みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
17.《ネタバレ》 事件も何も起こりません。最初の一時間位は「何が起こるのかなあ?」と思ってみていました。その後 これは結局なにもなしで終わるのではないかと思い始めて、結局そのまま何もなしで終わりました。 ここまで何もないと、見ている人それぞれが、いろいろな小さなエピソードの中から自分の心に残ったものを選んで、それを増幅して映画の主題とみなして楽しめるのかも。 【紫電】さん [DVD(邦画)] 5点(2009-04-03 21:48:19) 16.淡々と描かれる家族の風景がどことなく滑稽でもあり、どことなく悲しくもあり、少し考えさせられるところのあるいい作品でした。 善人でも悪人でもない樹木希林のニュートラルな演技があまり嫌味になり過ぎず作品全体の雰囲気を適度な状態に保っていたように思う。 特にこれといった物語があるわけじゃないけど、それぞれの人生を感じられる心地好い流れの中で、その良さがじわじわと臍から入ってくるようでした。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-03-31 16:25:18) 15.《ネタバレ》 映画の舞台となっている三浦海岸には半年ほど住んでいたことがあるので、画面に描かれる夏の終わりごろの色彩と空気の質感はとても懐かしいものがあった。 高台から見える青い海とその手前の街を走る京急電車の高架。所々に茂る緑。国道を跨ぐ歩道橋の向こうに広がる砂浜。海岸線の先には浦賀の岬、海の向こうには房総の山々。 とても印象に残る映画だった。 淡々とした日常の生活を描くものであるが、そこに確かな生の質量を感じる。言葉は単なるコミュニケーション手段であることを超えて、家族としての記憶を確実に紡いでいく。夫々が発する言葉は止め処なく拡散していくようにみえるけど、それは確実に風景として家族の歴史に刻まれる。 「人生はいつもちょっとだけ間に合わない」 この物語、僕ら40歳周辺のアラフォー世代にはとても身に詰まらされるものがある。親や兄弟との距離、子供との距離、家族の中の自分。子供の頃の記憶を自分の子供に重ねつつ、教育という名のもとに親としての役割を演じる。親の老いを見て人生を知り、また自らの老いへの予感に思いを馳せる。人生の中途だからこそ思うこと。 僕の父親は数年前に死んでしまったけど、彼が自分と同じような弱い人間で、人生の中の様々な引き合いの中で、いくつかの諦めがあり、手の負えなさがあり、それでも家族の為に必死に生きてきたという自負があり、それらのいろんな思いを僕は彼の死ぬ間際になってようやく実感した。子供の頃、学生の頃、そのことに気づいていたら、もっと違った関係を築くことができたのかもしれない、、、でも、人生とはそういうものなのだろう。大事なことは年をとって初めて気づく。その時に改めて本当の優しさというものを知るのだ。 小津安二郎や成瀬巳喜男が描いた北鎌倉の風景が現代の三浦海岸の風景に重なる。全ては新しくなったけれど、確実に紡がれているものがあるのだなぁ。家族の歴史の中で、彼らの言葉の断片は記憶となり、風景となり、伝えられるのだなぁ。 映画の最後に、切り取られた1日の出来事が永遠の風景となったことを僕らは告げ知らされる。引き延ばされた瞬間という永遠。彼の人が亡くなり、新しい命が生まれる。その中で気づくこと。すばらしいエピローグだと思う。 【onomichi】さん [DVD(邦画)] 10点(2009-03-18 20:37:01) 14.《ネタバレ》 ラストの、阿部寛が言う「いつもこうなんだよな。ちょっと間に合わないんだ」って想いが…分かる。去り際の、あの絶妙なタイミングがすばらしいですね。現在の私の環境、実家との距離感が見事に重なって、痛く共感した。是枝監督が作るスクリーンの一枚一枚、これがらが醸す空気感ってすごい。茶の間だったり、隣人を迎えた玄関、台所、そこで生まれる他愛の無い会話も。そして演者が活きている。過去の作品然りで、youが特に。30代におすすめの名作です。 【乳時雨】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-03-09 14:54:54) 13.最近家族のことでいろいろ悩みがあったりしたもので、そんな状況でこの映画を見るとなんだか身につまされることもあった。盆に子供たちが帰省してきたその一日を描いただけで、大きな事件があったわけでもないのにいろいろな感情が渦巻いているさまがよく描かれているなと感じた。 【HK】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-02-17 23:05:11) 12.《ネタバレ》 ただ人が良くてかわいいお母さんだけじゃないリアルな樹木希林の演技が凄い 【osamurai】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-02-08 21:03:09) 11.この日を選んだ所が良かった。この家族の事が、一番よくわかるから。エンターテイメント性ゼロですけど、たまにはこういう映画を観るのもいいですね。 【Yoshi】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-02-02 12:20:57) 10.《ネタバレ》 前半はYOUの演技に目が行って、どういう話か、掴めなかった。後半、やっと静かになって、家族の人間模様が淡々と描かれており、最後、あ~阿部寛演じる次男にも子どもが出来たんだなあということが分かり、何かほっとする。静かな映画でした。 【トント】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-01-28 17:59:19) 9.《ネタバレ》 事故で亡くなった長男への両親の思いと次男の立場。次男と子連れ再婚した妻と姑。母と娘。父と次男。一家と長男から助けられた男性。一つ一つの関係が日常の中でこんなことよくあるなあ、似てる・・う~~んん・・としか言いようがなく流れていく映画。身につまされます・・・;; 「流れる」でも「誰も知らない」でも描かれたように是枝監督は家族の交流、行き違い交差し重なり合い・・描くのがうまい!!心憎いばかり; その中でも最も心に残っている場面は・・夏川結衣演ずる次男の妻が「お母さんはあなたにだけ新しいパジャマを用意して・・私にだって・・」(この通りのセリフではなかったかも?)と夫にグチりながら衣類をたたんでいるところ。何てことないやりとりなんだけど妙に心に残ってます。 【AKO】さん [試写会(邦画)] 8点(2008-11-26 16:42:29) 8.《ネタバレ》 いつも母の料理を作る所作には無駄が無く美しい。また、その言葉は例え周囲が眉を顰めようとも悔いはなく、その存在は力強い。父は若き頃は妻、子供、家庭の柱であったろう。今は老いて頑固で、溶け込まない。決して楽しい映画ではないが、温かい底には冷たい物が、冷たい時間も流れるとまた温かくなる。その繰り返しで和んでしまった。音楽もよかった。 【プライベートTT】さん [映画館(邦画)] 10点(2008-11-02 22:45:57) 7.実に怖い映画でした。他の是枝作品同様、どこまでが素でどこからが演出なのか分からないごく「普通」のシーンの連続だからこそ、突然ポロっと出てくる家族の「闇」の部分が何とも恐ろしい(特に終盤の、樹木希林の衝撃の告白など)。でも所詮家族だって人間。楽しいことばかりじゃないし、腹にイチモツのひとつやふたつぐらい誰でも抱えてて当然。そんな当たり前のことを劇映画というフィクションの中で限りなくリアルに違和感なく描いたところにこの映画の凄さがあると思います。個人的には、是枝作品の中では『ワンダフルライフ』以来のヒットでした。 【とかげ12号】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-10-26 17:36:12) 6.それぞれの登場人物の描写が丁寧で、最初から混乱することなく人間関係を把握できるところがすごい。直接画面に映ることのない長男にすら存在感が与えられているし。何気ない会話でつながれていく画面の間にも小さな綻びが見え隠れし、やがてはそれが決定的なものとなっていく。各人が違う事情を抱えていて当たり前なのに、どうしてこういう場では「普通」であることを演じてしまうのだろう。そんなことを考えさせられた。 【クルシマ】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-08-25 20:51:48) 5.《ネタバレ》 冒頭の昼餉の支度のシーンから胸が熱くなります。誰でも抱えそうな家族の問題を、さりげなく描いていますが、ここまで自然な姿に凝縮するのは、並大抵な演出の手腕ではないですね。キャスティングが秀逸。「あ~似てるね、やっぱり親子だね。」と思わせる俳優陣の取り合わせと演技(樹木+YOU、原田+阿部)、後妻の微妙な心境を演じきった夏川。「誰も知らない」の毒と汗の部分を奥深くにしまい込みつつ、たまに人間の醜い本質を見え隠れさせる処がまた憎い。ちょっとすれ違う親子の心のふれあいが、主人公の年代に近い自分にも重なり、もの悲しくまたほほ笑ましく・・・本当に親子の関係とは、ちょっとづれてしまうものですね。 優しい気持ちになれる映画でした。 【つむじ風】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-08-20 02:25:02) 4.《ネタバレ》 ものすご~く普通の家族の会話のように聞こえる台詞ですが、日常であんなに説明することはありえない。おたがいの言葉がほとんどかぶらないし。そういう意味でとてもとても向田邦子的。日常会話に聞こえないほどカリカチュアライズされてたとしたら橋田壽賀子ですけど(笑) ということで「ただいま11人」に始まるTBSホームドラマの王道を継承している作品だと感じました。是枝くんは今度はこれをやりたかったのね。毒のある言葉が思わず出てしまうところなんか「寺内貫太郎一家」そのまま。風呂場での「板橋」はその極みでしたね。そうとう笑える台詞が散りばめられていたのだけれど、あんまりクスクス笑う人いなかったなぁ。きんばあちゃん=悠木千帆(樹木希林)主役で、里子さん=加藤治子がアクセントつけてるってのはうまいキャスティングでしたね。この二人の絡みのシーンもほしかったけど、やりすぎないのがさりげなくてよろしい。夏川結衣うまくなったねぇ。「花よりもなほ」のときもそう感じたけど、鈴木杏の母親役やってたTBSドラマ「青い鳥」のときはどうしようもなかったのにね。そうそうYOUは最高ですよ。浅田美代子、風吹ジュンを出すといかにもって感じだけど、YOU使ったことで趣に変化つけられたと思います。多分「誰も知らない」で使ったときこの着想が生まれたんじゃないかな。ゴンチチの音楽と「ブルーライトヨコハマ」だけでも評価高いですよ。特に「ブルーライトヨコハマ」のシングル出してくるところでジャケット見せないのはうまい、コロムビアの内袋をさりげなく見せててね。 【shintax】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-08-15 18:39:58) 3.余りに普通過ぎる日常を描いたリアルなだけの映画でした。 単にリアルなだけなら現実で十分。ワザワザお金を払って、こんな居心地の悪い映画を観る必要なんて無かったです。 【MID】さん [映画館(邦画)] 3点(2008-07-31 22:04:35) 2.実に美しい映画である。私はこんなにも映像のひとコマひとコマに「愛」が注がれている映画を見たことがない気がする。人間はそんなに簡単には他者と分ち合える者ではないのだろう。身近な者だからこそ、尊大な態度を取ることもあるし、照れのゆえに無関心な態度を取り、あえて言うべきことを言わないこともある(日本人的?)。しかし、計算など出来ない、何気ないひと言や出来ごと(食事も)の中に、あぁ、私たちは不思議にも、何ものかによって結び合わされているのだと、何とも言えない温かな感情を抱くことがある。そんな人間のいのちの不思議さ、哀しさ、いとおしさが、ドキュメンタリーではない、映画という作品によって表現され尽くされるとは!是枝監督がいる限り、これからの日本映画は大いに期待できます。 俳優陣はみな見事ですが、自分としては、YOUがあまりにも空気が妹とそっくりなのでビックリでした。あと、ゴンチチのギターが、この映像に優しくいのちを吹き込んで素晴らしい。当然といえば当然ですが、ラストにJポップなどを使わないところもさすがです。 【ワンス・モア】さん [映画館(邦画)] 10点(2008-07-05 23:16:53) 1.《ネタバレ》 神奈川県・湘南。かつて開業医を営んでいた実家に、長女と次男の一家がやってくる。今日は事故で亡くなった長男の命日。ぎくしゃくしながらも久しぶりに再会した家族が食卓を囲む・・という話。 「誰も知らない」「ゆれる」に続く是枝監督作品は、やはり家族もの。淡々と流れていく日常的エピソードの中に、あまり言葉に表さないながらもメッセージを含ませているという作風ですよね。 次男に阿部寛、その妻に夏川結衣。長女にYOU、父母に原田芳雄と樹木希林を配し、多くは家の中のシーンで進行します。 独立し家庭を持った子供たちが、墓参りを兼ねて老いた親の元へと帰る。年を取っても子供は子供とばかりにうるさい親に今さらと反抗する子供。言葉少なに牽制しあう父親に息子、おしゃべりな母親に娘。この親にしてこの子あり。お互いにいろんな思いを吐き出しながら会話が交わされる。親子の会話ってゆー部分ではごく一般的でさもありがちでいて、何気なく流れていく言葉の中で、家族とは?というメッセージを込めている。ちょっと笑えながら、んー親孝行しといた方がいいかな?なんて思ってしまう、そんな映画ですね^^ 劇中に出てきますが、“歩いても 歩いても”というタイトルは、いしだあゆみ(ザ・シロップ、サザンオールスターズ、上原多香子も唄った)の「ブルーライトヨコハマ」の一フレーズからだそうでw 【尻軽娘♪】さん [試写会(邦画)] 6点(2008-05-29 22:50:21)
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