みんなのシネマレビュー |
|
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
3.これはジブリの中で、客の対象年齢を一番高く設定した作品だと思いました。ストーリーは地味で、ジブリ特有の冒険的な要素も子供ウケのファンタジー感も畳み掛けるようなテンポ感もありませんが、その分、落ち着いて、でも退屈せず、描かれている空間ひとつひとつの味わいを楽しめました。舞台は日本の設定ですが、それをあまり意識させない空気感と、国籍を超えた独特なムードの音楽にセンスを感じます。「“となりのトトロ”は面白いと思うけど自分にはしっくりこない」という人は、これならツボにハマるかもしれません。変な例えですが、トトロやラピュタが「中トロの握り」なら、アリエッティは「生ダコの薄造り」という感じかも。子供向けファンタジーと思ってこれまで手を出さなかったのが悔やまれます。身近な生活とちょっとした幻想ムードとのバランスが絶妙でした。 【ramo】さん [ブルーレイ(邦画)] 9点(2014-10-04 00:43:52)(良:2票) 2.個人的にはジブリの中ではベスト3に入ります。 ストーリに起伏がないという意見がよく見られますが 登場人物が大声をあげたり、アドレナリンをだしまくる ような物語は正直辟易としているので、このアニメの 淡々と声を抑えた物語ががとてもすきです。 BGMもきわめて控えめででしゃばらず、小人から見た 世界の景色や音、物理法則をスケールを考慮して描いて いたり(例えばポットの表面張力とか)ディティールが とてもいいです。 歴史や世界観といった大げさなものではなく、もう少し 家族数代といったぐらいのスケールの、きわめてローカルな、 個人の時間の積み重ねみたいなものがきちんとにじんでいるのも とても素晴らしい。 必要以上に世界や歴史をしょい込んだ物語ではない点 (ナウシカやもののけと違って)、小人といっても、 トトロのような「お話」ではなく、きわめてリアルでみずみずしい ファンタジーになってるところ、などなど。 絵空事ということではなく、生活感覚と密着した幻想性みたいな 感じがとても好きです(妖精もこんな感じでもっとリアルで近しい ものだったのでは?) 物語に大きな起伏がないのに、何度みても飽きない。 傑作なんだと思います。 【ウンコマン】さん [地上波(邦画)] 9点(2014-07-19 00:26:26)(良:1票) 1.《ネタバレ》 小人の大きさが、ありんこやだんごむしとさりげなく比較されている。つまり彼女は意外と大きいのだ。残念なのは冒険をしないことです。「冒険」あってのジブリだと思う。ラストでアリ子がナマズを見て興奮するシーンがあったが、本当の冒険はそこからはじまる予感があった。如何せん90分は短すぎる。翔くんが、小人にたいして「君は滅びる運命だ」と言った言葉は、多くの観客の顰蹙を買っているようだ。しかし、私はあえて彼を擁護しよう。そもそも翔くんは口下手だ。彼の言葉を超訳すると、「君らはぼくと同じ運命なんだ」ということ。この気持ち分かる?毎日、病気で苦しい思いをして、生きることに諦観を持った少年が、滅びることを認めないアリ子に対して、「どうせ頑張ってもぼくと一緒でムリなんだよ!」という怒気も含まれている。彼はただ、怖かっただけなのだ・・。翔くんがアリ子のことを心臓の一部だと言ったのは、アリ子をすべて理解した後である。これは人間の心臓を、生きるための原動力と捉えたメタファーなのだ。また私がこの台詞を超訳しよう。「君はぼくの生きるための原動力だ」と、翔くんはアリ子にお礼を言ったのだ。小人ゆえにアリ子の動きは常に何かによじ登ったり、ジャンプしたり、ダイナミズムだ。そんなダイナミズムな動きそのものが「生」を象徴している。そして生きることに諦観を持った翔くんは、生の象徴たるアリ子の姿をて、みるみるうちに再生していく。翔くんが自暴自棄で言った台詞→君はどうせ(ぼくと一緒に)滅びるんだよ。でもこの台詞を彼が口にすることは二度とないでしょう(泣)最後はもう涙ボロボロでした。 【花守湖】さん [ブルーレイ(邦画)] 9点(2011-09-07 21:23:43)(良:1票)
【点数情報】
【その他点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS