みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
5.《ネタバレ》 祖父と孫の情愛が胸を打つ。結婚のシーンが喜びよりうっすらと悲しみに覆われていてどうも違和感がある。葬式みたいだ。そこだけ得心が行かない。 【ほとはら】さん [DVD(邦画)] 9点(2024-02-22 18:46:36) 4.《ネタバレ》 人類史上初めて原爆が落とされた街 広島。その広島出身の新藤兼人監督がGHQの日本占領終了直後に放った広島原爆をテーマとした反戦映画。原爆で家族を失い、今は瀬戸内海の小島で教師をしている主人公 石川孝子(乙羽信子)が、あの日原爆に遭って生き残った教え子たちを訪ね歩くというストーリーなのだが、まだあれから七年しか経っていない広島で実際にロケをしていることもあり、いくらか復興しているとはいえ、原爆の傷跡がまだまだ残る広島の街はここにあの日原爆が落ちたということをリアルに物語っていて生々しく、この街の風景を見るだけで考えさせられるし、つらい。孝子が訪問したその日に原爆症で死んでしまう教え子の父や、少女が教会でもはやいつ死んでもおかしくない状態で横たわっているシーンは原爆が投下直後だけでなく、その後何年にも渡って身体を蝕んでいくという恐ろしさが伝わってきて切なく、胸が締めつけられる思いがした。新藤監督は広島出身の作家としてどうしても原爆投下間もない広島の現状をこの映画で描きたかったんだと思うし、新藤監督の原爆や、戦争、そして故郷への思いが伝わってくる。真夏の太陽の下で元気に遊ぶ子供たちも印象に残るのだが、この子たちに未来を託すという新藤監督の強い願い、戦争のない平和な世の中への願いが込められている気がしてならない。それはこれからの未来を生きるすべての人たちへの普遍的なメッセージなのだと思う。そしてそれは戦後69年経ち、新藤監督自身が亡くなった現在でも決して変わることはないだろう。被爆して間もない広島が舞台ということでも歴史的価値のある映画だが、そんな監督の普遍的なメッセージを発信し続ける映画として、これから先もずっと残っていくべき映画なのだと思う。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 9点(2015-05-31 17:45:47)(良:2票) 3.乙羽信子と少年が互いに手を振りながら別れる萬代橋のシーンは、極端なローポジションによって、その欠けた欄干と手摺が空ける空間の中に組み入れられる。 被爆後7年を経た復興の風景の中に残る傷跡をそれ自体として中心化することなく、あくまでドラマの情景の一部として提示する慎ましさとリリシズムが全編を貫く。 被爆者の悲憤と糾弾を直截にアピールする同時期の日教組作品『ひろしま』との大きな違いだ。 歌唱やSEなど音楽的要素も様々に用法が工夫され、作品を抒情的に彩っている。 たとえば伊達信の臨終の場に、屋外から流れてくるチンドン屋の陽気な囃子(カウンタープンクト)。 少女が病に伏している教会に響く讃美歌。 元幼稚園だった草むらに残響する童謡。 雲間から聞こえてくる飛行機の爆音などである。 中でも、原爆投下直後を再現するモンタージュと伊福部昭作曲の合唱音楽の融合が、短いシークエンスながら圧倒的だ。 画面が伝える惨劇のイメージと、敬虔かつ崇高な音楽の力が一体となった情感は簡単に形容出来ない。 【ユーカラ】さん [ビデオ(邦画)] 9点(2012-05-13 00:18:51) 2.あの原爆投下後の惨状は人類のDNAに刻まれている最大の恐怖が具現化されたように思う。本作での、このシーンでは正にそうとしか思えないほどの恐れと憤りを感じた。たぶん、このシーンでは年端もいかない娘までもが体を張って演技をしたのだと実感できる。先日、あるサイトで被爆者(女学生)の描いた絵を見る機会があり、それはその女学生が被爆してから遠くの防空壕へ避難するまでを13枚の絵(原爆の絵)で表現したものだが、その絵から受けた印象は地獄としか言い表せないものだった。アメリカがどうこうではなく、本作同様、この地獄を絶対に忘れてはならないし、また後世に残していかなければならないと思う。その役目は被爆国日本しかいないはずだ。僕には何もできないがここにレビューだけでも記しておきたい。 【カリプソ】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-05-05 15:02:44) 1.世界が忘れてはいけない過去。消し去ってはならない事実。そして日本人が未来に残さなければならない苦しい記憶。この映画にはその全てがある。教科書や教師の言葉では学ぶ事のできない事実を、現代を生きる日本人にはこの映画を観て知る必要があると強く思った。 【ボビー】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-04-16 21:23:24)
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