みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
3.《ネタバレ》 私は素人役者もやっているので、稽古風景がかなり面白かった。本番の舞台を作ってゆくのには様々なやり方がある訳だけどこんなに素読みを繰り返すのはすごいな。感情的にはニュートラルな状態でセリフが入っていれば、舞台でその時起きる感情に則り芝居ができるって理屈かしら。面白いね。 音さんが死ぬまでは濡れ場が多くて参ったけど、それ以後はかなり良かった。淡々と抑えた芝居が多くてしかもそれが説得力があった。サーブの赤い色がとても素敵だった。あと、カセットデッキの作動音、懐かしい。 この映画、結構今日的な大問題を提示してますよ。女性が自立して、自己の責任で人生を歩もうとする時、男性がそうなのと同様に結婚相手以外とも交渉を持ちたくなるでしょ。それを男性がどう受け止めるかってことですよ。男性なら嫁さんが大事でちょっと浮気しましたみたいな感じ。もしかして、男女関わらず結婚相手のそんな行動を離婚しないで受け入れるのがこれからなのかも知れない。そんなメッセージを受けました。この辺りは村上さんらいしですね。子供がいないってのも一つの要件でしょうけど。 ただ、映画化にあたって原作では緑内障が原因でドライバーを雇うのに演劇祭の実行側から強制されるって設定変更は何故。広島を地元にしたかったからかな。わからない。だったら最初の事故のエピソードカットで良いのに。車を大事にしているって設定にも引っかかるし。 【たこのす】さん [インターネット(邦画)] 9点(2023-01-07 15:40:18) 2.喪失と再生の物語。村上春樹の本領発揮といった内容だが、映画化は難しいと思われるのに、それをきちんとやってのけた。丁寧な描写と、音楽の流れる場面を極端に少なくすることで、難しいテーマを表現するのに成功していると思う。役者たちはみな素晴らしい演技だが、奥さん役の霧島れいかの演技はとくに見事だったと思う。飛行機内の小さな画面で見たのが悔やまれる、映画館で見ればよかった。ただ、ラストのシークエンスだけが意味不明でちょっと困ってしまったのでマイナス1点。 【ブッキングパパ】さん [インターネット(邦画)] 9点(2022-11-26 18:32:07) 1.居心地が良いのは「我が家」の私ですが、次にしっくりくるのは車の中です。 道路状況にはしっかり心を配りつつも、考え事したり音楽でリラックスしたり。 広くはない空間と、人には気を使わなくても平気な所が魅力。 登場人物たちが、車に肩入れするのがよく分かる。 愛車のサーブは助演道具賞。 渡利みさきほどではありませんが、母との関係ではちょっと複雑な育ちの私。 子供だから親の言う通りにしなきゃと思いつつ、腹の中では不満が溜まる。 いい子をやめちゃダメだと自分でも抑えるが、立場から逃げられないが、ストレス多い。 三浦透子さんの、控え目だが芯の通った演技に心を奪われました。 我慢してるけど、辛いんだよね。 西島さん三浦さん霧島さん他、俳優達の心の内面を感じさせる演技に引き込まれた。 ある時は分かりやすく、ある時は謎。 そこにはいつも愛車があり、チェーホフのセリフがある。 映画祭のくだりでは国際色豊か。 韓国の手話俳優を演じたパク・ユリムさんの可憐さに魅了された。 清々しく荒々しい演劇シーンも興味深い。 いつかチェーホフを観てみたいと思わされた。 【たんぽぽ】さん [映画館(邦画)] 9点(2022-03-14 12:07:01)(良:1票)
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