みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
15.タランティーノばりに馬鹿馬鹿しい映画だなと思った。勿論褒めている。 ヤクザが雁首付き合って罵り合い、殺し合い、血みどろになる。ただそれだけの映画だと言って良い。 それだけで面白いのだから良いのだと、映画作品そのものが堂々と居直っているように見えた。 “タランティーノばり”と言ったが、この映画が彼の映画を模倣しているという意味ではもちろんない。 それはむしろ逆で、映画オタクであるクエンティン・タランティーノが愛し憧れた日本映画の姿が、この映画に久方ぶりに現れたと言った方が正しい。 つまりは、世界中の映画ファンが“観たい日本映画”とは、体裁ばかりに無駄に大金を投じて中身がスカスカの恋愛映画やSF映画などではなく、“切った張った”の血みどろ映画であるということに他ならない。 この映画は、「ヤクザ映画」というかつて日本の娯楽映画のメインストリームに確かに存在し、日本が世界に対して、アニメ映画と怪獣映画以外で勝負し得た確固たるエンターテイメントの“再構築”だと思う。 「全員悪人」というか、「全員愚か者」と断言できるキャラクターを、そうそうたる俳優陣がそれぞれ抜群の存在感をもって演じている。 彼らのパフォーマンスは皆過剰なまでに仰々しく、決して今の時代において「リアル」なんてことは言えない。 ただその演出は間違いなく正しく、非現実感も含めこれこそが「ヤクザ映画」におけるエンターテイメントだということを高らかに宣言しているようだった。 そういう明確な意志を持って、総愚か者を演じたキャスト全員が素晴らしかったと思う。 また鈴木慶一によるスタイリッシュだがどこか冷酷なまでの軽薄さを感じる音楽も良かった。 それらすべてを導き出した北野武という映画監督は、やはり映画に愛されているのだなと感じた。昨今、ありとあらゆるお笑い芸人がこぞって映画監督に“腰掛けている”が、彼らとは映画に対するスタンスから何から総てにおいて明らかに次元が違うということを改めて思い知った。 “こういう映画”として殆ど文句のつけようは無い。が、敢えて言わせてもらうならば、 椎名桔平の最期酷過ぎるよ、バカヤロー!コノヤロー!続編も期待大だよ、コノヤロー! 【鉄腕麗人】さん [DVD(邦画)] 9点(2012-04-30 23:13:13)(良:5票) 14.《ネタバレ》 黒塗りの車が幾台も通り過ぎていく。少し間隔を空けて2台の黒塗りの車がやってくる。カメラは徐々にバンクしながらクレーンダウンして行き、丁度車がカメラに対しての真俯瞰の位置に来た時、流れていた映像がストップモーションとなり、北野映画初となったシネマスコープサイズのスクリーンいっぱいが車一台で埋め尽くされ、タイトル「OUTRAGE」が刻み込まれる。そして映像は再び流れ出し、2台の車が走り抜けて行く後姿を映す。その背景には、樹々が生い茂っているのだが、更にその奥には都心部のビル群が建ち並んでいる。この映画でこれから起こる抗争の舞台となる「都会」だ。このワンショットを観ればこの映画が傑作であり、これが北野映画の上手さだと誰もが直ぐにわかる。 この映画の畳み掛ける台詞と暴力の応酬は、物語など殆ど宙吊りにし、途轍もない速さで映画を展開していく。しかし物語を忘れているわけではなく、物語は物語として成立している。つまり物語を引っ張っていく映像なのだ。映像が物語を形成するという、映画として最も正しい形をこの映画は導き出す。 そして顔だ。常に笑みを浮かび続ける椎名桔平、それと対照的に色眼鏡を掛け笑みを見せない加瀬亮、北村総一朗にひっ叩かれたとき絶妙の表情をみせる三浦友和、そしていかにもずるさが滲み出ている北村総一朗と國村隼、喜劇役者と化した石橋蓮司、成功を夢見るも決して成功を得られそうにない杉本哲太、また真逆に成功を得るために生きていくかのような小日向文世、など主要キャストのみならず映画に登場するすべての役者、彼らの顔がクロースアップのワンショットとして幾度となく繰り返されるが、そのどの顔もすべて完璧であり、彼らはその為に最高の芝居をしている。 北野武久々のやくざ映画「アウトレイジ」は、北野映画が日本映画の中でも間違いなく最高峰であり、そして賢く、そして何より上手く、更には無駄な意味など持たせずともただ単純に面白い映画を作れるのだという証明である。 「会長、オレには?」「バカヤロウ」ストップモーション、最高の終幕である。 【すぺるま】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-06-14 00:47:52)(良:4票) 13.《ネタバレ》 面白い。おかわりもう一杯の勢いで二度目を観てしまった。そして今晩寝る前もう一度見直すんだ☆ 何度目であろうが楽しみなんだ~☆ら☆り☆ほ♪☆ しかし、なんてったって今回の面白さのMVPは國村隼以外に考えられんの。この人今回とことんおもろい。 目玉ぎょろぎょろしてるわ、首から上がゆさゆさしていてるわ、なんやかんやでとにかくおもろい。 セリフだってぼそぼそぼそぼそ なんて言ってんのだかさっぱり聞き取りにくいんだが。 いやあ、それでも許せちゃうんだよな~ やっぱ自分的にはこの人MVPなんだよな~ (貫禄勝ちの芝居だった椎名桔平さん許してゴメン。三浦友和さんだってゴメン。ついでに、重力ピエロの親子役だった御二人さん達に対してもごめんゴメン。あんた達二人も今回、奇をてらったなりにも良かったんだが、なんせ國村が。)で、その國村隼=池元だめだめ組長のナイスショットベストシーンなんですが、実は多々あって1シーンに決めてしまう事って自分的には相当難しいんですが、あえて決めてしまうのならば、やっぱりタケシとの絡みのシーンだったかなあ。2枚舌3枚舌の漫談シーンに至っては大いに笑わせてもらった。挙げ句、あれであれなわけでげしょ‥‥ ああ、おかし。なんて哀れなジ・エンドがお似合いのひとなんだ 素敵なおもろさだったよ。國村隼さま。。。 でも、あれだ。ホント、全員が気合入りまくりでしたね。特に椎名桔平の不敵さがよかった。三浦友和の色黒さが イコール腹黒さって感じでよかった。小日向さんのマル暴だってよかった。ボビーもどきの日本語へたくそ黒人だってあれはあれでよかった。つまり、キャスト全員がMVPだった。 【3737】さん [DVD(邦画)] 9点(2011-02-03 23:58:16)(良:3票) 12.《ネタバレ》 こんな映画を待っていた。『HANA-BI』や『BROTHER』のニヒリズムを一切排し、地べたを這いずりながら頂上を目指す外道たちの下克上を、飛び交う怒号と溢れるバイオレンス描写で活写した、たけし会心の一作。大杉蓮や寺島進といった北野組の常連を外し、北村総一朗や小日向文世、加瀬亮といった、やくざ映画とは無縁そうな役者を違和感なく作品に溶け込ませるキャスティングの妙。過激な暴力の間に挟まれる絶妙の笑い。中野の指詰めを巡る押し問答はほとんどコメディと言っても良い。また、椎名桔平の殺され方は凄まじく、数ある暴力描写の中でも特に印象に残った。『仁義なき戦い』以来の傑作と言っても過言ではないだろう。もう一度観たい。 【フライボーイ】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-06-24 14:10:39)(良:3票) 11.《ネタバレ》 なんだよ。面白いじゃねえかバカヤロー。カンヌの気取ったガイジンどもにゃ、このテのハナシが理解できねえだけなんじゃねえかコノヤロー。何でヤクザ映画なのにこんなに笑えるんだって思いながら関内と加藤のやり取りを観てると、時々ゾクッとするほどかっこええ水野まで出てきちゃうんだからすげえだろ。加えて、しょうもねえ池元と村瀬のキャラとか、笑うしかねえよ。確かに凄みの利き方が足りねえシーンもあったけど、こりゃもはや「コメディバイオレンス」っていう新たなジャンルの地平を切り開いてるんだよクソヤロー。暴力の連鎖が不毛だとか当たり前のことを当たり前にタラタラ抜かしてる奴らの隣で、タケシさんは淡々とすんげえもん作っちまってるじゃねえか。暴力の不条理さを笑いながらも、その美学への礼儀を欠かさねえタケシさんのスタンスには恐れ入るしかねえだろこのボケが。日本の「パルプ・フィクション」って言ったら褒め過ぎかも分かんねえけど、こいつらの会話とか間とかキャラとかがいちいちこっちのツボに入ってくるんだからしょうがねえじゃねえか。この面白みを理解できる日本人で良かったって感謝するのは久しぶりだよ。最高。 【枕流】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-06-19 18:15:36)(良:3票) 10.《ネタバレ》 間違いなく、北野武の最高傑作といえる作品。ヤクザの世界が舞台になっていますが、人間の持つ本能の愚かさ、哀しさ、そしておかしさをドライでスタイリッシュに描ききった快作です。 非常に陰惨な物語を、コントのような間や表現を利用し、ドロドロとした心理描写を極限まで削り、観客に受け入れやすくしてしまうテクニックは、さすが日本のお笑いのトップを走ってきた北野監督ならではと感じましたね。観賞後、爽快感さえ感じさせてしまう技量は本当に危険ですね(褒め言葉です)。 ヤクザ映画だと思って敬遠すると損をする映画ですね。これは21世紀の「しとやかな獣」です。 【TM】さん [DVD(邦画)] 9点(2013-10-26 18:29:26)(良:2票) 9.《ネタバレ》 本作は劇場でも観たが、メイキングが観たくてDVD【スペシャルエディション】を購入した。メイキングを観ると改めてこの映画のすごさが分かる。俳優陣が「北野監督は演技について多くを語らない」と言って戸惑いをみせていたが、その通りだった(笑)。メイキングはほんの一部だとは思うが、ホント監督の俳優への指導はあっさりしてる。そして早い。失礼だが、「まぁ、いっか」みたいな感じ。それにして、それぞれのキャラクターにあれだけの個性を持たせるのだから恐れ入る。俳優の力はその通りだが、北野監督の感性と信頼がなし得たものだろう。椎名桔平、加瀬亮、三浦友和などそれぞれの俳優が新たな魅力をみせているが、自分は特にも北村総一朗を押したい。メイキングを観ると、スタンバイ中は穏やかでニコニコとしたいつもの笑顔を見せている北村だが、カメラが回りだすと笑顔が消え一気に恐怖の会長に変わる。あの鋭い目。歩き方や構え方。プロの役者とはこのことかと鳥肌がたった。どこかの署長役とは全く別人。暴力描写の部分が大きく話題になっている本作だが、ストーリーも十分面白い。ヤクザの世界を描いているとはいえ、「結局自分のことしか考えていない」「都合が悪くなれば人に任せて知らんぷり」「やばくなったら逃げる」といったプロットや登場人物たちは現代社会へのメタファーだ。上司を思い出して腹がたった。エンターテイメントに徹したという監督の意気込みは見事に成功したと思う。ただ、おしいと思う点は…あのエンディングのスローモーション。あそこはスコセッシばりの不意打ちで、ズバン!ズバン!と畳み掛けるようにやってほしかった。そして、小日向演じる片岡刑事の相棒。あの相棒が最後片岡を裏切ると思っていたが…読みが外れた…。。ラスト近くのカフェのシーンで、大友と片岡の会話を意味深に見つめるアップがあったから…。とにかく、みんな悪い奴らだった。メイキングの話ばかりですいません。 【テンパーる】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-12-08 00:10:27)(良:2票) 8.《ネタバレ》 まずキャスティングからして素晴らしい。寺島進や大杉蓮らこれまでの北野組は出てないものの、ラーメン屋での笑顔が恐い椎名桔平や、恐そうなんだけれどいかにも幸薄そう(殺されそう)な國村準や石橋蓮司の顔。地味で目立ちすぎない故に危うさも備えた中野英雄、たけしの昔気質で落ち目のヤクザ感等々・・・。それぞれが見事な具合で描き分けられ(出演時間もほぼ一緒!)、これといった主人公はもちろんのこと、狂言回し的存在すらない。それでいてこの物語の推進力。ほとんど俳優たちの表情、所作だけでも十分に魅せてくれます。 これまでの北野作品と違い台詞を排した心象描写は一切無く、ひたすら続く怒号の応酬。口汚い罵り合いに反して映画のテンポはとても心地良く、そんな中に不意打ちのように飛び込んでくるバイオレンスシーンがまた素晴らしい(語弊があるか!?)。顔を切り裂かれ、口をドリルでぐちゃぐちゃにされ、箸で耳をぶっ刺される・・・工夫を凝らした痛い痛いシーンの数々がバイオレンス映画としての価値も多いに高めています。 北野作品としての分かり易い特徴は殆ど見られないものの、『ソナチネ』や『キッズ・リターン』に並ぶ完成度だし、僕の好みで言えば北野映画一番と言ってもいいくらい。極めてタイトにビシッと整った楽しい楽しい一級のバイオレンス映画に仕上がっています。 【Sgt.Angel】さん [映画館(字幕)] 9点(2010-06-16 02:12:17)(良:1票) 7.《ネタバレ》 ジャパニーズマフィアの真骨頂を見せてくれた。バイオレンス好きの私にとっては極上のエンターテイメント。 映画館で見に行き自宅で録画を20回ぐらい鑑賞したぐらい笑 まず役者が豪華。普段優しいヒューマンドラマに良く出る役者がたけしワールドのヤクザに見事に変貌。椎名や加瀬は特に好演出。 ストーリーも小難しくなくシンプル。「コノヤロー」、「バカヤロ」、「カタチダケダカラヨ」「ハモン」の台詞だけで成り立ってしまっている。 ヤクザは親でも兄弟でもメンツである。当然親には逆らえないし、立場上やるしかない。失敗すれば責任を取らされ落とし前をつける。そして人の弱みにつけこむのが商売。その反社会組織の仕組み、シノギや極道の筋ってのはよく描かれているなあと感心した。 仁義なき抗争からマル暴との絡みまで登場人物は【全員悪人】。これが本作の見所であり全てである。 10点に届かなかったのは皆様がおっしゃるとおり椎名演じる水野の生かし方とマフィア映画特有の銃で乱殺しておしまいってとこが在り来たりだったかな。 アウトレイジ3発表まで秒読み。今後のシリーズ化に期待を込めてリクエストしたい。 【mighty guard】さん [映画館(邦画)] 9点(2016-09-29 13:11:37) 6.《ネタバレ》 理数系監督の作品といった印象です。 閉じられた空間の中に「暴力上等」を伴った複数の因子を配置して、それらの一部にストレス(軋轢)を与え、各因子の相対的な反応を見ているようです。 空間内の視点から見れば因子同士の行動の目的はストレス問題の解決ですが、空間の外から見れば、単なる自滅とも取れる連鎖的因子崩壊です。 因子自体が持っている暴力的な特性上、極めて自然な結果です。 そして地球に人間が蔓延っている様に、最後に残るのは「知性派の謀反上等」の因子です。 ヤクザ社会のエントロピーの法則と進化に於ける自然淘汰論とでも言った所でしょうか。 話自体は難しくはなく、テニスのラリーのようにヤクザの報復戦の応酬が淡々と進んでいきますが、映像表現の迫力や、配役、役者さんの演技などのお陰でかなり見入ってしまいました。 特に椎名桔平さんのヤバい感じや、小日向文世さんの下衆っぷりは見ていて気持ち良かったです。 派手な画を撮ろうとして興醒めなCG映像に成ってしまったり、劇的な展開を目指し整合性のない脚本に陥ってしまう作品が目立つ中で、一方的な襲撃で銃撃戦(撃ち合い)は殆ど無かった事や、エキストラを多用した広い画のカットなども無く、話も単純かつ自然な流れでまとまっているので、作品的に広がりが余り感じられませんでしたが、失敗する要素を極力カットして出来る事を丁寧に撮っている印象があり、映像、脚本に隙がなったのでストレス無く見る事が出来ました。 作品をきちんと一本にまとめ上げる北野武さんの監督としての力量を感じました。 【しってるねこのち】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2015-04-15 17:45:50) 5.《ネタバレ》 仁義なき戦い この路線ではあるが、あの映画に比べると「軽い」のだが、その分現実味が出ている。下克上の繰り返し、爬虫類の共食いにも似た世界で、そういった気味の悪いエピソードをオムニバス的に連続させ、飽きない。ただ、これは好みがかなりわかれる映画だろう。ギャングものとしてはストーリー、脚色が精緻で目新しく、出来が良い。 【小鮒】さん [DVD(邦画)] 9点(2012-10-30 21:57:50) 4.こういった映画はなかなか観る機会がないのですが、かなり楽しめました。 とにかくいい役者が揃っていて、特に加瀬亮が個人的にかなり良かった。 また、たけしがあまり前に出なかったことで、他の役者がより際立ったのも好感持てました。 続編も決定してるということなので楽しみです! 【抹茶御膳】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-12-04 16:26:06) 3.映画は芸術である前に娯楽であるべき。と世界のたけしのメッセージだろうか。とにかく楽しんだ。スクリーンにくぎ付けになった。知らない間に終わっていたという印象。どうしても馬鹿野郎!が聞きたくて2回見てしまった。そして2回目もまた笑った。 【りょーた】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-08-18 16:15:22) 2.北野監督によれば今回はエンターテインメントを狙った映画ということであるが、カンヌでは無冠に終わった。タランティーノならまだしもティムバートンが審査委員長では妙に納得したりする。しかし、この全編暴力で敷き詰められた本作品はやはり北野映画であり所謂「エンターテインメント」とも「キタノブルー」とも違う肌触りを持っている。北村総一郎と金子信夫、石橋蓮司と小池朝雄がラップしてしまう程に往年の名作である「仁義なき戦い」を借景にしていると勘繰ってしまうが、これは一種のオマージュであるだろうし三池崇史にも通じる暴力描写の滑稽さも娯楽映画への志向性と言えなくもない。ある意味救いの無い結末にカタルシスの無いニヒリズムを感ずるが呆然となりながらもやはりおもしろい映画であり、傑作だと思います。 【以蔵】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-07-19 10:44:32) 1.《ネタバレ》 バイオレンス描写の洪水!その波に呑まれて映画を観ている間、クラクラしっぱなしでした。久し振りに暴力をストレートに描いた北野武監督に出会えた気がします。彼の監督デビュー作「その男、凶暴につき」が好きな私にとってはど真ん中直球の映画でした。バイオレンス描写への異常なまでのこだわりと、最後に見える暴力へのアイロニーはいつもの北野武という所でしょうか。誰もが腹に一物抱えての抗争劇はとても面白いし、演技派の役者さん達の脅し文句や暴力はどこか非常にカッコいい。こんなヤクザ達を描いたエンターテイメントは個人的に大好きです。これからも暴力を描いた映画を撮って欲しい。 【民朗】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-06-20 23:46:17)
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