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【クチコミ・感想(9点検索)】
2.《ネタバレ》 己の身より約束を優先するボガードの男っぷり。高みへ高みへと上りまっ逆さまに落下する呆気ない無惨さ…というこれは男の映画であるのですが、同時に女の映画でもあります。純情な娘とあばずれ女との対比。求婚されれば恋人がいると泣き出し、脚が完治すれば踊りまわる娘は残酷なまでに無垢。対して一度は頼った男を殴れないという女には不幸なまでの献身さを感じさせます。娘の脚が治った後、ボガードとこの女二人が対面するシーンが良いです。怪しげな恋人と踊りはしゃぐ娘は今までの純朴な描写と異なるからか、その喜ぶ姿は当然であるのにどこか退廃的なものを感じさせます。そしていけ好かない恋人に凄むボガードの怖さと幻想が立ち消えた失望の姿。さらにそこへ乗り込まずにはいられない恋する女…。男と女と、その繊細な恋愛模様がこの一幕でバッチリ描かれています。 それから凄いのは犬の使い方、抜群です。 【ミスター・グレイ】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-09-25 18:08:02)
1.余韻を拒むようなサクサクしたテンポが心地よく刻まれるボギーの犯罪映画。雪に覆われたシェラの山々、出所したボギーが公園を歩く時の澄んだ空と風に揺れる木々のざわめきに彩られる画面は<フィルム・ノワール>に対し<フィルム・ブランカ>と呼びたくなるような白さを感じさせます。そして足の悪い少女、ボスの病死などを描きながら、男女関係、上下関係に全くべとつきを感じさせない乾いた人間関係の爽快感が全体を覆い、最も存在感を漂わせる犬・・・その犬にまつわるエピソードが序盤に語られることで、そのしぐさが愛くるしいほど相対的に「不吉」さがじゃれるように始終フィルムにまとわりつき、ラストでバスケットから左目だけをのぞかせるその犬のショット、牧歌的なこの弛緩したショットが不吉性の飽和状態を突き破り、必然なる結末を予感させる鮮やかさはお見事。これは“いぬのえいが”です。 【彦馬】さん 9点(2005-03-22 17:10:50)(良:2票)
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【点数情報】
Review人数 |
7人 |
平均点数 |
8.00点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 0 | 0.00% |
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5 | 0 | 0.00% |
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6 | 0 | 0.00% |
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7 | 2 | 28.57% |
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8 | 3 | 42.86% |
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9 | 2 | 28.57% |
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10 | 0 | 0.00% |
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