みんなのシネマレビュー |
|
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
229.きっと,この作品はイーストウッドの遺書なのでしょう。アメリカンスピリットの象徴たるグラントリノを引き継ぐ者は,アメリカ出身・白人でなくとも,血がつながっていなくても構わない。イーストウッド評価で「魂のあるヤツ」が,後継者ってわけですね。ラストシーンの独唱。役柄を超えて,イーストウッド本人が「俺のバトンを受け取ったか?後はよろしく。じゃあな」って言ってるように聞こえて,ちょっと寂しかったですね。 【veryautumn】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-02-23 17:37:50)(良:1票) 228.《ネタバレ》 昨年とても話題になった映画でしたが、期待に違わず、でした。 てんこ盛りの差別用語や所かまわずツバを吐く(病気のせいだけではないような;)ウォルトさん。 見終わったあとに、この主人公がクリント・イーストウッドの理想の男性像なんじゃないかな・・と一人ウンウンと。それにしても・・エンドロールの映像と音楽!余韻がステキです。 【AKO】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-01-07 17:02:32)(良:1票) 227.《ネタバレ》 中盤までの流れは良い。人種差別者の頑固オヤジがお隣のアジア人と打ち解ける。オヤジが変わるだけじゃなく、お隣のタオだってオヤジのおかげで強くなり始める。本当はこれだけで良いと思う。十分明るさを残してラストを迎えられるハズ。 なのにイーストウッドは終わらせない。仕返しされる事は予想範囲内だった。しかし、レイプまでする必要があるのか?殴る蹴るの暴行を受けてあのように顔を腫らしているで良いのではないか。イーストウッドの作品は家族のあからさまにヒドイ態度など、わかりやす過ぎる悲劇の表現が溢れている。 生き様は十分伝わったしシビれた。しかし、ベクトルが余計な程に負の方向に向かい過ぎている印象。 【HIRABAYASHI】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-01-01 16:25:07)(良:1票) 226.《ネタバレ》 ストーリーはシンプル。ラストシーンは見事。 シンプルなストーリーなんだけど、魅せます。面白いです。 ■そして、盛り込まれたテーマは多くて、深い。テーマ盛り込みすぎなんだけど、それが鼻につくことも無く映画に没頭出来ます。見終わったあとは色々と考えさせられます。アメリカ人に向けたメッセージなんですけど、日本人の自分が見てもあの国の負ったものが見えてきます。 ■この監督が何度も何度も描いてきた「反戦」テーマも強く盛り込まれています。暴力映画でその虚しさを感じさせるという逆説的に盛り込んだ作品も多いですが、今回はストレートにズドンときます。 ■グラン・トリノという車種はアメリカという国そのもの象徴です。アメリカの現状と未来についての物語です。次世代の若者にアメリカを託すわけですが、それはもう白人中心のアメリカではありません。真の多民族国家として新たなアメリカが始まります。 ■イーストウッドは「許されざる者」で暴力や報復の虚しさを描きました。その映画で西部劇俳優のイーストウッドに引導を渡した。この映画では刑事映画俳優のイーストウッドに引導を渡しています。 【まめ】さん [映画館(字幕)] 10点(2009-12-24 01:04:16)(良:1票) 225.何で評価がこんなに高いんだろうと思ってしまいます。キレイにまとまっているからでしょうか。いまだにミスティックリバーを期待しているのがいけないんでしょうか。思わず吹き出してしまう渋い演技は最高なんですけど。 【色鉛筆】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-12-05 16:22:22)(良:1票) 224.《ネタバレ》 ウォルトと家族、モン族の隣人とギャングとのトラブルなどは、アメリカ映画ではおなじみの設定ですし、「チンピラ」として描かれるギャングたちも、(顔が「アジア人」になっただけで)ギャング映画の定番といえます。彼らが登場するシーンに必ずヒップホップが流れているのには思わず苦笑してしまいました。しかし、最近のイーストウッド映画にはない「ユーモア」が、なによりもこの映画を特別なものにしている。どんなに差別的な表現を伴っていても、ウォルトの言葉にはすばらしいユーモアがあります。関係ない話かもしれませんが、僕の周りにも「毒舌家」がいて、僕はその人からかなり酷いことを言われたこともあり、正直その人をどうしても好きにはなれませんでした。でも、なぜか、その人の周りには、数は多くはないけれども心を許せる友人が集まっていて、そういう関係を自分はどこか「不公平」に感じていました。そんな僕には、ラストの葬儀のシーンのウォルトの息子がタオを見る表情が痛く突き刺さりました。そういう人間関係の微妙な襞を見事に描いたからこそ、ありきたりの設定ながらも暖かいユーモアと重厚な深みに包まれた傑作になったのでしょう。 【ころりさん】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-11-14 14:42:18)(良:1票) 223.いい映画ってこういう映画をいうのだろう。 【ビアンキ】さん [DVD(字幕)] 10点(2009-10-10 22:54:13)(良:1票) 222.《ネタバレ》 シンプルなストーリーが、すうっと体に入ってきます。最後の懺悔のシーンで、コワルスキーさんの人物造形に、グッと深みがでました。音楽による演出は極めて抑えているところも好印象です(でもいい曲なんだ、これが)。年取ったら、こういう我が儘な偏屈じいさんになりたいって、なんか人生のお手本みたいなものをいただきました。感謝、クリント・イーストウッド監督。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-10-03 07:23:06)(良:1票) 221.《ネタバレ》 本サイトでの高評価が気になり鑑賞。大まかな展開はあらかじめ知っていたが、最後まで引き込まれながら鑑賞できた。白人の頑固じじいとその子供たち家族、教会の若い神父と、隣に越してきたモン族一家、そしてモン族のヤンキー達という、狭い範囲での日常がドラマになっている。頑固じじいの家と隣家の俯瞰ショットを多様し、非常に落ち着いた画作りが印象的。その分、その穏やかな日常を破壊しようとするヤンキー達が観る者にもより「うっとうしく」感じるように描かれている。自分の死期を悟った頑固じじいの心情の変化を愛車グラン・トリノと二重写しにして丁寧に描いた点は評価できる。ただ、頑固じじいの「最後」については、そうすることが本当に良かったのか、という疑問が残る。この一件で頑固じじいは勇気をもって変わることができたが、隣家のモン族の若者にも、車や束の間の平穏を手に入れることだけでなく、最後にもっとその人間的成長が見られれば、かなりの傑作になったと惜しまれる。蛇足だが、この作品の背景には、アメリカの銃社会が庶民にまで浸透していることが良くわかる。日本ではありえない展開だろう。 【田吾作】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-09-30 11:42:57)(良:1票) 220.《ネタバレ》 抑えられた表現の中で、少女に向けられた暴力と主人公へ放たれた銃弾の描写が際だち、非常に衝撃的だった。重厚でドラマティックな展開であるが、主人公が戦時中に何人殺していようと、ギャングの襲撃を鎮めるための人身御供となる行為は、衝撃が大きすぎて私は手放しで賞賛できず、むしろ迷惑な自己満足のように見える。しかしラストシーン、グラントリノを遺品として受け取った少年の表情を見るに、主人公の行為を、肯定しているかはわからないが、少なくとも意味のあるものとして受け止め、自身のこれからの人生に大きな力を与えられたと感じているかに見える。残念なことに私には理解できない。少女が受けた暴力や銃撃シーンに心が大きく揺さぶられたのは事実。 【サイレン】さん [映画館(字幕)] 6点(2009-08-13 14:10:49)(良:1票) 219.この映画の主人公の生き様は、昔「不良」と呼ばれたことがある人じゃないと理解できないかもしれません。 全然合理的では無い、自分の信じる「スジ」を通すことに異常なくらいの拘りをもって 他の人の価値観や倫理観を押し付けられることを頑なに拒む。そのくせ面倒見がよく、情に対しては義をもって応え 見返りなどは期待せず 粋で意固地で頑固な「漢」(おとこ)。 ひょっとするとこの映画は最後の「任侠」映画なのかもしれませんね。 「クローズ」や「ドロップ」も良いけど ファッションじゃない「不良」の映画として 若い人にも是非観てもらいたいと思いました。 今の日本人の俳優さんで この役を演じられるのって 誰がいるだろう・・。 【0707usagi】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-07-20 09:37:45)(良:1票) 218.《ネタバレ》 見終わった後のこの気持ちは一体なんだろう。充実した脱力感。切なくも穏やかなこの感覚。まだ若者であるはずのこの僕が、高い崖に立って人生という名の峡谷を達観する老人のような気持ちになっていた。 【あろえりーな】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-06-11 22:32:23)(良:1票) 217.《ネタバレ》 哀しく心地よい余韻、とでも言うのだろうか。とても完成度の高い映画でした。印象に残っているのは、吐血の検査結果を見ながら息子に電話したシーンです。あの局面に、ウォルトのこれまでの人生と生き方が象徴されていました。生死に関わることなので、肉親にだけは伝えるべきかと思って電話をしたはず。でも、肉親にさえ、自分の弱みを見せるようなひと言が切り出せずに受話器を置く。あれは突っ張って生きて来た代償なのだろう。今さらそれを覆すには、頑固な生き方を貫き過ぎた。でも、後悔はしたくない…。その想いがラストシーンへ繋がって行きます。あのラストシーンは一種の自殺です。病気が進行しても、肉親の世話になるような自分を許せなかったのだと思います。タイミング良く、自らの命を差し出すことで助かる友人がいることを天佑とした最期だった。自分は自己犠牲では無く、若者たちの未来に自らの転生的な希望を重ねていたのだと思います。それがグラン・トリノを贈った意味でしょう。そのラストシーンは、同時に演技者としてのフィナーレでもあった。過去に数え切れない程の弾丸を放ってきたイーストウッド。だから今作でも、最後は「make my day」を炸裂させるのかと少し期待していたのだけど、実に見事に裏切られました。拳銃を持たないことで、かえって誰もが「ハリー」を始めとした過去の出演作を意識したのではなかろうか。その回想自体が俳優イーストウッドへのカーテンコールであり、そして、あの「自殺」はイーストウッドが表現してきた正義や勇気と同じ底流を踏む表現だと思います。見事でした。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(字幕)] 9点(2009-06-11 02:47:44)(良:1票) 216.《ネタバレ》 映画としてとてもいい出来で、見応えがあり、佳作だと思います お薦めします 以下ネタばれあり これから見る方は見てからお読み下さい 見終わった直後は9点の評価だったのですが4、3日して7点に評価を下げました それは 最後に「闘った」相手が町のチンピラギャングたち 主人公の老人が恐くて、腹いせに銃を家に撃ち込んだり 林家の姉弟を襲ったりするような、こどもたちであり、 拳銃を持っても、手が、震えているような連中だった 立ち向かうのが巨大な圧倒的な的な悪ではなく 大の大人がこんなこどもたちを相手にしていていいのとも思えてきた 妻の死後どう生きていいか、 死場所をさがしていた老人の気持ちはよく描かれているが 相手にさせられてしまった少年たちはあわれでもある こんな連中は死んだ方がいいという思想が 殺すことと結びついていない展開は物語として素晴らしいが 相手の卑小さが悲しくもある これで7点に下げた しかし アメリカンヒーローの終焉がかっこいいものとしては、終われない アメリカンヒーローは現代社会では卑小な相手ぐらいしか倒せない それが現代であると 意図して描いたのだとすれば10点を献上したい 【やわらかなひかり】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-06-08 23:34:11)(良:1票) 215.普通、映画館で映画を観ると、最後のエンディングテーマやクレジットが流れ出したら、お客さんはソロソロと帰り始めるものだけど、この映画、流されるエンドクレジットの大部分が終わっても、満杯のお客さんは誰一人として席を立っていなかった。何十年も映画を観てるがこんなん初めて。もともとイーストウッドの映画は、本当の意味での「先進性」などとは関係のない映画なんだけども、でも観客をその気にさせるのがすごくウマイ! 【メロメロ】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-05-28 23:40:43)(良:1票) 214.《ネタバレ》 コワルスキーの大団円のシーンでは、ダブついたジャケットを羽織っていることから、 まさか、まさかと一瞬「荒野の用心棒」を想起しましたが、さすがにそれはありませんでしたね。 わかりやすくて、感情移入しやすい、いい映画だったと思います。 ハリー時代からの大ファンですが、アメリカ万歳の王道をいくかのようだった彼が ここにきて「戦場からの手紙」やこの映画のモン族との関係等、アジアに眼を向けるようになるとは想像もつきませんでした。 それにしても米国人は玄関ポーチが本当に好きなんでしょうね。 社会と対峙し、自分の位置を確認する上での重要な場所ということでしょうか。 【風神】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-05-26 23:17:52)(良:1票) 213.《ネタバレ》 最高だった!話の展開としては普通だと思う。だけど、内容が分厚くできている。細部も丁寧で(床屋の親父とのやりとりなど)、無駄が無い。全体は重たい映画なのに、笑えるシーンがあり、ほのぼのするシーンがある。それがどれも印象的で、物語にグッと引き込まれる。イーストウッドは「この役をやるために歳を重ねてきたのか?」というぐらい迫力があった。そして、せつなかった。 【ラグ】さん [映画館(字幕)] 10点(2009-05-23 22:26:37)(良:1票) 212.《ネタバレ》 うぅ。。。ハリーだったら蜂の巣にされても立ち上がり、鬼神のごとく悪党共を殲滅したのに・・・ウォルトは2度と起き上がる事はなかった、優しい表情のままで・・・ 切なさと清々しさをスクリーン一杯に湛えた名作です。ストーリー自体は極めてシンプルですが、近年のイーストウッド監督作が描いてきた戦中・戦前の「家族愛」「人種の壁」を、病める現代アメリカを舞台に、強烈に更に重く訴えかけてきています。 家族にも持てなかった絆を、人種を超えて手に入れられた喜びとその裏腹にある危うさ。すべての価値基準がモノと金になった殺伐としたアメリカ社会において、人間同士の心の交流の可能性を求めて止まない監督の姿が見えます。 超大国となった代償に失ったモノ。ビッグスリー凋落の今、輝けるアメリカイズムを引き継げる者は、名車グラン・トリノを操る移民の少年なのか・・・と。 現代日本にも通じる警鐘です。 【つむじ風】さん [映画館(字幕)] 10点(2009-05-15 02:25:41)(良:1票) 211.イーストウッド演じる老人の、周囲との関係や背景を、メディア等での説明により多少でも知っていれば、導入部のシーン達は、やや説明的であり退屈な印象は否めない。中盤からラストにかけては重いテーマもさることながら、時間の流れを早く感じさせるほどだが、イーストウッドの俳優としての最期をさしおけば、そこまでの感動があったかは疑問。心に深く残るものは何であるべきか。本作のキーは主人公の最後まで貫かれた不器用なまでの信念に集約されるだろう。ただ、その信念が単一的というか、唯一無二すぎたというか、そこを評価する人もいるかもしれないが、それが自分の中で「深みであるべき事実」を「単なる周知の事実」へと昇華させてしまったかもしれない。イーストウッドの次回作に色んな意味で期待。 【Andrej】さん [映画館(字幕)] 5点(2009-05-14 15:23:33)(良:1票) 210.私、男の友情系映画に弱く、ショーシャンクも号泣したのですが、この映画も途中から鼻がつまり、最後20分は涙がとまりませんでした。泣いた理由の何割かは「クリント・イーストウッドをスクリーンでみるのはこれが最後なんだぁ」という思いが含まれていたと思いますが。ジャック・レモンの晩秋をちょっと思い出しました。さて、何を書いてもネタバレになるので詳細は何も書きません、部屋で一人でしみじみみてもよし、映画館でもよし(私のみた館では皆シーンとしたまま最後まで真剣に鑑賞していました。あまりない経験)、ぜひご覧を。注目ポイントは:イーストウッドのしびれる声、アメリカの現実、エンドロールのジャズ、床屋トーク。 【はにーさっくる】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-05-10 14:19:18)(良:1票)
【点数情報】
【その他点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2025 JTNEWS