みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
67.《ネタバレ》 最初のうちは、雰囲気の重々しさや全体的な演技臭さ故あまり入り込めなかったのですが、後半に、希和子に笑顔が出てきて、薫との生活を楽しむシーンから一気に入り込めました。大きくなった薫が小豆島での記憶を思い出し、当時の自分にかけてくる声がこだまするシーンもなかなかいいけど、やっぱりクライマックスですよね。薫と別れるシーンは凄く切ない。もちろん誘拐は犯罪だけど、希和子のこれまでの境遇を思えば、やるせない気持ちになります。特に女性にお勧めの作品です。 【あろえりーな】さん [地上波(邦画)] 6点(2012-07-13 19:55:37) 66.《ネタバレ》 揺さぶるなあ。自分の中のいろんな価値観を。 他人の子を誘拐して良い訳が無いのに、なんだろう、この気持ちは。 あんなにも悲しい「よろしくお願いします」は、未だ見た事が無い。 女性は単に産んで母になるのでなく、乳幼児期を共に過ごしてこそ精神が母になるのだろう。 その機会を奪われる残酷さ。他の人も書いているが、森口瑶子さん見事だ。 奪われた時間は、希和子が死んでも取り戻しようが無い事だと分かっている。 それでも「死んでしまえ!」と。それ以外に叫びようの無い実母の苦悩。 この映画は「今にも壊れてしまいそうな女」ばかりが登場する。 恵津子(実母)、希和子、恵理菜、千草。それにしても、マシな男が全く登場しない。 ここで誰も触れていないようだが、冒頭の「お詫びの言葉“も”ありません」は、 「謝罪の言葉“は”、ありません」と真逆の意味ではないのか?。 原作未読だが、あのタイミングで実母から罵られると、 「ひと言の謝罪も無い・謝罪する気持ちが無い酷い犯人」に見えてしまうが、 そこには、日本語のトリックもあるのでは?。 「謝罪の気持ちは言い表せないほどある。本当に申し訳なかった。 しかし、薫と過ごした日々を思うと何より“感謝”を言わずにいられない」 そういう逆説的と言うか、複雑な立ち位置ではないのか?。考え過ぎか?。 揺さぶられた勢いで、余計な事も書こう。 不謹慎かも知れないが「一夫一妻」の価値観って、本当に正しいのか?。 一夫一妻、多夫一妻、一夫多妻。もう、こうなったら「選択制」じゃダメ?。 【じょるる】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-07-11 20:28:27)(良:1票) (笑:1票) 65.《ネタバレ》 良かった。 演者もストーリーも実に見ごたえのある映画でした。 親と子の絆。ちょっと重すぎる気がしないでもないですが、 軽く扱えるテーマでもないしね。 永作、井上真央に加え小池栄子等も絶賛されていますが、森口瑤子も素晴らしかった。 ああいうちょっとヒステリックな感じをやらせたら今、森口瑤子を超える女優は居ないのではないだろうか?前述した3人ばかりが評価されているので、自分だけでも大絶賛しておこう。 誰が悪いって、結局一番父親が悪いんです。こいつが巨悪の根源。 でも、あんまりその事には触れないでストーリーは進むのです。 気持ち悪いくらい父親を誰も責めません。 原作者が女性なので、「男が悪いなんて書かなくてもわかるでしょ?それ以前の問題よ」と言っているような気がして、この素晴らしい作品にケチを付けた気がする。 あくまで個人的な見解ですが。 【バニーボーイ】さん [地上波(邦画)] 8点(2012-07-10 23:53:06)(良:1票) 64.《ネタバレ》 発端は人間の強欲。動機はどうであれ、その時その瞬間の愛は本物。運命の定めからは逃れられないけれど、明るい未来を選択することくらいはできる。弱いのは子供だけじゃない、大人だってみな弱い。だから1人じゃ生きていけないし、誰かと関わり合いたいんだ。 【VNTS】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-07-10 01:00:26) 63.《ネタバレ》 原作が気になりながら、原作を読む前に鑑賞。男性と女性、親である人とそうでない人によって感じるものがきっと大きく違うであろう作品。私は今後、女性にはなれないが、親にはなれる可能性がある。その時には精一杯の愛をもって自分の子どもに接することが出来る親になりたい。 【いっちぃ】さん [地上波(邦画)] 7点(2012-07-03 19:52:54) 62.3年前に小豆島へ行った。当時付き合っていた彼女との初旅行だった。 思い返してみれば、「小豆島へ行きたい」と思ったきっかけは、角田光代の「八日目の蟬」を読んだことだった。 幼子を誘拐した主人公が逃亡の果てに安住したのが小豆島だった。文体からは、偽りの母娘を包む優しい島の光と空気と香りがありありと伝わってきた。 あれから3年が経ち、あの小説の映画化作品を観た。 いつぶりだろうか、映画館で号泣した。泣いた。めくり上げていたパーカーの袖を手首まで戻して、とめどない涙を拭った。もれ出そうな嗚咽を必死に抑えた。 素晴らしい小説の映画化は非常に難しい。ただし、それが成功した時、その映画は特別なものになる。 この映画は、映画が好きな人、小説が好きな人、その両者にとって幸福な奇蹟だと思う。 子を産むという愛、子を育てるという愛、本来合致しているべき二つの愛が分断されてしまったことによる悲哀。 もちろん、それは「幸福」なことではなかった。 ただそれが、そのまま「不幸」でもないということに、二つの別々の愛を受けて生きた娘が気付いたとき、この物語はその真の意味に辿り着く。 文体が映像化されることにより生まれる“差異”は、多くの場合弊害となる。でも、この映画にはそういう弊害がまるでない。 それはこの映画が、良い意味で原作に依存していないからだと思う。 文体が伝える情感に寄り添いつつも、映画表現として一線を画し、映画作品ならではの新たな情感を生み出している。 決して消えることのない悲しみを抱えながら偽りの母を演じ、子を育てる幸福を心の底から感じた女の心情。 子を育てる幸福を奪われ、戻ってきた子にまっすぐな愛情を注ぐことが出来なかった女の心情。 その狭間で苦悩を抱えながら成長し、自らが宿した子への愛に気付いた女の心情。 それはもう、喜びも悲しみもすべてひっくるめた眩しい光のようだ。あまりに眩しいその光を覆うように、涙が溢れた。 男の僕は、子を身籠るということの本当の意味を一生理解できない。絶対に。 それでも、それぞれの激しい心情の吐露に、胸が締め付けられた。 3年前に小豆島へ行った彼女は、妻になり、もうすぐ母になる。 僕自身が親になるこのタイミングで、この素晴らしい映画を観られたことを幸福に思う。 【鉄腕麗人】さん [映画館(邦画)] 10点(2012-06-29 00:25:23)(良:3票) 61.《ネタバレ》 「八日目の蝉」とは、本来あるはずのない幸福のことである。母娘が小豆島に初めて来た日、ブランコのある公園で蝉が元気に鳴いていた。だが希和子が「島を出よう」と言った日には、もう蝉は鳴いていなかった。希和子は写真を撮られるのを嫌がっていたのに、小豆島を去るにあたり自ら写真館に赴き、幸せな日々の思い出を残そうとする。まるで「八日目」の終わりが近づいていることを、予感したかのようだ。■恵理菜がかつての沢田邸に辿り着いたとき、沢田家の人々が「薫」と声をかけてくれた記憶がよみがえって来る。そのとき、蝉の鳴き声も聞こえてくる。まるで八日目の蝉が、最後の生を謳歌するかのように。そしてかつて暮らした自宅の前に来ると、今度は惜しみない愛を注いでくれた母の「薫、薫」と呼ぶ声が聞こえて来る。そこにあったのは、本来あるはずではないが、まぎれもなく愛に溢れた生活だった。希和子は犯罪者だが、沢田夫妻はそうではない。主人公らを離れに住まわせ、家族同然に接していた。そう、沢田夫妻も希和子も、薫に愛を注いでくれたことに変わりはなかった。そう気づいたとき恵理菜は、自分がかつて「薫」と呼ばれ愛された日々があったことを、心の底に封印してきた過去を、肯定的に受け容れられるようになったのだ。■希和子は許された八日目の幸福を、せいいっぱい享受しようとしたのだろう。恵理菜は、たとえ母と子二人だけでも、愛のある暮らしがどれほどいとおしいものか、そしてただ母でいられることがどんなに幸せなことかに思いを馳せる。そのとき自分も、かつて希和子がしたように、この世のきれいなものをいっぱい我が子に見せてやりたいと決意するのである。■秋山家に引き取られた恵理菜は、島の方言を抑圧される。だが中山の千枚田に辿り着いたとき、感極まって「ここ、おったことある」と、一度だけ関西アクセントで言う。このシーンが、虫送りのシーンの直後に来る。中山の虫送りは、過疎化のため行われなくなっていた。沢田そうめんも人手に渡り、沢田家ももうそこにはいない。かつて暮らした離れも雑草が生い茂り、むろん希和子はいない。ふるさとは変わり、あどけない子供時代ももう戻っては来ない。だが人は親に愛され、親とふるさとから巣立つことで大人になり、子を愛する親になるのだ。映画は、原作にはないふるさとと家族への郷愁という要素を加味したことで、誰にでも共感できる作品に昇華された。 【高橋幸二】さん [地上波(邦画)] 9点(2012-06-27 22:23:43)(良:3票) 60.島の景色と役者の演技は良い。希和子が捕まった時のセリフはグッときた。が、ストーリーにリアリティを感じない。 【真尋】さん [地上波(邦画)] 4点(2012-06-24 04:32:07) 59.《ネタバレ》 とてもよかったです。原作未読なので、原作に比べての評価はできません。テレビドラマを見たとき、ドロドロしすぎてるし、登場人物がみんな自分勝手なのが不快で、1回目でギブアップしました。この映画も、最初は「登場人物がみんな自分が不幸だと思っていて、その不幸が誰か他人のせいだと信じ込んでいて、過去を乗り越えれば幸せになれるのに、いつまでも誰かを恨み続けて自分をもっと不幸にしている」ので、不快感を感じていました。でも、ドラマでは野々宮希和子の怨念みたいなものをドロドロと描いていたのに対し、この映画では永作博美がドロドロを内に秘めながらも、清純で一生懸命生きている印象を与え、いつの間にか、希和子と薫の幸せがずっと続くよう、観衆を引き込んでいきます。私は息子とこんなに深い愛情で結ばれているだろうかと自分が恥ずかしくなるくらいでした。井上真央の演技もよかったですね。恵理菜の両親は死ぬまで過去を呪いながら生きていくかもしれませんが、恵理菜は過去をいい思い出に置き換えて、新しい一歩を踏み出せたところで終わっていたのがよかったです。現在の希和子が最後まで出て来なかったのが意外でした。千草は小池栄子だと存在感ありすぎなので、もっと貧相な感じが出せる小柄な女優にやってほしかったです。テレビ放送はオリジナルより短かったので、どこがカットされていたのかなと思いました。 【チョコレクター】さん [地上波(邦画)] 8点(2012-06-24 00:20:59)(良:2票) 58. 「盗人にも三分の理」という言葉を思い出しました。 「正しいから」とか、「悪いから」という価値判断だけで人は行動するわけではない、そんなことを考えさせられました。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-06-23 18:05:03) 57.映像はとてもキレイ。各カットの撮リ方も丁寧で、見ていて心地いい。でも、人物が全く描けていなくて、リアリティゼロ。脚本がダメなんだと思う。特にセリフ。永作の演技力でなんとか持たせていた感じです。この題材ならもっと面白いもの作れたでしょうに。いっそのこと音声を全部カットして、このままサイレント映画にしたらよかったかも。 【コウモリ】さん [地上波(邦画)] 5点(2012-06-23 17:15:31) 56.金曜ロードショーを録画して観ました。 これは録画して夜中にひとりで観て正解。 家族で観たら大泣きしてはずかしいことになるところでした。 血はつながってないが心でしっかりとつながっている母と娘。 子役も永作さんもすばらしい演技で、これを書いている今も思いだして涙が止まりません。 観て良かった! 【Skycrawler】さん [地上波(邦画)] 9点(2012-06-23 03:07:37) 55.初見の感想はなんでこんなに世間的に高評価なのだろう?ということです。 原作はすばらしい作品ですがこの映画がそれを表現できているかというと疑問符がつきます。 希和子と薫のシーンはダラダラと長いだけでいまいち内面描写に欠けているし、ラストも中途半端でがっかりしました。 あくまで原作の力でそれなりに見れる映画になったという印象です。 【madq】さん [DVD(邦画)] 3点(2012-06-10 02:06:47) 54.なんだか久し振りに映画を見て泣いてしまいました。 前半は出て来る大人達に余り共感出来なくて、居心地悪い感じで見ていたのですが、途中からぐいぐいストーリーに引きこまれていきました。 そして最後の最後、薫の台詞で泣かされました。 賞を取った永作さんも良かったのですが、 井上真央ちゃんもとても良かったと思います。 あと、相変わらず小池栄子はああいう役、上手いなと…… それから余貴美子さん!出番は長くはないのですが、物凄く印象強いです。 人は傍に居る人間からどう愛されたかで人生が決まる。 それをどう受け止められるか…… 子供はやっぱり愛されて育つべき。 【ももりん】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-05-28 00:36:16) 53.《ネタバレ》 特に興味もなかった映画だったのだが、見ているうちにだんだんと引き込まれた。他人の子どもを赤ん坊のときに誘拐して育てながら逃避行を続ける女・希和子(永作博美)を描いた過去と、成長した娘・恵理菜(井上真央)の葛藤を描く現代が交互に出てくるが、二つのパートとも丁寧で秀逸なつくりで、日本映画らしい日本映画になっている。本当は永作博美演じる希和子は憎らしい存在なはずなのに、話がすすむうちにこの二人が愛おしく微笑ましく見え、本当の親子ではないことをつい忘れてしまうほどだった。それだけに希和子が逮捕されるシーンは切ない。赤ん坊を誘拐された家族にとっては一刻も早くわが子に戻ってきてほしいという気持ちは分かる、でも誘拐された赤ん坊にとってはこのまま本当のことを知らずに育てられるほうがしあわせかもしれない、ふとそんなことを考えてしまった。あまり出演作を見ていないせいか現代パートで主人公を演じる井上真央には明るいイメージがあるのだが、暗い過去を持ち、その過去を肯定するまでの主人公をうまく演じており、幅の広さを感じた。ラストの恵理菜の決意も泣ける。暗く重苦しい映画だが、女性の強さや希望といったものを感じられるいい映画だったと思う。また、現代の希和子をあえて出さずに終わったのはいい意味での裏切り。後半の舞台である「二十四の瞳」でお馴染みの小豆島(二十四の瞳映画村が撮影協力としてクレジットされている。)の美しい風景も印象的だ。おそらくここでの生活が二人にとってもっとも幸福な時間だったのではないだろうか。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-05-24 23:15:02)(良:1票) 52.リアリティはあまりないし完全に女性向けの話なんだけど、とにかくストーリーに引き込む力がすごい。冒頭の裁判シーンからラストまで一気に魅せる。 【eureka】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-05-10 14:23:59) 51.決してすごい展開があるわけでもないし、衝撃的な演出があるわけでもないのに、飽きることもなく見れてしまう。 予告で「心揺さぶる」という表現がでてくるんですが、 みなさんご存知の通り大抵の映画は揺さぶられずに終わりますね(笑) しかしこの映画はほんとそのとおり、揺さぶられる。 日本映画はこういう方向性なら突出した感じがありますね。 正直、邦画でこの点数をつける日がくるとは思わなかったですよ。 愛だなあ愛。ラストシーンの台詞に心打たれる。泣くわ。いや泣いたわ。 テーマ的に年取れば取るほど評価はあがるんではないでしょうか。 もはやおなじみ永作博美さんの確かな演技。小池栄子さんの「屈折していてものすごくいいやつで猫背」なんてていう作りこんだ見事な演技は出すぎてないけどキャラたってる(いつのまにかすごい女優さんになってるねぇ)。語りすぎることなくあざやかにおわらせる脚本。映画全体の空気。ちょっと舞台演劇がかった演出のつかみもいいし、重要な人物であるはずの男や実母の存在が空気なのも潔くてブレてない。 いい映画ってなぜかいろんな要素がそれぞれ輝いてる。 【つんつん】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-05-10 13:32:23)(良:1票) 50.《ネタバレ》 見応えのある映画でした。最初の裁判シーンで「こんな女、母親が叫んだように死刑にでもすればいいのに」と思ったのに、途中から希和子と薫の2人がどんどん微笑ましく映り、逆に本当の母親が憎らしくさえ見えてきました。これってこわいことですよね。犯罪も、見せ方ひとつ・伝え方ひとつで裁判員の印象もガラッと変わってしまいそうです。2時間半近い長さを感じさせないのは、原作はもちろん、脚本の力だと思います。警察に捕まるシーンや最後の写真館などは泣けました。重苦しい話を、小豆島のスローな雰囲気が中和してくれて、映像ならではの表現力が充分に発揮された、いい作品だったと思います。 【ramo】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-04-30 01:36:49)(良:1票) 49.《ネタバレ》 余貴美子(エンゼルさん)が友近にしか見えない。 キワ子が現在どうしてるのかってことがあえて描かれていませんでしたね。 【虎王】さん [DVD(邦画)] 6点(2012-04-27 17:17:44) 48.日本社会のうさんくさいものを全部寄せ集めたような良きサスペンス小説の良き映画化例。よくぞここまで世界観を大事に映画化できたと思う。テーマは「母性」というが個人的には「偽善」な気がする。しかし結局日本文学、日本映画ってのは小豆島に行き着くのかねえ・・・ 【Arufu】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-04-19 00:46:21)
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