みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
48.《ネタバレ》 単純にプロットが面白い。 最初は金子賢が主人公だと思うんだけど、実はシンジのほうがボクシングの才能があって…という展開が意外。 そこからまた話が二転三転して、それぞれの立場が目まぐるしく変化するので飽きさせない。 人生の挫折を味わった2人のラストの台詞で映画がグッと締まる。 確かに人生はまだまだこれからだ。 この映画は観終わった人に前を向かせる力があると思う。 【Nig】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2018-08-21 04:07:36) 47.《ネタバレ》 たけしの監督作で唯一大好きな作品。 なんの進歩もない二人とうだうだな学生生活がリアル。 男子校ってこんなんなんよねー。 (ちなみにウォーターボーイズの男子校生活はかなり白々しく感じる) 私は「進歩しない、なにか事件があっても登場人物の本質はなかなか変わらない」という作風に強く惹かれる。 いくらチンピラの中で出世しても、いくらボクシングがうまくなっても根本的にダメな部分を持っているせいで二人とも夢破れる。 最後のセリフは「希望」や「負け惜しみ」と捉えるだけじゃないもっと映画としては別の意味があると思うけどどうやろう? 「良くも悪くも相変わらずだなこの二人、なんにも変わっちゃいねぇ。ほんと進歩ねぇな」ってたけしは言いたいのではないやろうか。 うーんうまく書けない。 【CBパークビュー】さん [DVD(邦画)] 9点(2018-03-20 16:37:14)(良:1票) 46.マーちゃん、俺たちもう終わっちゃったのかな。 馬鹿野郎、まだ始まっちゃいねーよ。 最後、校庭で自転車に乗りながらのラストの台詞が大好きすぎる。 人には必ずある人生の失敗、挫折を青春に乗せて描く最高のストーリー。 レイジングブルに影響受けたというがやっぱりボクシングいいよね。北野武監督の才能に拍手喝采。 【mighty guard】さん [地上波(邦画)] 9点(2018-02-16 16:40:52) 45.《ネタバレ》 北野作品は結構観ていて、どうも本人が出てきてピストルぶっぱなすイメージが強いですが、本人未出演のこの作品は群を抜いてると思います。 主人公のおちこぼれ二人は何処の世界に行っても他人との軋轢や、組織のしきたりで縛られたり潰されたりしてなかなか思うように行かない。それと入れ替わるようにかつては主人公達に馬鹿にされていた漫才コンビや、後進ボクサーが台頭していく。 淡々とした描写の中に人の世の栄枯盛衰と無常感がよくでていて痛いほどでした。若者の話なので最後は少し救いを入れたのかな。 タイトルバックの自転車二人乗りの疾走感、スパーリング時のリズム感、音楽も素晴らしいです。 【クリプトポネ】さん [ブルーレイ(邦画)] 9点(2017-07-25 23:16:51)(良:1票) 44.《ネタバレ》 北野武のヤクザ映画は余り好きじゃないけど、「あの夏、一番静かな海」と「キッズ・リターン」は大好き。 少年から青年になっていく子供たちの多感な時期を描いた青春ドラマ。 この映画には色んな「あの頃の自分」がいるんだよな。 授業サボッてた奴、 真面目だった奴、 カツアゲされた奴、 されなかった奴、 見て見ぬフリをしていた奴、 スポーツやってた奴、 恋をする奴、 学校辞めた奴・・・色んな「自分」が見え隠れしている。 登場人物は一目見ただけじゃ印象に残らない奴も多い。 それを毎日会って話している内に馴染みになるように、じんわりと染み込ませてくれる。 大人になろうと一生懸命背伸びして、馬鹿やって、何をやっても長続きしない。 ただ、報われないだけが人生じゃない。 失敗から学んで別の成功をする奴だっているし、努力を続けて報われる奴だっている。 時折出てくるあの漫才コンビは良い例だね。 馬鹿にされてもプラス思考でコツコツ頑張り、夢を叶えた。 自分のために、誰かの夢になるために。 この漫才コンビはたけし自身を表現したものだと思う。 この話の下敷きは漫才師になった「たけし」自身と、 たけしが以前ボクシングに打ち込み始めた頃に東洋フェザー級チャンピオンとして活躍していた「関 徳光」のエピソード。 漫才師になった自分と、ボクシングに打ち込んだ関光徳。 そっからこんな爽やかな良い映画が生まれた。 「もう終わっちまったのかなぁ?」 「バカヤロウ、まだ 始まってねぇよ!」 【すかあふえいす】さん [DVD(邦画)] 9点(2015-06-25 17:48:05)(良:2票) 43.見よう見ようとは思っていたものの北野映画独特の敷居の高さからなかなか踏ん切りがつかなかったのですが、ナッツリターン騒動の影響でむしょうにこの映画を見たくなりついに見ることとなりました。内容は小難しいこともなくエンターテインメントとして普通に楽しく見ることが出来ました。まだこの頃はそんなに名前が売れてなかったであろう若手の顔もチラホラと見ることが出来て俳優の顔だけ見てても面白いです。監督が撮りたいものがハッキリしているせいか一つ一つのシーンの安定感が異常で非常に安心して最後まで見ることが出来ました。やっぱり他の監督さんとは一つ次元が違いますね。 【映画大好きっ子】さん [DVD(邦画)] 9点(2015-01-08 22:21:37) 42.原点回帰。自転車の2人乗りから始まり、最後再び校庭へと戻ってくるラストシーンは、安に若者たちだけの人生観を示しているだけじゃなかった。まだ自分は変われる、成長できるはず。自分に変革を起こそうと頑張っている人にとって勇気を与えてくれる。そんな不思議さを秘めた作品であり、北野映画では珍しくポジティブになれる。「まだ始まっちゃいねえよ!」Good!! 【シネマブルク】さん [DVD(邦画)] 9点(2014-10-24 08:06:38) 41.《ネタバレ》 久々に見直してみたが、北野映画では断トツで一番好き。 それぞれの人生模様が面白い。 サラリーマン、タクシードライバー、漫才師、そしてボクサーとヤクザ。 浮き沈みが激しく、力関係も絶えず入れ替わっていく。 兄貴分のマサルがスパーリングでシンジに圧倒されて、ボクシングを辞めヤクザの世界へ足を踏み入れていく姿には哀感があった。 悲しいかな、人には向き不向きがあるということ。 そのシンジも伸び悩みの先輩に悪影響を受け、ジムで期待の星とされながらもKO負けし、新たな期待の星に席を奪われる。 ヤクザの組長が優しい笑顔で子分の親御さんを気にかけている素振りを見せながら、対立組織の構成員を躊躇なく殺させ、罪をその子分になすりつける。 ヤクザの怖い裏の顔にインパクトがあったが、その組長もあっけなく敵対組織に殺されてしまう。 憧れの喫茶店の娘とようやく結ばれた真面目高校生が、タクシー会社に転職し、苛酷な労働条件が原因と思われる交通事故死。 栄枯盛衰の世の中でのほろ苦さが、この作品の底流にある。 ボクシングとヤクザの世界に分かれた二人の友情。 高校でバカやってた時には思いもしなかった挫折が、人生のどこかで待っている。 雑魚キャラの中から、不良三人組の一人がボクシングで頭角を現し、漫才コンビが客席を沸かせていたのが皮肉。 それぞれこの先どんな浮き沈みが待っているのだろうか? 夢の途中で梯子から落ちた感のある二人も、まだ負け犬の表情ではないのが救い。 とにかく全編に良いシーンが散りばめられており、説明過多にもならずに映像で語りかけてくる。 他の北野映画はそれほど好みではないのだが、この作品だけでも賞賛に値する。 脚本も兼ねてこれを作り上げたのだから、映画人として才能があることは確か。 後続の芸人たちが何人も監督業に手を出しているけど、プロと言えるのは北野武だけ。 【飛鳥】さん [DVD(邦画)] 9点(2014-10-10 00:36:54)(良:2票) 40.《ネタバレ》 北野映画の中では最も分かりやすくストレートな作品。それだけに心に響くというか心をグサグサ突いてくる。主人公2人はこの社会の中で無頼として生きたがっているように見えます。だから彼らは社会の中の上下関係というものに非常に嫌悪感を抱いているように思いますし、カメラの捉え方にもそれは顕著に現れる。それを特に強く感じたのはヤクザ同士の抗争を手打ちにしようとした時に、マサルが激昂する場面。マサルは会長室を飛び出しますが、会長たちはゴルフのハンディについてなんか喋ってる。つまりヤクザもんの世界ですら彼ら無頼に生きる場所は無い。それでも「まだ始まっちゃいない」と主人公たちを突き放さないところに北野監督の無頼への愛情を感じました(まあ監督が自伝なんか読むと分かる通り無頼のヒトですからね)。それからこの映画が特に優れているのは真面目一貫で生きているヒロシの人生も寂しく描かれるところだと思います。ヒロシは高校を出て営業マンとして真面目に働くもどうしても上手くいかない。タクシーの運ちゃんになっても変わらない。真面目な人間でも人生は余りに辛い。当たり前のことですが只のヤンキーの人生だけに絞ってない所が素晴らしかったと思います。 【民朗】さん [DVD(邦画)] 9点(2012-11-11 20:38:01)(良:2票) 39.《ネタバレ》 あえてジャンル名を付けるとしたらアンチサクセスストーリー。 あの後どうなるかは観客がそれぞれ自由に想像するものだろうけど、個人的には映画の冒頭とラストのように堂々巡りを繰り返す気がしてなんだかブルーになる。 【eureka】さん [DVD(邦画)] 9点(2012-05-04 17:41:23) 38.溢れるエネルギーをボクシングに注ぐ者、極道者として生きることで己の過回転を防ぐ者。 ハムスターの運動器具で体を動かすだけでは足りず、何かを手に入れ何者かになるため足掻くけれども何が欲しいのかわからないという焦燥感が強烈に匂い発っています。冒頭、高校のグランドで向かい合って自転車に二人乗りするシーン。ペダルは漕げるものの方向が定まらずフラフラとしながらも、授業中に堂々と走り回る姿が本作の雰囲気を見事に表現しています。彼らは何者でもないがゆえに何者にでもなれるのです。北野武監督で一番好きな作品です。音楽も素晴らしい。 【さめがい】さん [DVD(邦画)] 9点(2010-12-26 00:38:57)(良:2票) 37.《ネタバレ》 「俺たち、もう終わっちゃったのかな?」 「馬鹿野郎!まだ始まっちゃいねぇよ!」 ラストで心を射抜かれる。 【枕流】さん [DVD(邦画)] 9点(2010-03-12 23:47:28)(良:3票) 36.《ネタバレ》 この痛いまでに青春を感じずにはいられない映画は、どうしたって前半の反復部分が好きですね。学校の屋上とか喫茶店とか中華屋とかカツアゲとか…繰り返しというのは青春の一つの要素だと思います。毎日毎日、同じ時刻に同じ仲間と同じ場所で同じことをする。後半、社会に飛び出し、それぞれが挫折していく姿も哀しいのですが、ほとんど反復しなくなっていくことが、より一層に青春の終り告げているようであり寂しさを感じさせます。だからこそラストの校庭がもの凄く効いていて胸にグッサリと突き刺さります。あの自転車に二人乗りなんぞはまさに青春であって、(交通法の問題とか別にして私道にしたって)大の男になってしまったらチャリンコ二人乗りはもう出来ないのです。 【ミスター・グレイ】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-08-14 18:40:20)(良:4票) 35.「俺たち、もう終わったんすかね?」「バカ、まだ始まってもいねえよ」。このラストシーンにこれからも多くの若者たちが勇気付けられ、感動するに違いない。青春映画は数多いが、北野武の最高傑作の名にふさわしい今作ほど、「青春」というものの多感性と危険性を真摯に描いた映画はないのではないか。痛々しいまでにストレートな彼らの生き方は、不思議な共感を呼ぶ。 【鉄腕麗人】さん [ビデオ(邦画)] 9点(2009-06-09 16:11:01) 34.《ネタバレ》 北野監督は過去の邦画によるボクシングシーンの駄目さ加減に腹を立てて、この映画を撮ったのでは?と感じた。ジムの運営や反則技等かなりリアルな日本のボクシング事情がそこには描かれていて頼もしい。そしてボクサーを選んだ高木が素晴らしい。ラストシーンは世間の評判程では無いが、閉塞された世界を抜け出せそうだった二人の少年が未だに校庭のグラウンドを二人乗りでぐるぐる廻っている。それ以上でもそれ以下でも無いと(私は感じた)いう絵はラストを飾るには相応しいと思う。監督本人が出演しないものでは最高の出来であり、複数回の鑑賞に堪えうる名作だと思う。かなり空しいが。 【SIG】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-01-18 06:43:27) 33.今まで北野監督を食わず嫌いしてましたが愚かでした。自分が見たくない自分を、様々な登場人物を通して全身丸ごと見せつけられた感じです。 【njld】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2008-12-09 04:40:31) 32.《ネタバレ》 冒頭、マーちゃんがふらっと現れるシーンがとにかく印象的。ふらっと、唐突に、まるで空中から現れたかのように、それこそ“幽霊”みたいに。そのまま舞台は主人公二人の高校時代へ。 その後展開する物語と、冒頭の雰囲気とを合わせると、悲劇的なラストを予想せずにはいられない、マーちゃんはいずれ、命を落とすのであろうと。しかし、この映画は、そんなお約束的な描き方はしない。私の安直な想像を嘲笑うかのように、ラストにおいて校庭の二人は、学校の窓から森本レオによって「実在のもの」として認識され、しっかり溜息をつかれちゃうのだ。過去というものの“苦味”をそのまま“苦味”として、ヤンチャに、肯定的に描く。さらには「不死身宣言」とも言うべきラストによって、カッコ悪かろうとなんだろうと、とにかく何度でもやり直してやるぜ!文句あるか!と言わんばかりのエネルギッシュな存在感を示した北野監督には、勇気づけられずにはいられない。迫真のボクシングシーンも文句無しで、作品のエネルギーを見事に体現し、映画を盛り上げる。 【鱗歌】さん [地上波(邦画)] 9点(2007-08-28 00:33:00)(良:3票) 31.いわゆる青春映画は数あれど、ここまで暗く悲しいのはなかなか無いのでは?正直言って僕も将来まだなにをやっていいのかわからないモラトリアム真っ只中の大学生です。今後のことを考えるととても憂鬱な気分なわけです。そんな折にこの映画を見て、なんだかもっと混乱してきました。将来のことを考えると憂鬱な気分になってしまうので、現実逃避をしようと映画を見たのですが、、、。この映画に出てくる登場人物は一人ひとりが自分が主役の人生を歩んでいるのですが、この社会の大局的な視点から見たら単なる一人の人間にすぎません。たとえ大きな大志を持っていたとしても、ほとんどの人がそれを叶えることができない現実がこの映画を暗く悲しいものにし、そしてリアルな若者と社会の実情を描くことで娯楽的に面白いだけでなく、文化的、社会的に価値のある素晴しい作品に仕上がっていると思います。非常に敏感で繊細な若者の問題はどの社会であっても存在すると思うが、生きることだけで精一杯な社会よりも、とりわけ日本のような飽和してしまった社会に多く見られる傾向があると思います。最近ではニートなどとゆうレッテルを貼られている若者も多い様でこの映画のリアリティーがより身近に感じられる気がします。最後のセリフは果たしてどれ程今の若者に伝わるのでしょうか?一応僕はそれなりに頑張っていこうという気にさせられたのですが、漠然とこの社会の歯車になりたくないと思っていましたので、この映画に描かれた現実の辛さにちょっとしり込みしてしまい、現実の壁に突き当たった思いです。これから僕は何かを目標として頑張っていけるのか、、、、もうちょっと考える必要があると思いました。そんな考える機会を与えてくれたこの素晴しい映画に9点。 【ジャザガダ~ン】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-12-17 19:30:21) 30.たけし作品でどれか一本だけ挙げろと言われたら迷わずこの作品を挙げます。北野武監督作品の最高傑作!ほとんどの方が既に書かれているように何と言ってもこの映画、ラストシーンが最高です。 あの最高のラストシーンのお陰で、多くの人達がまだまだやれる。どんなに傷つこうが、立ち向かう姿勢さえあればやれるんだということを教えてもらい勇気付けられた気がします。間違いなくたけし作品の最高傑作であって青春映画の傑作です。 【青観】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-07-29 19:59:13)(良:2票) 29.びっくりするぐらい面白かった。力関係の移り変わりとか、勢いと厳しさのバランスとか、うわーわかるわかるって凄い共感した。しかもわりと深い方の共感です。たけし流、静と動のバランスとか、笑いを交えたたけしさん独自の視点と表現が映像に深みと広がりを与えてる。一つ一つのカットのクオリティーの高さもこの映画の面白さを支えた。てか僕は何様だろう。本当は何も言いたいことはありません。面白いときは何も言いたいことがないんです。無言のリスペクト。自分のキャパから相手の表現力があふれかえってる状態ですわ。 【アランチャ】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-07-07 04:28:54)(良:1票)
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