みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
4.子供は何もかも知っているのかもしれない…。けれどそれを自分の意志としてに表すことができないし、もしかして言葉にさえならない形ですべてを感じ取っているのかもしれないのだ。自分も子供のころ、苦しい胸の内を周りの大人たちに言えなかった経験がある。男の自分さえそうだった。まして女の子…。この映画は、一人の少女が父親の風変わりな愛人…実はこの上なくやさしい女性…の少女への愛情を感じ取りながら、次第に一人の一人前の女性に成長していく…その出発点に立つという話だ。最後の、父親の腹にする頭突きは、少女の怒り…それは父親と父親の背後にある子供には訳の分からない大人たちの世界に対する言葉にならない怒りなのだろう。わたしはこの映画を見て涙が出て仕方がなかった。 【柚】さん [ブルーレイ(邦画)] 9点(2014-05-30 22:55:58) 3.《ネタバレ》 本来あり得ない“本妻の娘と愛人の友情”が、これほど自然な形で成立したのは何故でしょう。もちろん薫が幼かったせいもあります。でもあれくらいの年頃でも、男女の機微は分かるもの。女の子なら尚更です。薫が愛人であるヨーコをすんなり受け入れたのは、彼女が無防備だったからだと思いました。まるで親戚のお姉さんが遊びに来たようなノリで、ヨーコは薫の懐に入ってきました。無防備な相手には、こちらも防御を解いてしまうものです。薫はヨーコを敵と認識する前に、彼女を認めてしまいました。好きになってしまったのです。決め手は、コーラを一緒に飲んだ時。大人の女性に「尊敬する」と言われたら、小学生くらいの娘だったらメロメロでしょう。おそらくヨーコは薫に気に入られようと計算をしていません。薫を所詮子供と侮ってもいません。きっと彼女は相手の肩書きに興味がないのです。大切なのは人格のみ。だからこそ不倫にも躊躇が無いとも言えます。彼女は彼女の基準で生きているということ。真っ直ぐに、ひたすら正直に人と向きあえるヨーコは、途方も無く魅力的だと思いました。その反面、怖いとも思いますが…。「サイドカーの犬」はパートナーに目的地まで連れてってもらう人。薫はそういうタイプだといいます。多分母親もそうなのでしょう。思い通りにならないけれど楽チン。一方ヨーコは自力で目的地へ向かうタイプ。薫にとっては新鮮な価値観でした。自力で漕ぐ自転車の心地よさを、薫はヨーコから教えてもらいました。その結果、今の彼女があるのです。ちょっと大変だけど、薫は自力で自らの人生を漕いでいます。彼女の中にある理想は、颯爽と風を切るヨーコの姿。憧れと共にキラキラと輝く。成長期の出会いは、その後の人生を左右します。正直、薫を羨ましいと思いました。 【目隠シスト】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-08-27 21:42:06) 2.樹木希林の機動性の良さに感動した。 あのスピードでみそ汁を運べる女優はなかなか居ないだろう。 やはりあの重心の低さがスピードと安定感を生み出すのだろうか。 竹内結子の謎めいた愛人もいい味を醸し出していて悪くない。 鈴木砂羽の疲れた母親感も見事。 現代パートで哀愁を振り撒いたミムラもいい。 でも、この作品の主演女優は間違いなく松本花奈だろう。 若さを前面に押し出した愛らしさにどうにかなってしまいそうで、どう考えても僕を萌え殺そうとしてるとしか思えなかった。 挙句の果てにはワン!とか吠えちゃうわけですから、もう参りました。 タイトルにもあるサイドカーのシーンはもちろん印象的で良かったけど、他にも歯を溶かすコーラや自販機の警報に爆笑させてもらったし、自転車に纏わるエピソードには感動すら覚えた。 演出的には蛇足かと思われた犬の着ぐるみでさえ、あまりの可愛さに許してしまいそうになった。 作品の時代背景は昨今の昭和レトロブームに象徴されるような昭和30年代ではなく、昭和後期、西暦で言うところの1980年代を思い起こす形で進行していく。 ガンプラブームが到来し、山口百恵の結婚、パックマンに麦チョコ、そして、自販機のコーラがまだ100円だった頃の物語である。 同じ時代を過ごした者として懐かしさだけじゃないリアルな現実味を感じながら鑑賞することができて何かと感慨深かった。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-02-09 16:37:16) 1.ノスタルジックな雰囲気の中、やさしく流れる時間。 ひと夏にも満たないふれあいの中で、少女に確かな「何か」を与えて去って行った竹内演じる「ヨーコさん」が程よく格好良い。 周囲を固める脇役陣も良い味を出していて、心地よい時間をすごせました。 【Yossy】さん [映画館(邦画)] 9点(2007-08-19 00:41:39)
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