みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
11.《ネタバレ》 第一次大戦の戦場を描いたキューブリックの傑作。 前半は戦場での死闘、後半は組織の腐敗や戦争そのものの不条理を描いていく。 冒頭は二人の将校の会話からはじまる。 そこから塹壕で戦う兵士を視察しに出掛ける。 「やあ、ドイツ兵を殺す覚悟はできているか兵士諸君?」 「椅子に座った奴などに戦いを理解できんよ。 “机上”で戦う奴にもだ」 言っている事はご立派、だが実際は現場の事情を知らずに味方を発砲しようとするようなクソ司令官だ。 突撃前の偵察任務。ピストル一つで敵が潜むかも知れない陣地に近づく緊張感みなぎる場面。照明弾の不気味さ、上官はビビッてトンズラ、味方に殺されるこの不条理よ! さっきまで本音で口論していた二人、上官がきたら建前を通さなきゃならない。 突撃作戦時の戦慄。敵のアリ塚をブン奪るために今日も名も無き兵士が死んでいく。 カーク・ダグラス率いる部隊が突っ込んでいく姿は胸が躍る場面でもあるが、同時に事態は急変する。 それにしたってロジェのクソ野郎めっ! こういう奴ほど長生きしやがる。 裁くべき人間を間違えた軍法会議、くじびきで選ばれた“殺される”人間・・・余りに不当だ。 だいたい、どうして敵の陣地を奪ってもいないのに自分の兵士をむざむざ殺さねばならんのだ。 連帯責任の前に、本当の原因を何故追究しようとしないのだろうか。そんな世の中総ての理不尽さを見せ付けられているようだ。 組織が個人を殺す事の残酷さ。爆弾一つで何百人も殺すのと、違うとは言わせない。 死にゆく男たちは最後まで抵抗し、ハラを決めて散っていく。 やり場のない怒り・・・司令官の座を降ろされるくらいで済むと思うなよ。 だが、責任を擦り付け合う奴だけが軍隊じゃない。ルソー大尉みたいな“漢”たちも生き残り、また死んでいくのだ。 酒場で歌う女の歌が、彼らのせめてもの慰めなのだろう。 そして生き残った男たちはまた戦場へと進んでいく・・・。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-12-18 17:47:32) 10.《ネタバレ》 ミロウ将軍の暴言その1 『ドイツの弾が嫌なら フランスの弾を食らえ! 』 ⇒@嫌だ 自軍の弾に当たって死ねとはなんてコト! 暴言その2 『大佐、君の第10中隊の中から各10人選び、臆病の罪で死刑にするぞ それに値する! 』 ⇒@って臆病の罪ってなんやねん!値しない! 兵士の命を何と思っているんだ。 やるせない思いがMAXに達しますよね。 しかし、見やすい戦争映画ですね 不謹慎で申し訳なく思いますが、面白いです。仏独対戦ながら、英語なのでフランス兵だと全く感じられない。ドイツ兵に関して言えば、望遠レンズに映っていたのか映ってなかったのかさっぱり判らなかったほどの豆粒大。そのヘンの曖昧さこそが楽しめた要因となっていたのかもしれませんね きっとこの先、またいつしか無性に観たくなる時やってくるよな気がいたします。 【3737】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2014-11-22 21:31:42)(笑:1票) 9.《ネタバレ》 初期(雇われ監督時代)キューブリックの最高作です。塹壕の中をカメラが主観視点で進むシーンは、その後作られた第一次世界大戦を扱った映画で良く模倣されています。あの長回しで撮られた悪夢のような突撃シーンでは、カーク・ダグラスが前進するのと共にカメラも彼の姿を追って移動するのですが、ピントがあった映像(パン・フォーカス?)で映し出された周囲の惨状が余りにすごくて、非現実的な感覚すら陥ってしまいます。処刑シーンではキューブリックらしいシメントリーな画面構成が観られますが、その中でも意識不明の兵士を担架に縛り付けてまでして立たせるシーンなどは、軍隊組織の官僚性と非人間性に驚かされますが、かえって滑稽に見える感じもします。ラストの場面で歌うドイツ娘役はこの作品完成後にキューブリックと結婚するスザンヌ・クリスチャンですが、さすがのキューブリックも彼女の撮り方には愛情が感じられます。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2009-07-11 21:08:49) 8.《ネタバレ》 これ、最後にダグラス様も転がったら・・・スゲーおもろいんじゃ・・・いや、ダグラス様ですから絶対にありえませんけど。かくいい(痺)♪ 【ジマイマ】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2006-07-14 22:44:40) 7.傑作。キューブリック作品ではもっともよくまとまっています。しかもキューブリック作品でもっとも人間らしいし。ここまで感情的な作品って、キューブリック作品では例外的ですよね(「スパルタカス」はキューブリック作品ではないと見なして)。しかしラストではあっさりと死刑を執行してみせ、ここで彼はヒューマニズムと決別してみせます。この映画を象徴する展開であると同時に、その後のキューブリックの作風をも示唆する映画史上の重要シーンだったわけです。 【ザ・チャンバラ】さん 9点(2004-06-09 22:04:49) 6.戦争の不条理、軍隊の不合理などの矛盾点がしっかり詰め込まれており、映像も随所にキューブリックらしさが出ている。初期の作品ではあるがフルメタルジャケットにも負けず劣らずの戦争映画の傑作。 【亜流派 十五郎】さん 9点(2004-04-25 22:58:54) 5.例によって前半後半、静と動の対比が素晴らしいですね。淡々と進む死刑執行は分かっちゃいるけど見ていて辛い。最後の歌では、もう戦争なんか止めちまえ、と思えるメッセージ性の強さがありました。 【TAIQ】さん 9点(2004-04-07 23:31:23) 4.「フルメタルジャケット」よりも、こっちの方が個人的には好きだ。キューブリックにしては、珍しくラストで戦争の無意味さ、悲惨さが凝縮され、兵士の抱える悲しみが情感豊かに描かれる。人間らしさを感じさせる点でも異色の秀作ではないだろうか。 【ひろみつ】さん 9点(2004-01-02 23:27:21) 3.塹壕の中を移動して行く映像が印象的(「シャイニング」の冒頭でホテルの中を案内されるシーンとダブりませんか?)。よく切れるナイフのように鋭利で、冴え冴えとしたキューブリックのスタイルは、この頃から既に確立されていたんですね。それにしてもキューブリックの初期作品は「現金に体を張れ」でもそうですが、まったくムダのない最小限の作りで、どうしてこうも登場人物個々の個性を際立たせることが出来るのか?天才としか言いようがないです。 【黒猫クロマティ】さん 9点(2003-08-07 17:38:41) 2.遠い昔に見たのであいまいな記憶だがやっぱキューブリックは天才だなぁと再認識。神過ぎるぜ。 【しゃぶ】さん 9点(2002-10-16 19:51:13) 1.キューブリックの中では一番好きかな? でもまあこの映画では雇われ監督だったからなあ…『非常の罠』の方がいいかな…。それはともかく、アクションシーンが前半だけなのに、見る者を引っ張りつづける後半の政治的圧迫感はサスガ。最後の泣かせは不要だけど、まあこれはカーク・ダグラスの企画した映画だし…ドライに終わらせるわけにも行かなかった事情が仄見えたり。「職人監督としてのキューブリックの最高峰」ってとこですか。 【エスねこ】さん 9点(2002-09-02 00:29:19)(良:1票)
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