みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
3.《ネタバレ》 芸術家を題材にした伝記は数あれど、この映画はただ絵が好きで、特別に技術が高い訳でも独創性があるわけでもなく、自分がどんな絵を描けばいいのかもわかってない平凡な男が主人公で、そんな男をここまで真剣かつコミカルに描ききったものは他にないだろう。 監督自らの絵を使ったという劇中の絵の数々はバリエーションがあって素人目には随分面白い。その絵を劇中で辛辣かつ的確に批評するキャラクターがいるのも面白い。 芸術へのアプローチは突き詰めれば、お笑いも同然となり、これを観ていると全盛期の武の命がけのバラエティ番組を思い出し、ニヤニヤしてしまった。やたらと死が身近なのは、芸術をつきつめることのシビアさ、悲しさを表すと同時に滑稽さをも表現しているようにも見える。命をはれるくらいじゃないと話にならず、死など大したことではないのだという気概がなきゃダメなんだ。と。 いい歳して子供作ってまでこんなに金にならないことをやって周りに迷惑かけてるのは本当にどうしようもない。どうしようもないがどうにも憎めない。暖かく見守りながらも甘いものじゃねーんだぞとも言っているような芸術に対する監督の眼差しが感じられます。すべての芸術家を志す人、夢を追う人に観てもらいたい一品。 芸術やら何やらわけわかんないものを追いかけてることよりも、そんな奴を愛する人がいるってことこそが一番幸せなことですよね。誰でもピカソとかでも、一人者でどうしようもない芸術家の方がずっと多いですし。 【すべから】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-08-09 01:34:05)(良:2票) 2.これまでの作品を全て包括したような作品でした。作品に取り込まれているテーマはもちろん、実際に過去に使われた絵やシーン(これも絵となって)も所々顔を出したりします。アニメや状況説明の字幕など、難解だとけちをつけて来た観客をちょいちょい皮肉ってる様なところもありましたが、それもそれで面白く鑑賞できました。後半、危うい方向へ一気に進んでいく物語を最後にふっと纏め上げる手腕は流石です。 【njld】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-12-10 15:56:08) 1.《ネタバレ》 前作、前々作のような難解さは影をひそめ、オーソドックスなスタイルで語られる物語が徐々にしみてくる名作です。特にラストが秀逸。「アキレスが亀に追いついた」ということが映像だけで見事に表現されていて、非常に鮮やかでした。隣の席のお客さんもラストの瞬間にハンカチを取り出して涙をぬぐっておられました。私も「やられたっ」と思いました。あのラストカットのお陰で、後味がぐんっと良くなっています。 【藤堂直己】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-09-22 11:32:54)
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