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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です!
【クチコミ・感想】
3.2010年の母親が意識不明でありながら主人公の行動が暢気で悠長であったり、その使命自体に何の切迫感もないなど根本的な設定の欠陥も多い上、寄り画面の多さにも辟易するけれど、その役者たちの魅力的な表情は救いだ。 8mmキャメラを一心に覗く中尾明慶の眼差し。ラストの安田成美の美しいクロースアップと、シルエットとしての存在の石丸幹二との切り返し。そして喜怒哀楽の表情豊かな仲里依紗がなんとか映画を支える。何度か登場する、小さな炬燵を挟んでの主演二人のシーンも良い。菓子やラーメンの食事を交えながら二人の対話と沈黙を捉える長廻しが、あるいはお互い逆向きに足を伸ばし合う俯瞰ショットが、二人の微妙な距離感を醸し次第に湧き上がる情感を巧く掬い取っている。そして相合傘、おでん屋台、実験室の机での二人の横並びのショットが、彼女の最後の決断にそれなりの納得性を持たせていく。
70年代のアイテムやファッションやオマージュシーンを目一杯画面に散りばめながら、それをあくまで細部に留めさせるさりげなさも好ましい。別れの廊下のノスタルジックな光、父親と会う公園の風と木漏れ日、時を越える装置としてのフィルムに感応するヒロインの大粒の涙など忘れ難い。 【ユーカラ】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-03-14 20:24:40)
2.《ネタバレ》 正直、観る前は良作を期待していなかったのですが、実際に観たら思った以上の出来となっていて、とても良かったです。基本的な物語は大林版のその後のような感じに取れます(もちろん別の物語ですが)。 弓道シーンとかラストシーン近くの深町とすれ違うシーンとか大林版にオマージュを捧げています。 その上に声はアニメ版の主役の真琴の声の仲里依紗なので 彼女が明るく振舞い笑う所は細田版の真琴の感じにも見えて嬉しくなります。 1970年代の雰囲気を丁寧に再現していて、『あの時代』感は概ね出していると思いました。まぁ母親の芳山和子がタイムリープの薬を作り出してしまうトンデモ展開やタイムリープ・シーンの微妙なショボさ、西暦2600年の世界のチープさとか諸々、引っ掛る所はありましたけど些細なレベルとは思います。仲里依紗が『大人の女性の役は今後も出来るけど、学生の役は今しか演じられない』と語るように彼女の今しか出ない輝きをこの映画は見事にパッケージングしてるので実に魅力的・・相手役の中尾明慶の素朴な映画青年の役は見事にハマっていて、現代風のややアクのある女の子が彼の存在感のお陰で、いい具合に中和され異色カップル感が見ていて微笑ましいものになっていました。終盤では母・和子の想い人、深町との再会は大林版を観た立場ですとグッときますが娘のあかりは悲劇的な現実に向き合います。歴史を変えてはいけないどうしようもない無力感のまま、あかりの記憶を消されるシーンは切なさこの上無し、そういう残酷な現実をキレイ事でお茶を濁さず描いたのは好感持てます。そして『映画』との再会に導かれた『約束』の桜道のラストの切なさと爽やかさが入り混じった余韻は素晴らしい・・かなり健闘していると思います! 【まりん】さん [映画館(邦画)] 8点(2010-03-13 20:18:48)(良:1票)
1.《ネタバレ》 「時かけ映画祭」(原田知世版、アニメ版、仲里依沙版の連続上映)で見てきました。 前の2本に比べてもデキは悪くないと思うけれど、最近の「泣かせようと躍起になってる日本映画」の血脈を受け継いでるなあ、という印象。泣きの視点がちょっと子供っぽい。大人が共感する心に響く切なさがこれまでの時かけに比べると少なめだなあと感じました。それがいいか悪いかは好みの問題だけどね。仲里依沙はいい女優だと思う。芝居に緩急があるし、感情表現に無理がない。なによりスクリーンを支配する華もありました。今後に期待。 【ケルタ】さん [試写会(邦画)] 7点(2010-03-01 11:32:31)
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【点数情報】
Review人数 |
43人 |
平均点数 |
5.86点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 1 | 2.33% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 2 | 4.65% |
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4 | 5 | 11.63% |
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5 | 5 | 11.63% |
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6 | 15 | 34.88% |
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7 | 10 | 23.26% |
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8 | 5 | 11.63% |
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9 | 0 | 0.00% |
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10 | 0 | 0.00% |
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【その他点数情報】
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