みんなのシネマレビュー

狼たちの午後

Dog Day Afternoon
1975年【米】 上映時間:125分
ドラマ犯罪もの実話もの同性愛もの
[オオカミタチノゴゴ]
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2017-08-29)【S&S】さん
公開開始日(1976-03-13)


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監督シドニー・ルメット
助監督バート・ハリス
キャストアル・パチーノ(男優)ソニー
ジョン・カザール(男優)サル
ジェームズ・ブロデリック(男優)シェルドン捜査官
チャールズ・ダーニング(男優)ユージーン・モレッティ巡査部長
クリス・サランドン(男優)レオン・シャーマー
ランス・ヘンリクセン(男優)マーフィー捜査官
ペニー・アレン(女優)シルヴィア
キャロル・ケイン(女優)ジェニー
野沢那智ソニー(日本語吹き替え版【フジテレビ】)
岸田森サル(日本語吹き替え版【フジテレビ】)
中村正[声優]シェルドン捜査官(日本語吹き替え版【フジテレビ】)
富田耕生ユージーン・モレッティ巡査部長(日本語吹き替え版【フジテレビ】)
安原義人レオン・シャーマー(日本語吹き替え版【フジテレビ】)
徳丸完マーフィー捜査官(日本語吹き替え版【フジテレビ】)
京田尚子(日本語吹き替え版【フジテレビ】)
脚本フランク・ピアソン
撮影ヴィクター・J・ケンパー
フレッド・シュラー(カメラ・オペレーター)
製作マーティン・ブレグマン
マーティン・エルファンド
ロバート・グリーンハット(製作補)
配給ワーナー・ブラザース
美術ロバート・ドラムヘラー(セット装飾)
ジョセフ・M・カラッシオロ
衣装アンナ・ヒル・ジョンストン
編集デデ・アレン
録音スティーヴン・A・ロッター
リチャード・P・シリンシオーネ
字幕翻訳高瀬鎮夫
あらすじ
ある夏の日、3人組の強盗が銀行に押し入った。1人は怖気づいて逃げ出したが残された2人の犯人、ソニー(アル・パチーノ)とサル(ジョン・カザール)は、警察に包囲され篭城する羽目になる。追い詰められていく中、人質との間には奇妙な連帯感が生まれ、野次馬も彼らを英雄視するようになる……。 1972年、ニューヨークで実際に起こった事件を題材に製作された。

poppo】さん(2003-12-02)
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【クチコミ・感想(9点検索)】

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26.《ネタバレ》 アル・パチーノは本当に何をやらせてもちゃんと掴むなあと思う。髪形を変えるとか体重を増やす減らすとか頬に綿を詰めるとか、そういう外見変化に頼らずに見た目はアル・パチーノその人なまま、マフィアもチンピラも不良刑事etc・・も見事に演じ分ける。
今作ではこれまたコクのあるJ・カザールと駄目な銀行強盗犯役。なにしろ冒頭からライフルを構える手際の悪さぐだぐだで、一瞬コメディなのか?と思うがさにあらず。本人たちは実に必死で人生を賭けた大一番なのだった。しかし今ひとつ考えが足りなかったり行き当たりばったりで全く場をコントロールし切れない。一生懸命やっても上手くいかないこの釈然としない思い。人が皆抱くこの哀しさ、特にJ・カザールはもうそこにいるだけでダメ人生がにじみ出そうな佇まいでほんと他人事でなくどこか愛おしくもあり、ワタシもすでにストックホルム症候群に軽く罹患しているのを自覚する。
dog day、うだるような暑さ。タイトルそのままに暑さが、やり切れなさが画面から漂ってくる。当時のどん詰まった世相をも切り取った映像は重たくずっしり。名作。 tottokoさん [DVD(字幕)] 9点(2013-10-22 01:11:25)(良:1票)

25.子供の頃TV洋画劇場で観て衝撃を覚えた一作。その後何年もたって彼らのモデルである本人たちの映像を見て、あの映画は実話だった事を知りさらに衝撃。事件が起きてから事件が終わるまでの時間しか描いていないのにも関わらず、ソニーが語る会話の端々からソニーのこれまでの人生、生活が徐々に浮き彫りにされてくる。そして銀行の外へ目を向ければその風景には米国の世相、社会情勢がしっかり語られている。俳優陣の演技も衝撃モノ、この当時のアルパチーノは神のような存在感。 亜流派 十五郎さん [DVD(字幕)] 9点(2005-10-24 22:46:10)(良:1票)

24.綿密な計画、浮世離れしたハイテク武器、仲間との連携、スマートな身のこなし、邪魔者を削除する冷酷さ、映画でよく見かける犯人像とは対極にある三人です。一人は怖気づいて逃げ、一人はワイオミングを外国と思うお粗末な仲間を持つリーダーのソニー。妻とゲイの愛人との電話から漂う彼の絶望感にうっかり同情してしまいそうになります。行員達や野次馬達の態度に彼は自分の気持ちが理解されていると勘違いしたのでしょうが、空港で彼を一顧だにしない行員達に、苦しさに負けて罪を犯す事は同情される事ではない事を彼は思い知らされ、自分も気づかされます。サルと行員を見送るパチーノの眼差しはパチーノ名シーンの一つで忘れられません。実話がベースでなかったら10点でした。 The Grey Heronさん [DVD(字幕)] 9点(2005-05-01 13:35:54)(良:1票)

23.そりゃ泣きたくもなるわなぁ、パチーノさんよ。こんだけ身内が馬鹿ばっかりじゃ・・・悲惨じゃのぉ、哀れじゃのぉ。ジョン・カザールも悲しいのぉ。切なくなるほど間抜けじゃのぉ。・・・嗚呼、神様、どうかこの盆暗どもをお救いください。一時だけでいいんです。・・・ダメですか。 モートルの玉さん 9点(2003-08-16 17:15:56)(笑:1票)

22.《ネタバレ》 冒頭の銀行強盗のシーンでのソニーらの要領の悪さ、手際の悪さがコメディ映画に思えてきて爆笑してしまいました。なんか人間味を感じさせるというか、憎めない奴らだなーと思ってましたが、その段階からもうストックホルム症候群に掛かっていたのかもしれません。話が進むにつれ、感情移入してしまいどうにか生き延びてほしいとさえ思ってしまいました。ソニーしろサルにしろ根っからの悪党というわけではなくて、取り巻く環境や当時の社会情勢がそうさせたと言えます。娯楽的要素を交えながら、これだけ重い社会派の映画を撮ってしまうルメット監督の手腕はお見事ですね。 キリンさん [DVD(字幕)] 9点(2013-01-27 00:35:55)

21.《ネタバレ》 序盤からラストまで釘付けでした。

この作品一本で当時の米国の社会情勢が解るし、野次馬根性の群集心理やストックホルム症候群も・・・というか、鑑賞している私こそが強盗開始早々ひとり脱落した際『おいおい、この先どうするのよ、ソニー・・・』と強盗側の心配してしまう軽いストックホルム症候群になりました。

実話ベースらしいけど、この犯人こそ罪を憎んで人を憎まず・・・と思ってしまう。

それより何より、アル・パチーノの熱演が本当に素晴らしく見応えありました。

ぐうたらパパさん [DVD(吹替)] 9点(2011-11-12 06:41:10)

20.限られたシチュエーションと、乾いたタッチが魅力的です。なんか何度も観たくなる映画です。そして若いアル・パチーノがメチャクチャ格好良い。ジョン・カザールも本当に危ない奴に見えて良い演技。いかにも70年代のアメリカ映画って感じの、深い社会性のあるテーマや、皮肉みたいなのが込められていそうに思いますが、普通に映画として面白いです。それに加えてやはりアル・パチーノが格好良いので名作です。 モンチョさん [DVD(字幕)] 9点(2010-11-09 20:20:55)

19.《ネタバレ》 人間的過ぎる銀行強盗たちを主役に強烈な社会風刺の効いた傑作。実話の方もテレビを見て知っていたのですが、最初に守衛が解放されたり、糖尿病の人質がいたりするところが結構忠実で、こちらはとことん警察をコケにしていて痛快でした。題材はつまり犯罪とは何かということ。警官たちはソニーたちが何者なのかという事より彼らを逮捕するか、銃殺する事を念頭においています。しかし、人間的な主人公と人質の間に奇妙な友情が芽生えます。そんな彼らを民衆はヒーロー扱いし、ついには警察も手を出しにくい状況へ。ここら辺の警察の惨めさがかなり痛快です。そして、ラストで逮捕されてしまった主人公たちに事実を知っていてもやっぱり同情してしまいました。このラストが映画の最大のテーマを伝える素晴らしいラストでした。普段私たちは彼らを見ていても「まぁ、罪を犯したんだし、仕方ないな」と思うところですが、そんな単純な考えでいいのでしょうか。法律は悪人だけを罰するものではないという事をしみじみ実感させられました。正直、逮捕されたあとのソニーと人質との間にもう人ひねり欲しかった感じですが、逮捕された人はそれまでのことと関係なく忘れ去られてしまうという皮肉だとも思いました。ちょっとした後味の悪さは残りますが、後日談でこの映画のおかげでソニーのモデルの人が妻に手術を受けさせられたと思うと気分がよくなります。やっぱり善人が報われる後日談まで揃ってるところが「事実は映画より奇なり」ですね。主役二人の演技も個性的で素晴らしかったです。 マイカルシネマさん [DVD(字幕)] 9点(2004-12-29 00:03:48)

18.「アッティカ!アッティカ!アッティカ~!」と叫ぶソニーを見て思わず英和辞典で調べた人は私だけでは無い筈(載ってないけど)。実話とはいえ、とにかく脚本がうまい。C・ダーニングの刑事ぶりが最高。ところで、この作品て75年じゃあなかったっけ? nizamさん 9点(2004-06-02 12:53:36)

17.《ネタバレ》 銀行強盗は犯罪です。よい子は真似しちゃいけません。
しかしこの映画のアル・パチーノを見ていると、自分がみるみる彼と同化していくのが
わかってしまう。ああ、俺いま銀行強盗やってる気分だ・・・そう思いながら観てしまう。
ソニーの目に映るものを感じはじめると、心の中に沸きあがってくるものがある。
孤独感だ。
-------------------
警官たちがソニーと人質を間違えて銃をつきつけたことを境に、観衆はソニーの味方につく。
(いや、実は鬱積していた警察の暴力への不満が噴出しただけだ。)

恋人のレオンはソニーに虐待されたことを警察に打ち明ける。ソニーの母親の悪口も。
(レオンは自分だけが傷ついていると信じて疑わない。なぜ結婚なんかしたんだ?)

嫁は「私のせいね」「私がデブだから」と自分を責めた。
(この女は口だけだ。なんにも行動しやしない。)

観衆に混ざってゲイたちが叫ぶ「ソニー万歳!ソニー万歳!」
(なんなんだこいつら。事件と関係ないだろ。)

母親は、この事件を家庭のせいだといい、ソニーを慰める。
(嫁の悪口が言いたいだけだ。こんなところまで来て嫁イビリかよ。)

協力的だった人質たちも、サルが射殺されソニーが拘束された後は無関心。
(こっちをちらりとも見やしない。)
-------------------
みんな自分のことばかり話したがる。事件を踏み台にして声高に、自分の鬱憤を晴らしてやがる。
俺がどうしてこんな事になってしまったかなんて、誰も知ろうとも思わないんだ。
銀行強盗をする前も、した後も、俺の味方なんてものはいやしなかったんだ。
けどそれは俺のせいさ。よくわかってる。俺はいつだって裏切ってきたんだ。
サルのことも裏切った。誰の罪でもない、俺の罪だ。
(う、いつのまにかソニーになりきってしまった・・・) 337さん 9点(2004-06-02 04:17:02)

16.派手な演出もなく淡々と進行するシナリオなのにとても面白い。目のギラギラしたパチーノが印象的。70年代のよさを十分に感じさせてくれる。ジョン・カザールはあまり語られることのない役者ですが本作でもディアハンターもちろんゴッドファーザーでも好演が光ります。彼がいなければいずれの作品もここまで面白くはなってなかったでしょう。 hrkzhrさん 9点(2004-01-13 23:06:35)

15.おもしろかったです。アル・パチーノは若い時のほうが好き。目がいいわ。お粗末な銀行襲撃がなんだかすごいことになっちゃって、ガウンかなんか羽織った例の愛人が気絶するとこがなぜか一番印象に残ってる。暑さと汗が観ているこちらにもしっかり伝わりました。チャールズ・ダーニングもよかったわね。二人とも血も涙もない凶悪犯でもないのにあのラストは少々気の毒と思ってしまった私もあの群集と同じ心理状態になっていたのね。だけどさ「ゴッドファーザー」もあることだし、ソニーという名前はナントカならなかっただろうか。 envyさん 9点(2003-12-22 01:04:39)

14.この映画を観たあと、なんか後味が悪かった。空港のシーンだ。(セブン)で、ブラピが逮捕されるシーンを思い出した。そして、(交渉人)を観たあと、この映画を思い出した。(ソード・フィッシュ)を観、まだ語ってるか?と思った。今見たら古さは感じるが、小気味よい展開は活劇のよう。いまだファンの多い、いろんな作品にパクられている、愛する映画。ジョン・カザールが、パチーノの相棒役で出てましたが、ゴットファーザーでもおなじみでしたね。 アルメイダさん 9点(2003-12-07 11:50:02)

13.《ネタバレ》 犯人、人質、警察、観衆とすべての人々の描き方が良かった。
本当にあった事件を映画にしてるだけあってリアル感がある。
パチーノがゲイだと分かった時はちょっと「えぇ~、そんな展開?」とか思ったけど、すぐにそんなこと気にならなくなった。
すごく深い映画だと思うけど、思わず笑っちゃうようなシーンもあるしいい映画見させてもらったな~って感じで大満足。
ヒョー$さん 9点(2003-10-16 18:18:49)

12.子供の頃に観て、結構笑えるので最初はコメディか?とも思ったが、とんでもなかった。犯人が間抜けで悪人とは程遠いだけに緊迫する中でのドラマには引き込まれました。何度観ても一級品の映画だと思う。冒頭のエルトン・ジョンの歌と日常風景も良いし。ソニーはとうに刑期を終えてますよね。今は何をしてらっしゃるんだろ?アル・パチーノはこの映画が一番良いと思う。 じふぶきさん 9点(2003-05-15 11:00:19)

11.アル・パチーノの熱演がすごいです。緊迫した感じがあっておもしろいです。少しコメディでもあるよね。 バカ王子さん 9点(2003-02-19 20:53:28)

10.実に良く出来た映画。アル・パチーノは勿論のこと、ジョン・カザールもいい!!時代や世相が見えてくる。 Asさん 9点(2003-02-04 13:27:00)

9.トラボルタもそりゃほめるよ!(まああれは脚本にしてもね(笑))パチーノはほんとこれがベストだと思う。どちらの妻ともうまくかみ合わず、おまけにサルも・・・。ふと連帯感があったかに見えた人質も解放され自分の元から去っていく。結局残ったのはうだつのあがらない自分。電話を切った後やラストの物言わぬ表情からただよう孤独感、これぞ演技力。スバラシイ。あー、でも今のハリウッドの「次なんかあるぞなんか来るぞ」っていう感覚の映画に慣れてしまっている人から見たらつまんないのかもね。CG発表会やスコア発表会じゃない映画のかたちがこの映画にはあります。それにしてもdog dayの意味、配給会社の人たち知らなかったんだろうか?もしやわざと狙ってこれなの!? でびっどべっかめさん 9点(2002-12-18 00:40:09)

8.うわー。圧巻。 キュウリと蜂蜜さん 9点(2002-11-17 20:41:27)

7.“銀行強盗ものの決定版”って印象で観たんだけど・・・・・ふ~ん。やっぱ事実に基づいて作るとこうなるんだろうか? アクションとかヒューマンとか、感動とか、映画の醍醐味を見せるって感じの厭らしさじゃなくって、とにかくシンプルに“素の人間”ってのを表現した作品のように思えます。 イマジンさん 9点(2002-10-27 09:29:17)

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【点数情報】

Review人数 159人
平均点数 7.17点
000.00% line
110.63% line
210.63% line
300.00% line
495.66% line
51610.06% line
62213.84% line
74125.79% line
83119.50% line
92616.35% line
10127.55% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.28点 Review7人
2 ストーリー評価 7.33点 Review9人
3 鑑賞後の後味 6.87点 Review8人
4 音楽評価 4.00点 Review3人
5 感泣評価 3.00点 Review3人

【アカデミー賞 情報】

1975年 48回
作品賞 候補(ノミネート) 
主演男優賞アル・パチーノ候補(ノミネート) 
助演男優賞クリス・サランドン候補(ノミネート) 
監督賞シドニー・ルメット候補(ノミネート) 
脚本賞フランク・ピアソン受賞 
編集賞デデ・アレン候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1975年 33回
作品賞(ドラマ部門) 候補(ノミネート) 
主演男優賞(ドラマ部門)アル・パチーノ候補(ノミネート) 
助演男優賞ジョン・カザール候補(ノミネート) 
助演男優賞チャールズ・ダーニング候補(ノミネート) 
監督賞シドニー・ルメット候補(ノミネート) 
脚本賞フランク・ピアソン候補(ノミネート) 

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