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現金に体を張れ

The Killing
1956年【米】 上映時間:85分
サスペンスモノクロ映画犯罪もの小説の映画化
[ゲンナマニカラダヲハレ]
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2012-06-16)【ESPERANZA】さん
公開開始日(1957-12-10)


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監督スタンリー・キューブリック
キャストスターリング・ヘイドン(男優)ジョニー・クレイ
コリーン・グレイ(女優)フェイ
ヴィンセント・エドワーズ〔男優・1928年生〕(男優)ヴァル
イライシャ・クック・Jr(男優)ジョージ・ペティ
マリー・ウィンザー(女優)シェリー・ペティ
テッド・デ・コルシア(男優)警官 ランディ
ティモシー・ケリー(男優)ニッキ
ジョセフ・ターケル(男優)ティニー
ジェイ・C・フリッペン(男優)
原作ライオネル・ホワイト「逃走と死と(見事な結末)」(早川書房)
脚本スタンリー・キューブリック
ジム・トンプソン(会話補足)
音楽ジェラルド・フリード
撮影ルシアン・バラード
製作ジェームズ・B・ハリス
あらすじ
出所したばかりのジョニーは恋人と新しい人生を築くために最後の犯罪を企てる。競馬場から現金を強奪するのだ。それぞれの理由から金を必要とする市井の男たちを仲間に加えて綿密な計画が練られた。しかし仲間の妻、欲深く不実な女が計画を知ったことから歯車が狂い始めるのだった…。独創的な映画構成、同じ出来事をそれぞれの登場人物の視点から繰り返し描くという手法により、ある種の知的興奮を呼ぶ犯罪映画の傑作。

】さん(2004-03-24)
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【クチコミ・感想(9点検索)】

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18.《ネタバレ》 もしかしたら、キューブリック作品の中で、一番才気走っていて面白い作品かも知れない。時系列を無茶苦茶にして、ラストまで緊張感を高める。素晴らしい。 にけさん [映画館(字幕)] 9点(2019-01-30 22:44:24)

17.《ネタバレ》 大胆不適な競馬場強盗事件を扱った犯罪映画。刑務所を出所したばかりのジョニーは昔の仲間を集め、一発逆転を狙った強盗を策謀する。仲間は、内通者であるバーテンダーと馬券窓口係、競馬場を警備する警察官、それに資金提供者。他に馬の射撃手と暴れ役を雇う。周到に準備された計画は完璧の筈だった。しかし、初期の段階で窓口係が妻に計画の一部を漏らしたことから計画は綻びを見せ始める。これで視聴者は、どのような計画か、どのように破綻するか、という二重の緊迫感を持って見守ることになる。憎い演出。着々と進めらていく準備の様子が丹念に描かれていく。同時進行している事象は時間を繰り返すという丁寧さだ。人物の性格描写を最小限にしているのでとんとん拍子に進む。といって人物描写に手抜きはない。ジョニーは服役中も待っていてくれた恋人との結婚を決意している。バーテンダーには病気の妻がいる。窓口係は浮気性な妻をお金でつなぎとめようとしている。警官は借金で首が回らない。資金提供者はジョニーの境遇に同情している。射撃手も暴れ役もそ金が欲しい事情がある。根っからの悪人はおらず、ある程度の同情が得られる設定で、視聴者はいつしか計画の成功を願うようになる。計画の破綻がほんの数秒で処理されるという斬新さ。銃声の後の動かない死体の山。映画史上に残る名場面だ。重傷を負った窓口係は、自宅までたどり着き、裏切り者の妻に弾を撃ちこんで力尽きる。現金を持ったジョニーは飛行機で高跳びを図るが、偶然居合わせた犬のある行動によって、総てが烏有に帰す。大量の札束が風に飛ばされる画は鮮烈だ。逮捕を想像させて了る最終場面も心憎い。滅びの美学がある。敗因は、計画が狂って、大金を運ばなければならなくなったこと。目立たない中古鞄を買ったが、鍵が壊れていた。不運である。馬を撃たせたのは、観客と警備員の注意を逸らすためである。暴れ役の人の良さと暴れっぷりの格差がよい。射撃手は本当に傷痍軍人という設定にした方がよかった。お守りの蹄鉄で車がパンクして射殺されるという皮肉もよい。残念なのはジョニーの恋人の登場が少ないこと。彼は恋人との結婚の為に一世一代の賭けに出た。二人の感情をより盛り込んだ内容にすれば、最後の場面はずっと衝撃的なものに映っただろう。実際、窓口係の夫婦の感情描写は十分にできているのである。淡々とし過ぎるきらいがあるが、傑作だ。 よしのぶさん [DVD(字幕)] 9点(2015-01-17 00:27:57)

16.《ネタバレ》 個人的に戦争映画にハズレなしのキューブリックだが、フィルム・ノワールでも凄い映画が1本、コレだ。
競馬場を襲い現金を強奪するまでの流れを遡り、スリリングに描いた傑作「現金(ゲンナマ)に体を張れ」。
見えない大金という“太陽”を見つめすぎた男たち、女たちのドラマだ。
ジグソーパズルを組むように時系列を追う流れは、後のクエンティン・タランティーノの「レザボア・ドッグス」に影響を与えた。
とにかくこの映画、ムチャクチャ面白い。
キューブリックの映画でもっとも女性が印象的な映画だろうね。
ファーストシーンは競馬場からはじまり、コレから強盗を強行しようって場面で、物語は強盗にかかわる様々な人間の過去をさかのぼりはじめる。
ピースが徐々に繋がっていく感覚、
男たちを運命に引きずり込むそれぞれのファム・ファタール。
それとモリールのオッチャンをはじめとする死亡フラグ。
そして冒頭と終盤が繋がる瞬間、総ての歯車が動き出す!
検閲所での粋な会話、
蹄鉄によるパンク、
一瞬で終わる銃撃の迫力とクライマックスの畳み掛けは凄いぜ。
ラストの“太陽”を吹き飛ばしちまうのが犬とはねえっ・・・。
エリッヒ・フォン・シュトロハイムの「グリード」やジョン・ヒューストンの「黄金」を彷彿とさせるシーンだった。
その時のスターリング・ヘイドンの 「(・_・)」って表情がまた。 すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2014-10-02 06:03:51)

15.《ネタバレ》 洒落た演出、味のある脇役、全滅の美学、全てがとにかくかっこいい。惜しむらくは主役とその恋人が影が薄く、さらに典型的で古臭いところ。最期の言葉以外は全部ウソなクソ妻が一番男らしい。 ラーションさん 9点(2004-03-29 02:21:21)

14.半世紀近くも前の作品だとは信じられないぐらい高クオリティです。疑う余地もなく、キューブリックは天才ですね。 Kさん 9点(2004-02-18 16:47:41)

13.まさしくキューブリック!!40年以上も前の作品でここまで引き込ませるだけの力量はさすが!心にざくざく刺してくるこのインパクト。それだけに惜しい人をなくしましたね。 とまさん 9点(2004-01-27 16:04:13)

12.キューブリックの中でも面白いほうだよ BAMBIさん 9点(2003-07-10 09:09:14)

11. ドデドンさん 9点(2003-06-24 00:09:05)

10.周到な犯行を、絶妙な構成の時間軸で見せる手腕は絶品。痛快なまでのラストシーンも印象的。誰が観ても楽しめる小難しくないキューブリック作品。哲学的なものよりこうした作品の方がより彼の非凡な才が際立つように思う。 poppoさん 9点(2003-06-08 12:39:14)

9.スタンリー・キューブリックの哲学チックな映画を好まない私としては、分かりやすい展開で気楽に楽しめる。念密に計画されたはずの現金強奪劇が肝心の詰めが甘く綻びていく過程が面白い。馬券係のジョージの妻が計画の打ち合わせを盗み聞きしていたのに簡単に解放してしまうところ。ジョニーに雇われたニッキーが競走馬を狙撃後、駐車場の管理人の黒人をクロ呼ばわりするが故に墓穴を掘り警官に射殺されるところ。パズルでたとえると最後の数ピースが足りない状態、それが作品にコミカルさを生み、犯罪者を応援してしまう心理に誘い込んでいる。たしかに、最近の類似映画は派手な演出で、娯楽性に富んだ作品が多く、物足りなさを感じるかもしれないが、テンポの良さ、ジョージの能なしぶりによるコミカルな面などシンプルでありながら十分現代でも通用する娯楽映画だろう。 ゆたKINGさん 9点(2003-03-02 19:10:12)(良:1票)

8.難解といわれるキューブリック作品において、極めてシンプル、かつスリリングな傑作。キューブリックという名前で腰が引けてしまう人にこそ見て欲しい。ラストシーン、何度も撮り直したんだろうなぁ…… 愚物さん 9点(2002-11-06 01:36:24)

7.終始テンポ良く、丁寧に描いているキューブリック初期の傑作。主演のS・ヘイドンもスマートな演技でこの映画の雰囲気にピッタリである。鮮烈なラストシーンに映る警察官2人の映し方は、単純だが最高の形でカメラに収められており、警察官と逃亡者を同一スクリーン内で描かなかったというキューブリックの非凡な才能が爆発している。 チャーリーさん 9点(2002-03-14 13:23:28)

6.おもしろかった!キューブリックの作品は本当に無駄がなく、テンポがいい! ジャガーさん 9点(2002-03-05 23:39:52)

5.面白い!!最後のオチはいただけなかったですけど、ENDクレジットのシーンでの左右対称がとにかく格好良くて、キューブリックらしさが感じられた。脚本が書けてるし、第7レースへ向けてテンションを高める演出がにくい。 イギリスオレンジさん 9点(2001-10-10 23:39:39)

4.ラストまでいきおいよく引っ張る引っ張る!で、「THE END」。キャー、キューブリック、かっこよすぎるよー!!エンドクレジットなんかなしでブチ切り。これって現代の映画だったらもしかして不可能なんじゃないかなあ。あの悪妻のキョーレツキャラぶりは歴代インパクトキャラクターランキングのベスト3に入ります。 ちずぺさん 9点(2001-10-07 01:35:06)

3.例えば本作が、2001年宇宙の旅以降の諸作品ほど語られないのは、難解で哲学的な部分が少ないからなのだろうが、だからといって無視するにはあまりに惜しいサスペンスの秀作。とにかくオープニングから無駄なシーンなどまったく無く、ちょっとだけ欲深くなってしまった登場人物達の悲喜コモゴモを交えつつ、劇中の山場である第7レースに向かって、微妙に時間軸をずらしつつも完璧なまでに演出する手腕はさすがはキューブリック、と唸りたくなる。ラストのシンメトリーなカットもらしくて良い。 ダイさん 9点(2001-07-23 22:13:57)

2.これは面白い! 音楽がカッコイイし、ハラハラするし、結末がまた凄い!!! 個人的には、キューブリックの映画は「2001年宇宙の旅」より以前の作品の方が面白いと思うんですがね・・。 プレデターさん 9点(2001-05-27 20:42:13)

1.キューブリックのフィルム・ノワール。全く分かりにくいことがなく、キューブリックの才能を誰でも感じれます。後タランティーノが「ジャッキー・ブラウン」で模倣している体験主観のオンパレード。とにかく手に汗握りますよ。 プリンさん 9点(2001-03-08 17:38:07)

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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 96人
平均点数 7.18点
000.00% line
100.00% line
211.04% line
311.04% line
444.17% line
566.25% line
61414.58% line
72627.08% line
82526.04% line
91818.75% line
1011.04% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.12点 Review8人
2 ストーリー評価 7.14点 Review7人
3 鑑賞後の後味 7.20点 Review5人
4 音楽評価 7.25点 Review4人
5 感泣評価 7.33点 Review3人

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