みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
13.戦前、戦中、戦後そして平成と時代を見てこられた91歳という市川崑監督の目に、今という時代はどう映っているのでしょう、そんなことに思い巡らさずにいられません。親が子を虐待する、または子が親を殺す今という時代、虐待された子が成人になり虐待を次世代に引き継いでしまう負の連鎖…。横溝先生が原作を書かれた頃と、時代の様相は変わり果ててきています。そして30年前、監督は「犬神家の一族」を「親子の絆」を主軸に据え家族愛の物語として創り上げられた。戦争を含めた人間の欲望によって歪められた絆を断ち切ろうと悶え苦しみ、自分の子には幸せをと切望する美しくも哀れな群像がそこには描かれておりました。そんな監督だからこそ尚更、現代ほど「親子の絆」が病んでいる時代はないと見えていることでしょう。監督の心の痛み、張り裂けそうな思いを強く感じるのです。だからこそ、ご自身の最後になるかも知れない作品に、「犬神家」に再度挑むことを決意された、この作品のメッセージが再びこの時代の人々へ届くことに賭けられたのだ、と。これは今現在というこの瞬間に〈生きている〉映画だ。そういう意味で、30年前の作品とは全く別物。この作品には市川崑監督の映像作家としての強い使命感、そして良心、誠意が溢れているのです。 【BUNYA】さん [映画館(邦画)] 10点(2007-01-03 02:05:45)(良:1票) 12.まったく前作を見ず、原作も知らないので、ノリで見に行ったクチです。大それた事は言えませんが、松嶋奈々子が良かったと思う。ミステリアスな謎の美女。しかし事件が解決して金田一氏のところへ見送りに行った姿が、妙に幼くみえ、やっと本当の彼女を見る事が出来たように思う。人間らしく見えたとゆーか。ラストのシーンが一番好きですね。主役がいないけれど、見送りに来た人たちは、いい人ばっかり集まっていて。そもそも「犬神家の人々」って濃すぎるっ!みんな人間だけど、人間らしくない!妖怪じみた感じがするし。そこがミソなんだろうケド。しかし「犬神家」ってこーゆーお話だったのね。有名なあの足はそーゆー意味だったのか…。いつ出てくるのはドキドキ、ワクワクでした☆ 【西川家】さん [試写会(吹替)] 5点(2007-01-01 19:58:43) 11.《ネタバレ》 私は以前の作品は未見です。横溝氏原作で、日本の田舎の閉鎖的・因習・御家のドロドロした感じを期待していたのですが、意外にあっさり・コミカルで拍子抜けでした。最初のタイトルとかすごく楽しみに観ていましたが、進み具合がだんだんと単調に感じて来て、、キャストもすごく豪華で、富司さん・尾上菊之助さん親子共演もいいのですが、尾上さんの存在があまりにも歌舞伎でした!一番良かったのは、あの池に逆さま死体に、気のふれた小夜子が「楽しそうね~、私も仲間に入れて~」と言ってた場面だったような。 【にーな】さん [映画館(邦画)] 4点(2007-01-01 03:57:08) 10.市川×石坂の組み合わせで金田一を再び観れただけで満足かな。話題づくりで起用したと思われる松嶋菜々子が浮いているのは皮肉か。それ以外は無難な配役。昭和はゆっくり喋るのがデフォらしく、なるほどなぁと思いましたね。 【ロカホリ】さん [映画館(邦画)] 6点(2006-12-30 02:05:28) 9.《ネタバレ》 原作も映画も見たことなかったので、おどろおどろしいのを予想してたんですが、そこまでダークな雰囲気ではなく、少し拍子抜けしました。笑いの部分が中途半端というか、真面目にやっているのかふざけているのかが判断しにくいところもあり、石坂さんが生首を見つけて「はあああああああー!?」と叫ぶシーンは、そのリアクションはねーよ!と笑いをかみ殺すので必死でした。 【ぽっぽー】さん [映画館(邦画)] 6点(2006-12-26 00:32:00) 8.《ネタバレ》 笑っちゃいけないんだけど、終盤松子が「スケキヨにあわせてぇ~~~!!」と叫ぶシーンがなんか個人的に可笑しく感じた・・・。富司純子と尾上菊之介の共演がリアルであったのがさすが親子共演という感じ。着物がこすれるスススス・・・という音や、スケキヨがマスクを剥いで戻した後のグチャグチャという音、金田一耕介がバリバリ頭を掻いたあとに落ちるフケの(でかい!)ポロポロという効果音の全てが印象的だった。昔の方も観てみたい。 【おっちょ】さん [映画館(邦画)] 6点(2006-12-24 14:48:40) 7.映画監督・市川崑、91歳。 はっきり言って、ただそれだけで、日本の映画界における至宝であり、伝説である。 その大々巨匠が、再びメガフォンをとる(この言い方ももはや年季を感じる)。しかも撮るのは「犬神家の一族」、主演は30年前と同じ石坂浩二、否が応にも驚きと期待が膨らむというもの。 実際、映画の内容がどうであれ、齢90を越える“生ける伝説”が撮る映画である。それがすべてだと思わざるを得ない。 そうして生み出された稀代のリメイクは、30年前のそれと同じく、衰えを全く感じさせない日本のミステリーの礎とも言える物語の見事な“再現”だったと思う。 ストーリー構成、キャラクター造形、シーン設定などそのほとんどが30年前のそれと、ほぼ狂いなく描き出されていることは、新しさには欠け、物語としての驚きはあまりない。 が、それでも観客を引き付けるのが、この物語の魅力であり、描き出した市川崑という映画人の絶対的な“力量”だと思う。 【鉄腕麗人】さん [映画館(邦画)] 7点(2006-12-24 02:28:53)(良:1票) 6.《ネタバレ》 既に何回となく製作されているシェイクスピア作品なんかだと、それぞれの監督さんや俳優さんが、演出や演技で凌ぎを削ってきましたよね。前作を見てしまっている上、前作の評価は満点だっただけに、本作は、構成や演出が殆ど変わっていなかった分、どうしても前作の役者との比較に終始してしまって、映画自体を楽しむことが出来ませんでした。 本作のみの評価なら、きっと、それなりの味わいがあるのだろうとは思うのですが、いかんせん、前作の出来が良かったので・・。正直に言えば、オリジナルを酢水でゆがいて灰汁を抜いた感じ、でした。 【由布】さん [映画館(邦画)] 6点(2006-12-23 23:14:08) 5.オリジナル版と比較した評価しかできませんが‥ キャストも、松嶋菜々子以外は当たりだったと思います。 特に松竹梅三姉妹は、オリジナルとはまた違った個性があって良かったです。 松坂慶子が太りすぎなのも、あれはあれで^^ 奥菜恵や木久蔵、中村玉緒、尾藤イサオなどの脇役も味があってよかった。 何より深田恭子のはるが可愛かった。 坂口良子のはるのほうがキャラ的には好みですが。 しっかしキャスティング以外ほとんど変わっていない。 市川監督なりの、現代風なアレンジを期待してたんですけどね。 ラストシーンは結構感動しました。 【彬彬】さん [映画館(邦画)] 7点(2006-12-21 09:47:35) 4.《ネタバレ》 前作とどうしても比較しちゃうのは仕方ないと思います。ちなみに前作は4回くらいしか見たことがない一般人です。私は前作よりもはるかに分かり易い話になったなぁって思いました。脚本がとにかく丁寧かと。人物設定も分かり易いし、台詞も多くなってるし、全体の流れも良いです。前作だと「え?」って思うような強引な流れがあったり、説明不足で分からない場面もあったのですが、今回はそこら辺がとっても良く分かりました。それと・・年齢がなせる業でしょうか。石坂浩二さんがお父さんみたいな包容力を発揮してますよね。これも今だから出せる演技なのかなっと思いました。で。苦言としては・・キャスティングが悪い。特にフカキョン。可愛いだけでダメ~!坂口良子がもんぺをしょっちゅう直したり、スリッパを思いっきりパンパンはたいたり・・そういう下品さが欲しかったなぁ。そして、次女と三女。前作の方がはるかに良かったと思います。特に遺言状公開の掛け合いのところなんて迫力とスピード感が全く無くて、ちょっとがっかりしました。富司純子と松嶋菜々子は良かったです。特に富司純子。最後に「待っててくれますね?良かった。。。」ではからずも泣きそうになりました。奥菜恵も良かったですね。カエル抱えてるところとでんぐり返りに1点あげたいです!ってことで、富司さんに4点、石坂さん3点で合計7点献上です! 【ゆみっきぃ♪】さん [映画館(吹替)] 7点(2006-12-19 12:33:03)(良:1票) 3.《ネタバレ》 30年前のリメイクと思いきやたんなるコピーでした。台詞もほぼ同じでしたので比較すると石坂さんも老け、前作の重厚な女優人と比べると少々見劣りします。唯一の違いであるラストシーン、前作は金田一を見送りに各々向かい金田一は那須駅で汽車に飛び乗り「完」でしたが、今回は古舘事務書に集まり金田一は畑道を振り返り会釈をする終わり方でした。これで石坂=金田一も最後なのだとの市川昆監督のメッセージが込められていたと思います。内容が一緒で期待はずれでしたが、余計にこのシーンで涙腺が緩みました。 【じゅん】さん [映画館(邦画)] 7点(2006-12-18 23:54:30) 2.あんなクルーザー、昭和22年にはないだろー スケキヨがアイドル化されているのはなかなかいいことだと思います。 【no_the_war】さん [映画館(邦画)] 8点(2006-12-18 23:02:37)(良:1票) 1.《ネタバレ》 映画が始まり、藤司純子の松子が口を開いたとたん、思わずそれに合わせて「お父様、ご遺言を。みな、お父様のご遺言を・・・」と口をパクパクさせてました。それくらい前作は私の中に染み付いている映画ですし、そしてこの映画は前作との違いは殆どないという作品。もはや、役者以外はどこが違うのかの間違い探し状態。前作をよーく知っている人間にとってこれは、リメイクと言うよりもオリジナルのちょっと音痴な模作って感覚になってしまうんですよね。何が音痴か、と言えばやはり役者さん。それぞれの役者さんは悪くないんです。存在感は見事です。だけど発声、声と声の応酬によって高まってゆく場面、それがとても弱いかな、と。前作では役者さんが皆、パキッ!とした声を出していたのですが、今回は全体的にアンバランスなトーンでコンビネーションがいまひとつ、みたいな。それから、映像派の市川監督にしては、構図が全編やや頭づまりに感じたのが「あれ?」と。前作の東宝ワイド(1:1.5の特殊サイズ)に対して今回はビスタサイズ(1:1.85)でしたが、実は今作も東宝ワイドを前提とした撮影がされてるような事はありません? 前シリーズは東宝ワイドに非対応な劇場ではスタンダードサイズ(1:1.33)で映写できるよう撮影されていたのですが、今回は無理に上下切ってないですかねぇ? あとせっかく新作なのだから、前作で省略された湖から下半身が突き出している理由とか、お琴の師匠の正体とかを見せて欲しかったですし、笑いを取るシーンも前作と同じではなく新しいネタを仕込んで欲しかったです。とは言え、今の日本映画でこれだけちゃんと撮影されている映画ってなかなか見られないですし、なんと言っても極太明朝のカクカクっとしたクレジット見ただけで涙出てくる身としては、素直にこうして新作として見られて嬉しかったです。唯一前作と全く異なるラストシーンなんか、ただそれだけで嬉しかったですしね。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 7点(2006-12-16 14:20:09)(良:1票)
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