです。 教訓として「曖昧な返事をする奴、楽観的な奴は信用が出来ない」そんなことを学びました。 【クロエ】さん [地上波(字幕)] 6点(2009-09-12 05:29:50) 65.もっとアメリカ寄りの一方的な映画なのかと思ったら、観てみると日本のシーンの方が寧ろアメリカよりもしっかりしていて、日本の事情説明なども丁寧に描かれてはいる。この辺は脚本に日本人が入っていることが大きいか。出演俳優も豪華なもんで、しっかり日本人が日本人を演じているため、見ていて文化的な違和感を感じるところはない。ゼロ戦が編隊を組んで飛んでいく様は、やはりCGでは出せない味があるし、迫力がある。しかしよくこれだけアメリカ軍の馬鹿っぽさが目立つ映画を撮ったものだ。日本人としてのあまり屈辱感を感じることのない稀有な太平洋戦争映画。 【MARK25】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-02-21 17:57:22) 64.《ネタバレ》 記録映画と言ってもいいほど史実にこだわって作られてます。前半は、開戦までの経過が淡々と描かれています。前半のハイライトは攻撃開始時刻に宣戦布告が間に合わなかったことですかね。日本が決してだまし討ちをしたわけじゃないこともちゃんと描いているのが心憎いです。 後半の戦闘シーンも迫力あります。CGなしの本物の迫力って感じですよ。軍隊が気前よく何でもレンタルしてくれたそうです。全て有料でかなり高かったらしいですがw。監督の解説バージョンを聞きながら二回見ました。 この名画を知ったのも世紀の駄作「パールハーバー」を見たからです。40年近く前にこのような映画が作ったアメリカ映画の底力を感じました。 【パオ吉】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-08-26 02:25:59) 63.パールハーバーを見て何も思わなかった方に、是非見てもらいたい作品。 【あるまーぬ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-07-31 17:09:45) 62.「史上最大の作戦」で味を占めて、創ったらしいですが..淡々と進む、って感じです..ドラマ性がまったく感じられません..真珠湾攻撃の詳しい経緯を知っていても..全然見応えがない.. ただ、これほどお金がかかっているとは思いませんでした~ それに飛行場での飛行機激突シーンなんか、今では考えられないような危険なシーンが..スゴイです.. 映画としての評価は、今となっては “凡作” ..かな... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 3点(2007-05-29 16:46:47) 61.《ネタバレ》 前半は、政治もの独特のテンポの遅さが無くて良かった。若干登場人物が多いのは仕方ないが。一方で後半はCGなしの爆発の連続。スタントマンはかなり良い仕事をしたんだと思う。そして、この映画は、戦争の無惨さを伝えるなどのメッセージ性は無く、ただただ真珠湾攻撃を史実に忠実に基づいて作られた作品なので、無駄な感情無く観れる。ラストの山本五十六の「眠れる巨人を奮い立たせてしまった。」と言って終わっていくのも、日本の最後を予感させていて良かった。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-04-03 23:18:29) 60.クレジットにはでませんが、脚本には黒澤明も参加しています。 長門の登舷礼から始まり攻撃のおわりまで描くのもそのままです。降板はしましたが、長門と赤城(半分再現)の実物大セットや京都太秦の重厚な屋内シーンのセットは黒澤監督の要望で作られたものを使用しています。 山本五十六以下将校には俳優ではない社会人を起用し、近衛首相とのシーンなど撮り終えたカットも多くありました。フィルムは発見されていませんが、撮影に立ち会ったプロデューサーを唸らせるほど出来だったようです。 赤城からの発艦シーンはベトナム戦争の合間にハワイに帰港した米空母を使って二日間で撮りました。ただあの発艦シーンでも黒澤は撮り直しを考えたようです。人間主役の黒澤とハリウッドでは合作が無理だったのでしょう。源田実氏本人も撮影に立ち会うこともあったようです。 今では作れない実写の迫力に満ちた作品です。 黒澤監督がいたのでこれだけの規模が可能になったと思います。 【ビモータ】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-03-08 01:09:40) 59.《ネタバレ》 日本軍の真珠湾攻撃を描いた壮大な記録映画という感じで、特に強いメッセージや政治性は感じないために莫大な費用と手間をかけて製作した割には印象がやや薄い気がします。米国映画にしては日本を悪、米国を善という描き方はせずに、真珠湾攻撃に至る過程を日米相方から淡々と描くという手法で、日本側は山本五十六指揮の下かなり組織立って着々と準備を進める一方で米国側は日本の暗号を全て解読していながら政府・軍中枢が一丸となっていなかったために大損害を受けたという対比が描かれています。日米開戦の真相(特にどちらが開戦したかったか)については米国の機密文書公開によっていまだに新しい事実が出てきています。この映画が作られた1970年においても開戦30年の節目になぜ米国はルーズベルトの選挙公約を破って戦争に参戦したのかについての事実を示して置きたかったのでしょうか。それにしては暗号解読で明日開戦になるという情報を大統領に直ぐに伝えるかどうかで逡巡する高官の姿などは米側の何かすっきりしない開戦についての陰謀めいた姿勢を当時の監督も感じていたのではないかと思わせます。攻撃当日港に空母がいなかった事については南方に向かう日本の輸送船団警戒のために一度空母のみを派遣して直ぐに戻ってこさせる予定だったという説明があり、真珠湾空襲自体を知っていたのではないという内容になっています。日本人としてはこのようなスケールの映画を作ることは不可能なので良く作ってくれましたとうことでこの点数です。 【rakitarou】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-01-31 22:45:38) 58.映画としての面白さは殆ど皆無だが非常に良く出来ている。パールハーバーというとんでもない映画があるから余計に評価が上がってしまう。パールハーバーと一緒に観ると良いでしょう。 【ケ66軍曹】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-01-28 16:00:37) 57.どこまで史実に忠実かよく分かりませんが、「パールハーバー」と比較するとはるかによく出来ていると思います。「パールハーバー」はかなり無茶苦茶だから比較するのも失礼ですが。 【doctor T】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2007-01-12 23:15:53) 56.ストーリーが良く出来ています。真珠湾攻撃に関して不勉強だと、この年代にして本作が完成したことに感動できないでしょう。山本五十六についても非常によく調べて書かれている。すばらしいと思います。 【ロウル】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-12-15 08:16:34) 55.《ネタバレ》 深作でなく黒沢だったり、山村聰でなく三船寿郎だったり、企画段階で色々あったようだが、公開当時、この映画はアメリカで、どのような受け入れられ方をしたのだろうか。アメリカ人の気質を考えると、3300万ドルも使って造っても、この映画が大衆レベルで受け入れられるとは思わないのだが。アメリカ万歳映画を観せられ続けている自分としては、勇猛果敢かつ冷静沈着な日本に対して、縦割りが邪魔して身動きの取れない硬直した組織のアメリカという図式で描かれると、逆に不安になってしまうほど。全裸でヘビースモーカーの黒島亀人が、ちょこっとだけ出てきたりと、一部の日本人しか喜ばない部分までしっかりしていて、内容はともかく、この映画の存在自体に驚かされた。 【永遠】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-09-21 20:53:21) 54.黒澤明監督が演出していればと残念。所所よい戦闘場面ありも、生かされず。 ただ日米俳優人が順次出てくるだけの感じ。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-09-11 17:44:49) 53.日章旗を前にして整列する真っ白な夏服の日本海軍の兵士たちや山本五十六ら、日本人海軍将校たちのセクシーなこと(アブナイ!アブナイ!)・・・。勝利は究極的には自由と民主主義にもたらされると説いた山本五十六、そして(2.26事件、5.15事件などによって当時、日本の民主主義は実際には麻痺状態だったのですが)国民の信託を受けたはずの内閣に権威で対抗するのではなく明治天皇の御製歌を朗読することによって内閣の戦争突入の意向を暗に批判した昭和天皇など、戦争に反対するこれだけの優れた日本人がいながら、外交の敗北という過程を経て日本が戦争に突入していく様がリアルに描かれていたのが良かったです。日本軍による真珠湾攻撃は山本五十六がラスト・シーンで言ったように戦術(tactics)上の勝利であり、戦略(strategy)上での日本の敗北を意味していました。二十世紀前半、人類は一度で懲りずに二度までも愚かな戦争を経験してしまったわけですが、旧戦勝国と旧敗戦国の映画陣が協力し、お互いの情報収集力や俳優、映画技術を駆使してあの頃一体何が起きたのかを冷静に分析し、それぞれの立場で描いたなら、オスカーどころかノーベル平和賞を受賞してもいいような人類全体に資する至宝が次々と生み出されることでしょう。 本作品でのアメリカでの評価はIMBDによると10点満点で平均7.4点(4,665人)、米国Amazon.comでは5点満点で平均4.5点(174人)。因みに「戦場にかける橋(Bridge over River Kwai)」は米国Amazon.comで同点(132人)、IMBDはデータなしです。冷静な分析がなされている戦争映画はアメリカではメチャ受けます。ましてや、この映画は謎に包まれたかつての敵国についてです。 【かわまり】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-04-29 00:36:51) 52.ある程度の予備知識がないと、ストーリーを追うのは少々難しいかも(特に前半)。でも、零戦が朝焼けの空へ次々と飛び立っていくシーンは、「トップガン」よりもはるかに美しく、神々しく、感動的でした。ところでこの映画、米国では絶対に受けないでしょうね。彼らの信じる“正義の軍隊”がコテンパンに叩かれて終わるんですから。よく企画が通ったものです。 【眉山】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-03-27 14:25:04) 51.当時としては史実をよく研究してるなぁと。 映像自体は凄く迫力ありますが、エンターテインメントとして面白いわけではない。 日米合作でこういう映画を撮ったことには拍手ですし、日本側パートががっぷり四つで作り込まれてたのが嬉しかった。 濃厚な作品であることは間違いなし。 【とっすぃ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-11-04 21:55:28) 50.《ネタバレ》 内容と感想を書きたいのですが、最初にこの映画が公開されたときとテレビ放映された時の世間の反応を書いておきたいと思います。 公開時親父が密かに見に行っています、子供に見せてよいかどうか考えていたのでしょうね。 当時私は小学生でして、当時の男の子の感覚として「ゼロ戦かっこえーな~トラ3見たいな~」とか考えていました。公開前に親から「第二次世界大戦のきろく」とかの子供向けの本を事前に読まされたことを覚えています。 当時の親の半数以上が戦争(疎開&実践)経験者でしたから、子供が戦争賛美者にならないようにとの配慮でしょうか? あの頃はこのような親が多かったと思います。 映画を見てからの感想は、子供心に後味の苦いような感覚を覚えています。親父の顔があまりうれしそうではないのでそう感じたのでしょうか? 数年経ってテレビのロードショーが2週連続で、12月8日に合わせて放映しました。 新聞までが、「あなたはどう見るか?!」などとはやしたてていました。 学校では(今から考えると左系の先生多かったですね)「いかに日本は失敗したか」などと1時間授業もしないで講義する先生も居たりして、ちょっとしたイベントでした。 大人になってDVDで見直すと、現在の米国の戦争とその描き方の違いが判りますね。 捕らえ方の違いが本人(米国)にも判ってきたので照れ隠しのような開き直りで例の「パールハーバー」は作られたのでしょうね。現在行いつづけている自分の国の戦争の裏書のために。 まだこの頃の米国(と映画人)は今よりは多少はまともだったと感じさせる映画と言えます。 日本側の俳優も渋く、配役の妙を感じさせます。田村演ずる隊長の関西弁がええ味出してます! 【亜輪蔵old】さん [DVD(吹替)] 9点(2005-11-02 17:26:19)
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