みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
2.《ネタバレ》 濃密で見応えの有る作品だった。 私は日経紙金曜夕刊の映画評を実際に映画館に赴くか否かの指針の一つとしている。 その影響で本作は必ず映画館で・・・と思っていたが、都合が合わずCSでの放送を心待ちにしていた次第。 華麗・優美等の言葉とは真逆の、北欧神話の世界らしい武骨極まりない世界観の中で物語は進行する。 どちらかと言うと虚弱体質系だった王子が果たして成長してあれだけのマッチョになれるのか? と些か疑問には思うものの、アレクサンダー・スカルスガルドは本作の主人公にまさしく適役だった。 主人公が思念する「命の樹」のビジュアルも見事で、その命の樹を観て自分の本懐を全うすべく単身敵地に乗り込み、 怖いとしか言いようのない母親(二コール・キッドマンが文字通りの怪演!)を、そして父の仇である叔父を 殺めて行く流れは荒々しく正に映画的表現の極み。 本懐を遂げてヴァルハラへと飛び去る様も作品の雰囲気に相応しいものだった。 こういう作品こそ映画館の大スクリーンで観るべきなのだろう。 劇場に行けなかった事を後悔しているし、再上映してほしいと真剣に思っている。 【たくわん】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2023-09-01 17:54:09) 1.《ネタバレ》 事前情報は(また)特に入れていなかったのですが、ワリと始まった瞬間にも「たぶんあの手の(古典的な)ヤツだな…」という予想は付く様な感じの作品でしたし、結局はその予想どおりの内容でもあったのですよね(=北欧風『ハムレット』)。ただまァ、大部分においては古典的でシンプルな復讐譚、でかつやや貴種漂流譚的な要素も含みつつも、後半は多少の工夫・アレンジも施されて新鮮み・意外性も在り、かつそのごく破滅的(+どこか解放的)なラストにもチャンと巧く繋がってゆく全然出来の悪くない流れをしっかりと擁している…とも思いました(⇒古典的とは言え、お話としてもシンプルにそこそこ面白いヤツだったかなと)。 また、ソコまで神話的・ファンタジー的…というワケでもないごく尋常な「人間」の描き出しをメインに据えた物語だとも思いましたが、所ドコロに多少は超常的な要素も適度に配されており、かつ描写が相当にホラー寄りとゆーかごく凄惨で陰惨であるコトも相まって全体の雰囲気はだいぶダーク・ファンタジーとかに近い暗くて重厚で歯応えの在るモノに仕上がっていたのですよね。んで、また音楽が全編通しても実に見事に重厚だったのですよ。なので個人的には私も今作、長大な古典的悲劇やオペラ・セリアの類いを観終わった時と同様の高度に濃密な鑑賞後感を味わうコトが出来ました(エンドロールが実に清々しかった・心地好かったですね⇒主人公と同様、ナニかから「解放」された…かの様な)。結論、私個人としてはまた一発で監督の信者になってもーた…という、モ~全力でオススメ出来る…て作品だったです。重ねて音楽と、そして映像美を最大限に堪能される為にも、今作はぜひ劇場でご覧頂ければな、と思いますね。 【Yuki2Invy】さん [映画館(字幕)] 9点(2023-02-02 14:07:32)
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