みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
156.《ネタバレ》 期待して見たが、その期待とはだいぶ違った感じのものだった。冷酷で異常なシガーという存在は堪能できたが、難解な所が多く、ラストのトミーリーの語りで終わるところや、シガーの事故とか、予測の出来ない事に対してはどう解釈していいのか。ぐいぐい引っ張られる前半のわりに、後半はあまりすっきりしない後味を残して終わってしまった。結局は「最近の犯罪は分からない」と言う老保安官の主観でしかなかったのか。用心深い男(ルウェリン)VS.執念深い男(シガー)という血生臭い対決が尻すぼまりになってしまったようでちょっと物足りなかったが、それでも後半は殺人シーンを直接見せずにそれと分からせるような間接描写に唸らされ、圧倒的な存在感で絶対的殺人鬼のシガーは、実は自分では決められないルールマンだというところも面白かった。 【ちゃか】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-02-19 18:16:30) 155.「アカデミー作品賞なんて、相性悪いんだから借りなきゃよかった」って、見終わってから思うの、何回目だろう。 一方で、「アカデミー作品賞なんだから、見といて損はないだろう」って、見る前は思っちゃうんだよなあ。 確かに、雰囲気は最高。凄い緊張感がクライマックスまで続く。 でもラストは全然納得いかないし、だから「もう一回見たい」なんてちっとも思わない。 なんでアカデミー作品賞って、こんなんばっかなんだろう。あーあ。 【まかだ】さん [DVD(字幕)] 4点(2011-12-23 17:28:27) 154.プシュッ! なんなんだあのエンディングは! 殺人鬼が不気味なのは好いんだが、途中まで彼の目的がわからず、追いかけられる側もどうして逃げるのかがわからず、トミー・リー・ジョーンズの保安官も絡んでこないで、どうにも中途半端な印象。 それにしても(←口癖(笑))、あの「プシュッ」って奴、便利だな。ドアノブを簡単に開けられる(笑)。 【オオカミ】さん [DVD(吹替)] 6点(2011-11-11 20:41:03) 153.《ネタバレ》 ラストが終わったあとうーんとうなってしまった。結局不条理に主人公や奥さんはころされて警察が解決するのかといったらそうでもなく。でもその眈々とした感じがまた怖く。ただテーマであろうアメリカの病理は伝わりませんでした。 【とま】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-11-02 22:21:33) 152.《ネタバレ》 中盤まですごく良かった。クールな映像美とサスペンス。発信機を見つけたときの、部屋のこちら側と廊下側とのひやりとしたせめぎ合い。それが、T・L・ジョーンズ扮する保安官が回顧録はじめたあたりから何やら話は迷宮入り。え もう時間的に終盤なのに?とってつけたような諦念的な夢の話でエンドロールって、こらっ。置き去りにされてただ呆然。コーエン兄弟のこの不親切、やっぱりまいっちゃうなあ。わかんないよ。 それにしても困ったことに脳内にじわじわとあとからしつこく染み出てとまらないのがアントン・シガー。こいつの恐怖感だけでホラー要素が全て成立する。こんな災厄そのものな奴に絶対出会いたくない。地震・雷・アントン・シガー。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-10-12 23:55:28) 151.先ほど見終わりました。 友人から勧められて見たんですが 確かにこの映画は一見すると麻薬取引に絡む金を横取りした事で 冷酷無比な殺し屋に追われる人間と、逆にその殺し屋を追う人間の物語ですが 中身は全然違う所に視点が置かれています。 また人に纏わる背景の殆どがぼやかされている。 この映画の最大の特徴は「こうやったらこうなる」と言う 人の運命における物理的作用とでも言うのでしょうか? 坂を転がるボールの前に壁を置けばそこでボールは止まる。 しかしその壁を少し斜めにすればまたボールは坂を転がり始める。 つまり人の運命を物理的作用として人間に当て嵌め 人間その物を物理的作用の1つの触媒として考えて プロットを編み出したとも言えるぐらいに この作品は起承転結に向けた演出が一切有りません。 まあ、それが逆に演出とも言えるかもですが その物理的運命を描く事の無味乾燥さと、この無慈悲さに感動せよ と、言われても私は考え込んでしまいます。 確かにこれは1つの哲学なのでしょう。 より深く推理すれば作者の意図した解釈も出来るのでしょうが 題材が題材だけに私は出来ませんでした。それはいや過ぎます。 なので、嵌れる人は嵌れるのでしょうが、私はイマイチ嵌れませんでした。 しかし、全体的な構成やアクションはしっかりしている意欲作なので 見て損したレベルでは無いと思います。 しかし、ラストの解釈もあれですが、色々と難しい作品では有ります。 【一般人】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-10-10 16:45:15) 150.純粋な悪意と対峙したときいかに人(old man)は無力かをつきつける作品。 ただ自分の知識ではこれが80年という設定の意味が読み取れなかったのが残念。アメリカで公権力の無力さを象徴するようななにかがありましたっけ? 【楊秀清】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2011-08-16 21:26:22) 149.《ネタバレ》 何も解決しないし解決できない不条理さが心に刺さる。 【馬】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2011-08-08 23:47:42) 148.《ネタバレ》 こんなに骨太でヒリヒリする映画をみたのは初めてかも。映画館で観たかった。映像を観ているだけでも飽きない、こんな映画を作れる監督も貴重です。内容については劇中で多くを語られていませんが、皆さんのレヴューを楽しく読ませていただき、目からウロコでした。ベルにとってのカントリーは無くなってしまったのでしょうか…。それとも元々存在しないのか。個人的には「父親に追いついた」所がベルにとってのカントリーだ…という意見に賛同です。 【bolody】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-05-15 23:03:00) 147.《ネタバレ》 奇妙な髪型の殺し屋が冷酷無比。しかも、全編ほとんどBGMがないためバイオレンス部分の緊張度は高いです。 それだけでも十分楽しめる映画だと思います。 でもこの映画を観終わると、あの冷酷な殺し屋「アントン・シガー」が何かを象徴し具現化した存在であることに気付かされます。 彼のセリフや彼に対するセリフには意味ありげなものが多く、ラスト近くには彼自身が予想もしなかった不運に見舞われます。 老保安官であるトミー・リー・ジョーンズは彼にとっては無力な存在で、対峙することすら出来ず引退します。 一体、彼が象徴するものとは何なのでしょう。 「病んだ現代社会」、「逃れようのない時代の変化」、「突き進むアメリカ国家」・・・様々なものが浮かんできますが、これだと断言することはできません。 濃い目のコーヒーでも飲みながらじっくり見たい作品です。 【でこうさ】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-03-20 11:49:07) 146.《ネタバレ》 なんだか陰惨な作品を作ったものだな、という印象が残る。むろんシリアスなタッチを否みはしないし、むしろ好きなほうなのだが、それだけではなくどうも鬱なのである。 ハビエル・バルデム演じるシガーという殺し屋を、「すごいぜ」とか言ってしまうのは簡単だが、こちらの年齢のせいもあるのかちょっとついて行けない。前半部はまだしも良かったのだけれども、後半にいたって突き放したような作りになっているため、余計に陰惨さだけが際立っている。若い人なら耐えられるのだろうか。 シガーの風貌その他から、はじめはアメリカの先住民を連想してしまった。そういう問題提起でもあるのかなと思ったわけだが、これは深読みなのかもしれない。もっとも、あまり説明のない作品なので、シガーをどのように解釈してもかまわないとは言えると思う。ただ、荒唐無稽なキャラクターではない。郊外のガソリンスタンドの店主との会話は、まったく噛み合わないままに進むけれども、実はシガーはかなり論理的に話している。このあたりが怖いところである。 不要な音楽を廃して、映像と、それから凝った効果音とで否応なしに映画に惹き込まれるような作りになっている。それに見合うだけの美しいショットだと思う。しかし、やはり後味の悪い映画だ。 【タカちん】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-01-09 01:36:30) 145.なんとなくヌルっとした感触。殺し屋の印象だけはずっと残りそう。 【warrabit】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-01-07 13:20:31) 144.殺し屋存在意義、終わり方もぼやけている。観た人それぞれが解釈するやり方は、無責任である。 【たこちゅう】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-01-07 06:31:38) 143.追っかけていくシガーの不気味で無口なさまと個性的な武器がよい。ただ、映画全体の雰囲気は楽しめるものの、ストーリーの中身が無い。 【ぷろぐれめたる】さん [映画館(字幕)] 6点(2010-12-26 17:46:14) 142.《ネタバレ》 中盤あたりの銃撃戦での緊張感がすごく、久々に映画でひやひやした。 【峠のわが家】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-12-17 22:32:13) 141.《ネタバレ》 本作のまず素晴らしいところは、音楽が皆無に近いこと。場を盛り立てるために使われる音、場面を切り替えるために使われる音が皆無であり、映像で勝負するという気概が冒頭からビシバシ伝わってきます。大金を偶然拾った多少腕に自身のあるベトナム帰還兵が冷酷無慈悲な殺し屋に命を狙われるという筋書きで、この殺し屋のイカレっぷりが本作の見所です。感情を元に行動しない彼は、自分の目的を達成するため、障害を排除するため、復讐を果たすために殺すのではなく、かといって理性的は判断に基づいて実行するわけでもありません。感情をより所にしないということは自分にとって都合の悪いことも含め、全てを受け入れることであり、銃創を自ら取り除く場面では、痛みさえも受け入れているようです。これは並の人間にはできないことで、それゆえ彼の行動はまったく予測できず、彼が映るシーンは、こちら側も尋常ではない緊張感を強いられます。ただ、静寂を破る突然の大音響が多々あり、ビビリ者としては少々疲れてしまいました。 【さめがい】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-12-11 13:19:18) 140.《ネタバレ》 一回目観終わった直後しばし呆然自失。いったい何と表現して良いのやら、いったいどう理解して良いのやら。しかし時間がたつごとにもう一度観たいという思いがどんどん強くなり、やがて観ずにはいられなくなる。やはりなんといってもハビエル・バルデム演じるシガーのド迫力でしょうか。あのシガーという男の細部にわたるキャラクターの作りこみはすごすぎます。間違いなく後世に名を残す悪役です。それと対をなす保安官を演じるトミー・リー・ジョーンズが、タイトルの意図するところをまさに具現していましたよね。さすがです。後半ルウェリン・モスが死んでしまう辺りは原作とちょっと違っていて、ちょっとざわざわとわかり辛いような感がありましたが、全体としての雰囲気を壊すほどではなく、まあこの場合彼のあのような退場の仕方は問題ないかと思います。 とにかくコーエン兄弟の細部にいたるまでのディテールのこだわりが遺憾なく発揮されていたす、ばらしい作品だったと思います。 【カエル本舗】さん [DVD(字幕)] 10点(2010-11-10 18:13:56) 139.《ネタバレ》 エンディングが流れ始めた瞬間、「うーん、どんなレビューを書きゃいいんだこれ」とまず悩んだ。どんなレビュー、というよりも、自分が何を感じたのかが今ひとつしっくりこなかったからである。前半は全く「らしさ」はなく、後半こそ正にコーエン流で、前半に緊迫感を与えて後半で落とすというのが最近のコーエン兄弟らしい。(バーンアフターリーディングはまさしくその通り)シーンの省略しまくりでその割にどうでもいいカットを入れまくり。交通事故なんてまるで予定調和。 やはりポイントとなるのはタイトルの解釈。これによって全体も解きほぐせそうだ。トミーリーと老人保安官が、「今の若者は‥」みたいな会話をするシーンがあるが、やはりここがシンボリックではないだろうか。抽象的な善と悪、言い換えれば純粋な善と悪、ジョシュとハビエルがいずれも劇から退場したことを考えると、最早純粋なヒーローあるいはアンチヒーローは必要ないのだ、というコーエン兄弟の主張とも考えることができそうだ。勧善懲悪の西部劇の終焉、それを保安官の口に語らしめたことがこのタイトルの意味なのかもしれない。 それにしてもハビエルバルデムのキャラの造詣は、近年稀に見るほどの傑作。彼によって作品が立っている。羊たちの沈黙以来の衝撃だ。 光と影の使い方も素晴らしく、「バーバー」のような陰影の深みが感じられる。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-10-11 00:30:07) 138.《ネタバレ》 まずシガーの髪型です、殆ど指摘されてないけど。 オープニングから中盤まではコーエン兄弟作品のユーモアがまったくなく、唯一フイたのがシガーの髪型です。このマッシュルームカットにどんな意味があるのか?「ファーゴ」でことごとく目撃者から「ヘンな顔」と証言されたブシェミ、本作では間違いなく「ヘンな髪形」ですな、そういうシーンはなかったけど。 あと、この中盤まではコーエン兄弟を知った頃、「ブラッド・シンプル」を観た頃を思い出しました。 後半からは流れが変わりますね、モスがシャツとビールを売ってもらうあたりから。クスっと笑えるシーンが出てきた。シガーがキチンとビニールシートを敷いてお風呂に入ってキズの手当てをするとこがいちばん笑えた。 「悪い奴は悪い奴同士勝手に殺し合ってくれ、ただ関係ない人間を巻き込むルール違反はするな」 トミー・リー・ジョーンズ演ずる保安官の言動でこんなことを感じました。彼は保安官として必要最低限のことはするけど、あえて傍観者となっている。 コインの表裏がどーのこーのと得々と語るシガーがアホらしい、そんなものに付き合っていられません。トレーラーハウスのおばさんもこんな雰囲気です、だから殺されなかったんじゃないの? アカデミー賞主要部門をいくつか貰ったということになんとなく納得。大昔から銃を片手に生きてきたアメリカ人には感じるものが違って当然なのかもね、最初から安住の地なんてないってことなんじゃないの?あるとすれば、ベル保安官の父親が明かりを照らして待っている場所なのかな。 終盤のシガーを襲った突然のアクシデントにも笑いました、この展開がまさしくコーエン兄弟だ。「わお!」と声が出てしまいました。 こんな殺人鬼でさえ、静かな裏通りを安心して運転できない、単なる事故で故意じゃないとこが余計に可笑しい。 シガーとモス、同じ穴のむじなって感じ、よくわかんない自分流に凝り固まってるとこも同じです。二人とも大真面目なんだけどそれ故なのかとても滑稽です。やっぱりコーエン兄弟だった。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-09-10 16:35:17) 137.《ネタバレ》 コーエン兄弟映画に特有のブラックなユーモアが全く観られない不気味な作品。唯一それらしいかなと思われるのは、ウディ・ハレルソンの役名がオーソン・ウェルズをもじったカーソン・ウェルズというところかな(ちょっと考え過ぎかも)。“No Country”ならぬ“No Music”で押し通すところも、今までどちらかと言えば「音楽過多」気味な作品が多いので、観客の不安をあおる語り口と相まってなんか居心地の悪さが感じられます。 それはもちろんコーエン兄弟の計算された構成が狙った効果だけど、アントン・シガーという映画史に残るモンスターキャラがあまりに強烈だからでもあります。このキャラが不気味なところは、劇中の会話がとってもピント外れで、他人とのコミュニケーションが取れていない、と言うかとろうとしない不条理さです。 私はこの映画はコーエン兄弟版の『ターミネーター』だと感じました。シガーが風呂に浸かりながら傷を治療するシーンは、まさに『ターミネーター』へのオマージュですよ。 しかし、こんな実験作でオスカー獲っちゃったコーエン兄弟の行く末が個人的には心配です(すでにその兆候が顕れている様ですが)。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-09-05 12:30:13)
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