みんなのシネマレビュー |
|
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
2.賛否が大いに分かれた(というよりも殆どは“否”だった)前作「CASSHERN」から5年。紀里谷和明という映画監督の、創作者としてのエゴイズムと方向性が、圧倒的に正しいということを、改めて確信させるに余りある作品に、この「GOEMON」は仕上がっている。 既存のヒーローを描いた作品でありながら、、独創的で独善的なストーリー展開に突っ走った「CASSHERN」は、多数がどう言おうと素晴らしい映画だった。しかし、その分観客の許容範囲を狭めてしまったことも事実。 しかし、今回は史実に伝説として残りつつも、想像の部分が多分に含まれる”石川五右衛門”というヒーローを扱うことで、自由な表現が出来るから故に、単純明快なストーリーの上に、至高の娯楽が構築されたのだと思う。 当然のことだけれど、この映画に歴史的リアリティやその他もろもろの「常識」を求めるなんてナンセンス極まりない。 あらゆる固定観念を捨て去り、本当の意味でフラットな状態でひたすらに突き詰められた映画世界に没頭すべきだと思う。 日本映画に大きく欠けているもの。それは創造物に対する絶対的な「自信」と、それを持つためのエゴイズムだと思う。 そういうものを備えているからこそ、紀里谷和明という人間の創造物は、「日本」という枠を大きくはみ出るほどの、圧倒的なパワーに溢れている。 今後もそのスタンスを貫く限り、再び彼は「絶景」を見せてくれるに違いない。 【鉄腕麗人】さん [映画館(邦画)] 9点(2009-05-05 09:26:21)(良:2票) 1.《ネタバレ》 紀里谷監督の作品は前作から注目しています。この映画もほとんど紀里谷監督の思いが作った映画だと言っていいでしょう。これだけの話や映像を作れる監督は、日本にはいないと思います。おしむらくは、同じぐらいの力のある、脚本家などの仲間がいたらもっとすごい作品になったかもしれません。内容として賛成しかねるのは、赤ちゃんを殺してしまうところです。私なら、赤ちゃんが投げこまれたら、窯から手が出てきて民衆の方へ投げ出します。民衆は、大切なものを受け取るようにし、次から次へと後ろへ手渡ししていきます。そして、本物の五右衛門の手に渡ります。そういう内容にしてほしかったです。ただし、五右衛門風呂や歴史的な史実は出来るだけはずれないようにしようとした努力は良いと思います。あながち、ありうるかもしれないと感心しました。伝えたいメッセージは、「トップにいる人間は人間が幸せに暮らせる世界をちょんと作れよな。自分の富ばかり考えてる場合じゃねえだろう。」と受け止めました。最後に、よく続編を作らせてくれというばかりの内容が多い最近の映画で、「これっきりだぜ。」という終わり方はさすがと思わせました。 【matan】さん [映画館(邦画)] 9点(2009-05-07 13:51:18)(良:1票)
【点数情報】
【その他点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2025 JTNEWS