みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
52.《ネタバレ》 ピアニスト教師である壮年女性は、自制の欠落と思う行動をとる。個室ビデオ屋で男の手淫した廃物を物色したり、車での淫行を覗きをして放尿するなどをし性の瞑想に耽けている。この衝動は厳格な環境に束縛され、世間体の整然された秩序への反逆と虚栄から生まれたのではないだろうか。深刻な風貌は厳然とし異性を遠隔させるものがある。そんな彼女にも稀有な変化が訪れる。ある日、美形の青年にがピアノを習いたいと彼女に近づいてきたのである。確執な好意であると彼女は感じるのであるが懐疑と不安は自虐的思想に狼狽とし事が上手く運ぶことができない。綻びに見せた稚拙を揣摩した青年は清浄であることを確信する。動揺の隠せない顔に彼は優しく敲くのである。彼は日を改めて彼女の家で逢いに行き。彼女へ渇望するのであるが彼女は手紙に綴られた方法でなければ嫌だと言うのである。しかし手紙の内容は清浄とは想えない卑俗な趣向であり二人を通底させるものではなかった。彼の顔には憐憫な情を湧かせ、部屋から出ていくのである。その後彼を暴徒させ最悪な終わりへ導く。手紙は彼女の嶮しい孤独の苦悶が曲行の快楽を示顕するものではないだろうか。一度千尋の谷に抛り出された精は執り成す事もできず彼に執拗に縋るしかないのである。しかし、叶わなけらばその鉾先は親身である母に向けられ、逡巡もなく渇望し苦渋するのである。『めぐり逢う時間たち』にも似たシーンがある。常に彼女が纏う孤独が茫洋な不安が恐るべき滲透性で精を侵食していくのである。意固地で無知な母には、それを許容応力できるものではない。体裁意識と矜持に活きた彼女にとっては極致のカタルシスといえるのではないだろうか。その夜、青年が以前とは別人の悪辣した形相で現れ、罵倒しながら彼女を強姦してしまうのである。孤独が生んだ迷妄の快楽は精を蹂躙するだけであり渾然の悲しみが彼女を覆う。次の日、恐怖から逃れるため昧爽な希望を抱き、彼に逢うのだが何食わない顔をして去って逝く。精は涙滂沱として流れ、憤慨に耐えられず自分の胸部に尖鋭を突き刺し終焉となる。天真爛漫に活きれば、これほど屈し甚すこともなかっただろうが虚栄の蔓延した世の中では、歪まず活きる方が難しいのではないだろうか。 【ぼん】さん [映画館(字幕)] 8点(2004-11-26 12:03:33) 51.共依存という言葉を思い出しました。こんなかたちの家庭内暴力に目を向けていくべきなのかとも思いました。女生徒への細工は青年との嫉妬もあるんでしょうけど、母親が熱心、一見地味というかつての自分のような存在への同類嫌悪みたいなものもあったのか。ありがちな設定だ、AVかと思った、そもそもなんで先生を好きになったのかワケワカラン、など評価が分かれているようですが、目を離す事が出来ませんでした。 【へろりうしオブトイジョイ】さん 9点(2004-10-31 23:53:53) 50.愛を識る事は難しいが愛を実践する事もまた難しいな、とつくづく思った作品。痛々しいのも度が過ぎると憐れに思える。残され自分を傷つけそしてピアノを捨てるエリカ。ラストシーンがとても衝撃的でした。本当になんか陰鬱な気持ちになった・・正気かよ!とマジメル張りに引きつつ気分的には0点だった。他人には薦めたくないし、手放しにこれイイとは言わないが考えさせられる映画であったとは思う。 【HIGEニズム】さん 7点(2004-09-07 05:32:52) 49.表向きはまじめで教え方は冷たいピアノの女先生の異常な愛の世界と意外な変態癖。あの先生に恋焦がれる青年同様に最後には引いてしまいました。自虐行為による風呂場、ラストを含めて終始、意味不明。孤独がゆえに一人で思うところがあったのか。これだからいかにもって感じの仏映画は苦手です。 【カーマインTypeⅡ】さん 3点(2004-07-25 13:26:23) 48.《ネタバレ》 見下ろす鍵盤のいと美しいことよ・・って言うてる場合ちゃいます。R-abnormal? そう言ってしまえばそうなんですが、観てる方はユベールに引き寄せられ、わやくちゃにされ、とことん放置されますね。父親の遺伝子と芸術母子カプセルでこうなっちゃうのでしょうか? 歪んで渇いた女と未熟な青年の性は、見苦しいけど良かったです、まぁオーバーやけど。脱がさずのHは女の私でも納得よ。でも1つ疑問点→教え子に対するシーンですが、涙量流出自在女優がわずかに涙ぐんでるように思えたので、これは過去の自分たちを見るような教え子親子に嫉妬して・・という気はするのですが、あの教え子さんの演奏は上手かったんでしょうか? バイエル黄色の私、よくわからん。下手だから怒ったのかと最初思った私・・どなたか(BBSへぜひ)お教え下さいませ。一筋の光も与えてくれない結末は仏・豪製作両国の自信でしょうか。エンドロールは演奏に背を向けた彼女を指してると取ったのですが、とことんやってくれて印象深い、やーね作り手の思うツボかな。でもやはり45にして初めて観た諸シーンにお腹痛くなったのでー2点。年とっても普通の女は演じないアニー・ジラルド(母親役)に微笑、おっさん顔がええね。 【かーすけ】さん 8点(2004-07-13 21:29:12) 47.例えフィクションであろうとやるんだったら徹底的にやれっちゅうことですかい? 【ドレミダーン】さん 8点(2004-07-11 14:54:49) 46.「8人の女たち」の中でユペールがとても存在感があったので、この映画を観た。 主人公の異常性癖ばかりが目に付くが、実際に同じような状況に立たされたら誰だってユペールのようになる可能性はあると思わんかな? 性を知らないで歳をとるということが生んだ悲劇やね。男性だって一度も女性と付き合ったことが無くて、セックスもしたことが無い状態で、AVビデオばかり見て欲求を解消していたとしたら、「性」に対してひどく偏見を持ってしまってもおかしくないやろ。 今まで抑圧されてきた欲望が一気に爆発したということやね。 彼女は性欲が異常だったというよりは、好奇心がとても豊富やったんだと思う。 久しぶりに目を背けたくなるような痛々しい映画でした。 【花守湖】さん 7点(2004-05-01 21:50:46) 45.《ネタバレ》 何故このストーリーを映画にしなければならなかったのだろうか。あの女性には、たしかに多少、共感できる部分もある。でもその共感が、ストーリーが進むうちに解決出来るわけでもないし、何らかの感動に変わるわけでもない。映画はファンタジーだから、砂漠の様に乾き切った女に、ブノワ・マジメル君が恋をするのはまぁいい。でもそれを無惨にも潰すラストには、何の意味もない。あの意味の無さが芸術なのだと言われれば、「ああそうですか」と無学な私は言うしかないが、この映画を見た私の二時間に、得るものは何も無かった。無かったのに、あのえぐさは一生忘れられそうも無い。成功している作品なのだろうけど、それを認めたくない怪作。主演二人の演技は、賞を取るにふさわしい、素晴らしいものだったと思う。 【ともとも】さん 6点(2004-04-11 08:14:17) 44.これだけ評価の難しい映画も珍しい。名作のようでもあるし駄作のようでもある。また、駄作のようでもあるし名作でもある。人が見たくないもの、または見せたくないものを皿に載せてテーブルに出されたものの、果たしてそのグロテスクな料理の味を自分の舌が正しく味わうことができたのかどうか甚だ疑問。ただ、エリカの人生に自分の人生を照らし合わせたことだけは確か。 【永遠】さん 5点(2004-04-06 12:51:02) 43.ひたすら暗く、ひたすら醜く、ひたすら救われない。そんな話を延々見せられても……。ちなみに私はわざわざ映画館まで足を運んで観たのだが、無音のエンドロールが始まったとたん、実に9割以上の人が一斉に椅子を立った。ロビーに出ても、ほとんど口を利く人がいなかった。印象的な出来事だったので、今でもよく覚えている。 【K】さん 0点(2004-02-02 22:55:53) 42.特殊な性的嗜好を持ち、人格に問題のある女が、異常な行動を起こすが、誰にも受け入れられない。あたりまえだ。監督は何を伝えたかったのだろう。異常者の孤独だろうか?とにかく、後味の悪い映画だった。 【駆けてゆく雲】さん 3点(2004-01-23 22:19:18) 41.ギリギリの現実。寂しくて物悲しくて、プライドばっかでかくなって、それに切なくも感じて。自分を捕らえられなくて、止められなくて。この映画は感覚で好きになる。気ずかずに生きるひとには無理もん。 【ヒロヒロ】さん 10点(2004-01-18 17:44:03) 40.監督は何を思ってこの映画を撮ったのだろう? 面白いという作品ではないし、何かを悟る作品でもないし(?)、メッセージがイマイチ伝わってこない。痛すぎです。 【もちもちば】さん 4点(2004-01-04 00:38:43) 39.確かに評価のむずかしい映画。父親不在の母娘の親密すぎる関係に起因するゆがんだ欲望。ストイックで厳格なピアノ解釈が導く性格破綻。男への嫉妬と殺意が自分にむかって逆流するような終わり方などと分析して、この作品を理解しようとしたり、刺激的な映像をとりあげポルノとして断罪するのも、この監督のわなにはまっちゃうような気がする。 だれだって人にはいえないような欲望をもっている。それを実践しえたのは芸術家としてのエリカの正直さだろう。もっとも、実際にエリカが隣にいたら困ってしまうけど・・・ 【TSUTTY】さん 5点(2003-12-17 07:59:10) 38.愛だ性だ変態だという描かれた風景よりも、共同体を失い、糸が切れた凧のように生きている現代のわれわれが誰でも感じることのできる「乾き」を率直に切実に感じさせてくれる映画というべきではないだろうか。エリカにとって最後まで「愛」なんてどうでも良いことのようにしか見えない。ピアノが好きなので観たが、「引き込まれない映画を最後まで我慢して、それなりに満足した」という感じ。 【テーブルランプ】さん 7点(2003-12-15 23:48:13) 37.久々に心をえぐられるような衝撃を受けた一作。物凄く滑稽だけど笑えない。内臓の奥という奥まで乱暴に突かれるような凄まじい暴力性に溢れた壮絶な映画。長く切れ目のない悲鳴をひたすらに聞かされているようで、心拍数が上がる。痛々しいラストシーンには言葉を失った。男性は暴力性を外に向け、女性は内に向ける。生殖行為の形態と一緒。 【ひのと】さん 10点(2003-12-08 21:07:08) 36.ん~、ようわからん。私がまだまだガキだからかな。エリカのよな大人は結構いるんじゃないかと思わされた。箱からいろんな道具が出てきたときはちょっとひいたね^^;愛情表現が下手なエリカの姿はとてもかわいそうだ。親の育て方って重要だね~。 【まーこ】さん 4点(2003-12-07 19:29:47) 35.う~~ん、なんて言えばいいか分からないけど好き! 【アンナ】さん 7点(2003-12-07 13:04:34) 34.最高だ!みんなが気に入る映画だとは思わないが、フランス映画的なエキセントリックな人物像が嫌いじゃない人は、絶対気に入ると思います。 これがカンヌ・グランプリをとった年のパルムドールは、ラ・スタンツァ・デル・フィーリョの『息子の部屋』。両方好きな人は少ないだろうなあ。 【みんな嫌い】さん [映画館(字幕)] 9点(2003-11-14 13:52:13) 33.《ネタバレ》 カンヌ映画祭GPという言葉につられて観に行きましたが・・後味の悪い映画。胸を自分で刺してどっかに行ってしまうラストシーンに唖然・・。 【ムレネコ】さん 1点(2003-11-09 16:27:39)
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