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4.《ネタバレ》 「これより先、バイクボーイの縄張り」(―公開当時の字幕より―) シビレるフレーズから始まる映画。 バイクボーイの生き急ぐ運命を表してか?風雲急を告げるモノクロームの空。 俺が青春映画の中でも屈指に選ぶのはこの「ランブルフィッシュ」だ。 圧倒的強さとカリスマで、地域ワル共の王となったバイクボーイ。 彼は2度ほどこの映画の中で喧嘩の強さを見せる……が、その実力は映画を観てる者にとって表現不足で未知数。 けども、全てを映し出さないことが逆に彼の強さを大きく想像させられた。 ワルと言うのは端々から「滲むモノ」や「見えるモノ」で強さを測定する。 ある時は大いなる過大評価なのだが。 まぁ、いちいち身体を張ってたら命が幾らあっても足りないし、負けた日にゃ全てを失う。 その恐怖を嫌って程、知ってるのもワルの資質だったり。(多分) 最小限の労力の中で最大限の観察をし、「やるべきときはやる」からワルなのかも知れない。 それはさて置き…若さ故の一直線さを見せる弟、ラスティ・ジェームスは「究極の一人称男」。 それに対を成すような…周りの人間の中で一番「第三者の視点」である兄、バイクボーイ。 父と兄弟…そしてアル中である父の、3人でのひととき…「いつか兄貴のようになれるかな?」とはしゃいだ弟に、 父は笑顔を止めて言う…「そうならんように祈れ…」と。 それに反論することもなく、むしろ受け入れているバイクボーイの表情が悲しい。 この時既に、バイクボーイは命の散らせ際を、自分の中で決めていたのかもしれない。 ある日、バイクボーイはペットショップの水槽を見つめていた。 見つめる熱帯魚は「ベタ」という名前の闘魚【ランブルフィッシュ】 激しい性格で、相手が死ぬまで戦い…鏡に映った己の姿にすら闘志を向る魚。 憑り付かれたように水槽を覗くバイクボーイは、弟にこう言った… 「闘魚は…水槽だから闘うんだ…広い海なら闘わずに済むのかもな…」 意味も解らないままのラスティ・ジェームス。 そして、運命の夜は…一気に2人をクライマックスに疾走させる。 最も尊敬する兄を失ったが故に海と言う自由の象徴を得たラスティ・ジェームス。 「何かを失う事で何かを得る」青春とは…いや、人生とはそういうものなんだろう。 家族…友情…恋人…との「繋がり」は余りにも不確かで、切なく…脆い。 そんなモノクロームの寓話。 【追記】…な、何で【笑】が付いてるんだろ?(汗) 【映画の奴隷】さん [映画館(字幕)] 9点(2019-06-18 09:57:54)(笑:1票) 3.とにかくミッキーロークがかっこいいです。はまり役だと思う。マットも若いなぁ。バイクもかっこいい。 【エディ】さん 9点(2003-04-04 16:27:59) 2.D・ホッパー扮するアル中弁護士の父から、「お前はミスキャストだ。生まれる時代を間違えた天使だ」と言われる、難聴で色盲のバイクボーイ役をM・ロークが鮮烈に演じている。色盲のバイクボーイの目から観ているからなのだろうか、全編モノクロ、ただランブルフィッシュ=闘魚=ベタのみ、赤・青の原色が美しい。元ストリートギャングのリーダーだったバイクボーイを尊敬する弟にM・ディロン。兄が何故ストリートギャングから足を洗ったのか?どうしても理解できずに、いらいらとギャング仲間達と喧嘩に明け暮れる焦燥感を、流れる雲や廻る分針が象徴する。閉じこめられたような街から兄のバイクを駆って海に行くシーンが清々しい。M・ロークのハスキーな声と妙に浮遊感のある映像が印象的な傑作。 【バイクボーイ】さん 9点(2003-02-13 17:00:09)(良:1票) 1.コッポラ作品ではマイナーだが、傑作である。あえてモノクロ映像したとこもいいし、作品のキーとなる「ランブルフィッシュ」をあえてパートカラーにしたのがまたにくい演出だ。兄への屈折した思い、兄の弟を思う気持ちがひしひしと伝わってくる。ラストにバイクを走らせて、海辺にたたずむエンディングも非常に分かりやすくてよい。あの頃のミッキー ロークは光っていたし、デニス ホッパーもマット ディロンも最高だ。演出、ストーリー、映像どれをとっても良い。お勧めの一本です。 【おさる】さん 9点(2002-07-18 23:58:39)(良:1票)
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