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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です!
【クチコミ・感想(9点検索)】
5.《ネタバレ》 川を流れる一隻の船、何かを告げる汽笛の音、デッキの上の椅子から起き上がる女性。
電話で談笑し、扉を開け自転車で坂を下っていく疾走とモノローグ、自転車に乗る少女の髪を靡かせるように吹き付ける風、青空に拡がる雲、鮮やかな夕陽と日差しの美しさ。
学校で捧げる祈り、教会のような空間で見つけ出会う女性たち。
和気あいあいで歌う合掌部は少女たちの聖域、向けられる視線を軽蔑し、男を嫌悪する“理由”、遠くから見守る視線、ボロ車でも運転し続ける意地っ張り。
逆に男たちは風でめくり上げるスカートを抑える女子たちを下から見上げ、秘密を共有することで友情を結ぶ。
そんな異性たちが共に制服から体操服に着替え走り、歌い合い無くなっていく男女の垣根・心の壁。
ネットに流れる過去、兄の送り迎え、ピアノを弾けなくなった理由、声の主が不意に現れる戸惑い。
あれだけ憎んでいた存在が縁側でスイカを食べ、過去の思い出を語り頭を撫でるなら…そんな優しさに弱く、甘えたかった。今度こそ…。
裏切られ、涙を流したくてもそれを笑顔で偽り、代わりにホースの水をぶちまける。
手紙に溢れる想い、考え、夢。
自分のため、誰かに勇気をあげるため、電話の向こうで戦っている人のために歌い、振り返り、歌うことを繰り返す。
悩み、不安になり、泣いている人に笑顔になって欲しいから弾いて、弾いて、弾いて。例え届けたい人に届かなかったとしても、何処かで聞いてくれている人のために。
行ってしまう前に、命をかけて戦っている人のためにありったけの想いを歌と共に伝えたい…良い映画だ。 【すかあふえいす】さん [DVD(邦画)] 9点(2016-12-15 04:22:36)(良:1票)
4.どうせならエンドロールも合唱にしてほしかった・・・。 【ケンジ】さん [ブルーレイ(邦画)] 9点(2015-09-23 01:04:31)
3.《ネタバレ》 まず、舞台である五島列島の美しさに、否応なしに惹き込まれました。海に港に坂道に教会・・。どこもかしこも、実に映画映えするロケーションばかりでございました。 そして、女王様のようにお高くとまってるガッキーには、むしろいつもよりドキドキしたし (笑) 、道徳の教科書のように正しく、カルピスのCMにでも出てきそうな爽やかな生徒たちも、皆よかった。 もちろん、本作のテーマでもある、彼らの歌も素晴らしかった。序盤の「マイバラード」からして、すでに心をつかまれたというか、、それがまた最後に待ち構えていて、その大合唱の圧巻に私も心燃えました、、。 柏木先生の言葉、「ここにソプラノがいるね。アルトもいて。例のやつ、するしかないね」←これ、なんか好きでした。 「冷蔵庫にジャガイモがいるね。たまねぎもいて。にんじんもいて。カレーライス、するしかないね」←私はいつもこう (笑) ラストは見ての通り、「船出」ですね。それは生徒一人一人、そして柏木ユリにとっての、新たな人生の旅立ちも意味します。 もちろん、新たな旅立ちを戸惑うあなたの背中を力強く押してくれる映画でもある。 3月~4月あたりの、別れと出会いの季節にまた観たくなる映画です。 【タケノコ】さん [映画館(邦画)] 9点(2015-03-14 19:08:28)(良:1票)
2.《ネタバレ》 同監督の『僕らがいた 前編』を、ロケも方言もまるで活かせていないと
かつては酷評したが、この変貌ぶりは何だろう。
恒松祐里が自転車で教会までの坂道を駆け下りていく冒頭のモンタージュの爽快さ。
学校の屋上や、緑の美しい小高い丘から碧い入り江を望む
『サウンド・オブ・ミュージック』的壮観がよく映える。
標準語で通していた新垣結衣が、本番直前に発する「あんたは一人じゃなか。」の
真情こもる響きは、やはりお国言葉でなければならないだろう。
樹々や髪を揺らす風、汽笛の響きの反復はモチーフとして勿論だが、
冒頭でフェリーのベンチに
寝そべる新垣の後ろ姿を捉えた水平移動は終盤の出航シーンで対照され、
風の渡る踊り場で見上げる男子の窃視は、見下ろす女子の窃視によって昇華される。
序盤の新入部員勧誘で歌われた「マイバラード」もまた、
二段構えのクライマックスとして会場ロビーの反響の中で反復されるのだが、
その歌声に囲まれる渡辺大知の喜びの表情が何より素晴らしい。
基本的なことだが、
本番時のピアノ演奏で新垣自身の運指をショットとして見せているのも良し。
教会の窓辺の石田ひかり、台所の木村多江ら母親の像を包む外光の演出も
さりげなくいい。
【ユーカラ】さん [映画館(邦画)] 9点(2015-03-10 23:14:53)
1.《ネタバレ》 脚本はちょっと音痴な気もします。
原作由来なのかもしれませんが、色々とドラマを盛り込み過ぎ。特に先生がピアノを弾けなくなる原因となった過去のエピソードは定番過ぎちゃってて。この監督の過去作品にも同じネタが登場してますし。
女子生徒のモノローグで始まりながら先生のモノローグで終わるという構成もツッコミどころ。
だけど、今の日本の風景の美しさを切り取り、ドラマの中に生かしてみせる三木監督の手腕がここでも存分に発揮されています。青い海、五島列島の美しい島影、人々の暮らす家並み、そこで生きる中学生達の生が、その風景の中に溶け込んで。
海、船、汽笛、風といったキーワードとなる要素が元となった『手紙~拝啓 十五の君へ~』という歌の持つイメージを大切にしていて。
そしてもちろん、十五歳なりの苦悩、切ないドラマがあって。
キャラ的には、ずっとご機嫌ななめ状態のガッキーも良かったのですが、何と言ってもソプラノの少年、彼が全部持っていっちゃったような感じで。彼のあどけなさと彼が抱えたものの重さとのギャップに胸が痛く、ずっと彼を中心に映画を見ていました。
これまで何度か「今の日本の風景を捉えた青春映画」が大切、ってレビューに書いてきましたが、三木監督は今、最もその理想を表現している監督だと思います。
「今」から「明日」へと向かって進む道を示したこの映画、監督の真骨頂が発揮された作品でした。 【あにやん🌈】さん [試写会(邦画)] 9点(2015-02-19 23:04:44)(良:1票)
マーク説明 |
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【点数情報】
Review人数 |
35人 |
平均点数 |
6.89点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 1 | 2.86% |
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5 | 5 | 14.29% |
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6 | 10 | 28.57% |
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7 | 7 | 20.00% |
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8 | 6 | 17.14% |
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9 | 5 | 14.29% |
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10 | 1 | 2.86% |
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【その他点数情報】
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