みんなのシネマレビュー |
|
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
11.よくよく冷静に観てみれば、小汚いオッサンたちが金塊を巡ってジタバタする映画なのだけれど、モリコーネの音楽がかかってしまうと、オッサンたちの醜い争い(≒ドタバタ劇)が、なぜか神話的な雰囲気のある、運命的な決闘に見えてしまうという…。冷静に観れば不思議でしかないが、まさに映画的マジックを見事に作り出しているのが本作だろう。ストーリーに特段テーマ性があるわけでもないし、脚本的だけで判断すればよくある娯楽活劇でしかない。ただそこにレオーネの演出とモリコーネの音楽が入るだけで、一気に作品の質が変わってしまう。何回見返しても、墓を駆けずり回るシーンから三角決闘の流れは、胸が躍る。この突き抜けるようなわくわく感を作れているだけでも、名作といえる。 【nakashi】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2019-11-24 16:42:11)(良:1票) 10.《ネタバレ》 本作「The Good, the Bad and the Ugly 」の主題は善玉、悪玉、卑劣漢。 え? 善玉? そんな奴この映画にいねーよ。とてもセンスのあるジョークだわ。 「続・夕陽のガンマン/地獄の決斗」の名でも知られる本作。 エンニオ・モリコーネの最高の音楽、前半のスピーディーな展開は前作よりも好きだ。 最初10分、会話がほとんど無いのに見るものを惹きつける面白さ。 主人公ブロンディ(イーストウッド)が捕まる場面だって仲間通しのイザコザという感じで違和感はあまり無い。 前作で味方だったエンジェルが敵として立ちはだかるのも面白い。 相変わらず同じような格好のイーストウッドもまた。 トゥーコ(イーライ・ウォラック)が銃をバラしたり組んだりして試し撃ちをするシーンはマニアをくすぐる面白い場面。 南北戦争時代の銃器のこだわり振り。この時代考証は完璧だね。 とにかくイーライ・ウォラックの悪どいキャラクターが最高だった。 見た目は太めのオッサン、中身がガッチリ凄腕のガンマン。 悪党だと思ったら意外と人に優しかったりする。 最初は金が目的だったが、次第に情が芽生える場面は熱い。 そしてまた逃げられ「バカヤロ~!」素晴らしい腐れ縁。 ただ,中盤の長回しのシーンが長いこと長いこと。 トゥーコが駅馬車を発見しなかったら俺も寝るとこだった(「アラビアのロレンス」もそれで寝そうになった)。 でも、そこからのドラマ展開が面白い。 ブロンディは情報を知っているから殺されない、トゥーコは金が欲しいから殺せない。 二人が南軍や北軍に潜り込んでアレコレ騒ぎを起こす場面は面白かった。 脱線だけど良い脱線。 敵となったり味方となったりするデコボココンビなブロンディとトゥーコのやり取りは見ていて楽しい。 最高だったのが風呂場での銃撃。 「喋ってないで撃たなきゃ」。聞いてるか007の馬鹿な殺し屋ども(それが007の魅力です)。 ラストの決闘がこれまた長い長いなっげー。 モリコーネの音楽が最高すぎて笑ってしまったのは俺だけじゃ無いだろう?・・・多分。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2015-01-13 03:26:18)(良:1票) 9.《ネタバレ》 素晴らしいですね。開幕から台詞がないこの作風はどっかで観た気が・・・と思ったら、なるほど「ウエスタン」に通じるものがありますね。雰囲気と役者で魅せる素晴らしさ。こちらもやはり、私にはストライクです。 この作品はまさに原題の「善玉・卑劣漢・悪玉」が示す通り、とにかくキャラが良かった。若かりし頃のイーストウッドかっこ良すぎ。また、卑劣漢と悪玉の差別化ですが、やむにやまれぬ事情で姑息で卑怯なことを行うトゥーコを卑劣漢と表わし、表向きはマトモだが裏ではドス黒いことをやっているエンジェルを悪玉と表現するあたり、なるほどと思わせられます。もちろんどっちも悪なことに変わりはないですが。個人的に好きなのはやはりトゥーコ。「憎めない悪党」というキャラクターの表現が見事です。 さらに描写として、ブロンディとトゥーコの関係の表現が素晴らしい。序盤で二人は「相棒とはいえ分け前は俺が上だ」という主張をする。そして物語が進むにつれ、ブロンディはトゥーコが現在に至った理由を知り、ほんの少しだけトゥーコに対する印象が変わる。終盤、決闘においてトゥーコはエンジェルを狙う。これは宝の場所を知っているブロンディを後にする+単純に恨みがあるエンジェルを狙うという理屈的な理由が働くのも上手い。そして最後、ブロンディは宝を全て持ち逃げできるほど有利な状況であるにも関わらず、トゥーコと山分けにする。つまり、同情したり隙を見せるほど心を許してはいないが、お前に対する印象はほんの少し、ほんの少しは変わったよ、ということが表現されていると思われます。トゥーコを舐めて酷い目にあわされたというのが伏線として効いていますね。 また、名も無き者の墓に宝が埋められているというのとブロンディが名も無き若き兵士に敬意を表するというシーンはリンクしているように思えます。「本当に偉大なのは、歴史の表舞台に立たない名も無き者たちなのだ」というメッセージが込められているように感じました。 【53羽の孔雀】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-01-19 05:22:27) 8.《ネタバレ》 「夕陽のガンマン」に続きイーストウッドは今回もおいしい所を持っていかれてしまっています。役得だったのは“The Ugly”のイーライ・ウォラックでキャラクターの面白さはもちろんのこと、彼には最大の見せ場が用意されています。ここで言う見せ場とはウォラックが不戦敗に終わるラストの三すくみのガンファイトシーンではなく(この緊張感も半端ないが)、その前にウォラックがお目当ての墓を目指して疾走するシーンです。どんなに動体視力が良くても、あのスピードでは墓標を識別できるわけないなどというヤボは言いっこなし。あの走りはお宝にたどり着くには必須のダッシュなのだ! 【ミスター・グレイ】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-06-30 11:47:55) 7.いやはや満腹感の味わえる一本。腹持ちがいいかどうかは別ですが(笑)。埋蔵金(!)を狙う男たちの物語の縦糸に、南北戦争という背景の横糸が絡み合い・・・ん?待てよ、どっちが縦糸でどっちが横糸なのかな? それはともかく、その両者が絡み合い・・・ん?いやいや、絡み合いってのもちょっと違って、どっちかというと、両者の対比、ですね。いわば規律の象徴のような軍隊、これに対し、縦横無尽に好き勝手する3人のアウトロー。内戦下という状況の影響を受けて、3人の金貨争奪戦も紆余曲折、物語はダイナミックに進む(迷走する、とも言う)が、最後に行きつく先は、まさにお約束のクライマックス、三つ巴の決闘へ。決闘前の張り詰めた空気、それは、国を二分した「戦争」という世間の騒ぎなどどこ吹く風、誰も見届ける者もいない、墓地=円形の決闘場で、3人だけの世界、しかし圧倒的なエネルギーがぶつかり合う世界。実にしびれるクライマックスです。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2007-04-28 17:42:48) 6.《ネタバレ》 ゆったりと時間は流れ、たっぷりと見せ場が詰め込まれ、どっぷりと陶酔しレオーネの世界にしたりきってしまう。これはもう大好きですね、たまりません。クライマックスの決斗シーンは、3人の顔と腰を順々に追い、モリコーネの音楽がひたすら緊張感を盛り上げていく。即興じゃないの?こんのもん計算で出来てしまうの?今考えれば結果的に、映画以上にテレビ製作に悪い影響与えてしまったなぁ~という気がしないでもない引っ張りようですが、とにかく完璧にドラマチック。また全編に渡って最高と最低のコントラストを逆転に次ぐ逆転で見事に描ききっています。ラストの死と大金のはざまで苦悶のイーライ・ウォラック、この極限状態に思わずふきだしそうになり、九死に一生を得た後のイーストウッドへの突っ込みには爆笑でした。 【よし坊】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-04-15 20:22:43)(良:2票) 5.ウォラック楽しかった。クリーフは何で捕虜収容所の軍曹なの?この一点以外は完璧だった。 【yoshi1900ololol】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-01-28 23:42:58) 4.《ネタバレ》 リー・ヴァン・クリーフの出番が少ないのがちょっと残念ですが、何度でも見ることができる傑作だと思います。 【yu-mi】さん [DVD(吹替)] 9点(2005-10-04 22:22:31) 3.《ネタバレ》 あれで善玉とは笑わせる。結局は全員"Bad"じゃないのかと。 【かんたーた】さん 9点(2004-09-30 00:44:51)(笑:1票) 2.まさに娯楽。楽しめたー。緊迫の三つ巴シーン最高! 【たつのり】さん 9点(2003-10-01 04:04:55) 1.余りにもethnocentricなハリウッド西部劇を容認しないレオーネはいつでも“周縁の民”の味方。 モリコーネの実験音楽も決闘交響曲も快調。 【poi】さん 9点(2001-10-31 10:46:46)
【点数情報】
【その他点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS