みんなのシネマレビュー |
|
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
15.《ネタバレ》 英国の司法界史上最大の汚点とされるギルドフォード・パブ爆破事件と冤罪によって苦しめられた人々の姿を描いた作品。 刑務所と法廷劇が絡んだ作品といえばマーク・ロッコの「告発」もあるが、俺はこの作品の方が惹かれるものがあった。 爆破事故からはじまるこの物語は、1970年代の北アイルランドの騒動から幕を開ける。 定職にも付かず警察相手に挑発を繰り返す若者たち。 家族のために望んだ一時の天国、テロを疑われ一気に地獄へ。 IRA暫定派(アイルランド共和軍暫定派)は、イギリスにいまだ支配される北アイルランドを取り戻そうとテロを続ける。 標的な基本軍人だが、エスカレートするテロリズムは一般市民すら巻き込んでいく。 事件を何としても解決したい警察もまた、苛立ちや焦り、さらには事件を喰い止められない事によって世間の目が気になって気になってしょうがない。 焦りは冷静な判断を失わせ、狂気と化した警察は誤認逮捕が発覚しても隠蔽しようとする。 疑わしきは罰せよ・・・着せられた無実の罪。 世の中が腐れば、警察も腐る。その逆もしかりだ。 耳を引っ張るやつは凄い痛いんだよなあ。悲痛な表情が辛そうだ。 遂にはその家族にまで手をだし、マフィアのように「親を殺す」と脅迫までやってのける。 若者は「地獄に堕ちろ!」と哀しみと怒りをぶつけるが、届かない虚しさ。 やりもしない罪をでっちあげねばならない苦しみ、“妥協”が地獄から逃れる唯一の選択。だが、一度押された烙印は一生その人間を苦しめる。意思を貫くか、妥協するかは貴方しだいだ。 IRAのジョーの暴れ振りが凄まじい。火炎放射器まで作ってしまうのだから恐ろしい。そりゃ警察だってこんな奴いたらおかしくもなるわ。 彼らを救い出す騎兵隊は来なかったが、弁護士という名の救いの女神は彼らを見捨てなかった。 説得に次ぐ説得、迫る父の死期、父の息子や家族に対する祈り、「ゴッドファーザー」は父の死を暗示する、闘志が蘇る息子、法廷でまくしたてる迫力! 彼らはつい昨日の事のように過去を振り返るが、失われた時間と家族はけして戻ってこない。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-12-12 11:32:28) 14.良いところも悪いところもすべてを見せてくれるからこそ、実話もののすばらしさがある。ダニエル・デイ=ルイス演じるジェリーは決して良い人間ではない。盗みはするし麻薬に手を出すし、素直さにも欠ける。何度も自暴自棄になるがそれがいかにもリアルだ。そのジェリーを見捨てず、あくまで家族を大切に考える父。その父親の姿が、私には亡くなった私の父にも似て涙でだんだんかすんでくる。冤罪ものの映画としては、ショーシャンクをも超えていると私は思う。 まちがいを間違いと認めず、さらなる大きな嘘で真実を歪める不正、私たちはそういう不正に対して、決然と対決すべきだ。感動を呼ぶ名作して賞賛したい。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-01-28 09:53:27) 13.《ネタバレ》 観ていく内に感情が昂ってくる映画でした。無実の罪で刑務所に入れられた決して良い関係では無かった父と子が少しずつ解りあっていく様は非常に心打たれました。そして、はじめは自暴自棄になりながらも、最後には無罪を勝ち取るジェリーの成長も上手く描かれていて良かったです。 「ショーシャンクの空に」が好きな方にはぜひお勧めしたい作品ですね。 【TM】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-11-23 13:19:23) 12.残酷な話なので、何だかやるせなくなってしまうが、ラストシーン(判決シーン~)には思わず涙しそうなぐらい震撼させられる。音楽もよい。IN THE NAME OF THE FATHER! 【Andrej】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-12-30 02:04:30) 11.若さというエネルギーは時にどこまでも人を愚かにしてしまう。老いは不器用さばかりを際立たせてしまう。親がどれだけの想いをこめても子は賢明な生き方を歩むとは限らず、ただ深い慈愛と忍耐をもって受け入れるしかない哀しい責務が親にはある。親と子の対峙には、相手の中に自分の限界を自覚せずにはいられない何かを否応なくつきつけられることがあり、血の濃さ・血の繋がりは窮屈で息苦しく逃げ場がない。でも最後に辿り着くところはやはりそこである。実話・冤罪ものは胸がつぶれるほど辛い思いにさせられるが、ポスルスウェイトの真実と正義を見据えたまなざしが救い。守るべきものがあればどんな辛酸をもなめることができる、失って初めて気付く、というテーマは語り尽くされているが、肉体は失っても父の執念・魂は確実に息子の血の中に生きている。気付くことが遅すぎてもいい、そうやって子は受け継いでいけばいいと思う。 【宝月】さん 9点(2004-09-15 13:28:46)(良:3票) 10.もし冤罪という立場に立たされたら、獄中で一体どんな行為がとれるのか、自信の裏付けになるものが全くない私は、バカがつく位真面目一筋に生きて来たがゆえ、強い精神力と愛情でジェリーを導いた父親の姿に、ひたすら頭が下がる。 【トバモリー】さん 9点(2004-04-04 13:24:43) 9.IRAと警察当局双方の卑劣さに怒りで煮えくり返った。この作品を見た翌日歯は痛いわ胃は痛いわでかなりなダメージだった。こんな抗争には必ず一般市民に犠牲者が出る。父の淡々としているが、どんな苦境にあっても節を曲げない強靭な心を持ち心底息子を想う姿に胸が熱くなった。その生き様が自分は力尽きても遺志を受け後に続く者を残したと思う。凄い作品だった。 【The Grey Heron】さん 9点(2004-02-04 18:49:15)(良:1票) 8.見る前は「地味な話かな?」と思ったのですがとても丁寧に作られていて直ぐに話にのめりこみました。 必見は裁判シーン。再審の時は見ていてもうドキドキしました。 とっても良い作品なのに陳腐な言葉しか見つからないのが悔しい!! 【あずき】さん 9点(2004-01-10 11:54:18) 7.さあ感動しろ! ではなく、むしろ淡々と描いている所が、余計に胸に滲みました。最初はキモチワルイちんぴらだったジェリーが、ラストの方では精悍な顔つきにかわっていて、ダニエル様の演技力の素晴らしさを再確認させられました。体重変えて役づくりっていうのはよく聞くけど、この人の場合、顔が変わるからすごい。眺めのいい部屋のシシルだと知った時は衝撃でした。皆さん書いているとおり、あのヤな奴ぶり(でもとんでもない極悪人ではなく、学年に1人はいそうなヤな奴ぶり)が、主人公に感情移入しやすくさせてくれました。ジュゼッペ役の人は、アクが強いイメージだったけど、こういう役もハマっていました。演技力ある役者さんなんですね。ジェリーとの身長差があまりにもありすぎて、親子に見えなかったけど。 こういう映画を、高校の社会科の授業とかで使えばいいのに。 【ともとも】さん 9点(2003-10-15 09:39:45) 6.チンピラの主人公が殺人の罪を問われ、無実を訴えて流刑先から必死の逃亡を繰り返す映画「パピヨン」を思い出した。父親のみならず、親族の子供までも巻き込んでおきながら、獄中でさえ相変わらず「生き腐れ」を続ける救いようのないジェミーにパンチをくれてやりたいと思ったのは、私だけではないはず。このムカつくバカ息子と、無実を訴え続ける敬虔な父親の対比がたまらなく切なく、泣けた。無実を勝ち取ったことはスカッとしたが、彼らを生け贄にした3人のイギリス人刑事が無罪だというのに憤りを。D・ルイスはもちろんだが、ポスルスウェイトの淡々とした演技に拍手。 【ミス・スポック】さん 9点(2003-06-22 11:13:11) 5.素晴らしかった!!ダニエル・デイ・ルイスは初めてだけどあの演技力!最近パッとしないのはなんで~(涙)窓から炎のシーンは美しい。 【ジョッジ】さん 9点(2003-06-16 14:52:49) 4.理不尽なイギリスの司法制度に対するアイルランドの怒り。ただのチンピラだったジェリーが冤罪による服役、父の死を通し次第に逞しい表情になっていく。ラストシーンのジェリーが出所する場面は心が熱くなる。「マイ・レフト・フット」といい本作といいダニエル・デイ・ルイスは素晴らしいよ。 【カテキン・スカイウォーカー】さん 9点(2003-02-14 15:02:06) 3.脚本・役者・映画の完成度とすばらしいです。最近こういう映画少なくて悲しい・・・ダニエル・デイ・ルイスは久しぶりの新作ギャングオブN.Yは楽しみです。 【ごるご】さん 9点(2002-12-20 19:08:55) 2.ユージュアルサスペクツで初めてピートポスルスウェイトを観た時には変な声の役者だなあと思ったものですが、この映画を観て、、、、彼の声にしびれた、、、。彼の声にはペーソスがあり、絶望の中の希望があり、勇気があり、ピュアネスがある。正しくこの映画のテーマそのものにもオーバーラップし、彼無しではここまで完成された映画にならなかってであろうと確信。 【stoke on trent】さん 9点(2002-11-26 01:53:29) 1.とても重い内容を描いているのに、同時に楽しい日常も描いていて、だからこそ事の重さがさらに心にくるのか。考えさせられ、重いものを突き付けられ、話も、実話とはいえ、よく細部まで考えられた作りになっていて、本当に観甲斐のある作品だった。 【mayu】さん 9点(2001-09-25 01:12:06)
【点数情報】
【その他点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2025 JTNEWS