みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
15.全部見たわけではないですが、現在のところ寅さんを除いて最も好きな山田監督の作品です。 決して楽ではない酪農家の暮らし。山田監督は「男はつらいよ 知床慕情」でも小さな酪農家の厳しい現状に触れましたが、 女手一つで幼い息子を育てながら小さな牧場を営む化粧っけのない倍賞千恵子さんの何と美しいことか。 北海道に遅い春がやってきた頃に、母子のもとにやってきた1人の男。 やがて季節は移ろい、緑が美しい夏、そして実りの秋。そんな北海道の大地の自然の何と美しいことか。 少しずつ季節が移ろうかのように、少しずつ、少しずつ心の距離を埋めていく描写の1つ1つがいい。 そして長く厳しい北海道の冬。しかし、いつかはまた春がやって来る。それはこの2人にとっても。 それを確信させてくれるラストが感動的です。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 9点(2019-11-02 10:38:18)(良:1票) 14.高倉健が自分の過去を告白するシーン。倍賞千恵子がポットにお湯をドボドボを注ぐカットを観た瞬間、「受精率95パーセント!」と叫ぶ笑顔の渥美清が脳裏に浮かんだオレはゲス野郎です。映画は傑作です。ゴメンねバカで。 【ゆうろう】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-05-04 00:01:36)(笑:1票) 13.《ネタバレ》 いい映画でしたね。牧場の仕事を通じて少しづつ心を通わせていく三人の姿を丹念に描いていて良かったです。(私も仕事してますが、こんなふうに自分の仕事を黙々と手伝ってくれる頼りになる男性がいたら、確実にほれます。入院中の自分の代わりに牧場の仕事をしてくれて、言い寄ってくる男性を追い払ってくれて。そりゃ本当に嬉しいものです。)「恋愛とはただのドラマではなく、生きていくためのものなのだ」という言葉を聴いたことがあります。が、労働と生活の中で互いを必要としあい、心の拠り所としていく様が丁寧に描かれているところが共感できました。それなので、できれば牧場を続けてほしかったです。 【bee-charmer】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-05-07 00:23:35)(良:1票) 12.《ネタバレ》 「幸福の黄色いハンカチ」と並び称される本作だが、何かとやかましい武田鉄矢の出番が少ない分(笑)、こちらの方が落ち着いて観られた。登場人物に寄り添い、時間の流れを丁寧に見せる手法は共通している。「幸福の~」では健さん達と一緒に旅をしているような気持ちにさせられたが、こちらは倍賞の牧場に健さんと一緒に住んでいるような思いにさせる力がある。だからこそ、健さんと母子が少しづつ家族のようになっていく姿に自然に共感してしまうのだ。その思いは草競馬のシーンでピークを迎えるわけだが、それまでに多くの時間をかけて丁寧に描いている分、その後の「転」「結」が劇的になるという、映画のお手本のような作品。本作の肝は倍賞の健さんに対する心の動きにあることは言うまでもないが、ここの描き方に手抜きがないので、自然に受け止められる。また本作の素晴らしさは北海道の描き方に嘘がないこと。酪農作業の所作や住居や家財道具、言葉や風習など相当な取材をして各シーンを作っていることが伺える(私が道東在住なので…)。これは子役の吉岡秀隆を含め、名作ドラマ「北の国から」にも繋がっていく流れにも感じた。ただ惜しむらくはタイトルが内容を反映しておらず、損をしている。例えば『望春』のような希望を感じさせるタイトルの方が良かったのではないだろうか。 【田吾作】さん [DVD(邦画)] 9点(2015-04-05 16:41:51) 11.《ネタバレ》 幸せの黄色のハンカチはとっても有名なんだけど、こちらはちょいとマイナーな印象の本作品。山田洋次監督大好きな友人より勧められ鑑賞致しました。少し狙った感ありな展開だけどとてもいいですね~。雄大な北海道の風景と倍賞さんと健さんのマッチングが素晴らしい、そして武志を演じる吉岡くんのこれまた可愛いこと! 悪役で登場のハナ肇もラストで泣かせる演技力を発揮してほんと素晴らしい。強いて言うと虻田3兄弟との決闘?シーンはチトショボイのが残念。渥美清・武田鉄也ほか多くの出演者の方々の役どころの采配も見事決まった一作。こんなにいいのにイマイチ知名度が低めなのはやっぱり微妙に合ってないタイトルのせいかなぁ、なんかモッタイナイナ~。ド派手な演出等はありませんがとても素晴らしい映画です、ぜひご鑑賞下さい。 【Kaname】さん [DVD(邦画)] 9点(2015-03-16 10:20:34) 10.“心が洗われる”とはこういうことか。と、思った。 北海道の雄大な自然の中で、人間が人間として“生きる”ことの難しさと、厳しさ、そしてそれらがあるからこそ見いだされる素晴らしさが、決して仰々しくなく少しずつ滲み出るように映し出される。 冬の厳しさが残る春、短いからこそかけがえのない夏、実りの秋、そして再び訪れる厳冬。四季の移ろいとともに描き出された一人の男と母息子の物語に、一言「いい」としか言いようがなかった。 必要以上に故人を美化する気はないけれど、死してなお銀幕の世界に生き続け、後世に至るまで愛され続けることこそが映画スターの究極の価値だと思う。そして、高倉健という人は、その価値に相応しい人物であったことを改めて感じ入る。 今作は高倉健主演映画ではあるが、同時に倍賞千恵子の主演映画でもあったと思う。 日に焼け泥にまみれながら一人息子と共に生きていく母親役の倍長千恵子からは、内に秘めた強さと脆さが同時に伝わってきて、切なく美しかった。 愛する人の死を経て、母子二人文字通り寄り添うように必死に生きていく姿は、映画の題材としてはあまりにありふれている筈だけれど、時代を越えて愛されるに相応しいドラマ性に満ちていた。 何気ない食事シーンや会話の中から、この母子が抱える悲しみと慈愛がじんわりと伝わってくる。 色々な国の映画を観てきているが、やはりこういった「表現」は日本映画ならではのものだと思うし、その一つの頂点に立つのが山田洋次という映画監督だと思う。 そして、この映画においてもう一つ特筆せずにはいられないのは、ハナ肇の最高の脇役ぶりだ。 ハナ肇が演じる「虻田太郎」というキャラクターは完全なる脇役であるけれど、序盤は「悪役」として登場し、「コメディリリーフ」となり、最後には「最も愛すべき存在」となってこの映画において無くてはならない存在感を見せてくれる。この人もまた日本映画史に残り続ける名脇役なのだと思い知った。 高倉健演じる主人公は、ついに最後まで母子の家で寝ることはなかった。 それでも一夏の共生によってこの3人の間に生まれた絆に、自分でも驚くくらい素直に涙が溢れた。 「幸福の黄色いハンカチ」と同様に、この先自分自身が歳を重ねつつ繰り返し観るほどに“深まる”映画だろう。 【鉄腕麗人】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2014-12-14 01:37:37) 9.《ネタバレ》 賠償さん演じる民子が主人公を待ち続けるという、何とも暗い話なんですが、日本人が大切にする心がわかって、ジーんと来ちゃうんです。 高倉健さんの傑作の一つです。 【クロエ】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2014-12-08 04:55:43) 8.《ネタバレ》 一つ一つ、シーンについて語りだしたらきりがない。最初から最後まで、ただただ見入ってしまいました。山田洋二という人の映画は、兎角男性がチャーミングで、女性が強く美しいですね。 従弟の勝男が呟いた「なんか可哀想なんだよな、姉さん」の一言。最愛の夫を亡くし、母としてひたむきに生きる民子の健気な姿は誰の胸をも打つのでしょう。そして、幼い頃から母の優しさに触れることなく正真正銘男社会に生きてきた田島が、そっと明かした暗い過去。深く傷つきながらも、その傷を隠そうとする田島の姿は、民子に女の面を思い出させる。また、田島と虻田御一行との決闘(?)を、必死になって見つめる少年・武志。そんな武志が入院中の母を見舞ったとき、甘えたい気持ちを照れくさそうに隠すという姿がキュートでたまらない。少年から青年、男へと大人の階段を上り始めた訳ですね。あとは何といっても草競馬。日陰者として死んだように暮らしてきた田島が、年盛りの過ぎた雌馬と共にレースを駆け抜ける。共に過ごした日々の中で、民子の側でもう一度生きることを心の奥で望むようになった田島を、ゴールの直後に待ち受けていた現実。しかし、生きたいともう一度思うことができた田島はもう、罪を償うこと、再び生きることから逃げたりしない。もはや、ラストシーンなど言わずもがな。愛というのは凄い。私は、愛はささやかながらも確かに存在して、生きる理由、生きる目的を人に与えてくれる、ということを痛感させられました。 【ベッカー】さん [DVD(邦画)] 9点(2011-12-30 17:53:31) 7.《ネタバレ》 これは傑作。若い人よりも、ある程度荷物を背負ってる3、40代の男女に特におすすめ。 あと一駅で網走に着いてしまう。最後どう終わるんだろう?と皆が思うところで、予想を上回る涙腺直撃の猛攻が待っている。ハナ肇の一発に泣かされる。 全編通じて悪い奴、嫌な奴が全く出て来ないので、あと味がとても爽やか。 あえて言えば、健さんと民子さんの心の傾斜をもう少しわかりやすく描いてもよかったかとは思う(あえてハードボイルドに抑えてるんだろうけれど)。 【青い車】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-10-04 22:15:06) 6.《ネタバレ》 この映画のラストは「ニュー・シネマ・パラダイス」のそれと同じくらいいいです。はしょった部分をセリフで補足説明する手法は手抜きっぽくて好きではないのですが、この映画はそれが上手く作用しています。願わくば、ハナさんと倍賞さんは、あくまで他人のふりを通してくれればなお良かったと。贅沢な希望ですが。本当に暖かく、いい映画でした。 【osaosa】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2008-02-10 20:29:16) 5.とにかくいい話だった。登場人物がみんな爽やかでいい人ばかり、最後は感動した。 【ホットチョコレート】さん [ビデオ(邦画)] 9点(2007-08-12 07:22:52) 4.自分が高倉健さん追悼観賞に選んだのはこの作品でした。たとえばこの内容を人に伝えなければならなかったとしたら、ただ健さんが良いんだ!みたいな響かない言葉になるのだろうし、間違いなく時代遅れの古くてカビ臭い話といった説明になっているだろう。確かに部分部分を切り取れば悲しいほどベタベタだ。しかし、それを丹念に積み重ねていくことで、安心感を求めて何度も観たくなる良質なベタの教科書的作品になっているような気がする。 【monteprince】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-08-06 18:34:10) 3.ほんまここ日本なんかって思った。北海道すごい。 【アキラ】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-09-14 00:07:44) 2.《ネタバレ》 山田洋次監督作品で高倉健と言うと「幸福の黄色ハンカチ」ばかり取り上げられて「遥かなる山の呼び声」が殆ど取り上げられないのがどうにも納得いかず書き直しますが、負けず劣らず素晴らしい映画になってます。高倉健が食べる為に世話になる中で色々な人と出会う。余り多くを語らない高倉健が吉岡秀隆に名前は何て言うのか訪ねた後に吉岡秀隆が博って応えたら面白いのになんて考えてしまう程、寅さん的キャスティング、山田洋次監督が描く北海道の景色の美しさも印象に残る。印象に残ると言えばゲスト的扱いとして出てくる渥美清が相変わら笑わせてくれる。渥美清が出てくるだけで周りが明るい雰囲気になる。こんな俳優なかなかいません。そんな渥美清ももう居ません。そして高倉健が亡くなって改めて見直して見てこの二人の共演作品もっと見たかった。山田洋次監督って高倉健と同じ歳らしいけど二人の分まで長生きしてください。高倉健のご冥福を祈りつつ書き直しますす。最後にもう少し。 高倉健に国民栄誉賞をて話が出てるらしいけど亡くなってからてより生きてる間に与えろよ!て毎度ながら思う。 訂正2014年11月19日 【青観】さん [DVD(邦画)] 9点(2005-06-11 07:57:45) 1.・・・カッコいいとはこういうことだ。 【michell】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-03-01 14:16:11)
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