みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
10.《ネタバレ》 後年の「大脱走」「勝利への脱出」と共に収容所を描いた戦争映画の傑作。 コメディタッチの軽快なやりとり、謎が謎を呼ぶサスペンス感覚の戦慄。この緊張の糸がビリー・ワイルダーの醍醐味。 オープニングのナレーションが「捕虜収容所を描いた戦争映画が無いから作りました」と来たもんだ。メタすぎる。 いきなり脱走から始まるファーストシーン、だが既に「密告者」が暗躍していた。 一体「密告者」は誰なのか。 一番怪しい男、まったく怪しくない男、様々な疑念が広がる・・・それをワイルダーのコメディ演出が忘れさせてしまう。 アニマルの暴れ振りが可愛くてしょうがない。 と思ったら「密告者」の暗号でドキリとさせられる。油断できないぜ。 収容所内の楽しいやり取り、その隣の鉄条網から先の世界は死が待っている・・・「殺される戦場」よりも「何もしなければ殺されない収容所」の方が気楽かも知れない。 死にたくなったらいつでも鉄条網を潜ればいい。サーチライトが道標だ。 ウィリアム・ホールデンの孤独な戦い振りがカッコイイ。 “商売人”は嫌われて上等。殴られて上等、だが「嘘」だけは付かない・・・てめえ(密告者)の尻尾を掴むまで徹底的に嫌われてやらあ・・・! 「尻尾を掴んだ」後も報復はせずに「気にするな」の一言。こういう男になりたいぜ。 オマケに最後の最後まで“商売人”だったね。 「人の助けになる物」は売っても「魂」は売らない。 せしめた煙草も一口の卵のために変える男だ。 任務でも仕事でもない、仲間のために命を張るのが奴の商売(ビジネス)・・・! 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-12-15 23:00:23) 9.《ネタバレ》 巧い!冒頭、見直してみると脱走の成否を賭けにするセフトンをプライスが実に微妙な顔をして見上げているのですね。「何言ってくれてんの」って感じで。最期に感情を見せるジョーイが印象的。ビリーワイルダー監督に外れなし。 【なたね】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2013-01-30 19:14:06) 8.サスペンス、スリル、可笑しさ、爽快感……映画の娯楽性を彩る要素は多々あるけれど、ビリー・ワイルダーの映画には、そのすべてが詰まっている。 捕虜収容所での“スパイ探し”を描いたこの変わった趣向の戦争映画には、想像以上に娯楽性を高める様々な要素がバランスよく入り交じっていて、それぞれの要素が見事に主張し合っている。 第二次世界大戦中の捕虜収容所を描いた映画と言えば、有名過ぎるのはやはり「大脱走」だろう。ドイツ軍管理下の捕虜収容所からの脱走を図る捕虜たちの群像劇を描いたプロットは、今作との類似を大いに感じる。 大名作として誉れ高いのは「大脱走」の方だと思うが、制作年数は今作の方が圧倒的に早いので、ヒントを得た部分は大いにあるのだろうと思う。 そして、個人的には圧倒的に今作の方が面白かった。 ナチスドイツ管理下の捕虜収容所というイメージ的には陰惨極まる舞台設定において、決して不自然ではない映画的娯楽を展開させる巧さに、ビリー・ワイルダーという映画人の偉大さを改めて感じずにはいられない。 そして、スリルやコメディの娯楽性の裏には、しっかりと悲愴な環境下で生き抜く人間たちのドラマと戦争による混沌も見えてくる。 そうすると、収容所内の人間たちの少々仰々しい感情表現も、生き抜くための一つの“手段”に思えてきた。 映画は終始薄汚れた捕虜収容所内で展開され、派手さは皆無だと言っていい。しかし、噛めば噛むほど様々な味覚が存在を主張し、そのどれもが深まっていく。 週末の深夜、巧い映画とはこういうものだということを改めて知った。 【鉄腕麗人】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-04-23 23:36:10)(良:1票) 7.《ネタバレ》 流石、ビリー・ワイルダー監督!脱走映画にありがちな暗さなんてどこ行く風か?とばかりに笑いで描き切る。これこそこの監督の持ち味、本領発揮である。捕虜収容所の中で起こるスパイ疑惑、ドイツヒトラーに対する皮肉、おちょくりシーンとも言うべきみんながみんな、口髭でヒトラーの真似をするシーンの可笑しさ、馬鹿馬鹿しさ、完全にヒトラーをおちょくってるとしか思えない。そんな皮肉たっぷりな笑いを描く一方で勿論、サスペンスドラマとしての面白さも見られるこの映画が私は大好きです。世間的にはワイルダー監督と言えば「アパートの鍵貸します」が人気では一番かもしれないけど、私からしたらこの映画の方が上である。ここまで徹底的にヒトラーに対するおちょくり、収容所の中での大騒ぎ的な面白さを見せてくれたら言うことなしです。これもまた私にとってはビリー・ワイルダー監督の傑作の一つとして外せないそんな映画です。 【青観】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-11-15 22:16:31) 6.♪ぴぴぴぴっぴ、ぴ~ぴっぴ、ぴ~っぴぴ~。ラストの口笛が、この第十七捕虜収容所の面々の団結を物語っています。脱走ものですけど、かなりほのぼのとしています。みたら、監督がビリー・ワイルダーじゃないですか。これも白黒映画初心者の方にはおすすめですね。とくにアニマルが最高です。何が何でも、女子風呂をのぞこうとするアイデアが素晴らしい。戦争をあえて笑い飛ばせる映画を作るなんて、素晴らしいです。果たして、所内の秘密を横流ししているスパイは、一体誰なのか?これもこの映画の見所です。こういう映画こそ、是非リメイクしてほしくないですね。 【どんぶり侍・剣道5級】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-09-21 00:08:10) 5.《ネタバレ》 捕虜収容所に、中盤、新たに中尉が収容されてきて、主人公が同じ士官候補だったことがわかる会話のシーンがある。中尉は家柄がよく、金の力で士官に昇進したが、主人公は裕福でなかったので士官になれず、軍曹止まりだったのがそこでわかる。この人物設定により、本筋の逆転劇に加えて、毛並みのよさにものをいわせたエリートに対して、自分の才覚だけが頼りの雑草野郎の人生上の逆転劇が同時進行するのが、この脚本のうまいところであり、観終わった後痛快な気分になる所以だと思う。「どこかで会ってもお互いに知らないふりをしような」という科白が何度観てもかっこいいのだが、大人になった今その科白をかみしめると「俺はは中尉から金をせしめて金持ちになるが、それは俺が自分の力で稼いだ金なのであって、戦争が終わって金の無心のために俺に近づいてきても無駄だ」という収容所仲間への先制パンチにもなっていてまことに如才がない。捕虜という不自由な境遇のなか、利己主義に陥ることなく個人主義を貫き通した孤高の主人公の精神的な強さはたいへん魅力的で、昔も今も、私の憧れの人物像のひとつである。 【南浦和で笑う三波】さん 9点(2005-03-08 22:56:09) 4.《ネタバレ》 ワイルダー、ハリウッド監督9作目。今回は愛国心を扱った作品。といっても、もともとドイツ出身のワイルダーさんですから星条旗を猛々しく翻すようなことはいたしやせん。それがこの映画を見てもべとつかないところです。そしてクリスマスに差し入れされたピンポン球が中尉救出の白煙に化けるとは、まさにホワイトクリスマス。これも立派なクリスマス映画ですねー。ラスト、捕虜が眠るベッドの背後に掲げられたMERRY XMASの飾りつけ、これがなんとも泣けました。それからホールデンさん、オスカー獲得、Congratulation! 【彦馬】さん 9点(2004-05-30 20:08:18) 3.物語が捕虜連中のコミカルな姿を描く前半、犯人捜しと脱走に至るまでのサスペンスな後半という展開は素晴らしい。収容所所長役のオットー・プレミンジャーが効いていました。 【Mr.MONK】さん 9点(2003-12-15 15:05:00) 2.ほんと、ワイルダーの描く人間劇は面白い。話、展開は実に単純なんだが、登場人物の役割分担がはっきりしていて、なおかつ個性的なため、暗い狭い収容部屋のカットがほとんどでありながら、男達の絡み合う人間模様だけでも十分楽しめる。特にアニマルのキャラクターが良い、いつも馬鹿騒ぎしているんだけど、戦争の後遺症の残るジョーイに手紙を読んであげる優しい面も持ち合わせる。陽気な人間の優しさは身に染みる、ジョーイの笑顔がそれを物語っている。ワイルダーの素晴らしい点は「映画は娯楽」と割り切っているところ、捕虜収容所といえば暗い、残酷なイメージしか沸かないが、彼の作品には笑いが溢れ、希望に満ちている、役者も生き生きしており、舞台とは裏腹に幸福感に浸れる映画だ。 【ゆたKING】さん 9点(2003-05-07 17:29:29) 1.ホールデンが、ボコボコにされながらも、最後は決めてます。コミカルなところもあり、「大脱走」とは一味違う収容所ものになっています。 【Otolaryngologist】さん 9点(2003-04-29 16:09:48)
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