みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
6.主人公夫婦は聾唖者なのでセリフがなく手話で会話する。言葉は字幕で示されるが夫婦、特に高峰秀子は表情や仕草で字幕以上の豊かな感情を表現し伝えてくる。誰もが貧しく苦しかった時、障害者夫婦にはさらに厳しい時代だった。働く場も限られるし、聞こえないばかりに子供も死んでしまう。家族も問題を抱え、頼れるどころか母親の面倒まで見なくてはならない。そんな苦しい生活の中でも懸命に働き、子供を育て生きていく。まさに題名どおりの人生で、しかもやさしい秋子は報われないままだ。暗い話なのだが、けなげに一生懸命生きる夫婦の姿にいつ見ても感動して泣いてしまう。聾唖の会話シーンはサイレント状態に近いが全く不都合を感じず、全身で表現する姿はむしろ豊かな情感をイメージさせる。 この後、父と子の続編もできたが(高峰がいないせいか)精彩を欠き、本作にはまるで及ばなかった。 【キリコ】さん 9点(2004-01-29 23:15:56)(良:2票) 5.文句なしに素晴らしい人間ドラマ。高峰秀子は本当に素晴らしい役者。小林桂樹も素晴らしい。有名な電車のシーンはわかっていても泣けて泣けて仕方ない。全ての人に一度は観てもらいたいと思う。絶対に人生に対するスタンスが違ってくる筈。こんな素晴らしい作品が普通につくられていた邦画の50年代ってなんて凄い時代だったのか。ラストのもっていきかたがどうしても他になかったのかと思ってしまうのでマイナス1点にしてしまうけど、10点に限りなく近い9点。 【Sean】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2007-11-19 14:50:39)(良:1票) 4.《ネタバレ》 初めて観たのは随分、前のことであるけど最近、DVDで買ってきたので久しぶりに観たけど、初めて観た時以上に感動しました。この作品、タイトル通りの名もなく貧しくても本当に美しい人間ドラマの名作です。耳の不自由な二人が一緒になり、どんな困難にもお互いを本当に心から愛し合い、そして、助け合いながら一生懸命生きる姿は本当に美しい!主演の二人、小林桂樹と高峰秀子の演技が本当に素晴らしいです。大切なみしんを奪われてしまい、生きて行くことなどもう出来ないと姿を消そうとする高峰秀子演じる秋子を追いかけていく道夫、そして電車内での二人の会話、泣けます。そんな二人のことを最初は嫌っていた息子、一郎も最後は二人のことが大好きです。特に事故により亡くなってしまった秋子のことを作文として言う一郎にはこれまた泣かされた。いずれにしてもこの映画を観て感じることはどんな苦しい環境に置かれても生きることの素晴らしさ、人と人との結びつき、愛情、その全てが本当に美しく描かれていて一度観たら絶対に忘れることの出来ない素晴らしさがあります。それにしても高峰秀子、この女優の演技は凄い!「二十四の瞳」といい本当にこの女優は観る者に感情移入させてしまう恐ろしさ、素晴らしさを持った日本を代表する名女優の一人だと言って良いでしょう!最後に私もこの映画の中で流れる音楽がどこかチャップリンの音楽を思わせるものがあると思いました。 【青観】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-12-15 22:10:55)(良:1票) 3.《ネタバレ》 やはり彼女が最後にああいう運命になってしまうのは感情的にマイナス1点にします。しかし私はこの映画が大好きです。特に高峰秀子の役、序盤のカメのシーン、納豆の食べすぎで耳が聞こえなくなったと真剣に語るシーン、500円を拾ったやり取りのシーン(そんな発想したからなのかその直後にミシンを持っていかれ)、そんな彼女に惚れました。 一方であんな時代に、貧乏で難聴で、しかしながらあんなリッパな亭主に出会え、リッパな家族を築けたこと自体奇跡でとても彼女は幸せだったと思います。結果この映画はハッピーでやはり超名作です。 【kocyan】さん [地上波(邦画)] 9点(2011-06-07 12:26:46) 2.《ネタバレ》 家を飛び出した妻を追っかけた夫が電車の窓越しに手話で説得するシーンは、日本映画史上でも指折りの名場面だと思います。(後に他の作品でも似たシーンはありますが)若き加山雄三が登場した直後に悲劇が起こりますが、希望を感じさせるラストで良かったです。 【きーとん】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2010-07-19 18:45:37) 1.《ネタバレ》 ここのレビュー数は多くないけれど、傑作という部類に入る映画だと思います。 日本が最も貧しかった時代に、聾唖者というハンディを負って生きた人たちのお話です。もちろんバリアフリーなんて意識はなく、周囲には差別が蔓延し、不幸や災難が続きます。主人公の夫婦はその苦しい生活の中でも、小さな喜びをかみしめ、一歩ずつ心を充足させ、それを糧に生きて行きます。生きることの意味、幸せの意味を強烈に問いかけられます。 感覚機能が欠損していることは、確かにコミュニケーション能力を低下させる。だけど、この夫婦と周囲の人たちの繋がりはかえって強まっているように思えました。それは、外からの情報が制限された内的世界で、意識を拡散させずに相手のことを一途に想い続けた結果なのだと思います。健常者には真似ができないレベルの必死さや思いやりが産んだ特別な力と言ってもいい。コミュニケーションの本質とは相互理解の行為以前に、相手のことを強く想う姿勢であると諭された気分です。 自分が負ったハンディには負けなかった高峰秀子も交通事故であっけなくこの世を去りました。子育てが一段落して、これからという時だっただけに、残念でなりません。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2009-03-13 03:07:17)
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