みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
13.オリジナルを観た時の心の震えは色褪せる事無く。今また新しい技術を施された鮮やかな未来世界に再び陶然となりました。 いつも暗くて猥雑な下界に降りしきる酸性雨。 巨大な広告船に映る日本髪の女、奇妙な文字。 内も外もメタリックに輝くタイレル社。 からくり人形が占める技術者の部屋。白いダリル・ハンナ。 髪形も肩パットも押しの強いショーン・ヤング。 もう少し色気の欲しいハリソン・フォード。 レプリカントの哀切、悲恋。音楽の残す余韻。 全てが濃く強く、あの紺色の世界の中に刻印されていて美しい。 何度観ても心惹かれる名作、監督の意匠が一番反映されているこの‶ファイナル・カット”が一番好き。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2021-03-08 23:52:19) 12.作品の出来は素晴らしい、文句なしです。 ただ↓の方のように自分の好きな映画を悪く言われたからってその人達を貶す様なレビューは不快ですね。 色んなセンス、価値観があっていいじゃないですか。 【pillows】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-04-18 02:57:46) 11.『ブレードランナー』と『地獄の黙示録』。・どちらも有名な小説を元にしながら、小説とはかけ離れており(違いを探すより共通点を探す方が…)、・どちらも観かける度にバージョンが異なり(笑)、・どちらもあまり中身があるような気がしない作品だけど、・どちらも逆らい難い禁断の魅力がある。 と、自分の中では独特の位置を占める2作品なのですが。むかしある知り合いが、「サイバーパンクってのは“間違ったニッポンが出てくるSF”のことでしょ」と、勿論これは冗談で言ってたのですが、この元にあるのは要するに、『ブレードランナー』という映画の持つ「イメージ」とその影響力、なのですな。本当にイメージ力の強い映画だと思う。内容(物語)はむしろ、小説よりも平凡だとは思いますが。しかし、ハリソン・フォード演じる主人公デッカードのボンクラぶりと対照的に、無表情ながら悲哀と存在感を示す4人のレプリカント(この言葉を創造しただけでも本作は不滅だと思う)。ラストのルトガー・ハウアーとの死闘は、とにかく出色。およそ何も生み出さず何も解決することのない絶望的な闘いが、最後に「何か」を生み出してひっそりと終わる。全体的にはかなり“ビョーキ”な作品ですけれど、やっぱりイイなあ、と思うのです。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-02-26 08:50:36) 10.《ネタバレ》 暗く湿って猥雑な近未来都市の造形が良い。多情でけだるく、時に無機質に音を刻む音楽が良い。未来や過去を持つことができないロイが限りある記憶を語るのが良い。そのメッセージを引き取ったリックが、自分の人生への覚悟を決めるかのように、さりげなく折り紙を握りつぶすラストが良い。 【ねこひばち】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-07-13 22:10:21) 9.なんだろう、この気だるささえ感じさせる退廃的な映像は。素晴らしい。限られた命という提案は示唆深い。30年前の作品ということを考えると驚異的でもある。レプリの逝ってしまう場面は映画史に残ると思う。 【タッチッチ】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-02-05 14:57:48)(良:1票) 8.《ネタバレ》 何人かの方が「青春」と書いていますが、私にとってもこの映画は青春ですね。 若い頃は美しく優れていて生の短い物に憧れていて、レプリカントはまさにそのもの でした。友人達とルドガーハウアーがどれだけ渋いかという事をうっとりしながら 話し合ったものです(笑)。若かったですね~。いや今みてもかっこ良いのですが 残忍です。若い頃の、刹那的で精神的にいっぱいいっぱいな感じが映像で良く表現されて いると思います。 思い出は、時と共に消え去る・・・・・雨の中の涙のように。 良い年をしてじーんときました。 耽美派映画です。リドリースコットは本当に美しい映画を撮ります。 【梅干御飯】さん [CS・衛星(字幕なし「原語」)] 9点(2009-12-20 21:05:25)(良:1票) 7.《ネタバレ》 この映画は深夜明かりを消して「漂う」感じに身を任せながら観るのが最高です。また音を絞ってぼーっと眺めているだけでも、映画には無い良さを感じられるような気もします。それほど映像・情景が美しい。雨と霧に霞む夜の都市、空に浮かぶ船、夜間照明と光と闇のコントラストは、なんと表現したら良いかわからない程、息をのむようなすばらしさに圧倒されます。音楽も情景にマッチしていますし、ラストーシーンからテーマ音楽が流れてテロップに切り替わるその「間」が絶妙で痺れます。ストーリーやそれぞれの象徴的な場面にはいろいろな解釈があるようですが、自分はレプリカントが恐れる「死」と求める「生」、そして死んでしまった時に「空に放たれる鳩(自分は「すべてのものからの開放」を象徴したものだと捉えました。)」が大きなテーマだと思っていますし、単にSFというジャンルにはめることはできない、ハードボイルド、フィルムノワールという臭いも十分感じることができて、それだけでも素晴らしく、自分の「ツボ」にはまった映画でした。 【たくみ】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2009-11-29 11:58:44)(良:1票) 6.雰囲気が大好きな映画。 CG技術が全然発達していない時代の作品にも関わらず、今の作品より造形物の生生しさを感じてしまう。 物語の序盤では、トラウマ映画になる不安があったが、終わってみると、むしろ思い出深い映画になっていた。 【タックスマン4】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2009-10-22 00:52:07) 5.25周年を機にお色直しをされたデジタル・リマスター版は、グラデーションが多くディテールに凝るBRでは絵画修復なみの威力を発揮する。 くすんでいた画面も彩度が上がって生気を取戻し、蔵出し映像や完全版のシーンも加えられながら時間は短縮され、音質もレンジが広がった。 見苦しかった箇所(初登場時のロイ・バティ(タイレルとのシーンのアウトテイクを流用?)の背景、アブドゥル・ハサンを詰問するデッカードの口の動き、ガラスを突き破るゾーラのスタントの頭部、スピナーを吊り下げるワイヤーなど)をいずれも抜かりなく修正してきているのも、納得のいくものを作りたいスコットの執念を感じさせる。 鳩のシーンだけは元の方がよく思え、雲の切れ目からのぞく青空に羽ばたく鳩が昇天するバティと感じられるのだ。 ディレクターズ・カットと同じく、ボイス・オーバーと旧エンディングがないことでピアノの上に飾られた写真の異質さが際立ち、スコットの意図どおり白いユニコーンとともにデッカードの出自の不確かさをほのめかすものとなった。 ドリュー・ストルーザンによるブルーを基調とした新しいポスターも新鮮な趣きをそえる。 【レイン】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-07-21 03:41:52)(良:1票) 4.《ネタバレ》 ファイナルカット版がCSに登場。 やたらな日本語の看板が前にも増して強烈。 「コルフ月品」はいつ見ても笑ってしまうけどCGでなんとかしないのだろうか。 以前ここのレビュワーさんが「銀シャリ映像」と表現していたのに感心したことがあるが、今回、その銀シャリ感は低下しているように感じた。 キレイな映像で見ているうちに、ある妄想がめばえた。神は自分に似せて人間を作ったというが、それが事実かどうかは置いて、もしかして神は人間よりショボくてダサかったりするのではないだろうか? そう、タイレルとロイのご対面シーンでまさにひらめいたのだった。タイレルはロイの20倍の寿命があるというだけで、見た目も頭脳(チェスに象徴されている)も己の創造物よりはるかにショボいのである。 神は人間を自分よりも上等に作ったのではないだろうか?けれども儚い寿命で。 キレイな映像はそんなことを思わせました。 また、俳優たちがいかに自由にやらせてもらっていなかったか、つまり細部にいたるまで監督の思い通りに動かされていたかもよくわかる。「何をしているかもわからず駒のように動かされていた」と怒っているハリソン・フォードや「暴力的で屈辱的なラブシーンだった」と憤懣やるかたないショーン・ヤングの言葉が実感として感じられる。 ガフがデッカードたちを黙認して逃がした理由は、デッカードの寿命がもう長くないためではないだろうかと思った。そうすると、レオンやロイが死の恐怖を繰り返しデッカードに迫ったシーンが生きてくる。 タイレルは「人間を超えるスーパーレプリ」を目指してレイチェルを作り、デッカードはたぶんそれより前に開発された「退治用レプリ」のはずで、それにしても弱っちくみえるけれど全体で考えるとデッカード型のレプリは「まず射撃能力(逃げるゾーラや回転するプリスを確実に撃つ)」「細部の認識能力と因果関係類推能力」などを優先して設計されているみたいだ。 鳩のシーンは何気なく見逃しがちだが、人造物たるロイに魂が宿っていたこと+魂が不滅であることを作り手が肯定していることになるから本当はもっと驚くべきなのだろう。 最後に、ロイとの対面シーンでタイレルがしゃべっている内容は、最近話題の「動的平衡」概念にかなり近いです。福岡伸一が本を書き出したのは最近ですから、ブレードランナーの場合はシェーンハイマーの影響によるものだと推測されます。 【パブロン中毒】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2009-04-04 13:48:26)(良:2票) 3.《ネタバレ》 映像が脅威的に美しくなったことや細部の微調整を除けばほぼ「ディレクターズ・カット」と同じ内容で、ハッキリと分かる変更箇所はラストの鳩のシーンぐらい(この変更は賛否が分かれそう)。前に見た「ディレクターズ・カット」も十分に楽しめましたが、「14インチブラウン管TV×DVD」と「37インチフルHD液晶×ブルーレイ」ではまさに全くの別物。ソースが変わるだけでここまで違って見えるものかとただただ驚嘆しました。これでようやく私は真の『ブレラン』を体験できたのかもしれません。 【とかげ12号】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2008-08-20 21:40:24) 2.《ネタバレ》 昔から大好きな映画なのでブルーレイで超高画質・高音質になってひたすら感動です。コアなファンではないので、今回のバージョンが今までのとどう違うのかよく判りませんでしたが、デッカードの夢をあの殺し屋が知っていたということはどうやら彼はレプリだったんですね。ふーむ。なるほど。 【ぽじっこ】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2008-06-29 11:22:26) 1.《ネタバレ》 今更ながら思うが、初めのラドカンパニーの緑色のロゴから、エンドロールでヴァンゲリスのテーマが終わるまで117分が全てパーフェクトな作品。これを見返すと最近のSFがいかに頑張ってないかが分かる。レプリ側の心情で観ると本当にやるせないし、彼等の反乱は同情にも値すると思うし、命の恩人でもあるレーチェルに恋するデッカードもまた、ブレードランナーという職業に反乱を起こした事実を仕方ないと思えてしまう。タイレル社長の殺される時の流血、夢の中のユニコーン等、残して欲しい所は全てあったし、25年経って名作は伝説になったのだなと実感した。何より映像が物凄く綺麗になっていて、美術や特撮を行ったスタッフも本当に報われている。どことなく機械的な動きをするハリソン・フォードも実はレプリだったデッカードを熱演。その他ルドガー・ハウアー、ショーン・ヤング、ダリル・ハンナも素晴らしい。スシマスターのロバート岡崎の「分かってくださいよー」の逆ギレ具合も何度観てもご愛嬌。ワークプリントで観る事ができる盛り付けの黒海老は、ボリュームがあって確かに2つで十分だが「ブレードランナー」という壮大なSFオペラは何百回見返しても新たな感動があり、これで十分という天井が無い。15,000円出す価値はあります。 【まさかずきゅーぶりっく】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-01-06 18:10:15)(良:1票)
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