みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
76.《ネタバレ》 幻想と現実が入り混じり、しかもその幻想が安易な解釈を許すほどわかりやすくない。おおざっぱにまとめれば、駄目な男が不幸な現実から幻想の「天国」へ抜け出すまで、といったところだろうか。 あの奇形の赤ん坊から、萩尾望都のマンガ『イグアナの娘』を思い出した。このマンガは子供に愛情が抱けない母親の心情を、「娘が醜いイグアナに見える」という映像的にわかりやすい形で上手く表現した作品。 同じように、もしかしたらヘンリーと妻が子供を気持ち悪い怪物のように感じているだけで、ほんとうは義母の言ったように「ただの未熟児」だったのかもしれない、と思った。近所に住む女から見たら、ヘンリーの顔が赤ん坊の顔だったというシーンでさらにその疑いが強まる。赤ん坊が醜く見えるのは、自分にそっくりだからなんじゃないの? だから殺したかったんじゃないの? と。多分ヘンリーは、妻やその家族、赤ん坊よりも誰よりも、自分が一番嫌いだったんじゃないだろうか。 おそらくヘンリーは赤ん坊を殺したあと、自殺したのに違いない。醜い現実を何もかも目の前から消すために自分自身をこの世から消し、文字通りの意味で「天国」へ向かった。それがこの作品の、ほんとうの結末なのではないだろうか。 【no one】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-04-25 22:46:08)(良:1票) 75.《ネタバレ》 こわい!!!私もチキン恐怖症に。あのばあさんも怖かった。。。 【ガム】さん 8点(2005-02-05 23:20:40) 74.観ている間、まるで鈍器でアタマを殴られ続けるような感じにさせてくれる映画。 ヘンリーだけでなく観客にとっても正に悪夢と言ってもよいかもしれない。 あまりに耐えられない悪夢なので、自分の妄想のなかで自分のアタマを消しゴムにして粉々に吹き飛ばしてみたくなる衝動もなんとか分からんでもな。 悲惨なオトコの現実逃避を描いた作品なのかもしれない。 そして途中でラジエーターの女性が歌った歌がこの映画を言い表したようなものでしょうか。 頭が変になることもなく、全て上手くいき、悩みなんてない世界、それが天国。 子どもを殺して、最後は自分を天国に行かせてしまったような感じがする。 リンチ以外に作ることは出来ない正にある意味では傑作と言って良い世界観をもった映画。モノクロもいい効果が出ている 個人的には「工場で何してるんだ?」「ただの工員です。」の後に全く動かなくなったオヤジとベッド脇に盛られた土に刺さった草のようなモノが特に気に入りました。 それにしてもあの赤ん坊は作り物としてもリアル過ぎる、特にあの眼の動きは説明することは難しい。 そしてあの口や舌の動き方はなんなんだろう、切ろうとしたチキンが足をばたつかせることの比ではなく説明困難だ。 【六本木ソルジャー】さん 7点(2004-11-14 04:31:48) 73.《ネタバレ》 俺はこの映画の全てに惹かれます。自身まだ独身ですが、突然「あなたの子がいるの」と言われて元カノの家に行ったら家族が変人ばかりで、責任を取る形で結婚したら子供が畸形。しかも彼女はノイローゼで家出という立場を自分に置き換えたらやはり、逃げ出したい気持ちから妄想に走るのではないか?と同情します。彼女も犬みたいな鳴き声の発作起こしたり。お父さんの満面の笑みとかなんなんでしょうか?そこらのコントより面白いですが、そこを笑わせにかかっているとも思えない作りが不気味なのです。現実世界の苦しみより、ラジエーターの中の女に(例えコブのある巨大精子を笑顔で踏み潰しているとしても!)安らぎを求めるのは決して変ではないと思いますね。奇人変人大集合みたいなカルト映画ではありますが、忘れた頃にまた観たくなるのは、やはりリンチの執念が映画に注ぎ込まれているからでしょうか。確かに「天国では何もかもがいい気持ち」でしょう。でも、サラダをかきまぜた褒美にタバコがもらえるならそんなにこの「イレイザー・ヘッド」絶望的な世界でもないのか?とあのお婆ちゃんに安らぎを感じた私もかなりの変人かもしれません・・・。でも私がいつか死んでも頭の骨を削って鉛筆にはして欲しくはないです。 【まさかずきゅーぶりっく】さん [DVD(字幕)] 8点(2004-09-22 18:56:52) 72.《ネタバレ》 「マジでイレイザーヘッドやん」と奇才の思惑にまんまとのせられている自分。気味悪いはずの赤ちゃんにときどき愛おしさを感じたりと普段は表れない自分自身が出ているのを感じます (彼女のおばぁは悪魔のいけにえのおじぃを思い出させるキャラですな) まぁ次に観るのはウン十年後だろうけど・・・(香港帰りの初投稿がコレって・・・) 【ヴァッハ】さん 7点(2004-09-05 20:38:39) 71.あああえぐい…。もう言葉にできない。この映画は、白黒だからこそ、そのえぐさがうまく伝わっていたと思う。もう何度DVDを止めようと思ったことか…。ああ早く終わって欲しい、と祈りながらも、この映画に引き込まれ最後までしっかり見てしまった。もー一体何が言いたいのか。でもなんとなくわかる気もする。。。そんな映画。 【あしたかこ】さん 8点(2004-09-02 05:05:30) 70.《ネタバレ》 初めて見た日の日記にこう書いた。「イレイザーヘッド借りる。もう2度と見たくない大傑作!!」それから十数年、時々思い出したように借りては見ている。ヘンリーが部屋を出ようとする→赤ちゃん泣く、の繰り返しは何故かチャップリンを連想させた。あんな赤ちゃん(!)なのに優しく世話をしていた(と俺は思う)ヘンリーも、とうとうミエナイチカラに操られるように・・・。今日もニュースでは幼児虐待事件が報じられている・・・。 【幻覚@蛇プニョ】さん 9点(2004-06-14 12:22:37) 69.デヴィッド・リンチの世界が炸裂。血がピュ~ッて出るのが好きなようだ。デューンとかでもやってたし。他人には薦められない映画だね。ちょっと前に流行った「自己責任」で観るべし。 【マックロウ】さん 7点(2004-06-08 15:03:49) 68.普段は「面白かった」「面白くなかった」で点数を付けてる俺ですが、この作品に限って「衝撃的だった」という意味合いで8点献上させて頂きます。いやもうね、マジで勘弁して下さい。お願いします。映画を見て吐きそうになったのは人生初。これは決して気持ち悪かったことの比喩なんかじゃございません。本当に嘔吐しそうになったって意味です。この映画のおかげでしばらく大好物のチキンが食えなくなった。それほどにエグい描写の連発です。胎児は反則だろーーー!あー、書いてたらまた思い出してきた。うぇぇぇ… もう一生見ません、が、いつか怖いものみたさで再見したくなる日が来るかもしれなかったり来ないかもしれなかったり正直どうでもよかったりします。 【コバ香具師】さん 8点(2004-04-19 19:23:06)(笑:1票) 67.デヴィッド・リンチの映画はどうも受け付けないのだけど、これは最高だった。大傑作。何をどう言って良いのやらさっぱり分からないけど、とにかく面白い。映像、音、空気、感情、全てが感覚を通してこちらに入り込んでくる。 【ラーション】さん 10点(2004-03-29 01:54:51) 66.心のダークサイドに落ち入ってしまうような映画でした。モノクロの陰鬱なトーンが終始、これは映画であること否認するみたいに頭の中に侵入してきます。誰かの悪夢の真只中にいる、そんな真っ暗な浮遊感もあって、観終わった後はぐったり。「エレファント・マン」のヒットで注目され、上映の運びとなった今作品ですが、説明のしようがない摩訶不思議な内容で、ただ、疲れました。五感全部に「負荷」のかかる珍しい映画です。 【映画小僧】さん 6点(2004-03-23 17:27:24) 65.ストーリーやら内容を求めて観る映画ではないのかも。しかし、音楽にしても、映像の美しさ(個人的には美しく見えた)にしても、いろんなジャンルの人達にも影響を与えられる作品だと思います。ダーク全開だけど細かい演出、意味深と思わせるカット等、観てる側も思考を揺すぶられる。 カルト映画に慣れてない人には??になってしまうのだろうけど、慣れてる人には安心感さえ与えるメルヘンが存在してると思う。 【座間】さん 8点(2004-03-04 19:11:13) 64.《ネタバレ》 何故、当時の評論家たちは「あれ」を胎児と勘違いしたのだろう。ヘンリーの頭の中の人が物憂げにレバーを倒すと、ヘンリーの口から吐き出される「あれ」。男が吐き出すといったら、「精子」でしょう。そう解釈するとこのお話は、突然現れた自分のダークサイドを具現化した存在と、折り合いをつけようとしつつ結局自滅していく男の物語、と観ることが出来ます。人間の持つダークサイドの存在を否定せず、そうゆう部分を作品にたたきつけるようにして作っているデビッド・リンチ監督、らしい一作だと思います。ま、普通の人なら自分にダークサイドがあるなんて思ってないので、この映画を気持ち悪いで済ますことが出来るが、この作品にシンパシーを感じている私には気持ち悪いで済まされないのです。劇場で観ながらデジャヴっちゃうし・・・。 【みやひろ】さん 10点(2004-02-25 23:30:00) 63.ジリジリジリジリ。好きです。(ビデオ) 【zero828】さん 8点(2004-02-24 00:14:47) 62.《ネタバレ》 母に捨てられた赤ちゃん。望まれぬ出生。醜い体。でもあの子なりに一生懸命生きようとしている。パパが部屋を出ようとすると泣き出す赤ちゃん。動くことの出来ない赤ちゃん。生きていくために大切な衣服(包帯)を、唯一の生きるすべであるパパによって切り開かれてしまう赤ちゃん。ノイズよりも、ヒーターのなかのアイドルよりも、自分の頭が消しゴムになる悪夢よりも、この子の泣き声が痛々しい。最後の方では、泣き声が笑い声にも聞こえた。「きゃはは、ははは」、何が嬉しかったのだろう?この90分はそういった絶望的な悲しみに満たされている。すげぇ (上の文は2004年のもの。10年経って2014年もう一回観た。)ので追記。 やっぱり感想はそんなに変わらない。ただ、ラジエーターガールが、今でいう2次元美少女のようなものなんだろうなってことは新たな気付きであった。10年後また見てみようかな。 【no_the_war】さん [DVD(字幕)] 8点(2004-02-23 00:57:02) 61.映像的に面白かったのはパペットアニメーションの部分だけだなあ。この監督は単に奇形が好きなだけでしょ。踊り子の不思議な魅力だけが際立つ作品。 【藤村】さん 4点(2004-02-13 12:48:52) 60.妻に逃げられた男が必死に赤ちゃんの面倒を見ていく、親子愛に満ちた心温まるハートフル映画。恋人同士でどうぞ。 ウソです。だって赤ちゃんは、人間とは思えない奇形だし、その為にお父さんの心は病んでアッチの世界に意識だけ行ってしまうんだから。かなりグロ入っていますので、鑑賞の際にはご注意下さい。 【tantan】さん 5点(2004-02-06 23:29:35)(笑:1票) 59.クセになるね! 【k】さん 7点(2004-02-03 15:31:29) 58.もしこの作品に込められたメッセージなんかが有るなら誰かわかった人教えて!こんなに生理的嫌悪感を感じた映画は初めてです。何度途中で見るのをやめようと思ったことか・・・でもやっぱりこの先何が出てくるかコワイ物見たさで最後まで見ました。同じわけわからんでもマルコヴィッチの穴のように大笑いできる物はいいんだけど。モノクロの映像はとてもきれいだし、想像を絶する映画をつくれるリンチはすごい!とは思いました。 【なおるん】さん 5点(2004-01-31 16:53:50) 57.《ネタバレ》 男性が抱きがちな、結婚、妻の妊娠出産、子育てに対する不安を表現主義的に映像化した作品と解釈している。ヘンリーの首が消しゴムになるあたりは未だ理解に苦しむ描写だが、恋人の家族に会う不安感(或いは不快感)や赤ん坊に対する父親の感情の動きなど、男性なら少なからず理解できてしまう部分もあるのではないだろうか。 【マーメイド】さん 8点(2004-01-17 03:01:18)(良:2票)
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