みんなのシネマレビュー

誰も知らない(2004)

Nobody Knows
2004年【日】 上映時間:141分
ドラマ犯罪もの実話もの
[ダレモシラナイ]
新規登録(2004-05-28)【こじ老】さん
タイトル情報更新(2021-07-09)【イニシャルK】さん
公開開始日(2004-08-07)


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監督是枝裕和
キャスト柳楽優弥(男優)
北浦愛(女優)京子
木村飛影(男優)
清水萌々子(女優)ゆき
韓英恵(女優)紗希
YOU(女優)母・福島けい子
串田和美(男優)大家・吉永忠志
岡元夕紀子(女優)大家の妻・吉永江里子
平泉成(男優)コンビニの店長・中延司
加瀬亮(男優)コンビニの店員・広山潤
タテタカコ(女優)コンビニの店員・宮嶋さなえ
木村祐一(男優)タクシーの運転手・杉原
遠藤憲一(男優)パチンコ屋の店員・京橋
寺島進(男優)少年野球の監督
ささの翔太(男優)
脚本是枝裕和
音楽ゴンチチ
作詞タテタカコ「宝石」
作曲タテタカコ「宝石」
挿入曲タテタカコ「宝石」
撮影山崎裕
池内義浩(撮影助手)
製作バンダイビジュアル(「誰も知らない」製作委員会)
シネカノン(「誰も知らない」製作委員会)
テレビマンユニオン(「誰も知らない」製作委員会/製作プロダクション)
企画李鳳宇(企画協力)
プロデューサー是枝裕和
浦谷年良(アソシエイトプロデューサー)
川城和実(ゼネラルプロデューサー)
制作テレビマンユニオン(制作プロダクション)
配給シネカノン
美術磯見俊裕
三ツ松けいこ
編集是枝裕和
録音高橋義照(録音応援)
照明佐藤譲(照明応援)
その他シネカノン(宣伝)
あらすじ
福島けい子は、父親の異なる四人の子を持つシングルマザー。しかし子供たちを学校へは通わせておらず、彼らが近所の人に見つからないように気をつけながら暮らしていた。 実際にあった出来事をもとに、閉鎖的な状況下で生きる子供たちの姿を、生き生きと描く。

コウモリ】さん(2009-10-11)
全てのをあらすじ参照する

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【クチコミ・感想】

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36.《ネタバレ》 一言で表現するなら、「実写版『火垂るの墓』」。
観終わったあとの後味は最悪ですが、あとあとまで印象に残る作品でした。どんどん崩壊していく、純粋で閉塞した、ちいさなコミュニティー。淡淡と映されていくその姿に、目は釘付けになってしまうものの、心は「もう止めてよ…」と訴えていました。
そして迎える、クライマックスのストーリー展開は(実際の事件に基づいたせいもあるのかもしれませんが)、個人的には『反則』で好きにはなれません。「あんなに小さくて可愛い子を、そんな残酷な目に合わせちゃダメだよ……」という気持ちもありますが、何よりも、風呂敷を畳まずに千切って投げられたような感じがしました。崩れゆく子供達の物語に、『救い』を差し伸べて欲しいとまでは言わないけど、何か、ひとつの区切りが欲しかった。だって、これじゃ結局、何も変わっていないじゃないですか。そういうラストで、観客の心に尾を引かせることが狙いなのかもしれませんが、それにしても、止めてほしかった。
あ、あと、実際の事件に基づいてはいますが、「4人の子供達が育児放棄されて自活した」という大筋以外は、ほとんど一致点は無いので、比較するほど意識しなくていいと思います。「(監督が)実際の事件に『触発』されて、こういうストーリーの映画を創ろうと思った」程度の理解で十分でしょう。 IKEKOさん [DVD(字幕)] 8点(2005-04-02 21:33:26)

35.まいりました。
子供は天才だなぁと思いました。そしてこの監督も。岩井俊二の「打ち上げ花火・・・」もすごかったけど、これもまた子供の天才を映像に残すことに成功した希有な作品ではないでしょうか。
切なくてもう一度見るのはシンドイけど、子供たちはみんなすばらしい演技でした。 レンジさん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-04-01 12:03:47)

34.是枝作品を初めて見た。メルヘンチックでふわふわとした画と音楽、しかしその根底にあるのは無責任な大人と社会への冷たい視線…といったところだろうか。しかし、私はやはりこの手のストーリーが好きではないし、この映像表現も合わないみたいだ。人間って、ましてや子どもの心って、もっと複雑で混沌としていると思う。いくらフィクションだとしてもこんな風にいくかなあ…、と疑問しきりだった。一歩引いた目線でそれを見据える抑揚のない流れも、そして延々とそれを続けるのも返って計算高さのようなものを感じた。YOUの演じる母親だけには妙にリアリティを感じた。子どもが可愛いのかどうでもいいのか、どっちつかずの空恐ろしさとあくまで軽い言動が、未熟な大人の典型のようで怖かった。 のはらさん 4点(2005-03-27 02:04:03)

33.子供達が健気で逞しくて無邪気だから余計に胸が締め付けられる。 NINさん 8点(2005-03-26 15:33:16)

32.淡々と流れていく日常の中で、登場人物が誰1人悪意を持って子供達に接していないところが自分にはとても辛かった。あまり辛すぎて、何度も途中で止めようかと思った。でも、絶対に泣いてはいけないと思った。泣く事ではなく忘れないということがこの映画を尊重する事だと思う。この映画は事実より作られているが、実際の事件とは全然違う話なので、ドキュメンタリーではなくて一つの『映画』として見るべきかな? さらさん 8点(2005-03-22 10:54:26)

31.見終わって、何とも表現が難しい後味でした。
感動するではなく、色々な事を考えさせられるというか・・・
時間がたっても音楽や映像が頭に残りました。
特に明がゆきを連れて、帰ってこない母親を駅まで迎えに行って、戻ってくる際に「キュッ、キュッ」というゆきの靴の音が物悲しく響くシーンが印象に残りました。
2回目に見たら1回目と違いストーリーが分かっている分、悲しくなり、涙が溢れてきました。
人それぞれ、何かを考えさせられる映画だと思います。

ジムさん [映画館(字幕)] 9点(2005-03-13 10:28:40)

30.《ネタバレ》 あまりに自然体な子役達の演技に驚愕。救いの無い物語の中に垣間見れる彼らの楽しそうな笑顔が、観ている者に強烈な印象を残す。その反面、女子中学生の存在は本当に必要だったのかどうか疑問に感じた。同級生から虐めを受けているのかと思えば、何の躊躇いも無く援助交際なんかもしている。彼女の家の様子から見ると、別にお金に困っているわけでもないだろうに。もう少しキャラ造形をはっきりさせてほしかったかな。しかし、ラストシーンに一家と揃って行動する彼女を登場させ、ただ悲しい結末だけでは無い、様々な可能性を想像させる終わり方にしたのは個人的に良かった。ただの悲劇で終わらせないところに好感が持てる。
終末婚さん 8点(2005-03-11 23:53:24)

29.ものすごーく出鱈目な事が書いてあったので書き直します。社会派という自負がこの人にはあるのだろう。映画が社会に対するご意見番になりうると信じているのだろうか。映画はどんなに人気があってもやがてスクリーンから姿を消す。だから歴史に残る映画でさえ、何が(フィルム?壁に映る光?ビデオ?)残っていることで歴史性を誇示しているのかよくわからないのだから映画って儚いと思う。儚いものが社会と対峙してもいい結果は得られなさそうなのに、この映画は社会を語るためのただの媒介になってしまったように思う。暖めていた企画ということで執念はあったと思う。でもその執念は本当の映画を作ることだったかどうか。 Qfwfqさん [映画館(字幕)] 4点(2005-03-09 12:57:00)

28.実話にもとづいたフィクションということだけど、観ている側に訴えるものは感じるものの何が言いたいのかよく伝わってこないまま黙々と流れていく映像といった感じで観てうてイライラした。 civiさん 4点(2005-03-08 06:28:52)

27.《ネタバレ》 とにかくキツイ。どうしようもなく。カンヌ映画祭で賞取ったという触れ込みだけ見てあらずじを知らなかったもんで衝撃が強すぎた。しかも映画からにじみ出てくる、まだ事実よりは幾分やわらかく書いているんだよ、といった感じの脚本。正直言って子役の演技を見る余裕さえなかった。落ち込んだときに見てはいけない映画。 この道を行けばどうなるものかさん 3点(2005-01-13 19:21:04)

26.実話と言うこともあり、この物語から伝わってくるものは凄いものでした。もちろん、映画ということで実際の事件とは違う部分もあるんだろうけど。けれど、映画全体の静けさとYOUが演じる母親の明るさのギャップが凄い怖さを出していたような印象を受けました。とにかく、この作品は怖く、見終わってからもなかなか頭から離れませんでした。そして、子供達の力強さ、もろさ、そして、周りの大人たちの無力さなどがとてもよく表現されていたと思います。どう感じるかは自由だと思いますが、是非、現代に生きる色々な方に見てもらいたい作品だと思います。 シュシュさん 9点(2005-01-10 02:22:26)

25.《ネタバレ》 「目は口ほどにものをいう」という言葉があるが、この作品に出てくる子供たちはまさにその言葉の意味を訴えているようだった。さびしそうで、何か言いたい事でもあるような目。でもある種の「諦念」さえ抱いてしまっているような視線。よく虐待された子供や学校でいじめられている子供たちの顔写真がメディアに露出することがあるが、彼らの目と、『誰も知らない』に出てくる子達の目はよく似ている。演技で、あそこまで出来るのか…と観ていて鳥肌が立ってしまった。明が放った「相談所に行くと、いっしょに暮らせなくなるから」の一言。本来ならば涙を誘うであろうこの一言も、彼の「目」が恐ろしいほどに残酷なものだったから、泣けなかった。 
直視したくなくなるようなシーンも多々見られるけれど、それらはストーリーの進み方や音楽の綺麗さに緩和されている。 残酷なのに、後味は悪くない。 素晴らしい作品だった。 kokayuさん 8点(2004-12-07 16:41:52)

24.かんじんの事件の部分がすっぱり抜けてるんで「この事件を忘れないでほしくて」という事を言っているらしいと見る前に聞いていたので、そういう目的ならむしろ舞台を変えてでも「その部分」を語るべきでは、特にこの主犯の少年は今は私と同じ30歳ちょっとらしい、同じ時代に机を並べていたかもしれないのに全く事件を知らなかったということもあって最初はそう思ったのだけど、「xxに捧げる」の一言で済ましてるものも多い中、むしろそんな一言もいらないくらいの作品。廃棄分の弁当を分け続ける店員、話を聞いても「そうなんだ・・」で終わってしまった店員、「俺ちゃんと避妊したから父親じゃないよ」は笑うとこじゃないような気が。きっと言い訳逃れな大人の象徴。大家に友達にそしてあの少女に。何か事件が起こるたんびにこう思うはずだ。隣人や近しい人たちのインタビューや話を聞いて、この人たちはなんで何も出来なかったんだろう、なにか気づいたはずだろう、どうしてこうなるまで・・ この周りを取り囲む人々に絶対自分はならないと言い切れるだろうか。私にも自信がないからこそ、「兄弟で一緒に暮らしたいから」と語る長男に惑わされちゃいけないと思った。それが彼らのためだと思いたい。なんてこと言うんだと思われても・・ 知っていても何もしなければ「誰も知らない」「何もしてない」のだと一緒。この問いかけに、時間を忘れた2時間ちょっとでした。 へろりうしオブトイジョイさん 9点(2004-12-04 21:44:43)

23.すごく良かった。これが率直な感想です。映画のテンポがたまらなく好き。ゆっり時間が流れているようだけど、実際には子供たちの体力はどんどん消耗されていき、精神的にも限界に近づいていると気づかせる、その映画全体の月日の流れの伝え方がとてつもなく上手いなと思いました。小道具も上手い。例えばマニキュア。お母さんがいなくなってから床にこぼれて固まったマニキュアを指でなぞる京子のシーンとか脱帽です。こんな風に名シーンを挙げていたらキリがないのですが、とにかく本当に良いんですよ!柳楽くんの演技は素直で好感が持てます。お母さん役のYOUさんもハマってるし、キャストもほとんど文句なし。そして私がもうひとつ気に入っているのは音楽。主題歌の『宝石』はあのコンビニのお姉さん役を演じたタテタカコさんが歌われているようなのですが、本当に切ない曲で最後の電車に揺られる2人のシーンのバックで流れている時とか私は泣きまくりでした。本当にこの映画にピッタリな美しい曲だと思います。もうこの映画を見てから3ヶ月近く経つのに、すべてが鮮明に蘇ってきます。本当にまた素晴らしい邦画に出会いました。 未歩さん 9点(2004-12-01 22:05:12)

22.映画を見た後で知った実際の事件はもっと悲惨なものだった。それに比べて考えてみると、今回の映画は、実際の事件の悲劇的な部分を上手く避けながら、とくに子供達の「生きていこう」とする強さに焦点をおいているようで、そのpositiveなメッセージに共感をもてた。主役の柳楽くんだけでなく、韓英恵の存在が大きい。 あまねさん 7点(2004-12-01 15:08:22)

21.★実際にあった事件を元に作られた映画であるが、酷い部分は違う展開に置き換えられているし、いつか訪れるはずの結末も見せないで、綺麗な映画に仕上がっている。(心が痛くなるお話であるが、実際の巣鴨子供置き去り事件はもっと悲惨)
★脚本も良いし、子供達の演技も自然で素晴らしい。しかも全員平成生まれだよ、コンチクショウ。(若さへの僻みです。気にしないで下さい) flyhighさん 9点(2004-11-30 17:08:24)

20.私達は普段、衣食住、特に食は当たり前のようにあるが彼らにはない。そして、映画を観ただけでは、彼らの本当の苦しさは分からない。戦争を体験していないので、戦争の本当の苦しさも分からない。でも、その苦しさを分かろうとすることは出来る。未来に繋げることは出来る。 武蔵さん [DVD(字幕)] 7点(2004-10-30 21:30:08)

19.明役の柳楽くん、実は私のダンナの子供の頃にうりふたつなのです。
まるで「うちのダンナの隠し子?」って位似てるのです。
だからこの映画を見ているとき何だか変な気分でした。
映画を見た感想は色々言いたい事はあるのだけど何だかまとまらないって感じです。
見終わった後「結局、あれから子供たちはどうなったの?」それは誰も知らない。 あずきさん 7点(2004-10-30 16:45:16)

18.《ネタバレ》 いろんな情報から絶対大泣きすると思ってタオル持って観に行ったんですよ、でも泣かなかった(not 泣けなかった)。登場人物に過剰な演技、台詞一切ありませんよね。現実には人ってこういう反応をするんだと思います。特にコンビニの店員の女の子が、明に「警察とか福祉事務所とか…」といったときに「離れて暮らすのいやなんだ、前にそんなことあったし…」と返されたときの演技、嘘くささが全くなかった。ということで、これはテレビマンユニオンお得意のドキュメンタリードラマですね、三つ子の魂百まで。そして現代にはそぐわないものを削ぎ落としていったと。是枝監督の作品はドキュメンタリードラマ的手法ばかりなのですが、今回はフィクションではない分それがより生きています。エンディングでカタルシス(意味わかんない人は調べてね)がないのは、あくまで主人公の子供たちの視点、感情がメインということで、観客が何らかの意味で納得することに比重をおかない演出意図だと思う。やり場のない感情ってみんな持ってるじゃないですか。ま、映画にはそれを昇華させる効用ってのもあって、アクション映画や昔のやくざ映画ってモロにそれなんですけど。冒頭にモノレールシーンを持ってきて、すぐに引越シーンに移行するところで明に経過した1年という長さがすぐわかるし、定点カメラの映像から様々な変化が見て取れるし、映像的にも優れてると思います。ベタな感動を求めるべき作品ではありませんし、第一カンヌでしかもタランティーノが評価したものにそんなもの期待するほうが間違いでしょ。 shintaxさん 9点(2004-09-30 17:36:00)

17.まだ12歳なのにしっかりしているなと思いきや、途中から不協和音が聞こえだし、母親の身勝手さを散々見てきたのに、それと同じようなことをしてしまうというそのギャップが印象的です。
 柳楽君の演技はカンヌで賞を取るほどのものでしたが、僕はこの四兄弟の中の長女役の子がもすごいと思いました。兄を見るときの眼差しがすごかったです。
 これが実際の事件を基にしていると言うから驚きです。母親の無責任さを憎むものでもなく、子ども達に同情するでもない、どういう感想を持ったらいいのか分からないけれど訴えかけてくるものがある不思議な映画でした。 暇人さん 8点(2004-09-28 10:21:36)

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【点数情報】

Review人数 196人
平均点数 6.94点
021.02% line
100.00% line
242.04% line
363.06% line
4136.63% line
5157.65% line
62412.24% line
74623.47% line
84221.43% line
93517.86% line
1094.59% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.30点 Review13人
2 ストーリー評価 8.50点 Review16人
3 鑑賞後の後味 5.78点 Review19人
4 音楽評価 8.00点 Review20人
5 感泣評価 6.75点 Review16人

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