みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
20.良作。満足いく出来です。本作、タイトルからしてアンチ社会主義的映画かと思って観ましたが、単純にそういう認識に立った映画ではないですね。むしろ「(旧東ドイツに対し)こんなのが本当に社会主義か?」という感じで疑問を提示する面が強かったように思えます。終盤はこの性格が特に強調されていますが、これを描いていく方法として、偶然が重なりに重なって、登場人物のアレックスの「創造」し、お母さんに与えられる世界が思いもよらず展開していく点が特に面白かったです。 【hayakawadotcom】さん 8点(2004-05-18 08:01:03) 19.《ネタバレ》 社会主義が崩壊し資本主義に圧倒されていく流れの中では、社会主義に対する風当たりが厳しくなるのは仕方が無い。しかし、社会主義の全てが間違っているわけではないし、その中でそこそこ幸せに生活していた人達がいたわけです。そういった人達にとって変革は必ずしも良いものではなかった。仕事は失うし、かつての労働者の英雄はタクシー運転手になってるし…社会の中でしか人は生きられないが、社会は個人の思いとは関係なく回転し、流れていくようで哀しかったです。けど、映画全体はコメディということもあって、それほど湿っぽくありません。また、西でも東でも禁止されている散骨をするシーンは、西だ、東だ、資本主義だ、社会主義だ、そんなことより大事なことがあると訴えているようで、救われました。 【ペリエ】さん 7点(2004-05-09 14:22:33) 18.《ネタバレ》 登場する全ての人物が、みな温かさに溢れている。母を苦しませまいと必死の芝居を続ける主人公、それに自分の夢を重ねて手伝う友人、一生懸命に芝居を続ける近隣の人々。そして何よりも、母の愛。母は主人公からではなくララから壁の崩壊を知らされ、にもかかわらず映画は終始母を騙そうと演技を続ける息子の視点のまま、観ている観客は巻き込まれて主人公と一緒に芝居をし、淡々と最後まで進んでゆく。「素晴らしいわ」テレビの演説ではなく、一生懸命に自分に芝居をしている本人の姿を理解して微笑んだ母。彼の芝居は母への無上の愛のかたちであったことを、間違いなく母は理解していた。芝居であることを知っていたのを隠したまま死んでしまうことで、息子への愛に最大の形で報いた母の姿。それを最後まで知らない息子の姿が胸を打つ。最大の親孝行、そして最大の母の愛。なんて温かで、ユーモアに溢れた映画だろうか。 【six-coin】さん 9点(2004-05-09 03:25:13) 17.《ネタバレ》 全体として淡々と映画が流れて、まぁおもしかった。損はしなかったという印象。レーニン像がヘリで運ばれるシーンは、とても良かった。けれど、自分としては①歴史的重大事実を背景に家族愛を描く映画であれば、あのコメディタッチはあまり効果がないような気がした、②映画に感情移入を求める自分としては、そもそも壁が崩壊した事実を偽ニュース番組まで作成して隠し通すという題材にやや「苦しさ」を感じた、という理由で、あまり高得点はつけられませんでした。 【tommymaranda】さん 6点(2004-05-03 03:49:06) 16.壁が崩壊して大変な事が起こったんだなぁ、ということが映像を通してよく伝わってきました。こういう歴史的な題材を扱いながらも、全体的にはコメディタッチの内容だったので、とても見やすかったです。ああ、家族愛って素晴らしいなと思いました。 【きのすけ】さん 7点(2004-05-02 08:28:01) 15.《ネタバレ》 面白かったです。レーニン像がヘリで持って行かれる所は本当によかった。テレビでも壁が壊されるシーンは見ているし、そう遠くない過去の お話なので、全くピンとこないわけでもない。アレックスの友達もいいヤツだったなぁ。ワイシャツでネクタイはしてるけど、下はパンツ一枚。家族愛もわりとサラっと描かれてる感じでした。でもお父さんに会いに行く所は無くてもよかったかもー。 【ぷー太。】さん 8点(2004-04-23 12:55:50) 14.《ネタバレ》 すごく良かった。自分がドイツ人なら泣かずにはいられないだろう。ドイツの悲しい歴史に訴えかえる佳作だと思った。母親が最期まで気づかないふりしてたのに優しさを感じた。 【aaa】さん 9点(2004-04-20 23:58:21) 13.ベルリンの壁崩壊という大きな歴史のうねり。ロケット打ち上げ成功という宇宙ロマン。そんな壮大な時間軸と空間軸で繰り広げられるちっぽけな家族の物語。しかしその家族には壮大な物語。無数にきらめく星のごとく、世界中の家族にもこんなきらめく物語が無数にあるんだろうなー。ラストの母の「素晴らしいわ」は、周りの人達の彼女への愛、その愛に対する感謝の表情ではないだろうか。目の前のニュースが本当であろうが嘘であろうがもうどうでもよくて。西や東や、右や左やもうどうでもよくて。 【彦馬】さん 8点(2004-04-19 21:44:05) 12.アレックスには母の心臓発作の原因が自分であるということの責任もあったのだろう。母にショックを与えてはいけないという想いから様々な細工を懲らすが、そもそも彼は自由や解放を憧れていたはずなので、その行為は滑稽で皮肉っぽくもあり。しかし母への純粋な愛だけでなく、急激な変化を遂げていく情勢に戸惑いを感じ彼なりに折り合いをつけているようにも思えた。ベルリンの壁崩壊は、当時お気楽なバブル大学生だった私にとって遠い国で起きた一つの事実というくらいの認識しかなかったが、あのレーニンの像のシーンは強烈だった。それを見つめる母の表情。どれだけの影響を国民に与えていたのかわずかだが分かったような気がした。ラストで「素晴らしいわ」とアレックスを見つめていた母はどこまで知っていたのか謎だけれども、穏やかな優しい表情が印象的だった。 【宝月】さん 8点(2004-04-16 15:42:03) 11.政治物、として観た。社会主義ってのは何でこう、物悲しくも滑稽なのだろうか。世界中どこを探しても見つからない“理想的社会”という幻想を大真面目に掲げたドンキホーテ。民衆を抑圧しつづけた怪物。その終焉。大笑いは出来ないが、どこか可笑しい。無くなった体制を一人で創り上げようとする努力。可笑しいのに、笑いとは違うものがこみ上げて来るのは何故か。そして、あの母親が健康な状態でベルリンの壁崩壊に立ち会ったとしたらどうなったかと言うことを、観ながらずっと考えた。それにしても、あの仕事仲間サイコー。嬉しそうにまあ、撮ること喋ること。一番輝いていたのは、多分あいつだ。で、一部音楽が「アメリ」からの使いまわしのような気がするが、しつこく続くメインテーマが心地よい。グルグルと何度も繰り返される音楽のように、何度も観たくなる。大当たり。 【山岳蘭人】さん 8点(2004-04-10 21:46:05) 10.《ネタバレ》 大抵の場合、時間の流れはゆっくり進むもので、いつの間にか世の中は変わっているものである。いつの間にか気づかずに対応できる範囲で。しかし、この映画は歴史が変わって世間はドタバタしているところに主人公達だけ逆向きに(まるで鯉の滝登りの様に)世間の急激な流れに負けじと進む。そんなところが微笑ましく、話もコメディタッチなので楽しい。そして、母親を思いやる主人公の行動が感動させる。特に印象深いのがレーニンの像が運ばれていくシーンで、あれこそグッバイレーン!そのものであり、その時の母親の表情が何とも言えない。 【taron】さん 10点(2004-04-10 13:18:32) 9.私が今更云う事は無いので(笑)簡単な感想としては、政治に関する視点から見ても、家族ドラマとしても楽しめます。キャスティングもキャラクターにマッチしていて良いと思いました。映画館に見に行って良かったと思える作品でした。多分DVDとかだと感動も半減していた気がする、そんなところです。 【n@omi】さん 8点(2004-04-05 15:07:39) 8.主人公の友人がいい人だね、もてるタイプ。彼がこの映画を傑作に至らしめている。社会主義は、戦争が好きで、歴史に生き残れない、良くない体制だというのが、単なる固定観念で、そこにいる人々は、結局優しい人間なんだなあって思った。主人公が創り上げた国は本当に理想国家です。 【no_the_war】さん 9点(2004-04-02 00:47:56) 7.《ネタバレ》 ベルリンの壁崩壊という大ニュースは世界中に衝撃的に伝わり、当時日本でもいろんな報道がされた。しかし当事者である人々の生活がどんな風であったかというのは意外と知らない。これは母親が社会主義の愛国者でショックを与えられない、世界は一気に変わってしまったのに偽りの元の世界を見せなくてはならない、 といううまい設定でその頃の様子や人々の混乱が伺えるのが興味深い。こういう極端な価値観の転換による悲喜こもごもと言うのは敗戦前後の日本も同様だったのだろう。親孝行の息子と親友の奮闘はコメディタッチで軽いが、最後は西側が東側を吸収したというのとは逆バージョンの話になる。母親のためについた嘘だが、このあたりになると息子の嘘シナリオも社会主義国から見た自由主義国を描いてブラックジョークに近い。ただ心臓病で重症だという母親が意外と元気そうだったり、後半の話の雑な運び(恋人が母親に真実を告げたのにその後が描かれない、会いに来た父親との話が中途半端なままあっけない母親の死など)で気になるところもある。レーニン像がヘリコプターで吊られて母親の目の前を過ぎる映像はとても印象的だった。 【キリコ】さん 7点(2004-03-25 22:14:57) 6.ベルリンの壁という存在が家族にウソで作った壁を築き、ウソがばれないためにもウソの塊の国家へ傾倒する。国家も母もウソはやがて崩壊する。彼女が子供に告白し、事実を知った上で死んでいったのがせめてもの救いか。赤カブレの方は自分の滑稽さを見ると良いのでは? 【亜流派 十五郎】さん 4点(2004-03-24 22:38:30) 5.ハート・ウォーミングな映画ですね。久し振りに映画を観て目がウルウルしました。 【たま】さん 8点(2004-03-12 18:39:30) 4.親子の愛が伝わってくるストーリーに笑える場面もいくつかあって大満足。井筒監督の言ってたように、知らない役者が演じてても面白いものは面白いね。映画鑑賞後に、思わず文庫本まで購入してしまったので7点+1点(笑 【T橋.COM】さん 8点(2004-03-07 22:59:03) 3.これ面白いよ!すごくオススメ!なんといっても笑えるし、政治のお勉強にもなるし、それでいて感動までさせてくれる、一石三鳥な映画です! 【あろえりーな】さん 8点(2004-03-05 19:13:23) 2.一夜にして資本主義化されてしまった世の中で旧体制を再現することは、文字通りの社会主義のパロディ。同時に、社会主義の理想を再現することで資本主義にアイロニーを捧げることも忘れていない。しかし、本作の主題は政治的な部分では無く、母子相互の思いやりにあったので、マザコンの気の全く無い私は少し拍子抜けしてしまった。もっと毒気とドタバタを期待してました。そんな文句を書きつつも、ヘリコプターに運ばれるレーニン像が母親に向かって助けを求めるが如く通り過ぎるシーンには鳥肌が立ってしまったし、充分観る価値のある良い映画だと思います、7点献上。 【sayzin】さん 7点(2004-02-28 01:52:05) 1.旧東ドイツでベルリンの壁崩壊直前に心臓発作で倒れて昏睡状態となったアレックスの母親は、8ヶ月ぶりに奇跡的に目を覚ます。しかし少しのショックも彼女には命取りだと医者から宣告されたアレックスは、旧政権を愛していた母から壁の崩壊とその後の社会の激変を隠すべく、周囲の人々を巻き込んで奮闘する。映画を見ながら、私はあれ程までに誰かの為に必死になったことがあっただろうかと自分を恥じた。そして母の為に旧東ドイツを再現しようと奔走する内、いつしか実際は成り得なかった理想とする祖国を作り上げてゆくアレックスの姿に素直に感動した。世の中何が起こるか分からない。昨日まで信じていたものが一瞬にしてゴミになるやもしれない。その時信じられるものは何か?照れくさいがそれはやはり人間としての愛情か。可笑しいけれどちょっと悲しくて優しい映画だ。但し、ひとつ気になったのが音楽。同じフレーズをひっきりなしに流されるので少しうるさい。もう少し控えめにして欲しかった。あと音楽が同じでインテリアがちょっと可愛いからって「アメリ」と一緒にして、オシャレ系として宣伝するのは辞めて欲しいなぁ。【crazyガール★】さん登録ご苦労様です。先に書いちゃいました。ごめんなさい。 【黒猫クロマティ】さん 7点(2004-02-25 10:46:00)
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