みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
313.《ネタバレ》 私はこの映画を戦時における美談モノとしては価値を見出していない。それよりも「非常時において普通の人間はどのように変貌し得るか」というテーマを描いたものとしてみるときにこそこの映画は輝いて見えるような気がするのだ。 実業家オスカー・シンドラーと収容所長アモン・ゲート。二人はこのような非常時でなければ多分極普通の人間としてその生を全うしたのかもしれない。むしろ怪しげな山師的性格のシンドラーよりもゲートのほうがきっと真面目で世間により認められる人間になったとしてもそれは別におかしくもなんともないことだったろう。 だが、この狂気の時代にゲートはその気分で人間をあやめても平気な悪魔になり、山師シンドラーはその財(もともとユダヤ人を助ける羽目になったそもそもの目的)すらも投げ打ってユダヤ人を助けるのに奔走するようになる。この展開は本人すら思ってもみなかったことであったろうに。 悪魔のようなゲートにすら良心の呵責がまるでなかったわけでもなかろう。確かゲートがシンドラーにこんなふうに尋ねるシーンがあった。 「どうして君はそんなに満ち足りていられるのか?」 「それは赦しているからだよ、君にも出来るだろう?」 ・・・君にも出来るだろう?だがそれを実行しようとゲートは試みるも、挫折し、またも些細な失敗をした囚人を虫けらのように殺してしまう。結局はその「赦している自分」に「今更そんなことをしたところで遅い」という悪魔の声がささやいたのかもしれない。今更!オレはもうとりかえしのつかないところまできてしまっているというのに!そんなことをしてどうなるというのだ?!と・・・ 狂気の時代は、平凡な人生を送るはずだった人々を悪魔のような大悪人にもし、その反対に信じられないような善行を積むきっかけを与えたりする。もしも、もしも私がそのような時代に不運にも生きなければならないことになったら、そしてもしも普通の凡人の道を踏み外さねばならない事態になったとしたら、どうか悪のほうではなく善のほうに足を踏み出せるように・・・その勇気がひとかけらでも私の中にありますように・・・と、そんなことを考えさせてくれたのがこの映画。偽善的・あからさまな賞狙いなどいろいろな批判もある中、確かに私にとってはそれ以上のものがあったと、私自身は確信している作品である。 【ぞふぃ】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-08-24 13:36:15)(良:4票) 312.《ネタバレ》 終始、ユダヤ人がまるでゴミのように扱われる映像の数々には、とても胸が痛くなった。 シンドラーというたった一人の男によって、多くの人々が救われましたが、それでも最後の最後まで一人でも多くのユダヤ人を救いたいと嘆いたシンドラーの姿には感動しました。 誰もが一度は観ておくべき作品だと思います。 【抹茶御膳】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-08-22 12:26:08) 311.スピルバーグは本当に凄い作品を撮ったと思います。戦争はむごいですね。でも、むごいことから目をそらせてはいけませんね。この映画でシンドラーという人物を知ることができて良かったです。 【ジャッカルの目】さん [映画館(字幕)] 9点(2010-08-15 21:58:11) 310.《ネタバレ》 ポーランドのアウシュビッツ強制収容所に行く予定なので、勉強として鑑賞しました。 中身は濃く、リアルに阻害されていたユダヤ人達を表現しています。無修正の裸体や問答無用に暴行するドイツ兵・・・人権なんてあったものじゃないですね。特に人間味がなく、気に食わないだけで、人を殺すアーモン・ゲート少尉の鬼の恐怖感がよく伝わりました。リーアム・ニーソンやベン・キングズレーの演技もレベルが高く、映画としては質が高いですね。それに3時間半に及ぶ、上映時間にも飽きがこなく集中して観てしまいました。ちょっと終盤あたりは善人過ぎるような気がしましたが、実際にそういう偉業を成し遂げ、生き残りの証言から製作されている映画なので事実なのだろう。ぜひ、映画を鑑賞し終えましたら、特典の生存者の声を観て下さい。当時の異常な社会がひしひしと伝わってきますので・・・。 【マーク・ハント】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-07-25 20:50:17) 309.ドイツ極悪やな~。。同じ悪役でもレックス・ルーサーやドクターマシリトなんかとは比べ物になりませんな。 【くまさん】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-07-09 00:48:00) 308.真実を丁寧に描いた、力作です... 【コナンが一番】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2010-06-04 13:00:15) 307.レイフ・ファインズの冷酷な眼差しに心臓射抜かれた。 【Ronny】さん [DVD(字幕)] 10点(2010-05-30 03:24:14) 306.日本製テレビアニメのような、具体的で説明的すぎる作りにせずこういった題材で作る手腕があったというところが凄い。映像面ではスタッフの力量による部分が大きいと思うが、元々映画は監督個人のモノではないのでそれも含めて凄い。 賞狙い、と揶揄去れがちな本作ですが、多くの関係者が狙っているわけです。元々。なにも悪いことではないです。それに93年に映画に触れたすべての人をがっかりさせる発言ではないかと思うので賞狙いという言葉はいかがなものかと思います。これ以外の作品も狙ってとれなかったわけです。お金を掛けて狙ってとれる賞ではないことを誰もが知っている海外では非常に評価が高いですし、実際精巧に作り込まれています。 少年少女をターゲットにした映画が得意とされ、その評価が固定してしまった監督が、娯楽作品をストップしてやりたかったこと、長年暖めてきたものを撮って良い立場を得るまでに大変な困難があったことは想像に難くありません。どうか日本独特のフィルタを通さず本作品を見てください。 【黒猫クック】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-05-12 00:12:42)(良:4票) 305.《ネタバレ》 この映画ではどの場面でも乾いたタッチで実にあっけなく『人の死』が描かれており、それはまるで蠅たたきを使った虫退治みたいです。その無機質な『死』の積み重ねが600万人と言う膨大な数になるのですが、あまりに凄すぎて後世には単なる数字としか伝わらない恐れがあります。スピルバーグは確かに持てる才能を振り絞って本作を製作しましたが、600万の死者とわずか1,000人の命を対比させることで彼のメッセージは十分伝わったのではないでしょうか。確かに後半になるとあざといと言える様な描写が増えますが、乾いたドキュメンタリー調の構成が功を奏しているので作品の質を落とすまでにはなっていません。それにしても、ラストのお墓参りのシーン、あれは反則ですよ…。 【S&S】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2010-02-11 12:25:09) 304.圧倒的。凄い映画です。 【ばかぽん】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-02-08 02:40:45) 303.《ネタバレ》 オスカー・シンドラーがユダヤ人を救った理由が、安い労働力を得るためだったのか、人道主義からだったのか、人物像に不可解さをもたせた前半は良かったのですが、後半は全面ヒューマニズムに走り始めてから話が安っぽくなりました。特にO・シンドラーが転機となる赤いコートの少女のシーンですが、黒澤へのオマージュとか肯定的にとらえる方もいらっしゃいますが、完全に興醒めしました。シンドラーが泣きながらの演説や、シンドラーの墓にユダヤ人たちが花を手向けるラストなど、蛇足なんだよね、作品を薄っぺらくしています。 【爆裂ダンゴ虫】さん [映画館(字幕)] 4点(2010-01-10 17:59:42)(良:1票) 302.シンドラーがもっと高潔な人物であったら上から見られているような気がしたかもしれない。彼をあくまで俗人として描いているところに意味があるし、リーアム・ニーソンとベン・キングズレーのコンビネーションは強力である。アイザックの無言の懇願にいまいましげに自分の腕時計を提供するシンドラーを描く場面が、終盤の彼の台詞を果てなく重いものにする。アメリカ映画の欠点は音楽が鳴りすぎることだが、ウィリアムズの美しいテーマも感傷的であるという点であるいはなくてもよかったのかもしれない。キングズレーは、この後TV作品「アンネ・フランク」で家族で唯一生き残ったアンネの父オットーを演じている。 【レイン】さん [地上波(吹替)] 8点(2009-12-14 18:19:53) 301.「何ぃ?。アカデミー賞狙いのどこが悪い!オスカー欲しくない監督がいるんなら顔見てみたいね。だいたい、狙って取れるような賞じゃないぞ、あの賞は。」「まあまあ、そうムキにならずに落ち着いて下さい。別に、あなたの事を言っているわけではありませんよ、スコセッシさん。」 【パセリセージ】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2009-11-26 22:29:51)(良:3票) (笑:1票) 300.《ネタバレ》 やはりシンドラーとユダヤ人従業員たちとの別れのシーンが一番印象的。もっとも偽善的に見える演出、セリフ、シーンかもしれないが、実はあの瞬間から、ユダヤ人たちには通常の日常が、シンドラーには本当の地獄が始まる。敗戦までは、明日をもしれない緊張感で気がまぎれていたかもしれないが、いざ平和になると、助けた人の数よりも、助けられなかった人への悔恨がふくらんできて、始終彼を悩ましただろう。金のボタン1個で人が1人救えたという勘定をしてしまうくらいだ、何を見ても聴いても、ことごとく人間の命に換算してしまったろう。幸せになれるわけがない。案の定、その後は結婚も事業も全てうまくいかず、晩年は不遇だったというテロップが流れる。彼は大勢のユダヤ人を救ったけれども、逆に彼らがどれほどの人数をもってしても、たった1人の恩人を救うことはできない。この矛盾は、あのラストでいぶし銀のように光っている。達成感のない偉業というのは、悲惨だ。 【tony】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-11-25 09:57:38)(良:3票) 299.7,8年前の年明け早々の深夜に一人で観ました。子供がトイレに逃げ込んだら子供で満員状態、その中の一人が「出て行け」と言うシーンに泣きそうになりました。このシーンのために以降一度も本作は観ていません。所長を始めとするナチスの行為。平時ならごく普通の精神の持ち主が戦争という状況ではどんなことでも何とも思わずにやってのける事を、数ある戦争ものの中でもイヤというほど見せ付けます。そのような皆を狂わせる戦争の空間に於いて、聖人君子でないシンドラーが自らの立場で精一杯自らの意志を通した事に千金の重みを感じるのです。 【The Grey Heron】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2009-11-20 02:22:09) 298.《ネタバレ》 これほど、映画の主人公に心が惹かれたことは今までありませんでした。 最初は、あくまで金儲けのために動いていた、人間としていろいろな弱みを持つ人間が、その人間としての弱さを残しつつ、大勢の人間を救うために全てを失っていく姿にうたれました。 「目的は手段を正当化する」という言葉は、今まで嫌いな言葉でしたが、その目的が人の命を救うことであるならば、あるいは成り立つ言葉であるかなという気もします。 【rhforever】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2009-09-24 10:36:18) 297.当時、小学生で金曜ロードショーで放送された次の日には学校ですごい論争が起きました。 【アフロ】さん [地上波(吹替)] 8点(2009-08-31 04:21:49)(良:1票) 296.世界史の漫画を読んでいてこの作品が紹介されていたので観てみました。 世界史の大きな流れから考えれば、ドイツが一方的に悪いわけではないし、ナチスが生じてきたのも人類の発展の中の1ステップなのかもしれない。個々人の運命は歴史の大きなうねりの中に翻弄させられる。ストーリーの中に入りこみながらも、一方で一歩引いた立場を意識しながら鑑賞しました。 元々は決して聖人とはいえなかったシンドラーが行った偉大な行動。敬意を払うべき行為というものはこういう形で生まれてくるものなのだろう。その後、この人物にその報いがあったわけではないようだ。 日本人にも杉原千畝という人物がいたが、決してその行為に見合うだけの評価はなかった。(諸説あるようだが)そして、彼を見出した人物も同じように、その評判は・・。 時は1993年。アラブ対イスラエルという対立が避けられた湾岸戦争直後。そして、その後のイスラエル行動は? 【ガチ☆ガール】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-08-09 09:20:35) 295.考えさせられる作品だけど、感動した、好きな作品とは言えない。リアリティも大事だけど、こういうのはもう、見せられたくないと思う方が先にくる。スピルバーグは映画作りの天才だと思う。でもこの作品はその上手さが鼻についてしまいました。押し付けられてる感じがしてしまいます。観客の心理を知り尽くしている娯楽作品。でもこれから世の中を動かしていく若い世代の人たちは一見すべき作品です。この歴史を繰り返さないために。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-07-02 20:27:07) 294.皆さん本作に関しては同じ感覚をお持ちの様で、私も2004年にDVDを購入してから約5年、封を破る事も出来ず鑑賞する勇気・覚悟が出来ないでおりました。 この度漸く鑑賞する機会を得たのですが、教養の無い私の様な人物の貧弱なボキャブラリーでは、本作の感想をどの様に綴れば良いのか判らないというのが正直な気持ちです。 それ位、本作のテーマは重く・深いものです。 強いてこの場で何か書かなければならないなら、映画鑑賞という行為を通じて我々に対し考える機会を与えてくれたスピルバーグに感謝(これも不謹慎な表現ですが)しなければならない。 と書くべきでしょう。次は体調を整えて「ジョニーは戦場へ行った」を鑑賞してみようと思います。 【たくわん】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-06-29 15:24:06)
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