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【クチコミ・感想(9点検索)】
2.『ラスト・オブ・モヒカン』のオーディオコメンタリーでマイケル・マン監督が
披露する時代考証の知識には圧倒される。
『コラテラル』のコメンタリーで雄弁に語るキャラクター設定の緻密さにもまた
感心させられる。
この作品についても、ハッキングに関する綿密で膨大なリサーチが為されたはずだろうし、
主役脇役問わず各人物の背景や生い立ちまで詳細に設定されていることだろう。
それらはこれ見よがしにひけらかされることなく、
各人なりの明確な原理と裏付け・信念が、即物的な行動のみの描写となって
画面に載せられていく。
いきなり幼少時代に遡って主役の人物背景を説明し始まった『アメリカン・スナイパー』とは
大きな違いだ。
クリス・ヘムズワースが、『ラッシュ』に続き、男の色気があっていい。
うなじや二の腕を映し出しながらタン・ウェイにいまいち官能性が薄いのが
マイケル・マンたる所以か。それとも機動性・高解像度と引換えに光量不足を露呈してしまう
デジタルカメラの弱みゆえか。
夜明けの航空機内、復讐に向かう二人は抱き合い、カメラと共に共振する。
ここからラストに至るまで、さらなる台詞の削ぎ落としは見事の一語。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 9点(2015-05-29 23:54:55)
1.《ネタバレ》 マイケル・マンがハッカーであるとかサイバーであるとかそんなことに最後まで執着するひとではないことくらいは当然皆が知っている。クリス・ヘムズワースが釈放された時にタン・ウェイが向ける眼差しをこれでもかとショット割いて描くのは、この映画はこのふたりの映画であるという説明でしかない。その後もマイケル・マンは物語の中心に据えた男女を取り巻く社会の巨大さを空撮やらインサートショットやらで説明し続ける。司法や権限という社会の内部構造という障壁に呑み込まれるふたり。やがてその障壁は外側からこじ開けられる。復讐心と一縷の望みとを抱え、その大きな風穴から外部へと抜け出す。この瞬間の輝く大都会とトワイライトの天空、狭い飛行機の中で抱き合う男と女。ここでもう充分に満足してしまった。マイケル・マンかっこいいって。ただ勿論、映画は続く。外側へ出たふたりであるからこそ、物語はより荒唐無稽さを増し、マイケル・マンの描き方も行動と結果しか描かなくなる。観客は殆どの瞬間でふたりが何をしようとしているのかという点で置いてきぼりを食らうだろうが、それでいい。そしてすべてが集約されるラストだが、これがまたとんでもなく良い。実行ボタンを押すだけで光るマクロな基盤の中を高速で駆け抜ける情報などというサイバーな戦いなど放り出し、松明の炎が揺れる群衆の中を相手を追い掛けて拳銃と刃物で物理的に殺しあう。映像が共振する。復讐譚として最も相応しい。やっぱりマイケル・マン、めっちゃかっこいいっす。 【すぺるま】さん [映画館(字幕)] 9点(2015-05-11 21:22:25)(良:1票)
マーク説明 |
★《新規》★ | :2日以内に新規投稿 |
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★《更新》★ | :2日以内に更新 |
《更新》 | :7日以内に更新 |
【点数情報】
Review人数 |
12人 |
平均点数 |
5.75点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 2 | 16.67% |
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4 | 1 | 8.33% |
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5 | 2 | 16.67% |
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6 | 4 | 33.33% |
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7 | 1 | 8.33% |
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8 | 0 | 0.00% |
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9 | 2 | 16.67% |
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10 | 0 | 0.00% |
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【その他点数情報】
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