みんなのシネマレビュー |
|
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
5.プロダクション・クレジットには気付きましたが、監督クレジットを見逃しました。今になって、ああスピルバーグだったのかと。 保身を図る圧力に抗して権力犯罪を暴く覚悟と気迫を見事に描いた傑作です。但し、お嬢様育ちとして描かれたオーナーが保身ではなく対決の決断を下す根拠や過程が十分描かれていない点が不十分だったと思います。まあ、些細な欠点です。「兄がベトナムにいる」とエールを送る政府側弁護士事務所職員のエピソードを加える手腕が秀逸です(まさか、ここは実話ではないでしょう?)。でもベトナムの人々への思いが微塵もないな、なんてことをスピルバーグに言ってもしょうがありません。マイケル・ムーアでは、こんな感動作にはならなかっただろうしなあ。ポストの記者を排除せよとの大統領の電話やウォーターゲートのくだりは余計なサービス(蛇足)でした。 本作を見て、現在の日本のマスコミはどうなのかということにも思いを馳せて欲しいです。 【傲霜】さん [映画館(吹替)] 9点(2018-05-06 09:43:53)(良:1票) 4.《ネタバレ》 スピルバーグが「映画化まで2年も3年も待てるような作品ではない。すぐに映画化しなければならない」と語ったというが、71年の実話でありながら、確かに現代的で、考えさせられる作品となっている。 ベトナム戦争について的確な分析が行われており、負け戦と分かっていても、その分析を隠蔽していた当時のアメリカ。「フェイク・ニュース」だと叫び、自分の都合のよう事実だけをつなぎ合わせる者が現在の権力者である危機感が伝わってくる。そして、真実を曲げることはできないという、信念が感じられる。 権力者の都合で公文書がざくざく改竄され、権力者のお友だちや後ろ盾となっている大企業が好き放題をやっている、我が国の映画人に危機感はあるのだろうか? 【こんさん99】さん [映画館(字幕)] 9点(2018-04-08 19:34:54)(良:1票) 3.これは傑作。もし主役がトム・ハンクス1人なら、勧善懲悪風になってつまらなかったかもしれません。しかし、そこに上場を控えた頼りない経営者としてメリル・ストリープが加わったおかげで、グッと立体的で重厚になった気がします。けっしてハラハラドキドキの展開ではないし、陰謀ドロドロの世界を描いているわけでもありませんが、それぞれ職務を真摯に全うしようとする姿が実に爽やか。仕事とはかくあるべし、と教えられるようでした。 さて、かようなワシントン・ポスト紙もジェフ・ベゾス個人に買われましたが、日本の大手各紙も軒並み部数減に苦しんでいる様子。そういえば最近はスクープ記事というものを滅多に見ないし、それどころかフェイク・ニュースを垂れ流しながら反省も検証もしないケースもあるようで。部数減も、さもありなんという感じです。 【眉山】さん [インターネット(字幕)] 9点(2019-01-25 02:09:53) 2.かの国は、どの時代も多大な危うさと愚かさを孕み、危機的な状況に陥る。 だがしかし、どんな時代であっても、その過ちにに対して是非を唱えることを躊躇わない国民性と精神が、しぶとく、力強くその存在を主張する。勇気ある個の主張が、次第に大きなムーブメントとなり、国の行く末を変えていく様を、歴史は何度も見ている。愚かで危うい国ではあるけれど、根底に根付くその精神こそが、かの国の本当の強さであり、偉大さなのだと思う。 実際に巻き起こったニクソン政権下における新聞社への政治的弾圧を背景にし、それに抗うジャーナリズム精神、女性の社会進出と権利主張、ベトナム戦争の是非に至るまで、当時のアメリカ社会の病理性がテーマとして複合的に絡み合う構成が、極めて見事だ。 スティーヴン・スピルバーグ監督は、タイトなスケジュールの中に埋め込むようにして、急遽今作の製作を進めたという。 巨匠をそこまでして突き動かした要因は、この映画のテーマ性が、まさに今現在のアメリカ社会が抱える切実な問題意識に直結するからだろう。 前述の通り、アメリカという国は、今この時代においても危うさと愚かさの中を突き進んでいる。 スピルバーグはこの映画を通じて、再び勇気ある主張が、大きなエネルギーとなって国の潮流を変えていくことを願ってやまないのだと思う。 そして、この映画において重要なことは、そういった現代社会に直結する重く堅いテーマ性を扱いながらも、しっかりと映画娯楽として確立されていることだ。 ストーリーの展開力、名優たちによる名演、精巧な美術等々、映画を彩るどの要素を切り取っても「面白い!」という一言に尽きる。 どうせ良い映画なんでしょ。と、思いつつ、実際観てみると、やっぱり、というよりも想像以上に良い映画だったことに舌を巻いた。 相変わらず世界最強の映画監督による、世界最高峰の映画娯楽を心ゆくまで堪能できる。もはや「流石」としか言いようがない。 【鉄腕麗人】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2018-11-25 08:10:12) 1.《ネタバレ》 今の日本の状況を考えると、なんともタイムリーな公開。トム・ハンクスとメリル・ストリープの演技は秀逸。ワシントン・ポストが家族経営だったのは驚きです。 【kaaaz】さん [映画館(字幕)] 9点(2018-04-07 19:36:26)
【点数情報】
【その他点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2025 JTNEWS