みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
13.自分の生きる“術”として、銀行強盗を続ける男と、その男を追い続ける男。 それぞれの信念を持って自らの人生を全うする二人の姿は、熱く、同時にとても脆い。 その「脆さ」こそ、この映画が描く本質だと思った。 この映画は、二人の男同士の対決を描いているのでもなければ、悪と正義の攻防なんてものを描いているのでもない。 一人一人の男の人生におけるある種の「無様さ」を描いている作品だと思う。 主人公の強盗を演じるジョニー・デップも、それを追跡する捜査官を演じるクリスチャン・ベール。 二人とも円熟期を迎え、人気と実力を兼ね備えた俳優だけに、抜群の存在感と巧さを見せる。 しかし、演じるキャラクターは、それぞれ決して格好良くはない。 自らの運命に葛藤し続け、苦闘し続ける。 そして両者ともが、最良の結果を得られない。 その両者の渦巻く内情こそが、この映画の核心であり、濃密なドラマ性だと思う。 マイケル・マンという監督は、相変わらず男の深い葛藤を描くのが巧い。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-12-30 15:52:14) 12.《ネタバレ》 マンもワンパターンになってんな。基本的にはヒートと同じ流れ。圧倒的に違うのは、キャラの無さ。キャラが全く立っていないから、もちろん登場人物同士に因縁が生まれることも無い。おっかけっこをするならば、デップとベールは絶対的にライバル関係でなければならないはずなのに、二人とも何を考えているのかもわからない。当然、留置所での初対面でも緊張感はナシ。 デップは嫌いじゃないけど、監督は今回デリンジャーをかっこ良く撮ることしか考えてない様なので、そこにわざとらしさを感じさせてしまったという点で若干うるさい俳優に感じた。 【HIRABAYASHI】さん [映画館(字幕)] 3点(2009-12-29 10:32:29) 11.私はウォーレン・オーツ主演の「デリンジャー」が大好きなのですが、この作品もとても良い出来で、満足しました。「デリンジャー」は牧歌的でどこかのんびりした作風でしたが、こちらはドライでダークなイメージです。マイケル・マン監督らしく、じっくりねっとり描いているので、テンポはゆっくりです。そこが好みの分かれるところかもしれません。ジョニー・デップの素顔を久々に拝ませて頂きましたが、しびれるほどにイイ男ですね。全編に流れる音楽がまた素晴らしいです。 【ジャッカルの目】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-12-27 15:07:42) 10.捜査本部内を歩くジョニー・デップの表情とその主観を捉えたスローモーションの何ともいえない浮遊感覚、彼の顔を白く照らし出す日差しの感覚が、どことなく『ヒート』でトンネルに入った車中のロバート・デ・ニーロを包みこんだ悲劇的な光を思い起こさせる。(無論、映画館内で彼を照らすスクリーンからの照り返しも。)ロッジでの銃撃戦や、マリオン・コティヤールと向かい合う砂丘の場面などで強烈な印象を放つ夜間の特異なライティングも、光源が不明ゆえにどこか超現実的な感覚を画面にもたらす。そのコントラストによってさらに深さが引き立つ漆黒の闇。銃撃戦の中、冷え込んだ林の中にたち登る夜霧の峻厳かつ夢幻的なショットはとりわけ素晴らしい。一方で、日中場面はネイサン・クロウリーによるセット・デザインと実景の迫真性が活きる。20年代を扱った『チェンジリング』にもCG処理による街並みのショットがさりげなく用いられたようだが、この作品はほとんど二次加工なしではないだろうか。脱獄時の暗く狭い通路、銀行前の通り、ところどころ残雪のある隠れ家、映画館前などの臨場感が見事である。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-12-23 18:08:52) 9.《ネタバレ》 マイケル・マン監督のジョニー・デップによるジョン・デリジャー映画は間違いないだろうと多大な期待を膨らませて観ました。確かに2時間20分は全く飽きずにスクリーンに集中出来ましたし、ジョニー・デップのデリンジャーは大変に魅力的なキャラとして写されています。そして冒頭も含め何度もある激しい銃撃戦は『ヒート』を彷彿とさせてかっこいい・・これだけでOKとも言いたくなります・・が・・何だろうなぁ、諸々面白い要素があるのにどうしてもあと一歩のれなかったのも確か。それは監督がインタビューで『人物の内面から描きたかった』と語ってはいますが、そこがいまひとつ伝わりきれてないように思えました。マイケル・マン監督の持ち味のドライな演出がそこの部分を描くには邪魔してる感じがしました(でも、そのドライさが好きでもあるのでなかなか複雑)。人間ジョン・デリンジャーがよく分からないままなので、後半の悲壮な逃走劇も気持ちが入り込めず、ただ『起こっている出来事』として観てしまいました。でもなぁラストでデリンジャーが撃たれた後の淡々とした演出とかはかなり好きなんですよね・・ドライとウェットのバランスがいまひとつ取れてなかった為に面白いけど惜しい映画という印象になりました。ジョニー・デップのデリンジャーは相当いいので願わくば、ギャング稼業を始めた時から死までの長編一代記として観たかったです。 【まりん】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-12-19 19:01:04) 8.デリンジャーは多少知ってる程度。 大恐慌当時の大衆のヒーローでしたが社会情勢や彼自身を上手く描けてないんじゃないかと思います。美学を貫いていたって点も描写が薄くイマイチ。むかし本で読んだ伝記だともっと魅力があったんですけどもね。映画はエピソードを軽くなぞった感じ。美術は良く出来てたし、銃撃戦はマンらしく迫力があった。デップとデリンジャーは合うと思ってたんですが残念な出来かな。 【ロカホリ】さん [映画館(字幕)] 5点(2009-12-16 01:16:39) 7.《ネタバレ》 独自の美学を貫き紳士的な体裁を保った怪盗、渋い男の映画ですね。狙撃手の目線から撮ったリアルなカメラワークと渇いた銃の音、銃撃戦において監督マイケル・マンワールドを存分に体感できました。愛した男を想い続けるビリーの毅然とした態度に好感が持てました。 【獅子-平常心】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-12-16 00:19:11) 6.《ネタバレ》 この映画でひとつ残念なところは、『ヒート』や『アメリカン・ギャングスター』のように、捜査官(=追う者)とギャング(=追われる者)を描いていながら、〈パーヴィス〉対〈デリンジャー〉という単純な図式にはなっておらず、途中参加の老捜査官〈ウィンステッド〉が実質的な主人公になってしまうという、作劇上のバランスの悪さだ(史実だから仕方ないけど)。そこにまた、デリンジャーとビリーの恋愛模様が中途半端に描かれるから、尚更ややこしくなる。そしてこの長尺。実のところ3回は本作を観ているが、中盤のデリンジャー逮捕から脱獄までの間にいつも眠くなってしまい、気がついたら、逮捕されたはずのデリンジャーがシャバに戻っているという事態に毎回陥ってしまう。マイケル・マン監督は相変わらずストーリーテリングに難ありだが、銃器の扱いに関しては作品を重ねる毎に磨きがかかり、今回も全く惚れ惚れするほどの銃撃戦を展開してくれる。ちょっと甘めに7点献上。ウォーレン・ウォーツの『デリンジャー』と併せて観ることをオススメする。 【フライボーイ】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-12-15 07:43:00) 5.《ネタバレ》 長い割には不完全燃焼で終わった感じでした。 ジョニーファンの女性にとってはこれはこれでかっこいいとこ満載で云う事無しだったのかもしれませんが、どうもほぼオッチャン世代の私にはこの映画の中でどこに焦点を置いて観賞していいのかわかりませんでした。 これというのも冒頭からのカメラのアングルがいただけない。 臨場感という意味ではあれで良いのかも知れないけど、私にとってはスクリーンいっぱいに広がる登場人物のでっかい顔や頭が邪魔で仕方ないのです。おまけに揺れるし。 もうこうなっちゃうとこの先2時間余り我慢して観れるのか不安になっちゃうのです。 でも、しっかり心に残る名台詞は聞き逃しませんでしたよ。 『人はここまで生きて来た経過を気にするが、大事なのはこれからどこへ向うかだ』 確かこんな台詞だったと記憶してますが、これは使えますね。部下や子供が何かにつまずいた時にでも語ってあげよう。まあ、自分自身への自己啓発でもありますが。。。 あと、列車強盗も入れて欲しかったなぁ。 1分40秒で落せる銀行に対してどう攻め立てるのか。楽しみだったのに残念。 まあ、最後のBye Bye Blackbirdの伝言を聞いたビリーの目から大粒の涙が2つ流れたのは、とても印象的で美しかった。 ちょっと辛めの点数ですが5点でごめんなさい。 【Pea Shan】さん [映画館(字幕)] 5点(2009-12-15 00:17:03) 4.《ネタバレ》 主人公に深く入り込んで描くような部分が無くかっこいいけど淡泊な印象の映画。なぜ仲間を裏切らないのかとか、なぜ彼女にそれほど惹かれるのかとかがなく、語られるのは「母親が早く死んで父親に殴られながら育った」くらい。後半ではむしろ相手役のクリスチャン・ベイルがいいかと思ったがそれも重い責任を負う刑事の役を表面的にさらりと描いているだけ。銃撃シーンとか特に後半部分でいいところはあったように思うが、どうしても「俺たちに明日はない」が頭にちらついてしまってこの映画を観る意味がいまひとつつかめない感じだった。 【ことひき】さん [映画館(字幕)] 4点(2009-12-14 17:59:38) 3.《ネタバレ》 ○1930年代アメリカ舞台のギャング映画を僕の好きなマイケル・マン監督が撮るという事で期待したが、それほどでもなかった。○マン監督の前作「マイアミ・バイス」と同じくはっきりとしたヒロインが出てきたが、マン監督の映画の出来は女性がスポットを浴びるか否かに懸かっている気がする。○ジョニー・デップ演ずるジョン・デリンジャーは案外存在感が薄かった。ビリーとの恋愛描写にしても、パーヴィスとの駆け引きも印象に残らない程度のものだった。○ちょい役の出演者が多いため、終盤は何人か誰それ状態だった。○銃撃戦はマン監督らしい相変わらずの出来栄え。ただ、時代の流れはジェイソンボーンシリーズに始まる手持ちカメラによる手振れ。使い方が中途半端だった気がする。 【TOSHI】さん [映画館(字幕)] 4点(2009-12-12 20:25:54) 2.《ネタバレ》 ジョニー・デップはあくまでも格好良かったです。クリスチャン・ベールはT4での ジョン・コナーよりスタイリッシュで存在感がありました。ギャング映画ですが、見方によっては大恋愛ものとも言える内容からか、アラフォーの女性が1人で観に来ていた 理由が分かりました。ただ、事実に基づいているという事からか、人物関係が、すぐには理解できづ戸惑いました。かの有名なフーバー長官は、結構いやらしい政治屋(?) だった、という事実は初めて知りました。ひたすら格好よかったのは、①仲間のレッドが死んで行く前の別れの状況、②デリンジャーの最後の様子を告げにきたウィンステッドが、ジョニーは最後に「バイ バイ ブラックバード」と言ったとビリーに語ったところでした。手持ちカメラのせいか、視点が定まらず落ち着きがなかったと感じました。 【亜酒藍】さん [映画館(字幕)] 6点(2009-12-12 17:23:03) 1.やっぱりマイケルマンは熱いですね! 男の渋さを出すのがうますぎます。 ジョニーデップも最近エキセントリックな役が多かったので、久しぶりに原点に戻ったシリアスな演技を見た気がします。 結構長めの映画ですが、ゴッドファーザーを思い出させるようなマイケルマンお得意のエピックな銃撃戦の連続に、ジョニー含め数々の俳優さんの名演技のおかげで、飽きずに見れました。 一応史実に基づいているためか、最後のストーリー展開は自分が期待していたマイケルマン的熱さがありませんでしたが、それでもこういうかっこよさもあるのかなと思わされます。 重厚で渋くてかっこいい。そんなギャング映画です。マイケルマンのHeatやコラテラルが好きだった人は絶対気に入るんじゃないでしょうか。 【ronronvideo】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2009-12-05 09:29:26)
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